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■大局観・形勢判断の本  
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書名 著者 発行 備考
勝てる将棋の考え方 新・イメージと読みの将棋観 渡辺明,郷田真隆,
森内俊之,加藤一二三,
三浦弘行,鈴木大介,
豊島将之,中村太地,
永瀬拓矢
'16.9  
糸谷&斎藤の現代将棋解体新書 糸谷哲郎,斎藤慎太郎 '16.8  
ゴキゲン中飛車で勝つための7つの鉄則と16の心得 宮本広志 '16.1  
三浦&阿部健の居飛車研究 三浦弘行,阿部健治郎 '15.10  
トップ棋士の感覚 イメージと読みの将棋観 渡辺明,郷田真隆
森内俊之,久保利明
広瀬章人,豊島将之
'15.4  
ネット将棋攻略!早指しの極意 大平武洋 '15.4  
トップ棋士頭脳勝負 イメージと読みの将棋観(3) 森内俊之,渡辺明,
谷川浩司,佐藤康光,
久保利明,広瀬章人
'14.1  
藤井猛の攻めの基本戦略 藤井猛 '14.1  
若手精鋭が現代将棋を斬る 戸辺誠,中村太地,
村山慈明,永瀬拓矢
'13.5  
初段最短コース(将棋連盟文庫) 内藤國雄 '12.11 1968/1973年などの合本文庫版
駒の手筋の本
橋本流中終盤急所の一手 橋本崇載 '11.11  
将棋 あなたの一手、プロならこう指す! 高橋道雄 '10.7  
イメージと読みの将棋観(2) 鈴木宏彦 '10.5  
手筋の隠れ家 週刊将棋/編 '10.4  
書名 著者 発行 備考
羽生善治のみるみる強くなる 将棋 序盤の指し方 入門 羽生善治・監修 '09.12  
イメージと読みの将棋観 鈴木宏彦 '08.10  
阿部隆の大局観 良い手悪い手普通の手 阿部隆 '05.10  
上達するヒント 羽生善治 '05.1 『羽生の奥義12』の改訂増補版
谷川浩司の戦いの絶対感覚 谷川浩司 '03.4  
羽生の奥義12 羽生善治 '02.8 『HABU'S WORDS』の日本語版
羽生善治の戦いの絶対感覚 羽生善治 '01.11  
これで簡単 形勢判断 野秀行 '01.9  
HABU'S WORDS 羽生善治 '00.12  
森内俊之の戦いの絶対感覚 森内俊之 '00.2  
佐藤康光の戦いの絶対感覚 佐藤康光 '00.1  
書名 著者 発行 備考
これにて良し? 四間飛車VS急戦定跡再点検 野秀行 '99.9  
読みの技法 島朗ほか '99.3  
先ちゃんの将棋ABC 先崎学 '96.1  
書名 著者 発行 備考
大局観が勝負を決める 谷川浩司 '88.7  
寅ちゃん流上達法 田中寅彦 '84.11  
谷川流勝つ手の発見 谷川浩司 '83.12  
初段最短コース 内藤国雄 '83 1973年の新訂版
将棋に勝つ考え方 谷川浩司 '82.1  
次の一手 最強の手筋 加藤一二三 '81.11  
書名 著者 発行 備考
芹澤の実戦将棋 芹沢博文 '77.5 1966年『中盤必勝この一手』の改題版
初段最短コース 内藤国雄 '73.4  
書名 著者 発行 備考
芹沢将棋教室(4) 中盤必勝この一手 芹沢博文 '66.9  


勝てる将棋の考え方 新・イメージと読みの将棋観
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勝てる将棋の考え方
新・イメージと読みの将棋観
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渡辺明
郷田真隆
森内俊之
加藤一二三
三浦弘行
鈴木大介
豊島将之
中村太地
永瀬拓矢

日本将棋連盟/発行
マイナビ出版/販売
ISBN:978-4-8399-6110-7
2016年9月
\1,663
228p/19cm
   
・【ミニインタビュー】鈴木大介が語るイメージ論
第1部 渡辺明、
郷田真隆、
三浦弘行、
鈴木大介、
豊島将之、
中村太地 編
テーマ1 阪田三吉、意表の角頭歩
テーマ2 習甦、桂跳ねは本当に無理?
テーマ3 コンピュータは創造力を身につけたのか?
テーマ4 史上最も有名な香落ち戦
テーマ5 藤井振り飛車の不思議
テーマ6 成香冠の不思議
テーマ7 終盤の鬼、村山聖、痛恨の敗戦
テーマ8 谷川浩司、幻の妙手とは?
テーマ9 羽生三冠が食った熱いお灸とは?
テーマ10 福崎文吾、十段戦の名手
テーマ11 矢倉91手組の真実
テーマ12 木村、升田をひねる
テーマ13 大山─羽生戦のナゾ
テーマ14 高野山の決戦
テーマ15 羽生善治三冠、18歳の読み
テーマ16 あなたは名人に香を引いて勝てるか?
テーマ17 弟子を取るなら、才能、根性?
 
第2部 森内俊之、
加藤一二三、
郷田真隆、
鈴木大介、
豊島将之、
永瀬拓矢 編
テーマ18 糸谷新手は成立するか?
テーマ19 5手目▲7七飛戦法のナゾ
テーマ20 YSS新手のナゾ
テーマ21 後手、6手目の工夫
テーマ22 山田道美、升田の乱暴を受ける
テーマ23 升田、豪胆な勝負術
テーマ24 升田の目の付けどころ
テーマ25 魚つりの歩のナゾ
テーマ26 大山─加藤、激戦の終盤
テーマ27 加藤─有吉戦の名手
テーマ28 大橋宗英の寄せ
テーマ29 羽生善治名人、読みきりの寄せ
テーマ30 八代宗桂、鬼宗看をうっちゃる
テーマ31 深浦少年、21歳の名人に勝つ
テーマ32 谷川スペシャル、逆転の寄せ
テーマ33 藤井猛対鈴木大介、竜王戦の攻防
テーマ34 羽生─藤井、20代の戦い
 

◆内容紹介
本書は将棋世界の人気連載「イメージと読みの将棋観・U」から34テーマを厳選して再編集したものです。

テーマ局面に対して複数の棋士が各々の読み筋や形勢判断を示すもので、渡辺明竜王はじめ、トップ棋士たちの読みの深さと正確さ、そして優れた大局観を学ぶことができます。

糸谷新手△3一金や5手目▲7七飛戦法といった序盤作戦や大山、升田の名手、また谷川、羽生といった現代のトップ棋士の名局、さらには習甦やGPS将棋などのコンピュータの手を前に、個性あふれる意見が飛び出します。


