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書名 | 著者 | 発行 | 備考 |
羽生善治のみるみる強くなる 将棋 序盤の指し方 入門 | 羽生善治・監修 | '09.12 | ⇒大局観 |
マンガで覚える図解将棋の基本 | 矢内理絵子・監修 | '09.11 | |
一人で学べる!小学生のための将棋入門 | 佐藤康光 | '09.5 | |
一人で学べる!強くなる将棋入門 | 行方尚史 | '09.2 | ※行方は著者ではない |
羽生善治のみるみる強くなる将棋入門 | 羽生善治・監修 | '09.2 | |
佐藤康光の将棋を始めよう | 佐藤康光 | '08.8 | NHK将棋講座 |
よくわかる将棋入門 | 古作登,渡辺明・監修 | '08.8 | |
図解 将棋入門(再新装版) | 坂口允彦 | '08.4 | 1985年の再新装版 |
親子でたのしむ将棋入門(再新装版) | 将棋を楽しむ会・編 | '08.3 | 1997年の再新装版 |
超初心者 将棋上達の方程式 | 日本将棋連盟書籍 | '07.11 | |
まじかる将棋入門 | 椎名龍一・ 後藤元気・乾ないな | '06.11 | 元『萌え将棋入門』 |
「将棋」で脳をきたえよう(5) これが勝つためのテクニック | 中原誠・監修 | '06.3 | |
「将棋」で脳をきたえよう(4) 実践編 対局の実況中継だ | 中原誠・監修 | '06.3 | |
「将棋」で脳をきたえよう(3) さあ、対局してみよう | 中原誠・監修 | '06.3 | |
「将棋」で脳をきたえよう(2) まずミニゲームから始めよう | 中原誠・監修 | '06.3 | |
「将棋」で脳をきたえよう(1) 将棋って、どんなゲームなの? | 中原誠・監修 | '06.3 | |
スグわかる!まんが将棋入門 ハンディ版 | 羽生善治・監修 | '06.2 | |
親子でたのしむ将棋入門(新装版) | 将棋を楽しむ会・編 | '05.12 | 1997年の新装版 |
図解 将棋入門(新装版) | 坂口允彦 | '05.12 | 1985年の新装版 |
先崎学の子ども将棋 | 先崎学 | '05.7 | |
羽生流で強くなる はじめての将棋 | 羽生善治・監修 | '05.5 | |
書名 | 著者 | 発行 | 備考 |
やりなおしの将棋 | 先崎学 | '04.7 | |
羽生善治 みんなの将棋入門 | 羽生善治・監修 | '04.4 | |
将棋の必殺ワザ | 先崎学・作 | '03.12 | |
やまと先生の入門!将棋教室 | 高橋和 | '03.12 | |
大人のための将棋再入門 | 沼春雄 | '03.10 | |
将棋はじめよう | 屋敷伸之 | '03.7 | |
将棋のひみつ | 安恵照剛・監修 | '03.6 | |
ゼッタイできる!!将棋 実戦編 | 飯島博 | '03.5 | |
ゼッタイできる!!将棋 入門編 | 飯島博 | '03.5 | |
【新版】将棋入門(MYCOM将棋文庫) | 小川明久 | '03.3 | 『すぐ勝てる将棋入門』 の再編文庫化 |
こども将棋 振り飛車で勝とう | 中原誠・監修 | '03.2 | |
将棋の教え方学び方 | 小田切秀人 | '02.3 | |
羽生善治の将棋入門(全5巻) | 羽生善治 | '02.3 | 図書館用 |
復刻版 よくわかる将棋 | 原田泰夫 | '01.11 | 1970年の復刻版 |
3日間で強くなる将棋の本 | 伊藤果 | '01.10 | |
早わかり将棋入門 | 甲斐栄次 | '01.4 | |
コミック!将棋入門 | 荒川清晃 | '01.3 | マンガ |
はじめてでもよくわかる将棋 | 新星出版社編集部 | '00.8 | |
マンガでおぼえる将棋入門 | 藤井ひろし | '00.1 | マンガ |
将棋を始める人のために | 原田泰夫 | '00 | 1953年の再新訂版 |
(オリジナル版) zoom (新訂版) zoom (再新訂版) zoom (四訂版) zoom |
マンガで覚える図解将棋の基本 |
矢内理絵子/監修 土屋書店 ISBN:978-4-8069-1108-1 2009年11月 \1,260(5%税込) 143p/21cm |
[総合評価] |
難易度:★〜★☆ 図面:適宜 内容:(質)C(量)B レイアウト:A (2色刷り、ルビ付き) 解説:C 読みやすさ:A 入門〜初心向き |
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マンガで覚える図解将棋の基本 (新訂版) |
矢内理絵子/監修 土屋書店 ISBN:978-4-8069-1170-8 2011年3月 \1,260(5%税込) 143p/21cm |
[総合評価] |
難易度:★〜★☆ 図面:適宜 内容:(質)C(量)B レイアウト:A (フルカラー、ルビ付き) 解説:C 読みやすさ:A 入門〜初心向き |
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マンガで覚える図解将棋の基本 (再新訂版) |
矢内理絵子/監修 滋慶出版/土屋書店 ISBN:978-4-8069-1455-6 2014年10月 \1,382 143p/21cm |
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マンガ図解 将棋の基本 (四訂版) |
矢内理絵子/監修 滋慶出版/土屋書店 ISBN:978-4-8069-1584-3 2016年8月 \1,382 144p/21cm |
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将棋入門書。 Amazonのレビューに「誤植が多すぎる」と書いてあった。誤植の多い棋書といえば、『電撃!! イナズマ流次の一手200題』(森けい二,里見香奈,日東書院,2009)などが思い浮かぶ。それくらいを想像していたのだが……予想をはるかに超えていた。 はっきり言って、「誤植っていうレベルじゃねーぞ」。正誤表の添付などで対応できるようなレベルではなく、返金または回収・交換が必要なレベルだ。わたしがこれまで読んだ棋書の中で最悪クラスだと思う。 見つけた誤りを列記しておく。……レビューの続きを読む(2011May19) |
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実用BEST BOOKS 一人で学べる!小学生のための将棋入門 基本をしっかり身につけて、思いのままに戦おう! |
佐藤康光 日本文芸社 ISBN:978-4-537-20743-9 2009年5月 \998(5%税込) 175p/19cm |
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第1章 将棋の楽しさを実感しよう! 第2章 駒の特徴をしっかり身につけよう 第3章 一局の流れを見て、全体のリズムと心得を覚えよう 第4章 戦法を身につけよう 第5章 プロの実戦譜を見てみよう 第6章 詰め将棋で“詰みの基本”と“読みの基本”を学ぼう 第7章 序盤から終盤まで、大事な格言を学ぼう ◆内容紹介 小学生を中心読者とした将棋の入門書。教科書的な入門書が多く見られるこのジャンルにおいて、1対1で対戦相手と対峙し真剣勝負を繰り広げる将棋本来の魅力に主眼を置き、「戦い」としての将棋の魅力を伝える1冊。 |
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一人で学べる!強くなる将棋入門 基本の攻め方・囲い方から、強くなるために欠かせないノウハウまでをくわしく紹介! |
