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書名 | 著者 | 発行 | 備考 |
現代振り飛車ってこういうこと 中飛車・角交換振り飛車編 |
青嶋未来 山本博志 |
'24.11 | ▲中飛車・角交換振り飛車 |
現代振り飛車ってこういうこと 三間飛車・四間飛車編 |
青嶋未来 山本博志 |
'24.9 | 三間飛車・四間飛車 |
一撃!対振り飛車へなちょこ急戦 | Sugar | '24.4 | ⇒ユニーク戦法の本 |
復活のミレニアム−四間飛車・中飛車破り | 古賀悠聖 | '23.8 | ミレニアム囲い |
進化を続ける!右四間飛車エルモ囲い | 鈴木肇 | '21.4 | エルモ囲い |
完全版 対振り飛車 左美濃戦法 | 中座真 | '21.2 | 左美濃 |
1冊でわかる ノーマル振り飛車 基礎から流行形まで | 宮本広志 | '20.9 | ノーマル振り飛車全般 |
AI時代の新手法!対振り飛車 金無双急戦 | 所司和晴 | '20.7 | 金無双急戦 |
とっておきのエルモ | 細川大市郎 | '20.7 | エルモ囲い |
振り飛車を一刀両断!右四間飛車エルモ囲い | 鈴木肇 | '20.6 | エルモ囲い |
菅井竜也のやんちゃ振り飛車 | 菅井竜也 | '20.4 | |
将棋革命!振り飛車ミレニアム戦法 | 村田顕弘 | '20.3 | |
振り飛車2.0 最新AI×超早指し | 二歩千金 | '20.3 | |
書名 | 著者 | 発行 | 備考 |
令和新手白書 【振り飛車編】 | 片上大輔 | '19.12 | ⇒新手の本 |
深浦康市の振り飛車なんてこわくない | 深浦康市 | '19.11 | |
対振り飛車の大革命 エルモ囲い急戦 | 村田顕弘 | '19.4 | エルモ囲い |
将棋・基本戦法まるわかり事典 振り飛車編 | 安用寺孝功 | '18.8 | 四間、三間、中飛車、向飛車、 角交換四間 |
さばく!振り飛車教室 | 久保利明 | '18.8 | 四間、三間、中飛車、向飛車、 囲い、相振飛車 |
【増補改訂版】 将棋・序盤完全ガイド 振り飛車編 | 上野裕和 | '18.2 | ゴキ中、▲中飛車、石田流、 角交換系振飛車、ノーマル振飛車 |
振り飛車はどこに行くのか? プロが教える全振り飛車の定跡最先端 |
門倉啓太 | '18.1 | 四間、中飛車、三間、向飛車 |
対抗形の急所がわかる! 居飛車VS振り飛車の重要テーマ | 上村亘 | '18.1 | ゴキ中、角頭歩、コーヤン流、43戦法、 四間vs居飛穴、▲中飛車 |
村山慈明の 居飛車対振り飛車 知って得する序盤術 | 村山慈明 | '17.5 | 四間飛車、ゴキ中、角交換四間飛車、 43戦法、藤井システム |
すぐに使えてすぐに勝てる! 将棋・振り飛車破りの基本 | 畠山鎮 | '17.3 | 四間飛車、三間飛車、中飛車、 角交換四間飛車、向飛車 |
知られざる振り飛車の秘法 真・石田伝説(マイナビ将棋文庫) | 週刊将棋 | '16.10 | 1992年,2004年の合本文庫化 |
久保&菅井の振り飛車研究 | 久保利明 菅井竜也 |
'15.1 | ゴキ中、石田流、角道OP四間、向飛車、 ▲中飛車、相振飛車、四間飛車 |
振り飛車定跡 基本のキ | 藤倉勇樹 | '14.5 | 四間飛車、角交換四間、相振飛車 |
長岡研究ノート 振り飛車編 | 長岡裕也 | '13.7 | ゴキ中、矢倉流、角交換四間、三間、石田流 |
将棋の教科書 現代振り飛車 | 鈴木大介 | '13.2 | 石田流、▲中飛車、角交換振飛車 |
菅井ノート 先手編 | 菅井竜也 | '13.1 | 石田流、中飛車、相振飛車 |
将棋の教科書 振り飛車持久戦 | 鈴木大介 | '12.11 | 四間、三間 |
将棋の教科書 対振り急戦 | 阿久津主税 | '12.11 | 四間、三間 |
将棋・序盤完全ガイド 振り飛車編 | 上野裕和 | '12.10 | 中飛車、石田流、角交換振飛車 |
菅井ノート 後手編 | 菅井竜也 | '12.9 | 中飛車、その他 |
将棋の教科書 振り飛車急戦 | 鈴木大介 | '12.9 | 四間、三間 |
最新振り飛車破り〈下〉 | 屋敷伸之 | '12.9 | 四間、三間、向飛車、中飛車 |
初めてでも指せる!戸辺流振り飛車で攻め勝つ | 戸辺誠 | '12.6 | |
最新振り飛車破り〈上〉 | 屋敷伸之 | '12.3 | 中飛車、石田流、角交換振飛車 |
久保利明の最強振り飛車戦略 | 久保利明 | '11.12 | 中飛車、石田流、向飛車 |
最新の振り飛車対策 | 深浦康市 | '11.10 | |
速攻振り飛車大全 | 鈴木大介 | '11.9 | 居玉速攻 |
よくわかる角交換振り飛車 | 横山泰明 | '11.8 | ⇒角交換振飛車 |
戸辺流現代振り飛車手筋集 | 戸辺誠 | '11.6 | 中飛車・石田流 |
先崎学のすぐわかる現代将棋 | 先崎学,北尾まどか | '10.7 | |
羽生の頭脳(2) 振り飛車破り(将棋連盟文庫) | 羽生善治 | '10.5 | 合本文庫版 |
佐藤康光の力戦振り飛車 | 佐藤康光 | '10.1 | ⇒角交換振飛車 |
書名 | 著者 | 発行 | 備考 |
振り飛車の極意 | 鈴木大介 | '09.5 | |
杉本昌隆の振り飛車ナビゲーション | 杉本昌隆 | '09.1 | 四間飛車・相振り飛車 |
楽しく勝つ!! 力戦振り飛車 | 戸辺誠 | '08.8 | 中飛車・石田流 |
渡辺明の居飛車対振り飛車T 〜中飛車・三間飛車・向かい飛車編〜 |
渡辺明 | '08.2 | 中飛車・三間飛車・向飛車 |
杉本昌隆の振り飛車破り | 杉本昌隆 | '07.2 | 四間飛車・三間飛車 |
振り飛車基本戦法 | 高橋道雄 | '06.5 | |
将棋定跡最先端 振り飛車編 | 所司和晴 | '06.3 | |
新・振り飛車党宣言!(2) | 千葉・横山・佐藤和 | '05.12 | 四間飛車・中飛車・三間飛車 |
久保利明のさばきの極意 | 久保利明 | '05.9 | |
角交換振り飛車 | 畠山成幸 | '05.7 | ⇒角交換振飛車 |
加藤の振り飛車破り 決定版 | 加藤一二三 | '05.3 | 四間飛車・中飛車 |
振り飛車破りユニーク戦法 | 田丸昇 | '05.2 | 四間飛車・三間飛車 |
振り飛車ワールド'04 第四巻 | MYCOM/編 | '04.7 | |
振り飛車ワールド'04 第三巻 | MYCOM/編 | '04.5 | |
振り飛車破り超急戦ガイド | 深浦康市 | '04.3 | 四間飛車・中飛車・三間飛車 |
振り飛車ワールド'04 第二巻 | MYCOM/編 | '04.3 | |
最強力戦振り飛車マニュアル | 鈴木大介 | '04.2 | |
振り飛車ワールド'04 第一巻 | MYCOM/編 | '04.1 | |
振り飛車ワールド 第六巻 | MYCOM/編 | '03.11 | |
加藤流振り飛車撃破 | 加藤一二三 | '03.9 | 四間飛車・中飛車・向飛車 |
振り飛車ワールド 第五巻 | MYCOM/編 | '03.9 | |
振り飛車ワールド 第四巻 | MYCOM/編 | '03.7 | |
振り飛車ワールド 第三巻 | MYCOM/編 | '03.5 | |
振り飛車ワールド 第二巻 | MYCOM/編 | '03.3 | |
真・石田伝説 | MYCOM/編 | '03.2 | 1992年の文庫版、追加ページあり |
ホントに勝てる穴熊 | 先崎学 | '03.2 | ⇒穴熊 |
ホントに勝てる振り飛車 | 先崎学 | '03.1 | 中飛車・三間飛車・向飛車 |
振り飛車ワールド 第一巻 | MYCOM/編 | '03.1 | |
島ノート 振り飛車編 | 島朗 | '02.12 | |
定跡外伝 | MYCOM/編 | '02.12 | 1993年の文庫版 |
振り飛車穴熊戦法 | 福崎文吾 | '02.11 | ⇒穴熊 |
粉砕振り飛車破り | 井上慶太 | '01.7 | |
スーパー穴熊 完結編 | 小林健二 | '00.3 | ⇒穴熊 |
書名 | 著者 | 発行 | 備考 |
自然流中原誠の振飛車破り | 中原誠 | '99.6 | 中飛車・四間飛車・石田流 |
快勝!スーパー穴熊 | 小林健二 | '98.2 | ⇒穴熊 |
力戦!スーパー振り飛車 | 小林健二 | '97.8 | 石田流・立石流・阪田流・右四間 |
将棋基本戦法 振り飛車編 | 森下卓 | '97.7 | |
中原流振り飛車破り | 中原誠 | '94.11 | |
定跡外伝 | 週刊将棋/編 | '93.12 | |
振飛車破り | 米長邦雄 | '93.8 | 1974年の再・新装版 |
羽生の頭脳 4 | 羽生善治 | '92.10 | ⇒穴熊 |
真・石田伝説 | 週刊将棋/編 | '92.7 | |
急戦!振り飛車破り(4) 徹底4五歩早仕掛け | 所司和晴 | '92.5 | |
穴熊戦法 | 大内延介 | '90.1 | ⇒穴熊 |
現代振り飛車ってこういうこと 中飛車・角交換振り飛車編 |
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著者 | 青嶋未来 山本博志 |
出版社 | マイナビ出版 |
発行年月 | 2024年11月 |
ISBN | 978-4-8399-8805-0 |
定価 | 1,903円(10%税込) |
ページ数 | 240ページ |
本の高さ | 19cm |
もっと詳しく見る |
現代振り飛車ってこういうこと 三間飛車・四間飛車編 |
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著者 | 青嶋未来 山本博志 |
出版社 | マイナビ出版 |
発行年月 | 2024年9月 |
ISBN | 978-4-8399-8635-3 |
定価 | 1,903円(10%税込) |
ページ数 | 232ページ |
本の高さ | 19cm |
もっと詳しく見る |
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マイナビ将棋BOOKS 復活のミレニアム−四間飛車・中飛車破り |
古賀悠聖 マイナビ出版 ISBN:978-4-8399-8412-0 2023年8月 \1,749(10%税込) 256p/19cm |
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◆内容紹介 本書は、ミレニアム戦法を解説した戦術書です。ミレニアム囲いとは、玉を穴熊のように深く囲って戦う戦法です。2000年頃に流行したことから、そう名付けられました。近年、将棋AIの発達によってミレニアム戦法は再評価されるようになり、アマプロ問わず人気を得ています。そこで、現代によみがえったミレニアム戦法による、振り飛車破りを解説します。 |
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マイナビ将棋BOOKS 進化を続ける!右四間飛車エルモ囲い |
鈴木肇 マイナビ出版 ISBN:978-4-8399-7969-0 2022年4月 \1,749(10%税込) 248p/19cm |
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序章 本書の概要 第1章 右四間飛車エルモ対四間飛車 第2章 右四間飛車穴熊対四間飛車 第3章 右四間飛車エルモ対石田流 ・【コラム】(1)YouTube (2)蒲田将棋道場 (3)遠藤正樹さん (4)関西棋士との合宿 (5)Y.Y.World(ワイワイワールド)囲碁・将棋 (6)結婚式 ◆内容紹介 前著『振り飛車を一刀両断!右四間飛車エルモ囲い』(2020.06)から早一年。この戦法の脅威はすさまじく、気がつけば石田流をすっかり見かけなくなりました。 それに続く第二弾の本書は、再流行の兆しを見せている四間飛車を木っ端みじんにします。囲いはエルモ、仕掛けは右四間飛車の組み合わせは手軽な上に方針が立てやすく、しかも強力。 さらに右四間飛車穴熊の戦いや対石田流の最新研究も手厚く解説しており、振り飛車破りに必携の書です! |
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マイナビ将棋BOOKS 完全版 対振り飛車 左美濃戦法 |
中座真 マイナビ出版 ISBN:978-4-8399-7537-1 2021年2月 \1,694(10%税込) 224p/19cm |
[総合評価] |
難易度:★★★★ 図面:見開き4枚 内容:(質)A(量)A レイアウト:B+ 解説:A 読みやすさ:B+ 上級〜有段者向き |
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・【コラム】 左美濃の横原 |
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対振り飛車の左美濃戦法の戦術書。 左美濃は、少なくとも1980年代前半の戦術書には見られており(最古は『升田流戦術の指南』(1979.12)か?)、従来からある作戦である。近年になってバランスの良い堅さが再評価され、また振り飛車側の戦術が多様化したことにより、左美濃作戦が非常に多く見られるようになってきた。左美濃は進展性があり、持久戦のときに囲いをどんどん発展させることができるのも特徴の一つである。 本書は、さまざまな振り飛車の作戦に対し、居飛車が左美濃で対抗する指し方を解説した本である。 各章の内容をチャートを添えながら紹介していこう。……レビューの続きを読む(2021Apr21) |
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マイナビ将棋BOOKS 1冊でわかる ノーマル振り飛車 基礎から流行形まで |
宮本広志 マイナビ出版 ISBN:978-4-8399-7421-3 2020年9月 \1,694(10%税込) 254p/19cm |
[総合評価] |
難易度:★★ 〜★★★★ 図面:見開き4枚 内容:(質)A(量)A レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:A 中級向きのようだが 実は「有段者の戦法転向」向き |
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・【コラム】(1)オンライン (2)テニス (3)有段者になるために |