「テーマ15 羽生善治三冠、18歳の読み」では羽生善治六段(当時)のC級1組順位戦の最終盤がテーマ。一見羽生六段が危なげなく勝った将棋に見えるものの、感想戦で当時18歳の羽生六段が相手の絶妙手を指摘、その手を指されたら負けだったというのです。

これには6棋士も驚嘆。三浦九段、豊島七段はテーマ図を前に30分の長考に沈みます。トップ棋士たちを本気にさせたテーマ図と、それに対するそれぞれの反応は必見です。

また、書籍化にあたって巻頭に鈴木大介八段のインタビュー「鈴木大介が語るイメージ論」といくつかのテーマ局面に対しての「鈴木大介の現代の目」を追加収録しています。

楽しく読み進めながらプロの大局観が身につく一冊、ぜひ手に取って読んでみてください。

 


糸谷&斎藤の現代将棋解体新書
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マイナビ将棋BOOKS
糸谷&斎藤の現代将棋解体新書
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糸谷哲郎
斎藤慎太郎

マイナビ出版
ISBN:978-4-8399-6032-2
2016年8月
\1,987
300p/19cm
   
・テーマ図までの指し手
Chapter1  矢倉解体新書 Theme 1 相矢倉 ▲4六銀−△4五歩型
Theme 2 相矢倉 ▲3七銀戦法加藤流
Theme 3 相矢倉 脇システム
Theme 4 矢倉 早囲い
Theme 5 矢倉 居角左美濃急戦
 
Chapter2 横歩取り解体新書 Theme 6 横歩取り 青野流
Theme 7 横歩取り △8六歩仕掛け
Theme 8 横歩取り △7二銀早上がり
Theme 9 横歩取り ▲4八銀・6八玉型
Theme 10 横歩取り △2四飛ぶつけ
 
Chapter3 角換わり解体新書 Theme 11 角換わり腰掛け銀 端歩問題
Theme 12 角換わり △3三銀・4二金右型
Theme 13 角換わり腰掛け銀 ▲4八飛型
Theme 14 後手一手損角換わり
Theme 15 筋違い角戦法
 
Chapter4 振り飛車解体新書 Theme 16 後手藤井システム
Theme 17 四間飛車 相穴熊
Theme 18 角交換型振り飛車
Theme 19 石田流対策
Theme 20 先手向かい飛車
Theme 21 ゴキゲン中飛車対超速 銀対抗
Theme 22 ゴキゲン中飛車対超速 菅井流△2四歩
Theme 23 糸谷流右玉
Theme 24 先手中飛車 後手二枚銀急戦
Theme 25 先手中飛車 一直線穴熊
Theme 26 後手、角筋不突急戦
Theme 27 先手中飛車 △6四銀対抗型
 

◆内容紹介
本書は、糸谷哲郎前竜王と昨年度勝率1位賞、新人賞を獲得した関西きっての若手精鋭斎藤慎太郎六段が現代将棋の27のテーマ局面について語るものです。

斎藤六段の深すぎる研究、糸谷八段の独特の視点に感嘆し、読むだけでプロの読みと大局観が学べます。

「相矢倉 ▲4六銀−△4五歩型」から始まり、「横歩取り △7二銀早上がり」「角換わり腰掛け銀 端歩問題」。振り飛車では「角交換型振り飛車」「ゴキゲン中飛車対超速 銀対抗」「糸谷流右玉」など。
バリエーションに富んだ、美味しいとこどりの一冊です。

 


ゴキゲン中飛車で勝つための7つの鉄則と16の心得
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マイナビ将棋BOOKS
ゴキゲン中飛車で勝つための7つの鉄則と16の心得
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宮本広志
マイナビ出版
ISBN:978-4-8399-5802-2
2016年1月
\1,663
224p/19cm
   
第1章 序盤7つの鉄則 はじめに ゴキゲン中飛車の基本
鉄則1 2筋交換に△5六歩で反撃
鉄則2 ▲3七銀には△4四歩
鉄則3 穴熊には穴熊で対抗
鉄則4 角交換には向かい飛車
鉄則5 ▲7八金に△5五歩は突かない
鉄則6 ▲4七銀型には銀をぶつける
鉄則7 右玉には△4二角で▲9七角を牽制
 
第2章 中盤9つの心得 心得1 確実な手があるときはしっかり受ける
心得2 囲いが完成するまで戦いは避ける
心得3 歩越し銀は歩で攻める
心得4 相手の攻めを呼び込んでさばけ
心得5 穴熊はと金で攻める
心得6 桂捨てから2筋を逆襲
心得7 好位置の馬を狙って金をくっつける
心得8 急所をにらんでいる角を攻めろ
心得9 攻め駒を集中させて飛を成り込め
 
第3章 終盤7つの心得 心得1 片美濃は底歩で6一の金を守れ
心得2 木村美濃は下段飛車に注意
心得3 銀冠は玉頭攻めの▲8五歩に注意
心得4 玉に近い金を攻めろ
心得5 と金をうまく使って攻めをつなげろ
心得6 一瞬の堅さを生かして寄せを決めろ
心得7 攻守によく利く駒を取れ
 

・【コラム】(1)加古川青流戦 (2)運動不足

◆内容紹介
本書ではゴキゲン中飛車の定跡というよりも考え方やどのような形を目指して進めていけばいいのかを解説していきたい」(本文より)

将棋の定跡書を読んだはいいものの、結局定跡手順が覚えられずに使えなかった、あるいはそもそもその局面が現れなかったという経験はありませんか?本書はゴキゲン中飛車を指す上で定跡手順を暗記するのではなく、
「指し手の方針」や「考え方」を示すものです。 プロがどういうことを考えてゴキゲン中飛車を指しているか、その心得を覚えれば、いろいろな局面で応用が効きます。

本書ではそれらを序盤、中盤、終盤に分け、7つの鉄則と16の心得という形で解説しています。(中略)何を指していいか分からないとき、候補手がいくつかあって迷うときに本書で書かれていることが最良の羅針盤になります。

ぜひ、本書の鉄則と心得(=プロの考え方)をすべてマスターしてゴキゲン中飛車を指してみてください。これまでとは違う、ワンランク上の指し方ができるはずです。

 


三浦&阿部健の居飛車研究
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マイナビ将棋BOOKS
三浦&阿部健の居飛車研究
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三浦弘行
阿部健治郎

マイナビ
ISBN:978-4-8399-5765-0
2015年10月
\1,771
272p/19cm
   
Chapter1 対振り飛車 Theme1 ゴキゲン中飛車対超急戦
Theme2 ゴキゲン中飛車対超速▲3七銀
Theme3 先手中飛車
Theme4 4→3戦法
Theme5 後手向かい飛車
Thema6 角交換四間飛車
Theme7 藤井システム
Theme8 居飛車穴熊対四間飛車
Theme9 トーチカ
Theme10 ミレニアム
 