行方尚史 日本文芸社 ISBN:978-4-537-20726-2 2009年2月 \998(5%税込) 222p/19cm |
[総合評価] |
難易度:★☆ 〜★★ 図面:見開き4枚 内容:(質)B(量)B レイアウト:A 解説:B 読みやすさ:B 初級向き |
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第1章 将棋の基本ルール 第2章 プロの一局を見てみよう―行方尚史八段VS丸山忠久九段戦 第3章 手筋を覚えよう 第4章 好みの戦法を見つけよう 第5章 格言に学べ! 第6章 詰め将棋トレーニング 第7章 ネット対戦で腕を磨こう ◆内容紹介 初心者向けよりも、よりニーズの大きい「初級者向け」の内容で、実践的な戦法、囲い方を実戦譜を交えながら手厚く解説した画期的な将棋入門。昨今人気のネット将棋などを活用して強くなるノウハウも紹介、時流に応える。 |
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将棋入門書。 本書には、一応は将棋の基本ルールから書いてあるが、対象棋力は「入門者」から一歩進んだ「初級者」クラス。ルールは一通り覚えた、実戦も少し指した、もう少し強くなっていきたい…という層をターゲットにしている。モノクロ印刷でルビなし(新出の専門用語のみルビあり)のストイックな構成なので、基本的には大人向けである。 各章の内容をザッと紹介していこう。……レビューの続きを読む(2011Mar30) |
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羽生善治のみるみる強くなる将棋入門 5ヵ条で勝ち方がわかる |
羽生善治/監修 池田書店 ISBN:978-4-262-10144-6 2009年2月 \998(5%税込) 191p/21cm |
[総合評価] |
難易度:★ 図面:見開き3〜6枚 内容:(質)A(量)A レイアウト:A(2色刷) 解説:A 読みやすさ:A 入門〜初心向き |
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【構成・文】 上地隆蔵 【イラスト】 角愼作
・【付録】将棋の用語集=5p |
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初心者向けの将棋入門書。 本書では駒の動きを知らない人から対応しているが、「5ヵ条」を理解することで「ただ駒を動かしているレベル」からすぐにステップアップできるようになっている。 第1章の「駒プロフィール」は、駒の動き方、特性、「成る」について。駒ごとに(1)ホップ、(2)ステップ!、(3)ジャンプ!、(4)パワーアップ!(成る)で基本から順に解説する。駒の攻撃力・守備力・機動力・総合力をレーダーチャートで図示。この中で注目すべきは「総合力」で、この数値で「駒の価値」を動かし方よりも先に提示しているのが面白い。本書で「駒の損得」がかなり重視されていることが窺える。 第2章は本書のサブタイトルにもなっている「5ヵ条」で、将棋というゲームの基本を5つに分けて解説。5ヵ条は以下の通り。 (1)取る: 駒得、駒損について。第1章の「駒の総合力」の数値が判断基準。 (2)攻める: 敵陣突破,数の原理,歩のテクニック,その他の駒の攻めの手筋 (3)成る: 成りのルール,垂れ歩,と金の価値,連打の歩でスペースを空ける,成/不成の選択 (4-1)詰める: 詰みとは,いろいろな駒での詰め方,捨て駒について。正解以外の選択肢も初心者に分かるように丁寧に検証している。 (4-2)寄せる: 詰めろ・必死,玉は包むように寄せよ,玉は下段に落とせ,逃げ道を封鎖 (5)囲う: 囲う意味,金矢倉・美濃囲い・舟囲い・穴熊 (ステップアップ)簡単な戦法紹介 …と、実際には6ヵ条+1である。これらを理解して指すだけでも、すでに「入門者とは一線を画すレベル」だといえるだろう。 第3章は1手詰が12問。「詰みが分かる」だけでも入門者同士の仲間内では一歩先んじているといえる。12問では正直言って全然足りないので、この部分は1手詰め専門書(『将棋1手詰入門ドリル』(椎名龍一,池田書店,2007)など)で練習すると良い。 また、「5ヵ条」には駒の価値の話が再三出てくるので、すでに駒の動きを知っている人も第1章から読んでおくべき。 本書の文章は入門書には珍しくゴシック体で、フォントは結構小さい。その分、解説量はかなり多めで丁寧で詳しくなっているが、小さい字が見づらい人は注意。また、基本的にルビなしで、一部の読み方が分かりづらい漢字にだけ付けられている。小学5年生くらいなら無理なく読めると思うが、低学年の方は注意。 入門書としてはかなりのオススメ品である。(2010Mar25) ※誤植・誤字(第1版で確認) p107 第6図 後手の駒配置 ×「△2二金」 ○「△2二銀△3一金」 |
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NHK将棋シリーズ 佐藤康光の将棋を始めよう |
佐藤康光 日本放送出版協会 ISBN:978-4-14-016165-4 2008年8月 \1,050 224p/19cm |
[総合評価] |
難易度:★〜★☆ 図面:見開き3枚 内容:(質)A(量)B レイアウト:A 解説:S 読みやすさ:A 初心者〜初級向き |
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・【コラム】先手と後手の決め方/千日手/持将棋 |
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初心者・初級者向けの将棋入門書。 本書は駒の動き方から解説した入門書であるが、同時に「将棋の本当の基本」を解説した「脱・初心者の本」でもある。一冊を通じて、「超初心者のうちから正しい大局観を身に付けてほしい」という思いを感じる。 第1章は将棋のルールを基本から説明。駒の動ける場所を図面に色を塗って解説しているのは普通だが、本書の場合は後手の立場での利きのもその場で図解しているのがいい。さらに、一段金の良さや一段銀の悪さなどもその場で視覚的に表している。また、「成銀」「成桂」「成香」などのネット表記「全」「圭」「杏」に触れているのも現代的で良い。 第1章の後半では、将棋の基本的な操作である「駒の取り合い」の話になるが、この時点で早くも「駒の価値」について触れる。駒の価値を点数化するのは、初級向け以上の本ではときどき見かけるが、入門書で駒の動きを覚えた直後に教えるのは初めて見た。個人的には、これは大ヒットだと思う。初心者がよく陥る勘違いの一つが、「無茶な駒の交換」だからだ。これを早い段階で知っていないと、なかなか悪い癖が抜けず、中級者クラスでも「大きな駒損をして飛車を成る」ということをしてしまう(昔のわたしσ(^-^;)です)。この「駒の価値」の解説は、章が変わっても点数表を再掲しながら何度も解説されており、著者が最もマスターしてほしい原則なのだな、と思う。 第1章の最後で、ようやく棋譜の読み方(さすがにこれを覚えないとこれ以上棋書を読めない)と詰みの概念が出てくる。棋譜の読み方で、初心者にはかなり分かりにくい「5八金右」などの補足記号も丁寧に解説してある(わたしが初心者の頃はここでつまづきました)。また、有段者には常識でも初心者には意外と読み方が分からない漢字(例:不成(ならず))などにはしっかりとルビが振ってある。 第2章前半は、陣形の作り方。囲いの紹介は普通だが、中央ではなく端のほうに囲ったほうが良い理由について書かれている入門書を見たのは初めてかもしれない。