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ノーマル振り飛車の戦術書。 角道を止める「ノーマル振り飛車」は、序盤は駒の交換が起こりにくく、比較的穏やかな展開になりやすい。初心者でも安定して駒組みを進めることができ、昔も今も人気の作戦の一つである。 一方、居飛車の対策は急戦から持久戦までさまざまで、対策すべき形は多い。近年になって新しい形も続々と現れており、それに対策する形で振り飛車側の構えも変わりつつある。 本書は、ノーマル振り飛車での急戦に対する受け方、振り飛車の基本的な考え方を示し、近年登場した居飛車の囲いの長所・短所も紹介しながら、最近流行している形の指しこなし方を学ぶ本になっている。 各章の内容をチャートを添えながら紹介していこう。……レビューの続きを読む(2020Oct04) |
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マイナビ将棋BOOKS AI時代の新手法!対振り飛車 金無双急戦 |
所司和晴 マイナビ出版 ISBN:978-4-8399-7366-7 2020年7月 \1,694(10%税込) 304p/19cm |
[総合評価] |
難易度:★★★★☆ 図面:見開き4枚 内容:(質)A(量)A+ レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:B- 有段者向き |
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・【コラム】(1)振り飛車受難の時代 (2)世界の将棋 (3)大橋貴洸六段 (4)富沢キック (5)本田五段の金無双 (6)飛車落ち定跡 |
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対振り飛車の金無双急戦の戦術書。 従来、対振り飛車の急戦といえば、「舟囲い基本形+右4六銀」や、「5七銀左戦法(舟囲い発展形からいろいろ派生)」と、あとは「天守閣美濃+右4六銀」などが指されていた。中でも「狭義の急戦」といえば「5七銀左戦法」で、非常に細部まで研究され、仕掛けとしては大変有力ながら、玉の堅さの違いで逆転負けも多く、平成時代では居飛穴に主流の座を譲っていた。 ところがAIの台頭によって急戦が見直されている。従来型の急戦の結論が大きく変わったわけではないが、例えばエルモ囲い急戦が非常に有力視されるようになった。もう一つ有力と見られているのが、本書の「金無双急戦」である。 「金無双急戦」の玉型は、舟囲い基本形から、〔右図〕のように▲6九金を▲6八金上と上がる。左銀は初期位置のまま。5七銀左戦法で左銀を7九に戻したような形になる。 [金無双急戦の特長]を列挙してみる。 ・囲いの金銀の移動が▲5八金右・▲6八金上の2手で済むので、攻撃形に手数を掛けられる。 ⇒▲4六銀-▲3七桂型(+▲1六歩、▲2六飛)のように、銀も桂も攻めに使える。 ⇒ただし、通常の5七銀左戦法と同じ仕掛けだと、損になっていることも多い。金無双急戦に適した仕掛けを選びたい。 ・二枚の金の連結が良く、浮き駒になりにくい。(※これは舟囲い▲6八金上型も同様) ・角交換になった場合、左銀が5七にいるよりも安定している。 ⇒同じ手数の舟囲い▲6八銀型だと△8八角成▲同玉の形は非常に味が悪いが、金無双では△8八角成に▲同玉も▲同銀も状況によって選び得る。 ⇒△9九角成と香を取りながら角を成り込まれても致命傷になりにくく、▲8八銀と盤上の駒で馬を弾ける。(※これはエルモ囲いにはない特徴) ・仕掛けが難しくて持久戦になったとき、居飛穴や銀冠などへの組み替えができる場合がある。(※これは意外な特徴。相振り飛車での金無双は「発展性がない」と言われてきたし、居飛車でもかつては同じようなことが言われていた) 各章の内容をチャートを添えながら紹介していこう。……レビューの続きを読む(2020Aug20) |
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マイナビ将棋BOOKS とっておきのエルモ |
細川大市郎 マイナビ出版 ISBN:978-4-8399-7308-7 2020年7月 \1,694(10%税込) 224p/19cm |
[総合評価] |
難易度:★★★★☆ 図面:見開き4枚 内容:(質)A(量)A レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:B+ 上級〜有段向き |
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・【コラム】 今まではまってきたものベスト10 |
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エルモ囲いを用いた対振り飛車急戦を解説した戦術書。 エルモ囲いはこの2年間くらいでかなり浸透し、プロでも特に若手棋士がよく採用している印象がある。また、アマでは自分がノーマル振り飛車を指すとかなりの確率でエルモ囲い急戦に遭遇し、結構対策に困る感じだった。逆に自分がエルモ囲い急戦を指してみると、かなり簡単に勝てることがあったり、逆に舟囲い急戦では見られないような変化が出てきたりと、面白味のある戦型だと思っていた。 エルモ囲い急戦の最初の戦術書としては、村田本(『対振り飛車の大革命 エルモ囲い急戦』,2019-04)がある。また、右四間を中心としたエルモ囲い本には鈴木肇本(『振り飛車を一刀両断!右四間飛車エルモ囲い』,2020-06)がある。本書は、それらの先行する2冊と比較しつつも、エルモ囲い急戦の全体像が分かる一冊になっている。 各章の内容をチャートを添えながら紹介していこう。……レビューの続きを読む(2020Aug12) |
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マイナビ将棋BOOKS 振り飛車を一刀両断!右四間飛車エルモ囲い |
鈴木肇 マイナビ出版 ISBN:978-4-8399-7354-4 2020年6月 \1,694(10%税込) 224p/19cm |
[総合評価] |
難易度:★★★★ 図面:見開き4枚 内容:(質)A(量)B+ レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:A 上級〜有段向き |
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・【コラム】(1)将棋との決別 (2)はじめ将棋教室 (3)将棋道場 (4)将棋仲間 (5)リボーンの棋士 (6)勉強方法 |
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対角道クローズ振り飛車の、右四間飛車+エルモ囲いの戦術書。 右四間飛車は、昔からある有力な振り飛車破りの作戦であり、その破壊力は魅力的で、現在もアマでは大人気である。一方、プロでは採用が限られていた。原因の一つが、▲7五歩と突く石田流の形の攻略が難しかったことだ。(わたしも1998年竜王戦七番勝負での藤井猛vs谷川浩司で右四間が苦しくなった印象がある) 右四間側も囲いをいろいろ工夫し、舟囲い、天守閣美濃、銀冠米長玉、居飛穴などが試された。どれも有力ではあるものの、主流の座をつかむには至っていない。そんな中、近年の対振り飛車急戦で注目されている「エルモ囲い」と「右四間飛車」との組み合わせが良く、対石田流で戦えることが分かってきたのだという。 各章の内容をチャートを添えながら紹介していこう。……レビューの続きを読む(2020Jul27) |
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NHK将棋シリーズ 菅井竜也のやんちゃ振り飛車 |
菅井竜也 NHK出版 ISBN:978-4-14-016274-3 2020年4月 \1,540(10%税込) 239p/19cm |
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・【コラム】タッチャンの空飛ぶ振り飛車 |
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マイナビ将棋BOOKS 将棋革命!振り飛車ミレニアム戦法 |
村田顕弘 マイナビ出版 ISBN:978-4-8399-7287-5 2020年3月 \1,694(10%税込) 224p/19cm |
[総合評価] |
難易度:★★★★ 図面:見開き4枚 内容:(質)A(量)B+ レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:B+ 上級〜有段向き |
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・【コラム】(1)とっておきの… (2)変則将棋からの妄想 |
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振り飛車でミレニアム囲いを採用した作戦の戦術書。 従来、振り飛車の囲いは「美濃囲い」か「穴熊囲い」(またはその発展形)だった。玉を囲わない藤井システムでも美濃囲いの骨格を作っている。それが近年になって、AI検討などでさまざまな陣形が試されるうちに、振り飛車がミレニアム囲い(△8一玉型)を採用する将棋が登場し、有力視されている。 本書は、振り飛車のミレニアム囲い作戦を本格的に解説した初めての戦術書となる。 「振り飛車ミレニアム戦法」と称しているが、本書での振り飛車はノーマル四間飛車に統一されている。また、AIを用いた検討も入っているが、AIは振り飛車の評価値が低めに出やすいのを考慮して、評価値-200〜+200程度は互角としている。 各章の内容をチャートを添えながら紹介していこう。……レビューの続きを読む(2020May09) |
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振り飛車2.0 最新AI×超早指し |
二歩千金 デザインエッグ社 ISBN:978-4-8150-1771-2 2020年3月 \2,508(10%税込) 228p/18cm |
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第1章 石田流vs△8五歩 第2章 石田流vs△4二玉 第3章 石田流vs△5四歩 第4章 先手中飛車 第5章 ゴキゲン中飛車 第6章 角道オープン四間 第7章 n手目△3二飛 第8章 ダイレクト向かい飛車 ◆内容紹介 ――構想5年、執筆1年。 序盤研究ブロガー「現代振り飛車ナビ」管理人が、最新AIと超早指しの新時代に対応した定跡の集大成を公開!! |
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NHK将棋シリーズ 深浦康市の振り飛車なんてこわくない |
深浦康市 NHK出版 ISBN:978-4-14-016272-9 2019年11月 \1,540(10%税込) 238p/19cm |
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◆内相紹介 |
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マイナビ将棋BOOKS 対振り飛車の大革命 エルモ囲い急戦 |
村田顕弘 マイナビ出版 ISBN:978-4-8399-6912-7 2019年4月 \1,663(8%税込) 224p/19cm |
[総合評価] |
難易度:★★★★☆ 図面:見開き4枚 内容:(質)A(量)A レイアウト:B+ 解説:B 読みやすさ:B 有段向き |
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・【コラム】 ボートレース/シンギュラリティ |
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エルモ囲いを用いた対振り飛車急戦を解説した戦術書。 「エルモ囲い」は、将棋ソフトelmoが多用した囲い方で、主に対ノーマル振り飛車への居飛車急戦に使えそうだと注目されている。プロ公式戦での登場は2018年だが、原型は対中飛車の▲4六金戦法などの歴史ある戦型にも登場しており、まったくの新型という訳ではない。 エルモ囲いを扱った本としては、本書が3冊目。過去には以下の2冊。 2018-11 自由自在!中飛車の新常識,今泉健司,マイナビ出版 2019-01 必勝 三間飛車破り,畠山鎮,マイナビ出版 一冊丸々エルモ囲いを扱った本に絞ると、本書が初めてになる。 本書は、elmo2017年5月Ver.を用いた検証をしつつ、村田顕六段が解説をしていくという感じで、人間とコンピュータが共同で戦型の解明を試みるスタイルになっている。elmoの推奨手や、結果図での評価値なども添えられている。 また、目次にテーマ図が挿入されているのが新鮮。一般的に、定跡書・戦術書の目次は、タイトルだけを見ても「(局面が)思ってたんと違う(´・ω・`)」となりやすいが、本書では誤解なくひと目で分かるようになっている。 一方で、変化がきれいな分岐になっていない箇所が複数あり、いまどこの局面を検討しているかが分かりにくいところもあった。 各章の内容を、チャートを添えながら紹介していこう。……レビューの続きを読む(2019Apr28) |
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マイナビ将棋BOOKS 将棋・基本戦法まるわかり事典 振り飛車編 |
安用寺孝功 マイナビ出版 ISBN:978-4-8399-6769-7 2018年1月 \1,663(8%税込) 224p/19cm |
[総合評価] |
難易度:★★★☆ 図面:見開き4枚 内容:(質)A(量)A レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:A 中級〜上級向き |
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・【コラム】(1)NHK杯初出場 (2)アマチュア名人戦 (3)台風での対局
(4)詰ましたかった |