Chapter2 矢倉 Theme11 宮田新手
Theme12 ▲4六銀に△4五歩の反発
Theme13 脇システム
Theme14 藤井矢倉
Theme15 △5三銀右急戦
 
Chapter3 角換わり Theme16 ▲6九金型棒銀
Theme17 一手損角換わり
Theme18 相掛かり早繰り銀
Theme19 同型腰掛け銀
Theme20 後手専守防衛型腰掛け銀
 
Chapter4 横歩取り Theme21 △3三角・▲6八玉型
Theme22 △3三角・▲5八玉型
Theme23 相横歩取り
Theme24 △3三桂戦法
Theme25 △8五飛戦法
 

・【コラム】阿部五段について/三浦先生について

◆内容紹介
本書は研究家として名高い
三浦弘行九段と阿部健治郎五段の二人が25のテーマ局面に対し、研究や見解をぶつけ、一定の結論を導き出したものです。居飛車党の2人ですが、対抗形も10テーマにわたり取り上げており、振り飛車党にとっても参考になる一冊です。

本書で学べるのは最先端の研究手順だけではありません。阿部五段が「勝ちやすさ、負けにくさといった数値化できない大局観が磨かれ、私自身大いに勉強になった」(まえがきより)
と言うように、定跡書では学べない大局観も大いに磨かれるはずです。

例えば居飛車穴熊対四間飛車の章では、
居飛車持ちですが持ち時間が短いと指す気はしません」(阿部五段)
時間が短いとかなり逆転されそうだよね」(三浦九段)
といった意外な発言もあり、目を通すだけでも多くの発見があるはずです。

どんどん読み進めていただいても構いませんが、本書では、三浦九段と阿部五段が実際に検討をするのと同じように、最新の研究手順が目まぐるしく展開されます。気になる変化はぜひ盤に並べて、最高峰の居飛車研究をじっくり堪能していただければ幸いです。

 


トップ棋士の感覚 イメージと読みの将棋観
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トップ棋士の感覚
イメージと読みの将棋観
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渡辺明
郷田真隆
森内俊之
久保利明
広瀬章人
豊島将之

日本将棋連盟/発行
マイナビ/販売
ISBN:978-4-8399-5571-7
2015年7月
\1,663
240p/19cm
   
第1章 序盤編 テーマ1 菅井新手をどう見る?
テーマ2 渡辺のドル箱作戦
テーマ3 2手目△6二金戦法は成立するか
テーマ4 2手目△8四歩をとがめる?向かい飛車
テーマ5 ゴキゲン中飛車の不思議定跡
テーマ6 ポーランド流▲7五歩は流行するか?
テーマ7 右四間飛車はなぜ主流にならない?
テーマ8 久保新手の▲7四歩
テーマ9 石田流に右四間飛車
テーマ10 4手目△8八角成は悪手か好手か?
テーマ11 清水上流5手目▲9五歩をどう見る?
テーマ12 藤井流角交換振り飛車の4手損作戦
テーマ13 プロを負かした今泉アマの戦術
 
幕間   テーマ14 小学生棋士の誕生の可能性はあるか?
テーマ15 研究会禁止令が出たらどうする?
テーマ16 奨励会1級の実力は?
 
第2章 中盤編 テーマ17 佐藤王将誕生の▲5七玉
テーマ18 大山、新鋭・森内をあしらう
テーマ19 横歩超急戦の結論は?
テーマ20 丸田祐三九段の名手
テーマ21 宗英名人、若き日の佳局
テーマ22 内藤國雄九段の名手
テーマ23 石田流の不思議定跡
テーマ24 花村元司九段、最後の鬼手
テーマ25 阪田三吉、明け方の名角
テーマ26 藤井将棋は振り飛車を変えるか
テーマ27 2手目△8四歩はなくなるか?
テーマ28 大山康晴の金
テーマ29 中原―米長、名人戦史に残る熱戦
 
幕間   テーマ30 道を歩きながらでも研究はできる?
テーマ31 棋士の一生は20歳で決まるか
 
第3章 終盤編 テーマ32 升田―小池の角落ち戦
テーマ33 大山の受けきり勝ち
テーマ34 感覚破壊の福崎流
テーマ35 内藤、加藤、飛車落ちの名局
テーマ36 大山康晴十五世名人、受けの妙技
テーマ37 米長―大山戦の名場面
テーマ38 昭和61年、光速流次の一手
テーマ39 昭和47年、さわやか流の寄せ
テーマ40 山田記者の妙手とは?
テーマ41 女流将棋の隠れた名局
テーマ42 点数計算の鬼
テーマ43 土佐浩司七段の妙手
テーマ44 石田、涙の順位戦
テーマ45 升田幸三のトン死
テーマ46 谷川浩司、若き日の寄せ
 

◆内容紹介
本書は将棋世界の看板連載「イメージと読みの将棋観」のうち渡辺明、郷田真隆、森内俊之、久保利明、広瀬章人、豊島将之の6人で行われた期間のものを書籍化したものです。

厳選された46テーマを収録、さらに4手目△8八角成や中飛車左穴熊など、連載後評価が変わったテーマについては、当時の6人の見解に広瀬章人八段による現在の視点が追加されています。

各テーマ図の形勢判断やその後の指し手について全員の意見が一致するのもすごいですが、やはり面白いのは意見が割れたとき。それぞれの将棋観、大局観を垣間見ることができます。

渡辺の瞬発力、森内の丁寧な読み、郷田の早さと正確さ、久保の職人芸的な振り飛車、広瀬のバランス感覚、豊島の簡潔で鋭い読み。

「宗英名人、若き日の佳局」から「大山康晴の金」「中原-米長、名人戦史に残る熱戦」そして「菅井新手をどう見る?」まで。江戸時代から現代の最前線までに現れた興味深すぎる局面に対して、スター棋士6人が自らの見解を披露します。

トップ棋士の読みの深さ、将棋の奥深さを楽しみながら、読むだけで自然に棋力アップできる一冊、ぜひ手にとって読んでみてください。

 


ネット将棋攻略!早指しの極意
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ネット将棋攻略!早指しの極意
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大平武洋
マイナビ
ISBN:978-4-8399-5517-5
2015年4月
\1,663
224p/19cm
   
序章 早指しの極意 三つのポイント    
第1章 早指しの極意 終盤・攻撃編 極意その1 必ずしも詰まして勝つ必要はない
極意その2 自玉が絶対詰まない形を作る
極意その3 自玉が絶対詰まない形を作る
極意その4 ゼットのときは一気に決める
極意その5 囲いの急所をつかむ(穴熊1)
極意その6 囲いの急所を見極める(穴熊2)
極意その7 囲いの急所をつかむ(居飛車1)
極意その8 囲いの急所をつかむ(居飛車2)
極意その9 囲いの急所をつかむ(振り飛車)
極意その10 駒を取らせて働かせる
 