また、「形勢判断の4要素」についても触れている(これについては、本書のラストでもう一度復習がある)。形勢判断の4要素は、マスターすれば一生使える一方、教えてもらわなければいつまでたっても気づかない。 第2章中盤は、「数の原理」について。将棋には「数が多ければ破れる」という大原則があるが、これについて詳しく解説。ただし、これも第1章で「駒の価値」をちゃんと理解できているからこそだ。 第2章の後半は、駒の原則的な手筋について。さすがにこれは入門書一冊ではなかなか書き切れないところなのでシンプルにまとめているにとどまっているが、金銀の特性とそれを生かした使い方、さらに「カベ駒」の修復について触れているのは特筆。 第3章は終盤の話。冒頭p187の「得な手7か条」(「7か条」は私が勝手に付けました)が秀逸。 「得な手とは、次のような手です。 (1)相手の玉を詰ます(寄せる)手 (2)相手の駒を取る手 (3)駒を交換して駒得する手 (4)駒を成る手 (5)敵玉を薄くする手 (6)自玉を堅くする手 (7)自分の駒を働かせる手」 常にこれらを意識して指せば、あっという間に初心者を脱出して強くなるだろう。 入門書の解説としては、最高レベルだと思う。実際に初心者が読んだとき、思惑通りに強くなるかどうかは正直分からないが(それはどの入門書でも同じ)、少なくとも「ルールはあやふやながらも実戦を何度か指したことのある人」「そして、強くなってライバルに勝ちたいと思っている人」にはかなり有効な本だろう。 本書では、「定跡」は一切出てこない。そのため、初手からテキストに従って指し手を進めたい「暗記タイプ」の人には使いづらいかもしれない。しかし、原理・原則をこの一冊でマスターできるので、今後どの棋書を読んでも容易に理解できるようになると思う。物理や数学が好きな理系タイプにオススメ。もっとも、文章は理屈っぽい感じではなく、むしろ丁寧で読みやすいので、多くの初心者の人に読んでほしいし、すでに駒の動きくらいは知ってるという人にもオススメしたい。 初心者・初級者の段階で本書に出会えた人はラッキーです。(2008Nov09) |
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ビッグ・コロタン(112) よくわかる将棋入門 |
古作登 渡辺明/監修 小学館 ISBN:978-4-09-259112-7 2008年8月 \893(5%税込) 199p/18cm |
[総合評価] |
難易度:★☆〜★★ 図面:見開き3〜6枚 内容:(質)B(量)B レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:A 初心者向き |
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【まんが】 村田ヒロシ 【編集】 吉川藤三郎(小学館) 【編集協力】 橋森紀夫 ・【巻頭カラー口絵】これがプロ棋士の世界だ!/めざせ、小学生将棋名人/「将棋の町」天童/将棋会館へ行ってみよう
・【コラム】(1)将棋のルーツはインドだった
(2)平安時代に伝わり、江戸時代に栄えた将棋/棋士の生活/人間とコンピュータの対決/将棋と脳科学 |
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初心者向けの将棋入門書。 全ての漢字(漢数字を除く)にルビ付きで、子どもに対応している。文体は特に子どもを意識した書き方ではなく、普通のですます調で、大人でも違和感なく読めるような感じ。ただし、小学校で習う漢字以外はひらがなを使用しているので(例:「特徴」の「徴」など)やはり子ども向けか?また、藤子不二雄風のイラストと図面を適度に使用しているので、読み疲れにくい構成になっている。ときどき書かれている「ポイント」が極太ゴシックで目立つのは○。 第1章は基本ルール、詰みの概念、対局マナーについて。入門書としてはかなり駆け足で解説しているので、まったくの初心者には少し難しいかもしれない。友達にルールを教えてもらって一応ゲームができるようにはなっている、という人にはちょうど良い。 第2章は実戦の流れとメジャーな囲いを解説。玉、歩、飛、角だけという「小田切式八枚落ち」(鬼斬転輪(小田切秀人指導棋士のHP))と、平手(相掛かり原始棒銀、四間飛車vs棒銀)という簡単な定跡を追っていく。初めて棋書を読む人は、まだ棋譜に慣れていないのでここはかなり苦労するだろう。素直に盤を使って並べた方がよい。また、実戦譜の前に必至(本書では「必死」)の概念と練習問題があるが、この時点で必至を解説した入門書は初めて見た! 第3章は代表的な駒の手筋。分量は多くなく、かなり基本的な手筋に絞って解説されている。 第4章は戦法解説。第2章の続きのような感じで、易しい定跡手順を終盤の入口まで解説している。 第5章は基本的な格言とインタビュー。格言は「玉の守りは金銀3枚」「攻めは飛角銀桂」「突かれた歩は取る」「三手の読み」「王手は追う手」「玉は包むように寄せよ」の6つ。本格的な将棋を目指すならいずれも基本となる考え方だ。後半のインタビューでは、将棋が強くなるためには、最初は詰将棋よりも実戦と定跡の定跡の暗記を推奨。 第6章は次の一手問題。問題図の上部に、図の背景とテーマの解説。問題図の下部には2コママンガが描かれ、これが大事なヒントになっている。ヒントは見ないようにする人もいると思うが、このマンガは考え方の養成になるので読んでおいた方がよい。 第7章は、実戦を指せる場所の紹介と、将棋用語の簡単な解説。 全体的に、入門書としてはややレベルの高い解説だと思う。すでにクラス内で実戦を経験している小学生の人にジャストフィットしそう。値段が安いのも良い。 ただ、同じ子ども向けで値段も安くて…となると『将棋の必殺ワザ』(先崎学,ポプラ社,2003)や『やまと先生の入門!将棋教室』(高橋和,日本文芸社,2003)の方に軍配が上がるかな…。個人的には、本書は駒の損得や形成判断の話をあまりしないまま実戦解説を進めるところが残念だと思う。(2008Dec03) |
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超初心者
将棋上達の方程式 |
日本将棋連盟書籍 日本将棋連盟 ISBN:978-4-8197-0081-8 2007年11月 \1,050(5%税込) 223p/19cm |
[総合評価] |
難易度:★ 図面:見開き4枚 内容:(質)A(量)B レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:A 超初心者向き |
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・【コラム「将棋雑学」】(1)将棋の駒の材質と書体 (2)将棋盤の材質と星の意味 |