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いろいろな振り飛車を解説した本。 振り飛車は「序盤の駒組みが簡単で覚えやすい」という理由で、よく初級者に薦められる戦法の一つだ。ただ、ひと口に「振り飛車」といっても、現在はたくさんの形があり、指しこなし方も異なっている。「どういう振り飛車があって、自分に合っているのか分からない」という人も多いだろう。 本書は、現在プロでもよく指されている代表的な振り飛車戦法を分かりやすく解説した本である。 オーソドックスな「四間飛車での急戦への対応」だけでなく、「自分から動く振り飛車」を数多く紹介しており、特に実戦で現れやすい局面をテーマ図に取り上げている。 各章・各テーマの内容を、代表的な局面の図面を添えながら紹介していこう。……レビューの続きを読む(2018Nov25) |
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最強将棋レクチャーブックス(9) さばく!振り飛車教室 |
久保利明 浅川書房 ISBN:978-4-86137-049-6 2018年10月 \1,512(8%税込) 248p/19cm |
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第1章 振り飛車の基本──駒組みの基本とさばきの考え方 第2章 四間飛車の基本──積極的な指し方と勝つまでの流れ 第3章 三間飛車の基本──変身する技術と一手の違い 第4章 中飛車の基本──強い守備力と技ありの攻め 第5章 向かい飛車の基本──選択肢が増える楽しさ 第6章 舟囲いを攻める──知っておきたい攻め手筋 第7章 美濃囲いで守る──美濃囲いを生かす戦い方 第8章 振り飛車らしい寄せ──久保式勝てる終盤術 第9章 相振り飛車の基本──相手が振ったら自分も振る 第10章 拡がる振り飛車ワールド──こんな指し方はいかが ◆内容紹介 四間飛車から相振り飛車まで、序盤から終盤まで──振り飛車を指すうえでひと通り知っておきたい基本をすべて教えます。 |
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マイナビ将棋BOOKS 【増補改訂版】 将棋・序盤完全ガイド 振り飛車編 |
上野裕和 マイナビ出版 ISBN:978-4-8399-6498-6 2018年2月 \1,663(8%税込) 256p/19cm |
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・【ブレイクタイム】(1)愛情のある叱咤激励 (2)呼び名かぶり問題 (3)二十歳の誕生日 (4)魔女の一撃 (5)大切なのは負けた後 (6)パズルの王様? (7)大きな扉の向こう (8)共通の話題 (9)勝った直後の棋士はなぜ笑わないのか |
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マイナビ将棋BOOKS 振り飛車はどこに行くのか? プロが教える全振り飛車の定跡最先端 |
門倉啓太 マイナビ出版 ISBN:978-4-8399-6548-8 2018年1月 \1,717(8%税込) 248p/19cm |
[総合評価] |
難易度:★★★★ 図面:見開き4〜6枚 内容:(質)A(量)A レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:B+ 上級〜有段向き |
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・【コラム】(1)▲5七飛 (2)昇級の一局 |
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居飛車対振飛車の対抗形の最新形を解説した本。「将棋世界」に連載された「最新定跡講座(振り飛車編)」を加筆修正してまとめたもの。 本書では、だいたい2012年ごろから2017年までで、プロでよく指されている対抗形の流行戦型を39テーマ扱い、流れと現状を解説している。戦型によっては、2000年くらいから振り返ることもある。 同時期に出版された『対抗形の急所がわかる! 居飛車VS振り飛車の重要テーマ』(上村亘)との大きな違いは、本書は「流行形を、広く、浅く」ということ。幅広い戦型を扱っているので、「自分の得意なあの戦型は、いまどうなっているんだろう?」という需要に応えやすい。 一方で、テーマ図までの指し手はなく、変化が細かい分岐になっているわけではないので、「この戦法を詳しく知りたい」とか「マスターしたい」というのにはあまり向いていない。 なお、タイトルに「振り飛車はどこに行くのか?」とあるが、「振り飛車全体がどの方向に向かっているのか」などの総合的なまとめはなく、個々の戦型の展望にとどまる(各節ごとのまとめが節末にある)。 各テーマの内容を、図面を添えながら紹介していこう。……レビューの続きを読む(2018Feb24) |
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マイナビ将棋BOOKS 対抗形の急所がわかる! 居飛車VS振り飛車の重要テーマ |
上村亘 マイナビ出版 ISBN:978-4-8399-6524-2 2018年1月 \1,663(8%税込) 224p/19cm |
[総合評価] |
難易度:★★★★☆ 図面:見開き4〜6枚 内容:(質)A(量)A レイアウト:A 解説:A 読みやすさ: 有段者向き |
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1 ゴキゲン中飛車対超速の流行図 2 角頭歩戦法の乱戦含みのテーマ図 3 コーヤン流三間飛車 4 4→3戦法 5 先手中飛車対後手持久戦 先手1五歩位取り対銀冠 6 超速対策、銀対抗型で後手5六歩の仕掛け 7 ノーマル四間飛車対居飛車穴熊 8 先手中飛車対居飛車後手6四銀型・先手5五歩の仕掛け ◆内容紹介 今、注目すべき対抗形の重要局面を徹底解説! 本書は、居飛車対振り飛車の戦いにおいて現在将棋界で注目されているテーマを、上村亘四段が深く掘り下げて解説したものです。 先手中飛車、四間飛車対居飛車穴熊、ゴキゲン中飛車対超速など、プロアマ問わず頻出の戦型について取り上げており、居飛車党にとっても、振り飛車党にとってもためになる一冊です。 |
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居飛車対振飛車の対抗形の最新形を解説した本。 本書では、2014年ごろから2017年11月ごろまでで、プロでよく指されている対抗形の流行戦型を8つ扱っている。 同時期に出版された『振り飛車はどこに行くのか?』(門倉啓太)との大きな違いは、本書は「流行形を、狭く、そこそこ深く」ということ。プロ将棋をよく見ている人にとっては流行形の理解が深まる半面、あまり流行形を指さない人にとっては、自分の将棋では全く現れそうにない局面だったりする。 各テーマの構成は、以下のようになっている。 (1) 1p: テーマタイトル+簡易チャート (下記の図と内容的に同じもの。弊HPの方がやや見やすいと思います) (2) 1p: テーマ図+そこまでの手順+簡単な概要 (3) 1〜3p: テーマ図の補足 (4) 本編 特に、(2)で「なぜこの形が流行しているのか」や、「この形に至る前に何に気を付けるべきか」などが書かれているので、非常に理解の助けになる。見逃さないようにしよう。 各テーマの内容を、チャートを添えながら紹介していこう。……レビューの続きを読む(2018Feb10) |
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NHK将棋シリーズ 村山慈明の 居飛車対振り飛車 知って得する序盤術 |
村山慈明 NHK出版 ISBN:978-4-14-016250-7 2017年5月 \1,404 256p/19cm |
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◆内容紹介 |
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マイナビ将棋BOOKS すぐに使えてすぐに勝てる! 将棋・振り飛車破りの基本 |
畠山鎮 マイナビ出版 ISBN:978-4-8399-6205-0 2017年3月 \1,663 224p/19cm |
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◆内容紹介 |
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マイナビ将棋文庫 知られざる振り飛車の秘法 真・石田伝説 |
週刊将棋 マイナビ出版 ISBN:978-4-8399-6102-2 2016年10月 \1,339 448p/15cm |
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第1部 真・石田伝説
第2部 役に立つ将棋の格言99
◆内容紹介 |
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下記2冊を合本し、文庫化したもの。『役に立つ 将棋の格言99』はレビュー済みです。(※2016Nov05:
『真・石田伝説』もレビュー済み) 2004-07 役に立つ 将棋の格言99,週刊将棋編,MYCOM 1992-07 真・石田伝説,週刊将棋編,MYCOM なお、『真・石田伝説』は一度文庫化されています。文庫本では第6章が追加されており、本書でも反映されています。 2003-02 真・石田伝説(MYCOM将棋文庫),MYCOM編,MYCOM ただし、プロでの石田流が流行した2004年以降の知見や考え方は、本書には含まれていません。 |
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マイナビ将棋BOOKS 久保&菅井の振り飛車研究 |
久保利明 菅井竜也 マイナビ ISBN:978-4-8399-5436-9 2015年1月 \1,663 240p/19cm |
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◆内容紹介 |
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マイナビ将棋BOOKS 振り飛車定跡 基本のキ |
藤倉勇樹 マイナビ ISBN:978-4-8399-5138-2 2014年5月 \1,663 224p/19cm |
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・さばきについて ・基本のキ 大切な十箇条
・【コラム】 (1)将棋との出会い (2)大会の心得について |
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マイナビ将棋BOOKS 長岡研究ノート 振り飛車編 |
長岡裕也 マイナビ ISBN:978-4-8399-4786-6 2013年7月 \1,575(5%税込) 224p/19cm |
[総合評価] |
難易度:★★★★ 図面:見開き4枚 内容:(質)A(量)A レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:A 上級〜有段向き |
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・【コラム】(1)ニコニコ生放送 (2)研究会 (3)記録係 (4)師弟 |
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定跡最前線の解説書。 表紙のオビで羽生善治が「長岡五段は頼れる研究パートナーです」と書いている通り、長岡は羽生の「VS」(1対1の練習将棋)パートナーとして知られる。順位戦ではあまりふるわないものの、竜王戦では4組に昇級している。 もともとは振飛車党で、『新鋭振り飛車実戦集』(戸辺誠,遠山雄亮,長岡裕也,高ア一生,MYCOM,2008)にも名を連ねているが、現在は居飛車党である。つまり、振飛車側が「こう指したい」とか「こうされたら嫌だ」という気持ち・感覚まで理解しているのである。 本書は、振飛車に対して長岡が現時点で最有力と考えている作戦を解説したプロ最前線の定跡書である。 各章の内容を、チャートを添えながら紹介していこう。……レビューの続きを読む(2013Aug26) |
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将棋の教科書
現代振り飛車 |
鈴木大介 日本将棋連盟/発行 マイナビ/販売 ISBN:978-4-8399-4638-8 2013年3月 \1,575(5%税込) 224p/19cm |
[総合評価] |
難易度:★★★ 〜★★★☆ 図面:見開き3枚 内容:(質)A(量)B レイアウト:A 解説:A 読みやすさ: 中級〜上級向き |
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・【コラム】(1)対局の必需品<扇子>
(2)我が家の愛犬 (3)揮毫する言葉 |
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角交換系振り飛車の戦い方を解説した本。 角道を止める「ノーマル振飛車」は、振飛車の基本ではあるが、最近あまり人気がない。やはり、居飛車穴熊に対して勝ちにくいのが原因である。そこで、居飛車穴熊に組みにくくさせるため、いつでも角交換がある振飛車を採用するのが主流になっていて、「角交換OKの振飛車」を総称して“現代振飛車”と呼ぶ。 現代振飛車党は、先手番のとき、2手目△3四歩なら石田流、2手目△8四歩なら先手中飛車が主軸となる。後手番ではゴキゲン中飛車が基本だが、最近は2手目△3二飛や角交換四間飛車なども選択肢に挙がっている。 本書は、そういった現代振飛車の中でも、比較的分かりやすくて主導権をとりやすい3つの戦法(石田流、先手中飛車、角交換四間飛車)を解説した本である。……レビューの続きを読む(2013Jun25) |
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マイナビ将棋BOOKS 菅井ノート 先手編 |
菅井竜也 マイナビ ISBN:978-4-8399-4575-6 2013年1月 \1,890(5%税込) 288p/19cm |
[総合評価] |
難易度:★★★★☆ 図面:見開き4枚 内容:(質)A(量)S レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:B 有段向き |