第2章 早指しの極意 終盤・守備編 極意その1 終盤は手堅く、少し多めに受ける
極意その2 先手を取る
極意その3 迷ったときは上に逃げる
極意その4 囲い特有のしのぎ筋を覚える
極意その5 囲い特有のしのぎ筋を覚える
 
第3章 早指しの極意 序盤編 極意その1 序盤の早仕掛けに注意
極意その2 一つの作戦を選び続ける
極意その3 プロのまねをしない
極意その4 序盤は離れ駒を避ける
極意その5 序盤は進展性を重視する
 
第4章 早指しの極意 中盤編 極意その1 開戦は歩の突き捨てから
極意その2 駒がぶつかったら取る手から考える
極意その3 選択肢は相手の手を見てから決める
極意その4 桂馬を五段目に跳ねるときは要注意
極意その5 玉は堅いか広いを目指せ
 

・【いきなり仕掛けられたら】(1)筋違い角 (2)△4四歩 (3)角換わり棒銀1 (4)角換わり棒銀2
・【コラム】(1)手を読むには (2)時間の使い方

◆内容紹介
本書を取り入れて実戦を続ければ、大平レベルまでは実力の上昇が見込め、それはそんなに遠くないと思う。あとは自信を持って指してほしい」(本文より)

本書は早指しの雄、大平武洋五段が「
持ち時間の短い将棋で勝つ極意」を書いたものです。

持ち時間を1分も消費しないで勝つという伝説を持つ大平武洋五段。

大平五段は早指しの将棋で最も重要なのは、迷いを断ち切ることであり、候補手を「捨てる」技術だと言っています。将棋では指せる手の90%以上が悪手、断崖絶壁を歩くようなものだといいますが、30秒、あるいは10秒というあまりにも短い時間の中で、どうすれば悪手を切り捨て、迷わずに勝利という頂にたどり着くことができるでしょうか?

大平五段は「基準を持つこと」の大切さを説いています。揺るぎない「基準」が茫洋とした局面での羅針盤となるのです。本書では、その「基準」を極意と呼び、「終盤・攻撃編」「終盤・守備編」「中盤編」「序盤編」の4つに分類して、合計25個が体系的にまとめられています。

知らないと指せない終盤のテクニックや、序盤や中盤における方針まで、早指しのコツを分かりやすく解説。ネット将棋全盛のこの時代において、必須のスキル満載の一冊となっています。

本書で大平五段直伝の早指しの極意をマスターして、日々の対局に生かしてください。

 


トップ棋士頭脳勝負 イメージと読みの将棋観(3)
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トップ棋士頭脳勝負
イメージと読みの将棋観(3)
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森内俊之
渡辺明
谷川浩司
佐藤康光
久保利明
広瀬章人

日本将棋連盟/発行
マイナビ/販売
ISBN:978-4-8399-5017-0
2014年1月
\1,659(5%税込)
256p/19cm
   
・森内竜王・名人特別インタビュー
第1章 序盤編 (※太字は森内竜王・名人による最新の視点を追加)
ゴキゲンはずしゴキゲンはずしその2稲葉新手は成立するか?先手石田流にどうする?2手目△3二飛戦法のナゾ/4手目の奇手△2四歩/飯島流引き角戦法の是非/横歩裏定跡の△4一玉戦法/米長邦雄の大構想/駅馬車定跡を知っていますか?/印達の石田流/窪田流玉頭銀は成立するか/大山康晴の序盤センス/升田幸三の序盤センス
 
第2章 中盤編 升田幸三、若き日の角殺し/柳雪の金/魚釣りの歩。その評価は?/升田幸三の角使い/初代家元同士の大乱戦/米長邦雄、力の香/柳雪、検校の21番勝負より/升田幸三、三間飛車の荒さばき/大山康晴の名手  
第3章 終盤編 中原誠の妙桂/升田幸三のスーパー消費時間/米長、銀ただ捨ての妙手で寄せる/谷川、圧倒の読みきり/将軍家治、看寿を追い込む/大山―谷川の名局/升田七段、ライバルとの一戦/NHK杯史に残る珍事件?/升田幸三、逆モーションの寄せ/大山康晴、受けの妙手/米長―森安秀光の名局/森けい二、名人戦の名局/森安秀光、豪腕の寄せ  

・【幕間】夢の中の将棋/長考の結果として得るものは?/プロの整理術は?/完璧なプロができるか?/誰と指してみたい?/師匠との対戦にかける思いは?/弟子との対局に何を思う?/投了?の将棋を勝っちゃった/木村義雄14世名人の至言

◆内容紹介
トップ棋士6人が火花を散らす、イメージと読みの将棋観待望の第3弾!

「プロ棋士はイメージで将棋を指しているというのは、筆者の長年の経験から得た結論である。序盤から中盤にかけては感覚に頼って指す部分も多い。その感覚の元になるのが『イメージ』なのだ」(まえがきより)

将棋世界の超人気連載「イメージと読みの将棋観」から45テーマを厳選!森内竜王名人、渡辺二冠、谷川九段、佐藤九段、久保九段、広瀬七段という、豪華メンバーが同じ局面についてそれぞれの「イメージと読み」を語ります。スター棋士たちの読みはときに全く同一のものとなり、ときに真っ向から食い違います。それぞれの将棋観を惜しげもなく吐露し合う頭脳バトルは読んでいて非常にスリリングです。
第3弾となる今回は、振り飛車党を牽引する久保九段と、終盤に独特の感性を発揮する広瀬七段という新メンバーが加わり、よりバラエティに富んだ内容となっています。もちろん、自分自身の将棋観を見直すきっかけにもなるはずです。

また、今回の書籍化にあたり、森内竜王名人の巻頭インタビューと、いくつかのテーマについての最新の視点を追加収録しています。連載当時と考え方が変わっているところもあり、こちらも必見です。

トップ棋士たちによる華麗なる頭脳勝負、ぜひ楽しんで読んでください。

 


藤井猛の攻めの基本戦略
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NHK将棋シリーズ
藤井猛の攻めの基本戦略
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藤井猛
NHK出版
ISBN:978-4-14-016220-0
2014年1月
\1,260(5%税込)
208p/19cm

[総合評価]
A

難易度:★☆
    〜★★☆

図面:見開き6〜8枚
内容:(質)A(量)B
レイアウト:B
解説:A
読みやすさ:B
初心〜初級向き
第1章 持ち駒増やして戦力アップ! ・少ない攻め駒どう増やす?
・得する?損する?駒の交換
・駒は盤上より駒台へ!
・3手後の両取りを考えてみよう
62p
第2章 目指せ!敵陣突破 ・と金を作ろう
・数の攻めはプラス1
・四段目の歩から「ガジガジ攻め」
・合わせの歩で銀を進めよう
・竜を作って活用しよう
・攻め駒の連携を身に付けよう
72p
第3章 “動けない駒”を攻めよう ・攻めのターゲットはどこ?
・角のニラミで玉を狙おう
・飛車のタテ利きで敵陣突破
・飛車のヨコ利きで玉に迫ろう
・藤井流満載!攻め方総まとめ
66p

・【攻めのワンポイントレッスンn】「一間竜」で強くなる/「数の攻め」と「打ち込み」/と金を最大限に生かそう
・【コラム】藤井システム誕生秘話/NHK杯戦の思い出/ニューヨーク対局秘話

◆内容紹介
「攻め」の本当の基本を藤井猛九段が解説!