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超初心者向けの将棋入門書。 よくある入門書では、将棋のルールを解説したあと、簡単な手筋や戦法の解説が始まる(四間飛車や棒銀が多い)。しかし、“超初心者”では駒の動かし方もあやふやだし、棋譜についていけないというケースも多い。 本書では、「駒の動かし方を完全にマスターすること」がメインテーマになっている。 第1章で駒の動かし方と基本ルールを説明するのは従来本と同じだが、第2章で「詰み」の概念について丁寧に解説。そして第3章で、1手詰を解くことで「駒の動き」、「駒の連携」、「詰み形」を徹底的にマスターする。ここでの1手詰は96問あるが、駒の動かし方を覚えたばかりの超初心者でもなんとか解けるレベルのものばかりだ。がんばって96問を解き終えたころには、駒の動きを間違えることはなくなるだろう。 第4章は十枚落ちで、初手から終局(詰み)までの棋譜を追っていく。これで「敵陣を破り、駒をパワーアップさせ、玉を追い詰める」という将棋の流れと、連続した棋譜の練習をする。また、棋譜については第7章で補助表記の説明があるので、これをマスターすれば新聞の掲載棋譜も並べることができるはずだ。 第5章は駒の損得の話。第6章は反則や引き分け規定などの少し細かいルールの補足となっている。 本書を読み終えた時点では、「駒の動きを完全にマスターできて、詰みが分かって(詰んだ時点でウンウン考えるレベルではない)、棋譜の通りに並べられる」というレベルなので、実際に40枚の駒を並べて平手で指そうとしたら固まってしまうかもしれない。でも、それでOK。超初心者同士では、ルールどおりに指せることと、ちゃんと終局できることが一番大事なのだから。 なお、裏表紙のウリ文句に「文字が大きく漢字にはふりがなもあり、孫やこどもの指導本としても使えます」とあるが、文字は特に大きくない(普通の有段者向けの棋書と同じくらい)。ふりがなが全ての漢字に振ってあるは○だが、表現や熟語は大人向き(中学レベル以上)なので、狙っている年齢層はよく分からない。また、目次や章のタイトルにふりがなが無いのは画竜点睛を欠いた。 この本が一番必要なのは、「自分は将棋を知らないが、こどもたちに将棋を教えたい小学校の先生」なのかもしれない。(2008Mar19) |
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まじかる将棋入門 勝つための魔法教えます |
椎名龍一 後藤元気 乾ないな/イラスト イカロス出版 ISBN:4-87149-819-0 2006年11月 \1,500(5%税込) 163p/21cm |
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第1章 将棋ってどんなゲーム? 第2章 これで将棋が指せる! 第3章 対局してみよう 第4章 対局における考え方 第5章 対局における戦い方 第6章 決戦!最後の対局 第7章 もっと将棋に親しむために ◆内容紹介 こんな将棋本いままでなかった!? みんな知ってる伝統のボードゲーム「将棋」。これから本格的におぼえたいけど、入門書はどれも同じにみえるなぁ...。なんて思ってるアナタはこの本を手に取るべし!わかりにくいルールや駒の特徴を活かした攻め方、対局に勝つための秘訣まで、駒に変身した7人の美少女たちが優しくレクチャーしてくれる、おカタいイメージの従来の将棋本からは考えられない驚愕の内容だ! お気に入りの女の子をもっと知ることで、対局にも自然と勝てるようになるぞ! ※Hi-JumperChaos(乾ないなHP) |
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「将棋」で脳をきたえよう(1) 将棋って、どんなゲームなの? |
中原誠/監修 日本将棋連盟/協力 理論社 ISBN:4-652-04846-7 2006年3月 \1,470(5%税込) 95p/22cm |
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1 将棋の基本を覚えよう! 2 駒の動き方を覚えよう! 3 駒はパワーアップできる! 4 上手な駒の取り方・使い方 5 王手のかけ方を覚えよう! まとめ 将棋の用語を覚えよう! ◆内容紹介 将棋を基礎の基礎からていねいに解説。駒の種類や動かし方、禁じ手などのルールはもちろん、棋譜の読み方・書き方なども紹介する。 |
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「将棋」で脳をきたえよう(2) まずミニゲームから始めよう |
中原誠/監修 日本将棋連盟/協力 理論社 ISBN:4-652-04847-5 2006年3月 \1,470(5%税込) 95p/22cm |
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1 詰め将棋に挑戦しよう! 2 必死にするための次の一手(必死とは何か/1手必死と3手必死/実戦!1手必死に挑戦) まとめ 詰め将棋の復習をしよう ◆内容紹介 ミニゲーム=詰め将棋についてわかりやすく説明する。ルールやマナーをはじめ、詰め将棋の問題と回答でテクニックをみがこう! |
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「将棋」で脳をきたえよう(3) さあ、対局してみよう |
中原誠/監修 日本将棋連盟/協力 理論社 ISBN:4-652-04848-3 2006年3月 \1,470(5%税込) 95p/22cm |
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1 戦いで駒の能力を生かそう! (飛車と角が活躍するために/玉を攻める飛角銀桂/玉を守る金銀3枚/駒の交換をしてみよう/駒得の両取りをねらおう/ほか) 2 上手に駒を使う手筋 (歩の上手な使い方/香の上手な使い方/桂の上手な使い方/銀の上手な使い方/金の上手な使い方/ほか) 第まとめ 将棋の格言集 ◆内容紹介 実際の対局に欠かせない“攻め”と“守り”の基本作戦を中心に、実践的な駒の取り方や使い方など、対局に必要な知識を伝授します。 |
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「将棋」で脳をきたえよう(4) 実践編 対局の実況中継だ |
中原誠/監修 日本将棋連盟/協力 理論社 ISBN:4-652-04849-1 2006年3月 \1,470(5%税込) 95p/22cm |
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対局の前に―対局のマナー 第1局 棒銀戦法(序盤戦の戦い方/中盤戦の戦い方/ほか) 第2局 四間飛車戦法(序盤戦の戦い方/中盤戦の戦い方/ほか) 第4巻のまとめ 将棋に関するQ&A ◆内容紹介 プロ棋士の過去の対局を再現。プロの打ち方を解説付きで紹介しながら、実際の対局で役立つテクニックを満載した上級編です。 |
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「将棋」で脳をきたえよう(5) これが勝つためのテクニック |
中原誠/監修 日本将棋連盟/協力 理論社 ISBN:4-652-04850-5 2006年3月 \1,470(5%税込) 95p/22cm |
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1 序盤戦のテクニック(第1手目はどう指すか/有利な駒組みにするために) 2 中盤戦のテクニック(駒得をしよう&敵陣を突破しよう) 3 終盤戦のテクニック(駒得よりスピード&玉を詰める) まとめ 将棋に強くなるために ◆内容紹介 「居飛車」「振り飛車」「中飛車」などの攻めと「舟囲い」「美濃囲い」「穴熊」などの守りの作戦でレベルアップ! 最新の戦法も伝授する。 |
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スグわかる!まんが将棋入門 ルールと戦法完全マスター |
羽生善治/監修 石倉淳一/まんが かたおか徹治/まんが くもん出版 ISBN:4-7743-0877-3 2006年1月 \1,575(5%税込) 383p/22cm |
[総合評価] |
難易度:★ 図面:見開き4〜6枚 内容:(質)A(量)A レイアウト:A(2色刷) 解説:A 読みやすさ:A 初心者向き |