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・【コラム】(1)対局前の過ごし方
(2)「竜棋会」 (3)地元の大名人 (4)井上一門 |
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▲石田流と▲中飛車を解説した戦術書。 菅井は関西の有望若手棋士で、本書出版時点で弱冠20歳である。石田流・ゴキゲン中飛車など「角道を止めない振り飛車」を得意とする、現代振り飛車の申し子でもある。斬新な発想も多く、いろいろな戦型で「菅井流」と呼ばれる形がある。 前作『菅井ノート 後手編』(2012.09)では、△ゴキゲン中飛車・菅井流を中心に、大量の研究を披露していた。 そして本作は、先手番の角交換系振飛車について、最新状況と、菅井のオススメの手順を記した本である。先手番の角交換系振飛車とは、「▲石田流」(正確には▲7六歩△3四歩▲7五歩の出だし全般)と「▲中飛車」(▲7六歩△8四歩▲5六歩の出だし)のことを指す。 各章の内容を、チャートを添えて紹介していこう。……レビューの続きを読む(2013Apr17) |
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将棋の教科書
振り飛車持久戦 |
鈴木大介 日本将棋連盟/発行 マイナビ/販売 ISBN:978-4-8399-4545-9 2012年12月 \1,575(5%税込) 224p/19cm |
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◆内容紹介 |
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将棋の教科書
対振り急戦 |
阿久津主税 日本将棋連盟/発行 マイナビ/販売 ISBN:978-4-8399-4466-7 2012年11月 \1,575(5%税込) 224p/19cm |
[総合評価] |
難易度:★★ 〜★★★☆ 図面:見開き3枚 内容:(質)A(量)B レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:A 初級〜上級向き |
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・【コラム】(1)反則について
(2)居飛車急戦の魅力 (3)将棋上達の方法 |
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四間飛車と三間飛車に対する居飛車急戦の戦い方を解説した本。 角道クローズのノーマル振飛車に対する居飛車の戦法は、現在では居飛車穴熊が全盛である。居飛車急戦も以前は多く指され、山田道美や青野照市らにより優れた定跡書も多く遺されている。 急戦は玉が薄くて実戦的な勝ちづらさがあるものの、作戦自体は成立しているし、非常に多くの手筋を学べたり、勉強した局面が実戦に出やすいなど、アマにとって有利な側面も多い。「穴熊もいいけど、まず急戦を覚えた方がよい」といわれる所以である。 本書は、初段を目指す級位者を対象に、▲居飛車急戦vs△ノーマル振飛車の勝ち方を指南する本である。……レビューの続きを読む(2013Mar04) |
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マイナビ将棋BOOKS 将棋・序盤完全ガイド 振り飛車編 |
上野裕和 マイナビ ISBN:978-4-8399-4465-0 2012年10月 \1,470(5%税込) 224p/19cm |
[総合評価] |
難易度:★★ 〜★★★ 図面:見開きMax4枚 内容:(質)A(量)A レイアウト:S 解説:A 読みやすさ:A 初級〜中級向き (有段者までOK) |
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【ブレイクタイム(コラム)】(1)勝った直後の棋士はなぜ笑わないか
(2)VSという研究方式が浸透した理由 (3)一門のつながりって?
(4)記録係が待った? (5)記録係駒忘れ事件 (6)クリスマスイブの惨事
(7)駒操作、今昔 (8)研究会ができるまで |
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現代振り飛車の歴史や背景を解説した本。 プロの将棋は難しい。特に最近は、角が向かい合ったまま駒組みをすることも多く、「ここで角交換されて、こう打たれたらどうなるの?」という展開をよく見かける。観戦記では、序盤の難所はサラッと流してあることが大半で、「プロの序盤は何をやっているのか分からない」というファンも多いだろう。(本書とは直接関係ないが、わたしも子どものころにヒネリ飛車の序盤を見て、何をやっているのかサッパリ分からなかった。) また、有段者でも、プロの序盤の意味を訊かれて答えられない人も多いと思う。 本書は、現代将棋のプロの序盤(振飛車限定)の意味を、級位者でも分かるように解説した本である。 本書では、「見る将棋ファン」がプロの指し手を分かるように書かれており、基本的な対象棋力は5〜10級。10級以下でも何とか読める。また、上級者や有段者でも目からウロコの内容が満載である。 また、読者が読みやすいように、下記のようなさまざまな工夫がされている。一つ一つは小さな工夫だが、効果は大きく、非常に読みやすかった。……レビューの続きを読む(2012Oct29) |
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マイナビ将棋BOOKS 菅井ノート 後手編 |
菅井竜也 マイナビ ISBN:978-4-8399-4453-7 2012年9月 \1,890(5%税込) 288p/19cm |
[総合評価] |
難易度:★★★★☆ 図面:見開き4枚 内容:(質)A(量)S レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:B 有段向き |
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・【コラム】(1)大和証券杯で優勝
(2)菅井ノート |
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ゴキゲン中飛車と一部の角交換系振り飛車を解説した戦術書。 菅井は関西の有望若手棋士で、本書出版時点で弱冠20歳である。石田流・ゴキゲン中飛車など「角道を止めない振り飛車」を得意とする、現代振り飛車の申し子でもある。斬新な発想も多く、いろいろな戦型で「菅井流」と呼ばれる形がある。トップ棋士もその優秀性を認め、本書のメインとなっている「ゴキゲン中飛車・菅井流」は、登場後3ヶ月でタイトル戦で採用された。 本書は、「菅井流」の本家がその源流と現状を明かすとともに、「ゴキゲン中飛車vs超速」と一部の変則作戦を披露した本である。 各章の内容を、チャートを添えて紹介していこう。……レビューの続きを読む(2012Oct16) |
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将棋の教科書
振り飛車急戦 |
鈴木大介 日本将棋連盟/発行 マイナビ/販売 ISBN:978-4-8399-4454-4 年月 \1,575(5%税込) 224p/19cm |
[総合評価] |
難易度:★★ 〜★★★ 図面:見開き3枚 内容:(質)A(量)B レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:A 初級〜中級向き |
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・【コラム】(1)将棋との出会い
(2)私の好きな手 (3)振り飛車の魅力 |
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四間飛車と三間飛車の対急戦の戦い方を解説した本。 現在のプロ界では、角道オープン系振飛車が大流行中である。ただ、振飛車の基本はやはり、角道クローズのノーマル振飛車。その中でも、堅い「本美濃囲い(金銀3枚)」で戦う四間飛車と三間飛車がノーマル振飛車の王道である。角道オープン系を指すにしても、まずは基本としてノーマル振飛車を覚えた方がよいだろう。 本書は、級位者向けに、四間飛車と三間飛車での勝ち方を指南する本である。……レビューの続きを読む(2012Oct25) |
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将棋最強ブックス 最新振り飛車破り〈下〉 四間飛車破り・三間飛車破り・向かい飛車破り・中飛車破り |
屋敷伸之 創元社 ISBN:978-4-422-75138-2 2012年9月 \1,365(5%税込) 224p/19cm |
[総合評価] |
難易度:★★★ 〜★★★☆ 図面:見開き4枚 内容:(質)B(量)B レイアウト:A 解説:B 読みやすさ:A 中級〜上級向き |
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◆内容紹介 |
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振飛車破りの戦術書。どの振飛車に対しても「舟囲い+▲4六銀-3七桂-2六飛」型で仕掛けるのが特徴。 本書の「▲4六銀-3七桂-2六飛」は、〔右図〕のような攻撃形を採る。「▲5七銀左戦法」が研究されるよりも前の1960年代〜1970年代の指し方で、ハッキリ言って「最新」ではなく、現代では廃れた形である。 似た形は『森下の四間飛車破り』(森下卓,MYCOM,1996)で何局か見かけたことがあるにはあるが、「出戻り銀への対抗策」として出現した形だった。四間側△4三銀に対し、▲4六銀急戦を見せたところ、△3二銀と戻ったので、▲4六銀-3七桂-2六飛型に組む、というものだ。 最近の本では『振り飛車破りユニーク戦法』(田丸昇,創元社,2005)の第2章「クラシック戦法」で見たのが最後だと思う。田丸本では、「ポンポン桂」と「4六銀-3七桂-2六飛」の両対応の戦法だった。 この戦法の長所としては、「攻めは飛角銀桂」の格言に沿っており、厚い攻めが期待できるところ(対振飛車急戦では「飛角銀」か「飛角桂」の攻めになりやすい)。短所としては、仕掛けの形を作るまでに手数がかかるのでスピード感に欠け、振飛車側に存分に組まれてしまうところ。なお、現代の振飛車使いがあまり見慣れていないので対応されにくい、という実戦的な利点はあるだろう。 各章の内容をチャートを添えて紹介していこう。……レビューの続きを読む(2012Sep25) |
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NHK将棋シリーズ 初めてでも指せる! 戸辺流振り飛車で攻め勝つ |
戸辺誠 NHK出版 ISBN:978-4-14-016205-7 2012年6月 \1,260(5%税込) 256p/19cm |
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◆内容紹介 初めての振り飛車をこの一冊で得意戦法に! 2011年10月〜2012年3月放送の講座『戸辺流振り飛車で目指せ!初段』の単行本化。戦法の根本の考え方が分かる「イントロダクション」と、方針の分岐点が分かる「フローチャート」を加筆し、初めて振り飛車を指す人にも理解しやすいよう再構成。 |
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将棋最強ブックス 最新振り飛車破り〈上〉 ゴキゲン中飛車破り 角交換振り飛車破り 石田流破り |
屋敷伸之 創元社 ISBN:978-4-422-75137-5 2012年3月 \1,365(5%税込) 214p/19cm |
[総合評価] |
難易度:★★★☆ 図面:見開き4枚 内容:(質)B(量)B レイアウト:A 解説:B 読みやすさ:A 中級〜上級向き |
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◆内容紹介 |
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角道オープン型振飛車の対策本。 角交換を歓迎する振飛車はこの10年間で非常に多く指されるようになった。いつでも角交換があるので、駒組みには慎重さが求められ、従来の「角道クローズ型振飛車」に対する仕掛けはあまり通用しない。 プロでは持久戦になることも多いが、アマでは速攻したい人も多いはず。そこで本書では、ゴキゲン中飛車・角交換四間飛車・石田流という3種類の振飛車に対し、できるだけ簡素な囲いで速攻を仕掛ける作戦を提案している。 各章の内容を、チャートを添えながら紹介していこう。……レビューの続きを読む(2012Mar19) |
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久保利明の最強振り飛車戦略 角交換振り飛車の久保システム |
久保利明 木本書店 ISBN:978-4-904808-03-0 2011年12月 \2,730(5%税込) 299p/21cm/H.C. |
[総合評価] |
難易度:★★★★ 図面:見開き4枚 内容:(質)A(量)A レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:A 上級〜有段向き |
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第1章 ゴキゲン中飛車 第2章 新・石田流 第3章 その他の角交換振り飛車 ◆内容紹介 軽快な振り飛車を得意とし、「捌きのアーティスト」と称される久保利明九段が、公式戦で多用している角交換型の中飛車と三間飛車を中心に解説。参考棋譜も収録。 |
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角交換系振飛車の定跡書。メインはゴキゲン中飛車と石田流。 久保は「捌きのアーティスト」の異名を持ち、説明するまでもなく、現代振飛車の第一人者である。そのメインウェポンは、先手番では石田流、後手番ではゴキゲン中飛車。以前は四間飛車も使っていたが(定跡書も出している)、現在のスタイルになってからのほうが持ち味が出ているように思う。 本書は、角交換形の振飛車について、比較的俯瞰的に書かれた定跡書である。……レビューの続きを読む(2012Jan30) |
