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将棋定跡最先端 居飛車編 | [総合評価] B 難易度:★★★★☆ 図面:見開き4枚 内容:(質)A(量)B レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:B 有段者向き |
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【著 者】 所司和晴 | ||||
【出版社】 毎日コミュニケーションズ | ||||
発行:2005年12月 | ISBN:4-8399-1948-8 | |||
定価:1,449円(5%税込み) | 240ページ/19cm |
【本の内容】 | ||||||||||||||||
◆内容紹介(MYCOMホームページより) |
【レビュー】 | ||||||||
プロの最先端で戦われている相居飛車の戦型の定跡書。 相居飛車の中でも、矢倉と横歩取りは所司本人による「東大将棋ブックスシリーズ」でかなり詳しく書かれている。本書では、「東大将棋」で書かれなかった最新の変化と、新しく登場した戦型について、「東大〜」と似た形式で解説している。 第1章は「矢倉▲4六銀」、第2章後半は「相横歩取り」で、それぞれ下記の関連書籍がある。 ・『矢倉道場 第一巻 4六銀』 ・『横歩取り道場 第二巻 相横歩取り』 また、第2章前半「横歩取り△8五飛vs▲新山ア流」、第3章「後手一手損角換わり」、第4章「相掛かり▲引き飛車棒銀」は、最近流行している戦型。特に「新山ア流」と「一手損角換わり」は単行本初登場となる。(「相掛かり引き飛車棒銀」は『最前線物語』(2003)で触れられている) 各戦型を少し紹介しておこう。
解説のレベルは「東大〜シリーズ」に準拠していて、かなり細かい。ただ、東大シリーズでは図面が見開き6枚だったのに、本書では4枚で、かなり図面不足。スペースに余裕はあるので、この解説量なら6枚ほしかった。本筋図面を枠で囲うなど強調すれば、見づらさも軽減したはず。なお、定跡がまだ固まってない戦型ばかりなので、「○○でも一局」という書き方がかなり多い。 新山ア流・一手損角換わり・相掛かり引き飛車棒銀はここ1〜2年で流行し始めた戦型であり、詳解した本はほとんどない。ならば、狙いや思想を解説した基礎講座や、代表的な棋譜を追った歴史講座が欲しかった。 |