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【編集協力】菊地勝也 関口勝男 川口久彦 甲斐栄次
詰将棋(1手詰〜7手詰)=18問/格言=45/将棋用語 |
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子ども向けの将棋入門書。すべての漢字にルビ付き。 全編2色刷で見やすいレイアウト。マンガと解説を交互に配置。383pという入門書らしからぬ分厚さだが、約4割はマンガ部が占める。 マンガのストーリーは以下の通り。 「ある日、先の庄(村)に何者かが侵入し、王の印が奪われた。先の庄の王子・ショウは印を取り戻すべく旅立つ。しかしショウは将棋ができない!(笑) ショウをフォローするため、妖精チャト、道先案内人イッカンがともに旅立つ。」 その後は立ちはだかる敵を倒しながら、ショウがレベルアップしていく。 正直言って、設定・ストーリー・絵柄ともにイマイチだが、解説とのバランスが良いためメリハリのある構成になっている。 解説部の方は非常に充実している。ルール説明から戦法・手筋の解説までオーソドックスだが、かなりかゆいところにまで手が届いている。特にルール説明では、通り一遍の説明だけでなく、初心者が陥りやすそうな疑問にまで丁寧に解説されている。図も重要な桝目を塗ったり、矢印や薄墨色の駒を多用することで、紙媒体としては最高レベルの図を実現している。本書の執筆者は入門者指導の経験がかなり豊富のようだ。 第一印象はあまり良くなかったが、読み進めていくうちに「かなり丁寧に作られている入門書だな」と感じた。1,575円(5%税込)という定価がちょっとネックだが、入門書としてオススメできる。(2006Jun07) ※ところで、最近の本にしては珍しく、紙がすごく薄く、ちょっとめくりにくい。ページ数が383pと普通の棋書の2倍弱、普通の入門書の2倍強になったため、少しでも厚みを減らすために薄くしたようだ。 |
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羽生流で強くなる はじめての将棋 すぐ打てる!すぐ勝てる! |
羽生善治/監修 成美堂出版 ISBN:4-415-02937-X 2005年5月 \924(5%税込) 175p/19cm |
[総合評価] |
難易度:★ 図面:見開き2 枚 内容:(質)A(量)B レイアウト:A(フルカラー) 解説:A 読みやすさ:A 初心者向き |
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【本文執筆】甲斐栄次 【イラスト】小山規 【編集協力】上枝徹
◆内容紹介(表紙より) |
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こども向けの将棋入門書。 全編フルカラー。ややパステル調の配色にしてあるので、見やすくて眼も疲れない。また、ほぼ全ての漢字にはルビが振ってあるので、小学1〜2年くらいから読める。ただ、大人が使うような言葉遣い(「配置」「直射」「初形」「特長を最大限に発揮」「事後処理」など)はそのまま使われているので、実際は小学4〜6年くらいが対象か。 内容はルール説明と手筋解説がメインで、割とオーソドックス。しかしページレイアウトがかなりしっかりしているのでとても読みやすく感じる。見開きの右上には章とタイトル、左上にはページの内容が書かれているので、自分が今何をやっているのか見失うことはない。また、各ページの最下段に「覚えて強くなる将棋用語」がヒット。そのページの本文中に出てくる専門用語の解説や、将棋格言が一行で説明されている。 また、「羽生先生のポイント解説」として、いろんなところで羽生の補足解説が挿入してある。本人が書いたかどうかは分からないが、「羽生カラー」がちゃんと出ているのは良し。全体的には「読み手のことを考えた、丁寧な編集がされているな」と感じた。 これ一冊ですぐに強くなれるわけではないが、最初の一冊としてはなかなかの出来だと思う。ちょっと前の『羽生善治 みんなの将棋入門』(主婦の友社,2004)と比べると、本書の方が断然良い。(2005Jul21) ※表紙に「すぐ打てる!」と書いてあったので、最初は「また羽生が名前を貸しただけの本か…」と思ったが、p9の「羽生先生のポイント解説」で「『指す』と『打つ』は違う」と明言してあった。表紙の「打てる」は編集者のミスと思われる。第二版では修正した方が良いかと… |
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岩波アクティブ新書(119) やりなおしの将棋 |
先崎学 岩波書店 ISBN:4-00-700119-7 2004年7月 \819(5%税込) 160p/18cm |
[総合評価] |
難易度:★☆ 図面:見開き1〜4枚 内容:(質)A(量)B レイアウト:B(二色刷り) 解説:A 読みやすさ:A 初心〜初級向き 50代〜60代向け |
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・【コラム】プロ棋士の世界あれこれ/コンピュータと将棋 |
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大人向けの将棋入門書。メインターゲットは、リタイア(退職)後の趣味を探している人。もちろんそれ以外の人でもOK。 先崎八段は半年ほど前に『将棋の必殺ワザ』(2003.12)という子ども向けの入門書を書いている。そのときは文字通り“ワザ”重視だったが、本書ではどちらかというと“雰囲気”重視。退職後の趣味を何にしようかと思ってる方に、「また将棋やってみようかな」という気分にさせるのが非常に上手い。 入門書には珍しく、散文形式を採っていて、まるで小説かエッセイのように読んでいける。もちろん図面も豊富に使われているので、将棋に不慣れな人でも盤を使わずに読める。 構成は(1)ルールの説明、(2)代表的な戦法の解説、(3)終盤の手筋、といたってオーソドックス。決して量が多いわけではないが、読みやすさが抜群。2時間くらいで一気に読めてしまうので、一度トライしてみてはいかが?(2004Oct01) |
(オリジナル版) zoom (改訂版) zoom (改題版) zoom |
主婦の友ベストBOOKS 羽生善治 みんなの将棋入門 |
羽生善治/監修 主婦の友社 ISBN:4-07-239600-1 2004年4月 \950 160p/21cm |
[総合評価] |
難易度:★ 図面:見開き1〜4枚 内容:(質)B(量)C レイアウト:B 解説:B 読みやすさ:B 初心者向き 小学4年生以上 (一部ルビつき) |
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主婦の友ベストBOOKS 羽生善治 みんなの将棋入門 改訂版 |
羽生善治/監修 主婦の友社 ISBN:978-4-07-276707-8 2011年4月 \998(5%税込) 176p/cm |
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今日からキミも強くなれる! おもしろいほどよくわかる 羽生善治の将棋入門 |
羽生善治/監修 主婦の友社 ISBN:978-4-07-424036-4 2017年5月 \1,026 160p/21cm |