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プロ最前線シリーズ 最新の振り飛車対策 |
深浦康市 日本将棋連盟/発行 マイナビ/販売 ISBN:978-4-8399-3986-1 2011年10月 \1,575(5%税込) 224p/19cm |
[総合評価] |
難易度:★★★★ 図面:見開き4枚 内容:(質)A(量)B レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:A 上級〜有段向き |
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◆内容紹介 |
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角交換系振飛車の定跡書。 本書の内容は、8割が△ゴキゲン中飛車で、残りが2手目△3二飛と4手目△4二飛。基本的には、深浦が有力だと考えている変化に絞られている。そのため、網羅型ではないが、考え方や著者の見解がしっかり述べられている。 各章の内容を、チャートを添えながら紹介していこう。本書に限った話ではないが、対中飛車戦の原則がいくつかある。 ・「△5五歩と△3三角の2手を指させてはいけない」(p11) → 5筋位取り中飛車にされて、先手の主張点がなくなる ・中飛車側に角交換と5筋歩交換の両方を許さない → 中飛車の攻撃力が上がる ⇒∴何かを譲歩したら、別の何かで主張点が必要 中飛車の定跡書では、これらの点に注意して読んでいきたい。……レビューの続きを読む(2011Oct30) |
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将棋最強ブックス 速攻振り飛車大全 |
鈴木大介 創元社 ISBN:978-4-422-75135-1 2011年9月 \1,365(5%税込) 224p/19cm |
[総合評価] |
難易度:★★★☆ 図面:見開き4枚 内容:(質)A(量)B レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:A 上級〜有段向き |
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◆内容紹介 |
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自分から速攻できる振飛車の解説書。 従来、振飛車は「待ち」が基本のカウンター戦法だった。しかし、藤井システムから角交換系の振飛車など、最近では振飛車が自分から攻めることが多くなっている。 本書では、居玉や簡素な囲いで速攻する振飛車の作戦を4つ解説。場合によっては途中から囲いに入ったり、居飛車が最善の形で待った場合は駒組みでの作戦勝ちを狙うものもあるが、いずれも序盤で一気に優位に立てる可能性のある作戦である。 目次はどれも「速攻○○」となっていて、どんな戦法か分からない(笑)ので、各章の内容と戦法の特徴をチャートを沿えて紹介していこう。……レビューの続きを読む(2011Sep30) |
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マイコミ将棋BOOKS 戸辺流現代振り飛車手筋集 |
戸辺誠 毎日コミュニケーションズ ISBN:978-4-8399-3919-9 2011年6月 \1,470(5%税込) 224p/19cm |
[総合評価] |
難易度:★★★☆ 〜★★★★ 図面:見開き4枚 内容:(質)A(量)A レイアウト:A- 解説:A 読みやすさ:A- 上級〜有段向き |
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【協力】 君島俊介
・【コラム】ハチワンダイバーと私 |
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石田流、▲中飛車、△ゴキゲン中飛車の解説書。 現代の振飛車党は、先手で▲7六歩△3四歩なら▲石田流、先手で▲7六歩△8四歩なら▲中飛車、後手なら△ゴキゲン中飛車というパターンが非常に多い。そのパターンを持った振飛車党を「現代振飛車党」と呼ぶとすれば、戸辺は若手の現代振飛車党のトップランナーである。惜しくも挑戦には到らなかったが、王位戦リーグでの活躍は記憶に新しい。 本書は、現代振飛車の指し方の急所を序盤・中盤・終盤に分けて解説した本である。 構成は、どの章も「対談形式」を採っている。インタビューア(おそらく君島)が質問し、戸辺が回答・解説していくのが基本線。戸辺が逆に質問(というより問いかけ)をすることもあり、インタビューアは読者の目線で答える。 各章の内容を説明していこう。……レビューの続きを読む(2011Jul10) |
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NHK将棋シリーズ 先崎学のすぐわかる現代将棋 |
先崎学 北尾まどか 日本放送出版協会 ISBN:978-4-14-016184-5 2010年7月 \1,050(5%税込) 222p/19cm |
[総合評価] |
難易度:★★★ 〜★★★☆ 図面:見開き4枚 内容:(質)A(量)B レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:A 中級〜上級向き |
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・【コラム】対イビアナ!振り飛車反撃のドラマ/三間飛車はこれからの成長産業/楽しく攻めて勝ちましょう |
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角交換系の振飛車の解説書。2009年度後期に放送された同名の講座から、角交換系の振飛車に関する内容を撰集して単行本化したもの。 「角交換を厭わない振飛車」が流行している。ゴキゲン中飛車は居飛車党も積極的に採用している。石田流は昔からあり、アマでは愛好者が多かったが、プロではあまり使われていなかった。しかし、棒金対策が整ったこと、超序盤に新しい指し方がいくつも見つかったこと、升田式石田流が新しい仕掛け筋の発見で手詰まりになりにくくなったこと、2手目△3二飛の発見で後手でも石田流を指せるようになったことなど、いくつもの発見があったことで、スペシャリストを中心に流行している。そして、手損をものともしない角交換振飛車が市民権を得て、4手目△3三角戦法の登場に至り、現在ではほぼ全ての戦法を巻き込んだ流行となっている。 逆に、ここ数年の急激な変化についていけてない人も多いと思う。さらに、角交換系の振飛車は序盤の落とし穴や激しい変化が非常に多く(それが魅力の一つでもあるが)、指しこなすにはある程度の基礎知識が必要となる。 本書は、そのような近年流行している角交換系の振飛車の狙いや思想・考え方、序盤の基礎知識を初段前後の人にもわかりやすく解説した本である。 本書の場合、解説の難易度を下げるためにココセを指させるという手法は採っていない。プロも指している内容を、考え方を中心に上手く言語化している。難しい変化は「難しい」と言い切って、基本的な方針を示すにとどめている。 このやり方は成功していると思う。10年前なら考えられなかった「変な序盤」について、現在のプロがどういう思想で指しているのかすごく分かりやすい。イメージとしては、『最新戦法の話』(勝又清和,浅川書房,2007)と似た本だと思ってよいだろう。『最新戦法の話』よりは、(1)約3年分最新で、(2)やや対象棋力を下げてあり、(3)角交換系の振飛車に絞っている、という感じである。 本書の内容をザッと書き出しておこう。……レビューの続きを読む(2010Jul26) |
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将棋連盟文庫 羽生の頭脳(2) 振り飛車破り |
羽生善治 毎日コミュニケーションズ ISBN:978-4-8399-3553-5 2010年5月 \1,155(5%税込) 448p/16cm |
[総合評価] |
難易度:★★★★ 図面:見開き4枚 内容:(質)A(量)A レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:A 上級〜有段向き |
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◆内容紹介 |
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三間飛車vs急戦、ツノ銀中飛車vs急戦、振飛車vs左美濃・居飛車穴熊の定跡書。 ==(以下、しばらく『羽生の頭脳(1) 四間飛車破り(文庫版)』とほぼ同じです== 「羽生の頭脳」全10巻(1992〜1994)は、トップ棋士が書いた定跡書シリーズの金字塔である。代表的な戦型を網羅し、都合の良い変化を排除して公平に検討した。そのため、定跡が進化しても「基本は『羽生の頭脳』で覚えられる」とされ、異例のロングセラーを記録している。 本書は、シリーズの第3巻「急戦、中飛車・三間飛車破り」と第4巻「左美濃と居飛車穴熊」を合本し、文庫化したものである。 基本的に内容はオリジナル版とまったく同じ。右図のように前半がオリジナル3巻、後半がオリジナル4巻の内容になっている。2冊をそのまま貼り合せたような構成になっていて、4巻部分の目次は本体の真ん中にある。 変化した点はわずかで、以下の2つくらい。 (1)文庫化に合わせてフォントサイズ、盤面図が小さくなっている (2)文庫化用のまえがきの追加 ==(ここまで)== 正直いって、この巻の有用性は微妙である。三間飛車vs急戦は使えるが、基本として覚えるには複雑で難しい。ツノ銀中飛車はほぼ絶滅状態。左美濃・居飛車穴熊は、藤井システム以降(1990年代後半以降)は組み方が完全に変わっている。本書をそのまま踏襲すれば、痛い目に遭う可能性が高い。 また、文庫版第1巻は四間飛車vs急戦を先手・後手まとめて一冊に収めているところに価値があったのに対し、本書は特に統一性がなく、やや雑多な感じになっていると思う。 良書は良書だが、オリジナル版も比較的安価で手に入るし、コンプリート目的でなければ無理に揃えなくてもいいかも。(2010Jun15) |
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スーパー将棋講座 振り飛車の極意 鈴木流の秘術を身につけ、ライバルに差をつけよう |
鈴木大介 創元社 ISBN:978-4-422-75113-9 2009年5月 \1,260(5%税込) 208p/19cm |
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・【付録】第2章実戦編の全棋譜 |
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NHK将棋シリーズ 杉本昌隆の振り飛車ナビゲーション |
杉本昌隆 日本放送出版協会 ISBN:978-4-14-016170-8 2009年1月 \1,050(5%税込) 222p/19cm |
[総合評価] |
難易度:★★ 〜★★★ 図面:見開き3枚 内容:(質)A(量)B レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:A 初級〜中級向き |
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・【コラム】序盤の心得/中盤の心得/終盤の心得 |
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振り飛車のコツや考え方を解説した本。 初心者は最初に覚える戦法として、振り飛車(特に四間飛車)を教えられることが多い。教える側の立場としては、(1)序盤の駒組みが簡単で覚えやすい (2)上達して有段者になってもずっと使える、などの理由で、棒銀と並んで双璧の存在だ。 確かに四間飛車は駒組みは覚えやすい。しかし、基本的に「待ち」の戦法であるため、相手の出方によって対応を変えなければならないので、マスターまでの道のりは結構長い。初級者〜中級者くらいでは、「飛車を振って、美濃に囲って、あとは何となく指している」という方も多いのではないだろうか? そういう方に「定跡を覚えなさい」というのは簡単だ。四間飛車は定跡がかなり整備されており、参考棋書も多い。暗記が得意な人には覚えやすい環境が整っている。半面、暗記が苦手な方(わたしも相当苦手です(汗))は「もっと覚えることが少なくならないだろうか」と考えるのは自然だろう。 本書は、振り飛車を指す初級者〜中級者を対象に、コツや考え方、方針といったところを中心に、定跡暗記に頼らずに振り飛車を指しこなせるように指南してくれる本である。 本書の内容は以下のとおり。(内容はわたしが適当にタイトル付けしました)……レビューの続きを読む(2009Sep29) |
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マイコミ将棋ブックス 楽しく勝つ!! 力戦振り飛車 |
戸辺誠 毎日コミュニケーションズ ISBN:978-4-8399-2934-3 2008年8月 \1,470(5%税込) 232p/19cm |
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・【コラム】力戦振り飛車との出会い/力戦振り飛車の近況 |
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NHK将棋シリーズ 渡辺明の居飛車対振り飛車T 〜中飛車・三間飛車・向かい飛車編〜 |
渡辺明 日本放送出版協会 ISBN:978-4-14-016161-6 2008年2月 \1,050(5%税込) 215p/19cm |
[総合評価] |
難易度:★★★☆ 図面:見開き3枚 内容:(質)A(量)B レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:A 上級〜有段向き |
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※より詳しい内容は個別ページを参照
◆内容紹介 |