基本的な指し方を覚えた初級者が、レベルアップするために身に付けたい「攻め」。駒を取ることの意味、敵陣を突破するテクニック、攻めの標的を見つける考え方などを、独創的な序盤戦術に定評のある藤井猛九段が、独自の視点で解説する画期的な「攻め」の入門書!

攻めの考え方を初心者向けに解説した本。2012年7月〜9月に放送された『NHK将棋フォーカス』の「藤井猛の“初出し”攻め方フォーラム」を加筆・再構成して単行本化したもの。

初めて将棋を指す場合、駒の動き方と基本ルールを覚えたら実戦を指すわけだが、方針もなくただ何となく駒を動かしていることがよくある。特に「攻める」という概念が分からず、将棋を指す楽しさを感じられないままに、将棋から離れていく人は結構多い。

一方、攻めること自体は知っていても、急所やバランスが分からず、過剰なまでに攻め駒を一点集中させている人も見かける。これは、本などで学ばずに、縁台将棋のみで将棋を覚えた人に多い傾向だ。いわゆる「筋の悪い」指し方で、何らかの形で正しい指し方を学ばなければ、それ以上の上達はおぼつかない。

ところで、巷にはルールから教える「入門書」は溢れているが、「攻めの正しい考え方を初心者向けに指南する」という本は非常に少ない。棋書ミシュランでいえば、「難易度2前後の攻めの本」というのがほとんどなかったのだ。

入門書には、相掛かり棒銀や角換わり棒銀の定跡が「攻めのお手本」として解説されていることも多いが、初心者同士の戦いで相掛かりや角換わりの後手番を持つ相手がいるわけもなく、ハッキリ言って使い物にならない。定跡など知らない同士で戦うのだから、未知の局面での「攻めの考え方」がもっとも必要なのである。

本書は、そのような「初心者向けの攻めの急所と考え方」を詳しく解説した本である。……レビューの続きを読む(2014Apr29)


若手精鋭が現代将棋を斬る
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マイナビ将棋BOOKS
若手精鋭が現代将棋を斬る
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戸辺誠
中村太地
村山慈明
永瀬拓矢

マイナビ
ISBN:978-4-8399-4712-5
2013年5月
\1,575(5%税込)
224p/19cm

[総合評価]
B

難易度:★★★★
図面:見開き4枚
内容:(質)A(量)A
レイアウト:B
解説:A
読みやすさ:B
上級〜有段向き
第1章 現代将棋の急所編
第2章 それぞれのテーマ局面編
第3章 3棋士に聞きたい局面編

◆内容紹介
将来の大棋士たちが描く、現代将棋の最新地図完成!!

戸辺誠、中村太地、村山慈明、永瀬拓矢。この4人が一堂に会し、現代将棋のテーマ局面について、詳細に、過激に語った一冊です。
第1章「現代将棋の急所編」では、渡辺、羽生を初めとする現代将棋の最高峰の攻防について若手4棋士が語ります。
第2章「それぞれのテーマ局面編」では、ゴキゲン中飛車VS超速▲3七銀、石田流、角交換四間飛車など、最先端の定跡について、研究の突端部分を惜しみなく披露します。
第3章「3棋士に聞きたい局面編」では、4棋士が自らの実戦の中から疑問に思っている局面を提示し、他の3棋士が応えるという形式で対話します。

どのページをめくっても4棋士の個性があふれており、同じ局面についての意見でもここまで違うものかと感動を覚えます。読み物としても楽しめ、定跡書としても役立つ、これまでにない将棋書籍です。

ぜひ手にとって、新感覚の将棋論を堪能してください。
若手棋士4人の読み・大局観を詳細に解説した本。

あるテーマ局面について4人の若手棋士がそれぞれ個別に考え、読みや大局観を披露する。基本的なコンセプトは、過去に出版された『イメ読み』と同じ。

 『イメージと読みの将棋観』(鈴木宏彦,日本将棋連盟,2008)
 『イメージと読みの将棋観(2)』(鈴木宏彦,日本将棋連盟発行,MYCOM販売,2010)

すなわち、本書は「『イメージと読みの将棋観』の若手棋士版」である。

『イメ読み』と異なっている点を列挙していくと、

 ・メンバーは若手棋士4人。(ただし、全員がトップ棋士に一発入れる実力あり)
 ・居飛車党2人、振飛車党2人とバラけている。(『イメ読み』では6人中5人は「基本的に居飛車党」だった)
 ・テーマ局面は、5年以内の実戦や定跡から。(『イメ読み』では大山-升田や天野宗歩など古い将棋もあった)


といったところである。……レビューの続きを読む(2013Jun17)


橋本流 中終盤 急所の一手
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マイナビ将棋BOOKS
橋本流 中終盤 急所の一手
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橋本崇載
マイナビ
ISBN:978-4-8399-4081-2
2011年11月
\1,470(税込)
224p/19cm

[総合評価]
B

難易度:★★★
  〜★★★☆

図面:見開き7〜8枚
内容:(質)A(量)B
レイアウト:A
解説:A
読みやすさ:A
中級〜上級向き
第1章 中盤の分かりやすい戦い方 (1)どうして居玉はダメなの?
(2)なぜ玉を取られるのか?
(3)級位者がうっかりしやすい筋
(4)の銀を交換したその後
(5)駒落ちは小技の宝石箱
(6)「作戦勝ち」ってどんな形?
(7)相手の理想形を許さない
(8)振り飛車は相手の手に乗る
(9)受け一方にならない受け
64p
第2章 終盤を乗りきる戦い方 (1)とにかく一手速く勝て!
(2)細い攻めをつなぐには
(3)ピンチを脱出!
(4)詰将棋はやはり大事
(5)寄せ合いでまず一番に考える事
(6)攻防の一着を探せ!
36p
第3章 中終盤次の一手 (1)競り合いも手筋で一発KO!
(2)微差からリードを広げる
(3)横歩取りの攻めは「飛角桂歩」
(4)軽くて早い攻めを意識する
(5)堅さを生かしたカウンター
(6)厚みを生かしたカウンター
(7)戦いの嗅覚
(8)イジワル二枚落ち撃退法I
(9)イジワル二枚落ち撃退法II
(10)オトナの二枚落ち
(11)諦めない粘り
(12)長手順の詰みを考える
68p
第4章 実戦編 ・「キメ細やかな寄せ」 vs神谷広志七段
・「辛抱する木に花は咲かず」 vs戸辺誠六段
・「勝っても自戒の一局」 vs島朗九段
・「次こそリベンジを誓う」 vs羽生善治名人
49p