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・【コラム】将棋家元の駒の並べ方/駒台を使う/将棋はインドで生まれた/駒を使って遊ぶ「まわり将棋」/「はさみ将棋」で頭のトレーニング/将棋にもリズムが大切/将棋は礼に始まり礼に終わる/駒落ちと平手/投了と投了図 |
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〔※オリジナル版を読んでの感想です〕 将棋入門書。一部の漢字はルビつきなので、小学3〜4年から読める。 ほとんどのページがフルカラーで見やすく、図面も豊富。にもかかわらず、説明は文章中心でやや冗長気味。また、挿入されているイラストはほとんど説明文とは無関係の意味不明なものばかり。品質も悪いし(プロが描いたものとは思えない)、「飛」の字の間違い方には思わず目を覆いたくなる。 監修者の羽生が実際に書いたのはPart11〜Part12と思われるが、あまり見どころはない。細かいところだが、文章中で「羽生九段」となっているのが微妙に気になった。現在までに羽生の称号が「九段」になったことは一度もなく、発売時には名人だったのだから「羽生名人」でいいと思うのだが… 表紙の宣伝コピーに「おもしろいほどよくわかる!」「今日から君も強くなれる!」とあるが、本書を読んだだけでは指し始めるのも難しいと思う。(2004Oct21) |
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キミにもできる!必殺ワザ(5) 将棋の必殺ワザ |
先崎学/作 伊東ぢゅん子/絵 椎名龍一/構成・文 ポプラ社 ISBN:4-591-07946-5 2003年12月 \700 158p/19cm |
[総合評価] |
難易度:★ 図面:見開き2〜4枚 内容:(質)A(量)C レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:A 小学校中学年の初心者向き |
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【コラム】カッコイイ駒の指し方/将棋のマナー(1)/将棋のマナー(2)/ハンデ戦もあるのだ |
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こども向けの将棋入門書。 前半は二色刷り、後半はモノクロで、横書き。イラストが多く、文字も大きいので非常に読みやすい。たいていの漢字にはルビが振ってあるので、小学3年生くらいなら十分読める。 将棋の入門書には序盤から教えるものと終盤から教えるものがあるが、本書は前者の方。ルールを説明した後にまず、駒得と駒損についてしっかりと解説。次に、序盤の数手の意味を解説したところに先崎のこだわりを感じる。超序盤は駒がぶつからず、確かに初心者がつまづきやすいところだ。また、初心者本としては珍しく「マス目の価値」に言及している(114p〜117p)。 戦法や囲いの解説はザッと飛ばし、後半は主に中終盤の手筋を解説している。本書だけではさすがに足りないので、興味のある方は手筋の専門書を見ると良い。 イラスト担当の伊東ぢゅん子は棋書の分野ではあまり聞いたことなかったけど、児童書からビジネス書まで、結構活躍しておられるようです。⇒ 伊東ぢゅん子.com (2004Mar30) |
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やまと先生の 入門!将棋教室 すぐに指せる、強くなる!!上達するから面白い!! |
高橋和 日本文芸社 ISBN:4-537-20241-6 2003年12月 \800 160p/21cm |
[総合評価] |
難易度:★☆ 図面:見開き3〜4枚 内容:(質)A(量)B レイアウト:A (前半フルカラー/後半2色刷) 解説:A 読みやすさ:A 初心者向き |
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【まんが・イラスト】ぬえりつき(「ぬえ」=「空+鳥」)
⇒ HP
◆内容紹介(日本文芸社HPより) |
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こども向けの将棋入門書。 マンガと解説が半々くらいで織り交ぜてあり、メリハリがある。前半はフルカラーで、後半は二色刷。基本的にルビつきだが、そのページで一度出た漢字はルビ無しなので、クドくなくて良い。小学3〜4年くらいが対象。 マンガの登場キャラは、小学3年のマナブ、宇宙人(!)のピンフ、天才犬(!!)のケンケン。この3人(?)がボケとツッコミをかましながら、将棋を説明していく。設定はちょっとアレ(笑)だが、意外に違和感がなくて面白い。入門書にありがちな「やる気ゼロ」の絵ではなく、現代風の親しみやすい絵。実はケンケンの正体は…(←これは最後まで読んでのお楽しみ) 一応、駒の動かし方や基本ルールの説明から書いてあるが、メインは「将棋の考え方」。細かい知識やテクニックよりも、「思想」や「指針」を重視。将棋の本質に近いところを教えているので、自分の力で考える能力が養えそう。こういうところから入った子は、すぐに飽きて投げ出したりはしないんじゃないかな。 特に突出した部分はないが、全体的にバランスが良く、非常に読みやすかった。子ども向け入門書としては良書。(2005Sep15) ※おっと、忘れるところだった。やまと先生の写真は、表紙もコミで24枚。すべて違う写真なので、ファンは要チェック。 |
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一から始める 大人のための将棋再入門 |
沼春雄 創元社 ISBN:4-422-75037-2 2003年10月 \1,200 208p/21cm |
[総合評価] |
難易度:★☆ 図面:見開き2〜4枚 内容:(質)A(量)B レイアウト:A 解説:B 読みやすさ:A 初級〜向き |
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【コラム】新聞将棋欄の活用/プロの棋戦/駒落ちも楽しい/棋友を探す/免状を取得しよう/道具の話/よい盤駒で指す/まずはやさしい定跡書から/少し強い人と指すのが上達のコツ/長い歴史/初代名人・大橋宗桂/争い将棋/印達-宗銀57番指し/将棋界の黄金期/鬼宗英/棋聖・天野宗歩 |
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タイトルどおり、大人のための将棋再入門書。 「子どものころにちょっと流行って駒の動かし方くらいは知っている。自己流で友達と指したけど、そのうちだんだんやらなくなってしまった…。でも最近、PCにバンドルされている将棋ソフトで遊んでいたら、またちょっとやりたくなった。」こういう方は結構多いはず。(σ(^-^)もそんな感じでした)しかし、将棋入門書は子ども向けの物が多く、いい大人が手に取るのはちょっと恥ずかしい(実際は子ども向けの入門書でも十分役に立つのだが…)。本書は、そんな方にピッタリの入門書である。 大人向けなので、文字は結構多く、ルビはふっていない。一応、駒の動かし方など基本ルールなども説明されているが、駒の動かし方くらいは分かるという方が基本ターゲット。 普通の入門書では、ルールを解説して、いくつかの手筋とやさしい詰将棋、戦法は四間飛車と棒銀戦法…というのが定番である。しかし本書では、戦法はほとんど教えず(「興味があればやさしい定跡書を読んでください」とは再三述べている)、格言や形勢判断という上達するために必要な部分に踏み込んでいる。これはヒットだと思う。 わたしの場合、将棋を再開して1年くらいは形勢判断がひどく、大きな駒損をして飛車を成ったりしていた。これは初級者でよく見かける光景だが、できるだけ早く直した方がいい。5年前に本書が出ていれば、わたしの上達ももうちょっと早かったかもしれない…なんてね。(^-^;A (2004Mar05) |