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主に動く振飛車vs居飛車の戦いを解説した本。 ゴキゲン中飛車が登場して早10年。その流行は衰えを知らず、居飛車党の棋士までが後手番用の戦法として採用するようになった。ゴキゲン対策もさまざまなものが現れたが、棋書の出版が追いついておらず、特に二段〜四段クラス向けに分かりやすく書かれた本が不足しているのが現状だ。『最新戦法の話』(勝又清和,浅川書房,2007)や『最前線物語(2)』(深浦康市,浅川書房,2006)などに書かれている内容ではどうしても理解しきれない部分もあると思う。また、石田流も鈴木新手や棒金対策の発達により復活を遂げており、「角交換を想定した力戦振飛車」は全盛の時代にある。 本書はそんなゴキゲン中飛車をはじめとした「動く振飛車」を非常に分かりやすく解説している。……レビューの続きを読む(2008May26) |
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MYCOM将棋ブックス 杉本昌隆の振り飛車破り |
杉本昌隆 毎日コミュニケーションズ ISBN:978-4-8399-2303-7 2007年2月 \1,470(5%税込) 240p/19cm |
[総合評価] |
難易度:★★★★☆ 図面:見開き4枚 内容:(質)A(量)A レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:A 有段者向き |
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※さらに詳しい内容紹介は個別ページ参照
・【コラム】圧倒的な大局観/柔軟な発想その1/柔軟な発想その2/指導将棋の難しさ/居飛車にするのは |
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居飛車vs振飛車の戦型を解説した本。 著者の杉本は、(ほぼ)純粋振飛車党である。それなのになぜ「振飛車破り」の本なのか?杉本曰く、「振飛車の弱点を一番知っているのは振飛車党だから」だそうだ。というわけで、本書は「純粋振飛車党が書いた振飛車破りの本」である。 本書では、居飛車が有利になる変化と、振飛車が有利になる変化をハッキリ分けている。その中でも、特に振飛車側が優勢になる変化は「振り飛車の視点」、また細かい研究よりも分かりやすく実戦的な変化は「マル秘」として書かれている。ただし、解説自体はどちらか一方に肩入れしているわけではないし、プロの実戦や研究をベースにしているので「アマチュアなら通用します」というココセ本でもない。全体としてはかなり公平な視点で書かれていると思う。 各章の説明をしていこう。……レビューの続きを読む(2008Jun13) |
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スーパー将棋講座 振り飛車基本戦法 上達したい人の教科書! |
高橋道雄 創元社 ISBN:4-422-75105-0 2006年5月 \1,260(5%税込) 222p/19cm |
[総合評価] |
難易度:★★☆ 図面:見開き4枚 内容:(質)B(量)B レイアウト:A 解説:B 読みやすさ:A 初級〜中級向き |
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◆内容紹介 |
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振飛車の解説書。主に初級〜中級向けに振飛車のコツを解説。 各章とも、最初の2ページで全体的な流れをサッと紹介し、その後代表的な急戦定跡をなぞっていく。普通は岐れ(わかれ)の部分で解説を打ち切るところだが、本書の場合は投了まで解説する。細かい定跡手順よりも「振り飛車の勝ち方」を主眼に置いた解説になっている。 解説されている戦型は7つで、ほとんどはオーソドックスな居飛車急戦。定跡ベースの実戦譜解説7局という感じ。この時代に居飛穴を無視かよ…という残念ポイントはあるが、「定跡で“これにて振飛車良し”からの勝ち方が分からない」という人には参考になると思う。 個人的にはCかな…と思ったが、第1章で対居玉棒銀が載っているのはいい。居玉棒銀は中級タブクラス以下では結構指されていて、かなり猛威を振るっているのだが、本書以外では『インターネットで将棋を勝て!』(ネット駒音,双葉社,2000)くらいでしか見たことがない。それを評価してちょっと格上げしてみた。 ただ、同じ創元社から似たコンセプトで出版されている『振飛車戦法』(桐山清澄,1980)の方が全体的な出来はいいと思う。(2006Sep27) |
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将棋定跡最先端
振り飛車編 |
所司和晴 毎日コミュニケーションズ ISBN:4-8399-2013-3 2006年3月 \1,449(5%税込) 224p/19cm |
[総合評価] |
難易度:★★★★☆ 図面:見開き4枚 内容:(質)A(量)B レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:B 有段者向き |
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◆内容紹介(MYCOMホームページより抜粋) |
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振飛車(相振飛車含む)の定跡書。プロの最先端で戦われている戦型を詳しく解説。 基本的には前著の『将棋定跡最先端 居飛車編』と同様に、「東大将棋ブックスシリーズ」の補足と、新たに現れた変化の解説。ただし向飛車と相振飛車は東大シリーズにはなく、新規の内容。レイアウトは「東大〜」と少し変わって、見開きに図面4枚になっている。 感想は基本的に『居飛車編』とほとんど同じ。基礎講座や歴史講座はないので、「級位者お断り」だ。普段からプロ将棋をよく研究し、たくさんの定跡書を読みこなしている人にはピッタリの内容。東大シリーズを全巻そろえてる人なら“買い”、それ以外の人は“スルー”でもいいかと思う。 賞味期限が短そうなので、お早めに。(2007Jun13) |
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NHK将棋シリーズ 久保利明のさばきの極意 |
久保利明 日本放送出版協会 ISBN:4-14-016136-1 2005年9月 \1,050(5%税込) 222p/19cm |
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1章 さばく四間飛車 2章 さばく三間飛車 3章 さばく中飛車 4章 さばく相振り飛車 ◆内容紹介(NHK出版HPより) 独特の軽いさばきを持ち味にする著者が極意を説く。 華麗なさばきの第一人者と知られる久保八段が、その極意に触れながら、軽快な振り飛車を指しこなすためのコツや実戦で応用が利くさまざまな手筋を伝授。各章ごとに定跡を解説し、参考棋譜を掲載。 |
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パワーアップシリーズ 加藤の振り飛車破り 決定版 |
加藤一二三 日本将棋連盟 ISBN:4-8197-0380-3 2005年3月 \1,365(5%税込) 231p/19cm |
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a-sakaさん、内容補足thx!
◆内容紹介 |
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スーパー将棋講座 振り飛車破りユニーク戦法 独特の急戦7戦法で振り飛車を撃破! |
田丸昇 創元社 ISBN:4-422-75098-4 2005年2月 \1,260(5%税込) 222p/19cm |
[総合評価] B |
難易度:★★★☆ 図面:見開き4枚 内容:(質)B(量)B レイアウト:A 解説:B 読みやすさ:A 中級〜上級向き |
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◆内容紹介(表紙より) |
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振飛車破りの定跡書。主に対四間飛車を解説。 本書に載っているのは、四間飛車破り6つと三間飛車破り1つ。タイトルに「ユニーク戦法」とあるが、奇襲や奇謀ではない。右四間飛車や5筋位取りは、主流ではないがフツウに有力な戦法。また第2章“クラシック戦法”は「ポンポン桂」と「4六銀-3七桂-2六飛」の両対応。第7章の対三間飛車急戦は、普通の3七桂戦法よりも早く▲4五歩と仕掛けてしまうもの。これらは局面が絞られるため、プロで使いづらいが、アマが主力として使うには十分有力だ。 一方、第5章「左玉」や第6章「地下鉄飛車」はかなりユニーク。「左玉」は“高田流相振飛車”でもあり、『高田流新感覚振り飛車破り』(高田尚平,2000)に詳しい。「地下鉄飛車」は振飛車穴熊を端から直撃する戦法で、1980年ごろに流行った。『チャート式穴熊破り』(西村一義編,1980)『四間飛車を破れ・下巻』(石田和雄,1980)を参照すべし。いずれも他戦法に類を見ない駒組で、ユニークさはトップクラス(笑)。 各章とも、狙いが上手くはまった変化から始まり、振飛車側の修正案をいくつか検討。田丸の実戦付きの章もある(残念ながら総譜ではない)。5筋位取りで谷川に勝った将棋はぜひ見てほしい(笑)。どの章も最終的には「先手十分」の結果になる。一冊に7戦型を詰め込んでいるので、それぞれの解説はあまり深くはないが、ある程度の概要は十分つかめる解説量だと思う。 本書全体が“クラシック”な感じもあるが、「他書にあまり載ってない急戦が勢ぞろい」なのは魅力的。(2006Jul13) |
振り飛車ワールド
'04 第四巻 |
毎日コミュニケーションズ/編 毎日コミュニケーションズ ISBN:4-8399-1541-5 2004年7月 \1,365(5%税込) 224p/19cm |
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◆内容紹介(MYCOMホームページより) |
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振り飛車ワールド
'04 第三巻 |
毎日コミュニケーションズ/編 毎日コミュニケーションズ ISBN:4-8399-1487-7 2004年5月 \1,365(税込) 224p/19cm |
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◆内容紹介(MYCOMホームページより) |
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パワーアップシリーズ 振り飛車破り超急戦ガイド |
深浦康市 日本将棋連盟 ISBN:4-8197-0374-9 2003年3月 \1,300 334p/19cm |
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◆内容紹介 |
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振り飛車ワールド
'04 第二巻 |
毎日コミュニケーションズ/編 毎日コミュニケーションズ ISBN:4-8399-1447-8 2004年3月 \1,300 224p/19cm |
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◆内容紹介(MYCOMホームページより) |
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最強力戦振り飛車マニュアル |
鈴木大介 日本将棋連盟 ISBN:4-8197-0373-0 2004年2月 \1,500 223p/21cm |
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◆内容紹介(日本将棋連盟HPより) |
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振り飛車ワールド
'04 第一巻 |
毎日コミュニケーションズ/編 毎日コミュニケーションズ ISBN:4-8399-1374-9 2004年1月 \1,300 224p/19cm |
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◆内容紹介(MYCOMホームページより) |
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振り飛車ワールド 第六巻 |
毎日コミュニケーションズ/編 毎日コミュニケーションズ ISBN:4-8399-1289-0 2003年11月 \1,300 224p/19cm |
[総合評価] |
難易度:★★☆ 〜★★★★☆ 図面:見開き0〜6枚 内容:(質)B(量)B レイアウト:A 解説:A 中級〜有段向き |
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◆内容紹介(MYCOMホームページより) |
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(どのジャンルに入れていいか分からないので、とりあえずここに置いておきます) 振飛車党のファンブック、第6弾。単体では単行本にならないようなものを、寄せ鍋風に集めて一冊にまとめてある。 今回の巻頭インタビューは、ついに超一流棋士の谷川浩司王位(発行当時)が登場。もともとは振飛車党で、現在は後手番ではときどき振飛車を指している。これまでの純粋振飛車党とは違う、オールラウンダーならではの考えが聞ける。 指定局面戦は、△四間飛車vs▲ミレニアム。『四間飛車道場 第一巻 ミレニアム』(2001)などで取り上げられている形。藤井システムへの有効な対策として2000年ごろから流行し始め、アマでは今も猛威を振るっている。千日手になりやすいため、先手番ではつまらないと現在プロではやや下火になっているが、結論が出ているわけではない。今回のテーマ図はやや漠然としていて、地下鉄飛車への切り替えもできたりする。わたしはあまりミレニアムを指さないので興味が薄いが、必要な人はしっかり並べておくべし。なお、第9章が“ミレニアム崩し”なので、ちょっとしたミレニアム特集号となっている。対ミレニアムの書籍はまだまだ少ないので、特に四間飛車党は必見。 第5巻で新設された、第8章の“符号で見る振飛車の手筋”は、今回は飛車の手筋。かなり多くの手筋にふれているため、逆にちょっと内容が薄くなってしまっている。 このシリーズもついに6巻目。未年(ひつじどし)の2003年を通して、2ヶ月に1冊のペースで刊行されてきた。すっかりおなじみとなった(?)表紙の羊キャラもこれでお別れ。この羊君の名前も分からないままだったが、また12年後戻ってきてくれることを期待しよう(笑)。…ホントにそうなったらスゴイな。(2004Mar03) |