・【コラム】(1)棋士生活を振り返る (2)10年目の……

◆内容紹介
中終盤の急所を知ろう!
ハッシーこと橋本崇載七段が教える中終盤の講座です。本書はQ&A方式でわかりやすく解説を進めていきます。急所を見抜く大局観を身につけ、将棋の勝ち方を覚えましょう。

主に中終盤の考え方を解説した本。

序盤や仕掛けは難しいが、定跡という指針があり、得意戦法も設定できる。終盤は寄せの手筋がかなり整備されてきており、詰将棋や必至問題などで鍛えることができる。

では、中盤〜終盤はどうか?ほとんどの場合、定跡書の解説は打ち切られている一方、パターン化された終盤にはまだ遠く、常に未知の局面でもある。中終盤は自分の力で切り拓いていく必要があるのだ。そんなときに差がつくのが、「急所を見抜く大局観」である。

本書は、中終盤での大局観を、具体例を題材にして解説した本である。

採り上げられているテーマは、様々な戦型で雑多な感じ。目次だけでは分からないので、下記に書き出してみた。……レビューの続きを読む(2011Dec10)


将棋 あなたの一手、プロならこう指す!
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将棋 あなたの一手、プロならこう指す!
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高橋道雄
創元社
ISBN:978-4-422-75048-4
2010年7月
\1,260(5%税込)
208p/21cm

[総合評価]
B

難易度:★★★
  〜★★★★

図面:見開き4枚
内容:(質)A(量)B
レイアウト:A
解説:A
読みやすさ:A
中級〜有段向き
・テーマ数=99

◆内容紹介
棋力アップには、プロ棋士の読みに裏付けられた指し手や、直感力・大局観を学ぶことが大切。本書はこの養成法を採用して、アマがついやりがちな失敗手99を序・中・終盤から取り上げ、「プロが指す正解手」を解説した。失敗手と正解手の差を見比べることができ、プロの感覚や正しい指し手を自然に身につけることができる。プロ棋士の指導を受けているような臨場感たっぷりの内容で、一冊読み通せばぐんと実力がつく。
新格言をベースに大局観などを解説した本。

将棋は、序盤には定跡がある。終盤は詰将棋や必至問題などである程度鍛えられる。しかし、定跡から外れた序盤や、漠然とした中盤で方針を決めるのは難しい。

そんなときに必要なのが「感覚」や「大局観」である。感覚を鍛えるのはなかなか難しいが、実戦経験を数多く積んだり、上級者から適切な指導を受けたり、プロの棋譜を並べることなどで少しずつ鍛えることができる。また「格言」は、感覚や大局観を鍛える一助になる。

本書は、いろいろな局面をテーマとして、新格言を用いながらプロの感覚を注入する本である。

本書のテーマ数は99個。各テーマは見開き完結になっており、次のような構成で統一されている。……(2010Aug04)
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イメージと読みの将棋観(2)
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イメージと読みの将棋観(2)
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鈴木宏彦
毎日コミュニケーションズ
ISBN:978-4-8399-3434-7
2010年5月
\1,575(5%税込)
256p/19cm

[総合評価]
A

難易度:★★★★
図面:見開きMAX6枚
内容:(質)A(量)A
レイアウト:A
解説:A
読みやすさ:A
上級〜有段向き
第1章 序盤編 ・5五の龍中飛車は成立するか?
・4手目△3三角は生き残るか?
・先手石田流には何で臨む?
…ほか、計15テーマ
74p
第2章 中盤編 ・大山−升田の名人戦
・渡辺新手のその後
・村山−里見戦の千日手
…ほか、計19テーマ
88p
第3章 終盤編 ・大山−升田の激戦
・升田幸三、驚異の構想
・阪田−関根の決戦
…ほか、計10テーマ
78p

【幕間1】(1)詰みor必至 (2)理想の持ち時間は? (3)序盤力or終盤力
【幕間2】(1)10年
の自分と勝負 (2)10年の自分と勝負
【コラム】6棋士の性格

◆内容紹介
平成20年10月に発売し、好評を博した『
イメージと読みの将棋観』の続編がついに登場!
月刊『将棋世界』に連載された中から、プロの最新型はもちろん、トップ6棋士(羽生・渡辺・谷川・佐藤・森内・藤井)の意見が分かれたもの、アマチュアになじみのある戦型、大山康晴十五世名人や升田幸三実力制第四代名人の名局、江戸時代や明治時代の名局などテーマを厳選しました。また、書籍化にあたって追加取材した新題を大幅に加えたボリューム満点の内容です。古今のトップ棋士たちの読み比べに、あなたも挑戦してみよう!

トッププロ6人の読み・大局観を詳細に解説した本。『イメージと読みの将棋観』(鈴木宏彦,日本将棋連盟,2008.10)の続編。

あるテーマ局面について6人のトップ棋士がそれぞれ個別に考え、読みや大局観を披露する。超序盤や定跡型に対しては先手勝率イメージをパーセントで答え、実戦の局面に対しては読みや形勢判断を答えていく。棋士によって判断が分かれたり、すでに定説が出来上がっている局面がトップ棋士のイメージと違ったり、昔の棋士と現代の棋士の力を比較したりできるのが本書の読みどころである。

前作が好評だったのを受けて、「将棋世界」誌上で講座「イメージと読みの将棋観」の連載が復活。本書はその連載に書き下ろし部分を加えて単行本化したものである。(なお、わたしは「将棋世界」を定期購読していないので、どれが書き下ろし部分かは分かりません)

基本的なコンセプトや構成は前作とまったく同じであるが、わずかながらいくつか改良された点もある。……(2010Jun28)
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手筋の隠れ家
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週将ブックス
手筋の隠れ家
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週刊将棋/編
毎日コミュニケーションズ
ISBN:978-4-8399-3492-7
2010年4月
\1,470(5%税込)
224p/19cm

[総合評価]
B

難易度:★★★★
図面:見開き3枚
内容:(質)B(量)A
レイアウト:A
解説:B
読みやすさ:A
上級〜有段向き
第1章 居飛車編(テーマ1〜65)
第2章 振り飛車編(テーマ66〜107)

◆内容紹介
本書は将棋の中盤から終盤にかけて、勝ちやすさということにスポットを当てた戦術書です。「駒の損得より飛車の効率」、「優勢なときほど単純に行け」といったテーマを全部で107つ、見開き2ページで解説しています。
将棋は方針をしっかり立てて指すのがとても大事なことで、本書ではそのために役立つ考え方と手筋をたくさん紹介しています。使える手筋の数々を身につけて、ぜひ実戦に役立ててください。
実戦的な好手について解説した本。週刊将棋に連載された「手筋の隠れ家 勝ちやすい次善手たち」を単行本化したもの。

タイトルに「手筋の隠れ家」とあるが、あまり知られていない手筋を解説した本、というわけではない。また「勝ちやすい次善手たち」とあるが、次善手ばかりを解説した本でもない。

もちろん、中にはそういうテーマもあるが、本書は基本的には「実戦的な最善手」を解説している。たとえば、やや優勢な中終盤で、以下の2つの手があったとき、どちらを選ぶだろうか?