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学研まんが 新ひみつシリーズ(6) 将棋のひみつ |
安恵照剛/監修 湯川博士/構成 加賀さやか/まんが 学習研究社 ISBN:4-05-201768-4 2003年6月 \880 144p/23cm/H.C. |
[総合評価] |
難易度:★ オールマンガ 内容:(質)A(量)A レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:A 初心〜初級向き こども対応 |
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まんが担当:加賀さやかHP「梔子(くちなし)こみゅにてぃ」 |
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マンガで分かる将棋の入門書+雑学事典。 ある日、「天馬くん」と「竜子ちゃん」がじいちゃんの将棋盤の前で話をしていると、突然王将の駒から煙が噴き出し、「キング博士」が登場。このキング博士がいろいろな“将棋のひみつ”について教えてくれる…という設定。なんだか「ヒ○ルの碁」みたいだ(笑)。 設定はともかく、内容は非常に面白い。将棋のルーツやエピソードをどんどん紹介していきながら、「将棋ってどういうゲームなの?」「将棋って面白いの?」という疑問に答える。そして「将棋って面白そう!」と思ったところでルール説明に入り、一通り指せるようになる…という具合。 また、各ページの端には「まめちしき」がある。これは「学研ひみつシリーズ」に共通の仕様。本編とまめちしきをすべて読めば、もうそれだけで初心者脱出、プチ将棋通になれる。 漫画のテンポがいいので、初心の子どもだけでなく、有段者や大人が読んでも面白いと思う(実際わたしは面白かった)。 ボリュームの割に安いのも非常に魅力。子どもや孫のいる将棋ファンの方は、一家に一冊持っていても良いかと。 なお、他の「ひみつシリーズ」もオススメ。わたしは「宇宙のひみつ」「恐竜のひみつ」を何度も読んでいました(笑)(もちろん古いバージョンの方ですけど…(^-^;A)。(2004Oct22) |
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ゲーム&マジックシリーズ(3) ゼッタイできる!!将棋 入門編 |
飯島博/著 日本将棋連盟/監修 ポプラ社 ISBN:4-5910-7540-0 2003年5月 \2,400 95p/24cm |
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1 駒の名前をおぼえよう 2 マス目のよび方をおぼえ、駒をならべよう 3 駒の動かし方をマスターしよう 4 駒の成り方をマスターしよう 5 駒の取り方と取った駒の使い方 6 いよいよ子供将棋スクールに入門だ! |
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ゲーム&マジックシリーズ(4) ゼッタイできる!!将棋 実戦編 |
飯島博/著 日本将棋連盟/監修 ポプラ社 ISBN:4-5910-7541-9 2003年5月 \2,400 95p/24cm |
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1 いよいよ対局!基本作戦をおぼえよう
2 有利な駒の取り方をおぼえよう 3 駒の特長をいかした作戦をおぼえよう 4 攻めの戦法と玉の囲い方をおぼえよう 5 「詰め将棋」で駒の使い方をマスターしよう 6 子供将棋スクールの対局を見てみよう |
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MYCOM将棋文庫(6) 【新版】将棋入門 入門書の決定版 |
小川明久 毎日コミュニケーションズ ISBN:4-8399-0899-0 2003年3月 \700 240p/15cm |
[総合評価] |
難易度:★〜★★ 図面:見開き4枚 内容:(質)A(量)A レイアウト:B 解説:A 読みやすさ:A 初心〜初級向き |
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◆内容紹介(MYCOMホームページより) |
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将棋入門書。『すぐ勝てる将棋入門』(1995)の前半部分だけを抜き出し、文庫化したもの。 詳しいレビューは『すぐ勝てる将棋入門』を参照。詳しい解説はそのままで、初級部分だけを抜き出してあるので、「入門書」としてはむしろ本書の方が上か? ただし、平手の戦法についてはほとんどカットされているので、なにか別の戦法入門書を読む必要がある。 文庫化にともない、版型が小さくなった。そのため、オリジナルでは1アイテム=2pだったのが、本書では1アイテム=3pになっている。ミニコラムも削除されている。見開き完結型でなくなったのは残念だが、仕方ない。その代わりにポケットに入る大きさになったのだから。なお、文庫化とは関係ないはずだが、オリジナルと違って縦書きスタイルになっている。 それらの点を差し引いても、入門書としてのレベルは高い。 ポケットサイズの将棋入門書は案外珍しい。内容も良書だし、電車通勤の人にはオススメ。(2005Oct24) |
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将棋の教え方学び方 指導のプロの実践テクニック |
小田切秀人 毎日コミュニケーションズ ISBN:4-8399-0659-9 2002年3月 \1,200 205p/19cm |
[総合評価] |
難易度:★★ 図面:見開き2〜3枚 内容:(質)A(量)B レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:A 子どもに将棋を教えたい人向け |
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◆内容紹介 |
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「教え方」に焦点を当てた異色の本。 将棋を教えるのは意外に難しい。強い人ほど、初心者に上手く教えられないこともある。この本では「どう教えたら将棋が強くなれるか」ではなく、「どう教えたら将棋を好きになってくれるか」がポイントになっている。 講義編では、「駒の動き方は歩から教える」「歩なし将棋で基本ルールを体感させる」「レベルに合わせてハマってあげる」「金銀を落とす駒落ち」「強いお父さんほど工夫と忍耐を」など、従来とは違う、目からウロコの教え方が満載。トレーニング編は普通の入門書と変わらない。 自分の子どもと将棋を指したい方や、小学校などで将棋を教える立場にある方にオススメする。(2002May12) |
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3日間で強くなる将棋の本 詰め将棋を楽しみながら実力アップ |
伊藤果 日本文芸社 ISBN:4-537-20081-2 2001年10月 \1,000 222p/21cm |
[総合評価] |
難易度:★ 図面:見開き3〜4枚 内容:(質)A(量)B レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:A 初心〜初級向き |