プロの将棋シリーズ(6) 加藤流振り飛車撃破 |
加藤一二三 毎日コミュニケーションズ ISBN:4-8399-1236-X 2003年9月 \1,300 224p/19cm |
[総合評価] |
難易度:★★★☆ 図面:見開き4枚 内容:(質)B(量)B レイアウト:A 解説:B 読みやすさ:A 上級〜有段向き |
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・【付録】対振り飛車熱闘譜=5局(解説なし) |
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加藤流の振飛車破りをまとめた定跡書。 加藤は振飛車に対して急戦で挑むことが多く、数多くの優れた定跡を残している。本書は対四間飛車を中心として、急戦向飛車対策とツノ銀中飛車対策を紹介していく。 各章の内容を簡単に説明していこう。……レビューの続きを読む(2010Feb01) |
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振り飛車ワールド 第五巻 |
毎日コミュニケーションズ/編 毎日コミュニケーションズ ISBN:4-8399-1234-3 2003年9月 \1,300 224p/19cm |
[総合評価] |
難易度:★★☆ 〜★★★★☆ 図面:見開き0〜6枚 内容:(質)B(量)B レイアウト:A 解説:A 中級〜有段向き |
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◆内容紹介 |
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(どのジャンルに入れていいか分からないので、とりあえずここに置いておきます) 振飛車党のファンブック、第5弾。単体では単行本にならないようなものを、寄せ鍋風に集めて一冊にまとめてある。 今回の巻頭インタビューは、“A級振飛車党御三家”の最後の一人、久保利明八段。同じ振飛車党でも、第四巻の鈴木とは全く違うタイプ。3人の中ではもっとも捌きが上手いといわれている。久保・鈴木・藤井の3人の考え方の違いは、振飛車党なら必ずチェックしておきたい。 今回の指定局面戦は、△四間飛車vs▲4六銀。『四間飛車道場 第二巻 右4六銀』などで取り上げられている形。古くからある戦型だが、藤井システムが流行したために復活した戦法だ。特に『四間飛車道場 第二巻』で取り上げられた“箱入り娘”の形が、初めて実戦譜として単行本に収められている。第7章の千葉講座も右4六銀なので、合わせて比較検討しよう。なお、指定局面戦の第1局は、なぜか本文と図面がずれまくっている。今までの巻ではこんなことはなかったのだが…。第2局〜第6局は大丈夫。 本書では8章が新装された。振飛車の棋譜によく出てくる指し手を解説したもので、中級者向け。企画・発想は面白く、もっと詳しく解説すればこれだけで一冊の単行本にできそうだ。 第9章は、今回は大山将棋の実戦解説。もう全然定跡の話じゃなくなっているので、タイトルを再考してもらいたい。(2004Jan17) |
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振り飛車ワールド 第四巻 |
毎日コミュニケーションズ/編 毎日コミュニケーションズ ISBN:4-8399-1155-X 2003年7月 \1,300 224p/19cm |
[総合評価] |
難易度:★★☆ 〜★★★★☆ 図面:見開き0〜6枚 内容:(質)B(量)B レイアウト:A 解説:A 中級〜有段向き |
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◆内容紹介 |
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(どのジャンルに入れていいか分からないので、とりあえずここに置いておきます) 振飛車党のファンブック、第4弾。単体では単行本にならないようなものを、寄せ鍋風に集めて一冊にまとめてある。 今回の巻頭インタビューは、“A級振飛車党御三家”の一人、鈴木大介八段。豪腕タイプの純粋振飛車党で、将棋を覚えてからずっと振飛車党というのにはビックリ。今期のA級順位戦もここまでなかなかの好成績で、今後も期待したい。 今回の指定局面戦は、△四間飛車vs先手棒銀。『四間飛車道場 第五巻 棒銀』などで取り上げられている形。ただしこの戦型は変化が非常に多いためか、3種類の指定局面のうち、2つが中盤のかなり進んだ局面となっている。(そのうち1つは私も実戦で四間側を持ったことのある形で、どのように指すのか非常に興味深く読んだのだが、わたしの指した手には全く触れられていませんでした(^-^;A)いずれの変化もかなり難解ということだった。ちなみに、今年(2003年)の王座戦で挑戦者となった渡辺五段が4連敗したのは意外。 この第四巻は、個人的にはいままでの巻よりもやや興味が薄かった。棒銀と右4六銀はほとんどやらないもんですから…(^-^; もちろん、棒銀党は必見です。(2003Dec10) |
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振り飛車ワールド 第三巻 |
毎日コミュニケーションズ/編 毎日コミュニケーションズ ISBN:4-8399-1110-X 2003年5月 \1,300 224p/19cm |
[総合評価] |
難易度:★★☆ 〜★★★★☆ 図面:見開き0〜6枚 内容:(質)B(量)B レイアウト:A 解説:A 中級〜有段向き |
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◆内容紹介 |
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(どのジャンルに入れていいか分からないので、とりあえずここに置いておきます) 振飛車党のファンブック。単体では単行本にならないようなものを、寄せ鍋風に集めて一冊にまとめてある。 このシリーズも3冊目だが、今回はいい意味で度肝を抜かれた。巻頭インタビューが、なんと加藤一二三九段。ほとんど(一度も?)飛車を振ったことがない、バリバリの純粋居飛車党である。読む前は「早くもネタ切れか?」などと思ったが、読んでみると、居飛車党から見た振飛車の世界が率直に述べられていて、非常に興味深かった。 今回も注目は、第2章の指定局面戦。『四間飛車道場 第六巻 最強1二香』で取り上げられている形で、右図が指定局面となる。△6四歩を突かず、△3ニ銀-△1二香型で待機しているのが特徴で、居飛車急戦でもっとも攻略しにくい形と言われている。右図から(1)▲4六歩、(2)▲3八飛△4三銀▲3五歩△同歩▲4六銀△4五歩▲3三角成△同桂▲3五銀△2五桂▲3四歩△3ニ飛の鷺宮定跡、(3)▲6六歩△6四歩▲9七角、の3種類を所司一門の若手が2局ずつ指している。なお、今回はコンピュータ対決はなくなっている。 6局が指されてみて、「やはり居飛車容易でない」というのが今回の総評となった。ただし、結果そのものは振飛車の1勝5敗。持ち時間30分の早指しということもあるが、「居飛車容易ではないが、振飛車も形が崩れやすく、実戦的には大変」という感じか。もっとも、わたしもこの形になることは最近少なく、よく分からない(^-^; 第7章の「玉頭銀の是非」も一応読んでおきたい。玉頭銀は有力な作戦で、アマの使い手が多いにもかかわらず、きちんと研究されている定跡書はあまりない。本書第7章もわずか16pではあるが、『四間飛車道場 第四巻』よりはずっと詳しい。 第三巻まで来ると、これからも続けて買う人と買うのをやめる人が分かれてきそうだ。わたしは第三巻から図書館に切り替えました。(2003Nov22) |
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振り飛車ワールド 第二巻 |
毎日コミュニケーションズ/編 毎日コミュニケーションズ ISBN:4-8399-1006-5 2003年3月 \1,300 221p/19cm |
[総合評価] |
難易度:★★☆ 〜★★★★☆ 図面:見開き0〜6枚 内容:(質)B(量)B レイアウト:A 解説:A 中級〜有段向き |
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◆内容紹介 |
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(どのジャンルに入れていいか分からないので、とりあえずここに置いておきます) 振飛車党のファンブック。単体では単行本にならないようなものを、寄せ鍋風に集めて一冊にまとめてある。 今回も注目は、第2章の指定局面戦。特に今回はわたしがよく採用する「左4六銀戦法」で、右図が指定局面となる(『四間飛車道場 第三巻』を参考にすると良い)。ここから (1)△3七歩 (2)△3六歩▲同飛△4五歩▲3三角成△同飛▲5七銀△3五歩▲3九飛 (3)△4五歩▲3三角成△同飛▲6六角 の3種類を所司一門の若手が2局ずつ指している。 中でも注目は旧定跡とされる(3)。この変化は詰みまで詳しく研究されていて、従来は「居飛車勝ち」の結論だった。しかし今回の企画では「先手容易ならず」となった。宮田の「指定局面はすでに振飛車がよく、▲2四歩がすでに無理」(103p)という大胆(?)発言も飛び出し、新たな研究が始まりそうだ。(2)(3)の変化は難解ということで、「▲6八金直を入れてから▲4六銀が勝る可能性」(115p)が指摘されている。実戦も4勝2敗で振飛車がリードしたので、振飛車党は勇気100倍(わたしはショボーン)。 読み物部分は、今回は微妙に女流率高し。このあたりは、好みの問題。鈴木大介の石田流講座は前回の続きだが、千葉の講座はなぜか今回は棒銀対策。いろんな戦型をやるのかな? 一巻と二巻がほぼ同じ構成だったので、基本的に同じスタイルを踏襲していくようだ。一巻の感想では「食傷気味」と書いたが、今回は割と読み甲斐があった。単に自分の好きな戦型が多く解説されていたからかもしれない(笑)。(2003Jul05) |
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先崎式将棋レクチャー&トーク ホントに勝てる振り飛車 |
先崎学 河出書房新社 ISBN:4-309-72272-5 2003年1月 \1,300 208p/19cm |
[総合評価] |
難易度:★★★ 図面:見開き4枚 内容:(質)A(量)B レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:A 中級〜上級向き |
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◆内容紹介 |
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四間飛車以外の振飛車の解説書。「ホントに〜」シリーズの第二弾。 本書は『ホントに勝てる四間飛車』の続編で、四間飛車以外の振り飛車を初段クラス向けに分かりやすく解説している。基本的には、どれもいったん角道を止める「振り飛車らしい振り飛車」を扱う。 前著の解説に比べると、「感覚重視」からやや「指し手重視」に軸足がシフトしている。「捌く振り飛車」と「押さえ込む振り飛車」を一冊にまとめたせいかも。特に三間飛車vs急戦では「先後の一手の差」を避けて通れないため、どうしても細かくなってしまうのは仕方がないか。 とはいえ、定跡書としては非常に分かりやすい上、内容も充実している。特に初段クラスでこれらの戦型を指す人は、いままで手探りで指していた部分が氷解して勝率アップにつながると思う。(2007Jan24) ※第6講前半で「この形から仕掛けられず、居飛穴を阻止できない」とあるが、本書出版の8ヵ月後に▲北浜△矢倉戦にて打開できることが分かり、結論が変わった。(具体的には、図から▲6六角△7四飛▲7八飛△1一玉▲7五歩△8四飛▲7四歩△同飛▲同飛△同歩▲5九金左。先手のみ桂香を取れそうな展開になる。実戦は△中飛車だったが、▲中飛車なら△4二金寄が入っていないのでさらに条件が良い。) ※第7講のゴキゲン中飛車は先手中飛車であり、『新ゴキゲン中飛車戦法』(近藤正和,2003)の内容に近い。 |
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振り飛車ワールド 第一巻 |
毎日コミュニケーションズ/編 毎日コミュニケーションズ ISBN:4-8399-0902-4 2003年1月 \1,300 220p/19cm |
[総合評価] |
難易度:★★☆ 〜★★★★☆ 図面:見開き0〜6枚 内容:(質)B(量)B レイアウト:A 解説:A 中級〜有段向き |
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◆内容紹介 |
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(どのジャンルに入れていいか分からないので、とりあえずここに置いておきます) 振飛車党のファンブック。単体では単行本にならないようなものを、寄せ鍋風に集めて一冊にまとめてある。 中でも注目は、第2章の指定局面戦。20年ほど前は盛んに行われていた企画だが、近年ではあまり見なくなった。それが本書で復活、たっぷり94ページの掲載である。今回は「4五歩早仕掛けvs四間飛車」。『四間飛車道場 第四巻』を参考にすると良い。なお、振飛車党向けの本であるにもかかわらず、振飛車の1勝5敗に終わったのは少し残念。次回は振飛車が巻き返すか? 藤井・久保・鈴木大の三大振飛車党、大ベテランの剱持、女流の人気No.1安食、そしてバリバリの若手たちという充実の執筆陣。そしてかなり幅広いジャンルで読者を飽きさせない。一方で、個々の内容はやや中途半端な感じもする。また、難易度のバラツキが結構激しい。第1、3、6章は級位者もさらりと読めるが、その他の講座部分はかなり難しく、上級者から有段者向けだと思う。 非常に盛りだくさんの内容だが、最後の方はちょっと食傷気味になってしまった。これはきっと、わたしが居飛車党のせいだろう(笑)。(2003Feb21) |