 A.ギリギリの攻め合いでも勝てそうだが、少しでも読み抜けがあると逆転し、取り返しのつかない手
 B.相手の攻撃力を削ぎ、自分の防御力を増して確実に勝てる手


また、やや劣勢な中終盤で、次のような場合にはどうだろうか?

 A.ジリ貧になりそうだが、最善の受けを続けていく手
 B.正確に対応されれば負けが早まるかもしれないが、上手くいけば逆転できるかもしれない手


もちろん、どちらが正しいかは局面によって違うと思うし、棋風によっても違うだろう。しかし少なくとも本書では、どちらもBを選択する。つまり、「優勢なときには確実に勝てる手(実戦的な最善手)」「劣勢なときには少しでも勝負になりそうな手(=勝負手)」を解説していく。(2010May20)
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羽生善治のみるみる強くなる 将棋 序盤の指し方 入門
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羽生善治のみるみる強くなる
将棋 序盤の指し方 入門
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羽生善治/監修
池田書店
ISBN:978-4-262-10145-3
2009年12月
\998(5%税込)
208p/21cm

[総合評価]
S

難易度:★☆
   〜★★

図面:見開き1〜6枚
内容:(質)A(量)A
レイアウト:A
解説:A
読みやすさ:A
初心〜初級向き
【構成・文】 上地隆蔵 【イラスト】 角愼作
プロローグ 基礎のキ
指し方の基本
将棋の流れを知る/目的を持って指す/ヒモをつける/小さい駒から攻める 24p
第1章 初形を見よう
弱点の角頭とヒモの意識
初形の特徴を知る/角の頭を守る/駒組みをする/初手はどう指すべきか 36p
第2章 大駒をいかそう
存在感が大切な飛と角
大ゴマの存在をいかす/大駒はにらみで勝負する/大駒をいかす2つの初手 20p
第3章 小駒を使いこなそう
1つの駒も遊ばせない
すべての小駒を使いこなす/守備の金と攻撃の銀/名脇役の桂・香・歩を使いこなす 40p
第4章 玉を守ろう
囲いの位置と駒のバランス
大事な玉を守る/居玉は避けよ/玉飛、接近すべからず 24p
第5章 序盤の指し方
基礎が凝縮された序盤戦
序盤の指し方を覚える/矢倉戦の指し方/居飛車対振り飛車戦の指し方/相掛かり戦の指し方 24p
第6章 戦法を身につけよう
得意戦法を持とう
戦法を身につける/戦法ガイド/棒銀戦法を身につける/右四間飛車戦法を身につける/石田流を身につける 28p

・【コラム】(1)ネット将棋にチャレンジ (2)将棋界の七大タイトル (3)対局時のアイテムにも注目 (4)手つきも本格派になろう (5)駒落ちで上達しよう (6)棋士のキャッチフレーズ

◆内容紹介
大好評「羽生善治のみるみる強くなる将棋入門」の続編です。ルールを覚えたから、さあ対局!と意気込んだものの、
初めから何をしていいのかさっぱり分からない。そんな初心者の方の声を聞きます。どうすれば勝てるのか?序盤は終盤と違い余りに手が広く、結果が見えにくいものです。然しながら、序盤にもセオリーがあります。まず、序盤の進め方を「覚える」のでなく、「理解して」ほしいとの思いで本書を編集しました。
まずは、序盤を優位に進めて勝つ楽しみを覚えてください。

序盤について、初心者向けに解説した本。『羽生善治のみるみる強くなる将棋入門 5ヵ条で勝ち方がわかる』(羽生善治監修,上地隆蔵構成・文,池田書店,2009)の続編。

「将棋のルールは覚えた。1手詰や3手詰をやって、将棋の最終目標である「詰み」も理解した。さぁ指すぞ……で、どの駒を動かせばいいの?」初心者でこういう人は案外多い。うちの妻もこれである。

通常の入門書では、「まず角道を開け、飛の位置を決め、玉を囲いましょう」という旨が書かれていることが多い。確かに将棋のセオリーとしてはその通りなのだが、「なぜそう指すの?」という問いに対して明確に答えている本は少ない。

本書は、初心者が手の意味・目的を考えながら序盤を指せるように解説した本である。

レイアウトなどについては以下の通り。
・文章はすべてゴシック体。大事なところは丸ゴシック+太字で強調。
・ルビは基本的になし。(初出の将棋用語で読みづらいものはルビあり)
・字は割と細かい。
・図面は2色刷りで見やすい。
・円・矢印・網掛けなどを駆使して、図面や棋譜の読み方がまだあやふやな初心者でも分かりやすいように工夫されている。

多くの序盤本でいきなり解説される「定跡」は、後回しで第5章から。第1章〜第4章で、先に基礎的な考え方(「将棋力」)を身につけていく。

特に第1章の「初形からの「初手」の評価と解説」(p54〜p69)はVery Good!初手で考えられる30通りをすべて網羅し、「好手/覚えて損ナシ/イマイチ/疑問/悪手」などに分類。入門者のころ、「最初に何を指せばいいか分からない」という人はとても多く、いきなり▲5八金左とか▲1八香とやってしまう人も見かける。この項を読めば初手の善悪が分かるし、「指し手の持つ意味」という概念も自然に頭に入っていく。

第2章の「大駒はにらみで勝負する」(p74〜p83)もVery Good。初心者は序盤に飛角(+桂)だけを動かすことが圧倒的に多いが、その悪癖を自然に修正できる。

5章・6章は戦法紹介。4章までで学んだ「将棋力」に触れながら、1手ずつ丁寧に解説していく。この5章・6章はある意味オマケのようなもので、ここまで来れば初心者向けの定跡書に移行していけばよいだろう。

全体的に、初心者が本当に指しそうな手をたくさん挙げており、著者はたくさんの初心者を見てきたんだな、と思う。

ルールは覚えたが、目に付いた手を指している状態の人にはぜひ読んでほしい本。超オススメ。(2010Apr23)