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詰将棋にこだわった将棋入門書。多くの漢字にフリガナがふってあるので、小学3年生以上なら十分読める。 最初に基本ルールや棋譜の読み方を学んだあとは、徹底して詰みの解説。特に“第3日”では、詰将棋1題につき4ページを使って解説するなど、かなり丁寧である。超初心のころは、詰みの概念が分からないと、単なる駒取りゲームになってしまったり、こっそり王手を掛けて相手が見逃すのを期待するなど、筋が悪くなりがち。“詰み”は将棋の本質なので、本書のように“詰み”から始めるのはとても効果的な学習法だと思う。 本書の詰将棋を全部マスターできたならば、すでに中級クラスの力はついているだろう。クラスで将棋が流行りはじめたとき、この本に出会えた人はラッキー。(2003Jul21) |
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駒の動きが図でわかる! 早わかり将棋入門 |
甲斐栄次 日本将棋連盟/監修 永岡書店 ISBN:4-522-41120-0 2001年4月 \1,000 255p/19cm |
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◆内容紹介 1手1手を詳しい解説と図で紹介。駒の動き方から戦術まで、超初心者でもあっという間に将棋が指せるようになる。最高の頭脳ゲーム「将棋」の醍醐味。 |
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コミック!将棋入門 |
荒川清晃/画 羽生善治/監修 日本放送出版協会 ISBN:4-14-016095-0 2001年3月 \1,400 254p/21cm |
[総合評価] |
難易度:★ 図面:適宜 内容:(質)B(量)B レイアウト:A (2色刷、ルビ付き) 解説:B 読みやすさ:A 入門者向き |
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【編集協力】 小暮克洋 序章 ざしきわらし…? =27p 第1章 まずは基本の基本から =72p 第2章 詰みの実践、必至の実践 =54p 第3章 勝つのはカンタン…じゃない! =66p 第4章 歩、レベルアーップ =16p 終章 そもそもの出会いは…=17p ・【コラム】将棋盤や駒の種類は?/駒の持ち方は?/将棋はどこで生まれた?/玉の格言/飛車の格言/角の格言/金の格言/銀の格言/桂の格言/香の格言/歩の格言/強い人とやるのは得?/将棋の礼儀作法は?/詰将棋を解くコツは?/将棋道場ってどんなとこ?/詰めろと必至の違いは?/千日手、持将棋って何?/プロとアマの違いは?/どうしたらプロになれる?/コンピュータの実力は?/何手先まで考えたらいい?/強くなるための近道は?/先手は後手より有利? ◆内容紹介 小学生の歩くんと、千絵ちゃんはあるとき、ざしきわらしのナイスくんと出会う。なぜか、ナイスくんの姿はこの2人にしか見えないらしい。このナイスくん、クッキーも好きだが、将棋も大好き!そこで2人はナイスくんに将棋を習うことになった。すぐにおぼえて、さっそくクラスのガキ大将の源ちゃんと対局がはじまったが…。 コミックのおもしろさと、将棋のたのしさがマッチした入門書ここに登場。 |
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マンガで解説した将棋入門書。 【登場人物紹介】 ※「 」内はp25〜26の紹介文〔右図〕、緑字は独自に追加したものです。 ・遠野歩(とおの・あゆむ):「本書の主人公だが将棋はまったく知らないのだ!はたしてどうなることやら……」 千絵には「トーノフ」と呼ばれている。 ・連光寺千絵(れんこうじ・ちえ):「帰国子女でチェスを習得している、らしい」 本書のヒロイン。歩のクラスメート。ルー大柴のようなしゃべり方をする。チェスの知識は特に披露しない。 ・ざしきわらし:「北田旅館に住みついている妖怪。将棋を知らない人間を見ると教えたがるクセがある……らしい」 本書の解説役。普段は人間には見えないが、千絵に惚れて姿を見せてしまう。千絵に「ナイスくん」と名づけられる。 ・杉源太(すぎ・げんた):「中飛車の使い手で歩のクラスメイト」 多少将棋の心得があるらしい。 ・羽石若葉(はねいし・わかば):「歩たちの学校の先生。幼いころざしきわらしと将棋をやって遊んでいた」 序章と終章にのみ登場。 ・北田将介(きただ・しょうすけ):「北田旅館のご主人で羽石先生とは幼なじみ。なぜか羽生五冠王に似ていて、ざしきわらしの将棋の師匠」 序章と終章にのみ登場。 各章の内容を簡単に紹介していこう。……レビューの続きを読む(2011Jun24) |
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はじめてでもよくわかる将棋 駒の動かし方から基本の詰め方 |
新星出版社編集部/編 新星出版社 ISBN:4-405-06575-6 2000年8月 \950 175p/21cm |
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◆内容紹介 |
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(オリジナル版) zoom (創元社版) zoom |
マンガでおぼえる将棋入門 はじめてでもすぐ指せるようになる! |
藤井ひろし/著 加藤久康/監修 山海堂 ISBN:4-381-10352-1 2000年1月 \1,000 143p/21cm |
[総合評価] |
難易度:★ 図面:ほとんどマンガ 内容:(質)A(量)B レイアウト:A (ルビ付き) 解説:A 読みやすさ:A 入門〜初心向き |
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マンガ版 将棋入門 はじめてでもすぐ指せるようになる! |
藤井ひろし 創元社 ISBN:978-4-422-75047-7 2010年7月 \1,050(5%税込) 144p/21cm |
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第1章 将棋(指し将棋)のルール 第2章 勝つためのテクニック ◆内容紹介(オリジナル版) マンガを読んでいるうちに、まったくはじめての人でも将棋を指せるようになります。駒の動かし方から特ちょうを生かした使い方、攻め方、守り方などをくわしく解説。さらにステップアップのヒントまで紹介した将棋入門書の決定版です。 ◆内容紹介(創元社版) 子ども向けのマンガ版将棋入門書。小学生の仲良し5人組を主人公に、将棋の基本ルールや実戦の知識をわかりやすく解説した。 |
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マンガで解説した将棋入門書。 監修の加藤久康氏は、本書出版時点でフリーの将棋記者。「スカ太郎」としてご存知の方も多いだろう。渡辺明ブログなどでもたまに話題に出ている。 〔加藤久康 略歴〕 1991〜 週刊将棋編集部、将棋記者 1997 遊駒スカ太郎(あそびごま・すかたろう)の名でプロボウラーライセンスを取得 1999 フリーの将棋記者 各章の内容を簡単に紹介していこう。……レビューの続きを読む(2011Jul17) |
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