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島ノート
振り飛車編 |
島朗 講談社 ISBN:4-06-211633-2 2002年12月 \1,800 478p/19cm |
[総合評価] |
難易度:★★★★ 〜★★★★☆ 図面:見開き4枚 内容:(質)S(量)S レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:A 上級〜有段向き |
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※(質問x.x)は、読者の質問に著者が答えた「島八段が答える『次の一手』」へのリンクです。
◆内容紹介 |
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変則的な振飛車の解説書。 島八段といえば、本格居飛車党…だと思っていた。ところが、その島八段が本格的な振飛車の本を出してきた。しかもオーソドックスな振飛車ではなく、かなり変則的な振飛車ばかりを集めた本である。変則とはいっても「一回は通用する」というものではなく、「これは面白い!」「これは使える!」というものがてんこ盛りである。 本書の大きな特徴は、解説を[基本]と[応用]に分けたこと。[基本]は、「基本的な狙い筋」と「自然に指したらこう進むだろう」という進行を解説したもの。[応用]は、「[基本]の内容を知った上で、対策を研究したらこうなる」というもの。もちろん、本書に載っている戦法は、[応用]で潰されているわけではなく、ほぼ互角の戦いになる。[応用]が難しければ[基本]だけ読んでいけばいいし、探究心豊かな人は[応用]もじっくり読めばよいだろう。一応、[基本]でも『羽生の頭脳』レベルの難度があるので、級位者には厳しいかもしれない。 個人的にツボだったのは、「3・4・3戦法」。石田流の一バージョンで、戦法というより序盤の手筋のようなものであるが、これのおかげで△石田流の制限がかなり緩和された。また、「中田功XP」は“藤井システムの三間飛車版”のようなもので、当時かなり話題になった(のちに本家・中田功七段が『コーヤン流三間飛車の極意 持久戦編』で解説している)。他にもゴキゲン中飛車や藤井システムの最先端の変化、他の定跡書にはあまり載っていない戦法が満載である。 本書の戦法は、5年経った現在でもあまり古さを感じない(高段者的には古いのだろうけど)。実戦で相手が変な振飛車をやってきたとき、それはひょっとしたら本書に載っているかもしれない。必ず目を通しておいてほしい一冊である。 この質・量・読みやすさを一冊に凝縮し、しかも定価1800円というのは現在でも奇跡的に感じる。総合評価「S」以上の「EX」を新設しようかと思ったくらいだ。 ところで、本書では(おそらく)初めて「棋書とWEBとのコラボレート」が行われた。挟まれているアンケートはがきに質問を書いて送ると、著者がWEB上で答えてくれるというもの(※募集は終わっています)。質問の内容もなかなかハイレベルで、本書の内容を補足するもの、また覆したりするものもあった。上の【本の内容】に質問と回答へのリンクを貼っておいたので、参照してほしい。なお、このリンク先はいつ消滅するかわからないので、できれば印刷して挟んでおくとよい。(棋書ファンRocky-and-Hopperからのお願い:棋書に書き込みはしないでくださいね) |
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将棋必勝シリーズ 粉砕 振り飛車破り 最新の急戦策で振り飛車を撃破する! |
井上慶太 創元社 ISBN:4-422-75078-X 2001年7月 \1,200 238p/19cm |
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◆内容紹介 |
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力戦!スーパー振り飛車 |
小林健二 毎日コミュニケーションズ ISBN:4-89563-673-9 1997年8月 \1,200 223p/19cm |
[総合評価] |
難易度:★★★★☆ 図面:見開き4枚 内容:(質)A(量)A レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:A 上級〜有段者向き |
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◆内容紹介 |
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力戦振飛車の定跡書。 石田流・立石流・阪田流の変則振飛車3戦法と、四間飛車vs右四間飛車を解説。右四間飛車は力戦ではないと思うが、居飛車が5筋を突かない作戦は少ないのでここに分類したのかな? 各章の構成はこんな感じ。まず、戦法の基本知識をおさらいしたあと、新研究の検討に入り、実戦との比較をする。実戦解説は自戦だけでなく、他のプロの実戦も多く含まれる。解説は部分的に深くなっているので、すでに戦法の知見を持っている人にはかなり役に立つ。逆に、あまり広く範囲の解説はないので、基礎からマスターするには向いていない。 個人的には早石田の研究が役に立った。特に△4二玉型は『島ノート』(2002)の変化しか知らなかったが、本書と比較してみて理解が深まった。早石田に限らず、『島ノート』は本書をベースにしている部分がいくつかあるようだ。もちろん研究は進んでいるのだが、ベース部分を理解するために読んでおくと良い。 また、右四間飛車編の記述はほとんどが舟囲いで、左美濃や穴熊はそれぞれ1pずつ。(2004Jun23) |
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パーフェクトシリーズ 将棋基本戦法 振り飛車編 |
森下卓 日本将棋連盟 ISBN:4-8197-0334-X 1997年7月 \1,200 223p/19cm |
[総合評価] |
難易度:★★★ 図面:見開き4枚 内容:(質)B(量)B レイアウト:A 解説:B 読みやすさ:A 中級〜上級向き |
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◆内容紹介 |
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▲居飛車vs△振飛車対抗形の総合定跡書。急戦・持久戦の代表的な戦型を解説。 本書で解説されているのは、それぞれの戦型の中でももっとも代表的な筋のみ。特に四間飛車編では、1つの戦型につき4p程度の解説なので、他書でしっかり補う必要あり。一方で、三間飛車vs急戦はそれなりにしっかりと解説されている。戦型によって詳しさに多少のギャップがあるのでやや注意が必要。 全体的に適度なシンプルさにまとまっているので、初段を目指すくらいの人にはちょうど良い。意外と、有段者が苦手な戦型を見直すのにも有効。σ(^-^)は四間飛車には多少の知識があるので本書は少し物足りなく感じたが、その他の戦型はポイントを再認識できたので結構良かった。 部屋に専門的な定跡書がたくさんあってゴチャゴチャしてる人は、一度本書でおさらいしてみてはいかがでしょうか?(2003Aug09) |
zoom |
中原流振り飛車破り |
中原誠 池田書店 ISBN:4-262-10118-5 1994年11月 \1,500 271p/20cm/H.C. |
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◆内容紹介 |
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zoom (文庫版) |
定跡外伝 ──将棋の裏ワザ教えます。 |
週刊将棋/編 毎日コミュニケーションズ ISBN:4-89563-589-9 1993年12月 \1,200 223p/19cm |
[総合評価] |
難易度:★★★★ 図面:見開き4枚 内容:(質)A(量)A レイアウト:B 読みやすさ:B 定跡通の有段者向き |
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MYCOM将棋文庫(3) 定跡外伝 ──将棋の裏ワザ教えます |
毎日コミュニケーションズ/編 毎日コミュニケーションズ ISBN:4-8399-0898-2 2002年12月 \700 227p/15cm |
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◆内容紹介 |
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他の定跡書にはあまり載っていない変化を紹介した総合定跡書。振飛車vs居飛車の対抗形に絞られている。すべてのアマチュア棋士に必須といえる。 続編の『定跡外伝2』と構成は全く同じ。テーマ図からの変化の長さが『2』よりは短くなっているので、難易度は少しだけ易しめ。とはいっても、やはりテーマ図までの手順は説明なしなので、ある程度は定跡に通じている必要がある。『2』で修正されている変化もあるので、こちらを読んだら必ず『2』も目を通しておこう。(2002Sep05) |
zoom (文庫版) zoom |
秘法巻之五 真・石田伝説 |
週刊将棋/編 毎日コミュニケーションズ ISBN:4-89563-570-8 1992年7月 \971 213p/19cm |
[総合評価] |
難易度:★★★★☆ 図面:見開き4枚 内容:(質)A(量)B レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:A 上級〜有段向き |
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MYCOM将棋文庫(5) 真・石田伝説 石田流の秘法を伝授 |
毎日コミュニケーションズ/編 古作登/解説 毎日コミュニケーションズ ISBN:4-8399-0983-0 2003年2月 \700 235p/15cm |
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・各章主要図までの指し手=2p |
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振飛車のうち、石田流関連の戦型を解説した本。1992年にオリジナル版が出版され、2003年に第6章を追加して文庫本が出版された。さらに、2016年に合本文庫化されている。 本書は、石田流的な動きをする力戦形振飛車全般を扱う。基礎・基本から書かれている訳ではなく、ある程度の棋力の人が応用編または裏ワザとして知っておくべき知識を示したものだ。棋力の目安としては、「升田式石田流の▲9六角」と言われて、局面がハッキリと脳裏に浮かぶくらい、と言っていいと思う。 本書の出版は1992年と2003年なので、石田流の歴史的には、2004年の鈴木新手以降の石田流ムーブメントよりも以前の考え方になっている。例えば、「角道を止めた石田流には棒金が天敵なので、角道を止めない升田式が有効」という大局観があるように思う。 要は、少なくとも現代では「多少古い」という前提で読んでほしい。とはいえ、参考になる指し方はいくつも出てくるはずだ。 本書の内容をチャートを添えながら紹介していこう。なお、第2章の「立石式石田流」、第3章の「楠本式石田流」は、それぞれ「立石流」「楠本流」という呼称の方が普通だが、本書では石田流のバリエーションとして、あえて「○○式石田流」としている。……レビューの続きを読む(2016Nov05) |
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急戦!振り飛車破り(4) 徹底4五歩早仕掛け |
所司和晴/著 週刊将棋/編 毎日コミュニケーションズ ISBN:4-89563-565-1 1992年5月 \971 238p/19cm |
[総合評価] |
難易度:★★★★ 図面:見開き4枚 内容:(質)A(量)A レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:B 上級〜有段向き |
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◆内容紹介 |
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▲4五歩早仕掛けvs△四間飛車と、▲3七桂戦法vs△三間飛車の定跡書。対△中飛車も少し載っている。とにかく、「4五歩と突っかけて角交換を狙う指し方」を詳しく解説した本。 対四間飛車では『四間飛車道場第四巻 4五歩』との違いが気になるところだが、本書で“基本図”とされているのは、▲6九金vs△7四歩-△5二金型(右図)。△6三金-△7三歩型は亜流とされている。この形は玉が広く桂の活用が早いが、6四歩と7四歩が浮き駒なので、▲3一角や▲6六桂(8六桂)が厳しくなりやすい。仕掛けでは他の形と同じ筋がたくさん出てくるが、中終盤ではまったく違う変化になる。 ※『四間飛車道場第四巻』はメインが▲6八金直型なので、ハッキリ異なっている(▲6九金型は218p〜221pのわずか4pに記されているだけ)。ちなみにほぼ同時期に発行された『羽生の頭脳 1』では▲6八金直型vs△6三金〜△7四歩型が本流になっている。 このシリーズ独特のレイアウトは最初は読みづらいかもしれないが、慣れてくると案外使える。 対四間飛車の▲6九金型に関しては、おそらく本書が一番詳しいと思う。また、対△三間飛車への早仕掛けは、振飛車側の微妙な陣形の違いによって変わる仕掛けの手順を、分かりやすく分類しているので必見。(σ(^-^)はいままで、本によって仕掛けの手順が違うのを不思議に思っていたのですが、本書を読んで謎が解けました。)対中飛車は割と基本的な変化について述べられている。 本書は居飛車党・振飛車党にかかわらず、定跡党ならば必ずチェックしておきたい一冊。(2003Sep09) |
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