※誤字・誤植(初版で確認)
p168最下段 ×「駒の活用がしやくなるなど」 ○「駒の活用がしやすくなるなど」


イメージと読みの将棋観
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イメージと読みの将棋観
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鈴木宏彦
日本将棋連盟
ISBN:978-4-8197-0252-2
2008年10月
\1,575(5%税込)
256p/19cm

[総合評価]
A

難易度:★★★★
図面:見開き2〜4枚
内容:(質)A(量)A
レイアウト:B
解説:A
読みやすさ:B
上級〜有段向き
※さらに詳しい内容は個別ページをご覧ください。
第1章 序盤戦 ・中原、驚きの勝負術
・初手の戦略は
・2手目後手3二飛の奇手
ほか
64p
第2章 中盤戦 ・高野山の決戦
・横歩取り後手3八歩戦法は通用するか?
・右四間飛車の成否は?
ほか
80p
第3章 終盤戦 ・鬼宗看の妙手
・大山‐升田戦の終盤
・升田‐大内戦の終盤
ほか
88p

・【幕間】「将棋観」読み/「将棋観」上達法あれこれ/「将棋観」勝負手/「将棋観」封じ手/「将棋観」千日手/「将棋観」理想的な時間の使い方は?
・谷川浩司十七世名人×羽生善治十九世名人 座談会−21世紀の将棋を語る

◆内容紹介
月刊「将棋世界」の人気講座がパワーアップして登場!新題を加えた選りすぐりのテーマ。また、羽生×谷川座談会も収録した。

トッププロ6人の読み・大局観を詳細に解説した本。

同様のコンセプトで書かれた本に『読みの技法』(島朗/編著,河出書房新社,1999)がある。これは、当時A級棋士だった島が、トップ棋士3人(羽生、佐藤康、森内)に対して、評価の難しい局面をテーマ図として、各棋士の読みと大局観をインタビューするという、前代未聞にして空前絶後と思われた企画だった。

今回、ほぼ同じコンセプトで将棋世界に好評連載された「イメージと読みの将棋観」。本書はその講座から「最もインパクトの強かった題材を厳選し、さらに新テーマと、羽生・谷川両棋士によるビッグ対談を付け加えた」(p5まえがきより)ものである。

読みの技法』と異なる点をピックアップしていくと、

(1)トップ棋士の数が倍増(羽生、佐藤康、森内+谷川、渡辺、藤井)
 羽生、佐藤、森内は『読みの技法』にも選ばれているし、現在でもタイトルホルダー(連載当時)なので当然の人選。谷川はすでにピークを過ぎた感が否めないが、羽生世代を牽引した棋士としての選出か。渡辺は若手の旗手で竜王4連覇、かつ羽生世代とは少し異質な大局観が持ち味。藤井は振飛車党代表だ。十分な人選ではあるが、「ここまで来たら、羽生と互角の深浦、振飛車御三家の久保・鈴木大も入れっちゃってよ!」などと思ってしまう。

(2)読みよりも大局観やイメージを問う設問が多い
 特に序盤編は、初手から数手以内の局面も多く、読み云々よりも「こういう○○な局面なので、先手(or後手)を持ちたい」「先手勝率のイメージは○%」と形勢を言語化されているケースが多い。形勢を「勝率のイメージ」で表現させているのは従来の本にはあまりなかった。ちなみにプロの先手勝率は53%前後で、これは各棋士も承知しているので、序盤で互角の場合は先手勝率53%のイメージになる。

(3)古棋譜からの取材や、アマでよく指されている局面が多い
 『読みの技法』では、プロの定跡最先端や、形勢判断のかなり難しい局面が多かった。本書では江戸時代や昭和の将棋が多く出題されたり、プロの実戦がほとんどない局面(横歩取り△3八歩戦法とか)も取り上げられている。

(4)一人当たりの文章量は1/2〜1/3程度
 文章はインタビュー形式ではないので、要らない部分をかなり削ぎ落として圧縮しているようだが、それでも量は減っている。

(5)難易度はやや易しめ
 特に序盤編は、指し手を追っていくことが少ないので、読み物としてスイスイ読めていくと思う。


また、特に面白かったところ、気になったところをいくつかピックアップしておくと、

中盤編-2:「(横歩取り△3八歩戦法について)この変化は従来の定跡書にはほとんどかかれていない」とあるが、少なくとも3冊の本に書かれている。プロはあまり定跡書を読まないのかも?
中盤編-4:▲6六歩を突いていないのは、羽生「得」、森内「損」と評価が真っ二つ。
中盤編-1:羽生「後手自信なし」、佐藤「いい勝負」、森内「ひと目後手持ち」、谷川「分からない、形勢不明」、渡辺「先手(升田)はあまり強くない、陣形的に」、藤井「先手持ち」と、驚くほど評価がバラバラなのが印象深い。対局者名が伏せられているとはいえ、渡辺のコメントはまたアンチが増えそうだ(笑)。
中盤編-7:羽生「△3三銀は考えなかった」、佐藤「△3三銀以外浮かばない」この2人がガチンコすればそりゃ面白くなるよなぁ。
中盤編-8:山田定跡(四間飛車対急戦、△6四歩vs▲3五歩)。現代では四間側がこの形を避けることが多いのに、先手勝率のイメージが良くないのは驚き。
終盤編-1:宗看の妙手に辿り着いたのは渡辺だけ!(しかし読み切ってはいない)



実はわたしは将棋世界の連載を読んでいなかったので、前評判から「もうこれは読む前からSだよ!」などと思っていた。しかしいざ読んでみると、内容的にはもちろん満足しているのだが、意外とあっさりしていて、少し物足りなく感じた。

期待が高すぎたせいもあるだろう。しかし一番の原因は、「単行本でボツになったテーマが多数ある」ということだと思う。要はボリューム不足である。いや、全35テーマ+αが決して少ないとは思わない(『読みの技法』だって25テーマしかない)。ボツにしたこと自体が問題なのだ。もっともっとおいしく料理できたはずなのだ、この本は。「全収録+今回の新要素」なら、2,000円でも安いと思う。

総合的にはすばらしい良書だと思う。6人ものトップ棋士で意見が食い違うこともしばしばで、自分が持ちたい側と一人でも同意見の棋士がいれば勇気が湧いてくるし、全員に否定されれば自分の大局観を修正するのにも役立つ。プロは読みと大局観が不一致のまま戦っているのだと思えるし、何よりも読んでいて面白かった。

でも、「お腹いっぱい」ではない。高級料理店でコース料理を注文したはいいが、ボリューム不足で「え、もうデザート?!Σ(゚Д゚;)」という感じといえば分かってもらえるだろうか?(2009Mar01)

※なお、表紙もかなり地味だが、背表紙はもっと地味なので書店の本棚で見逃しそう。オリーブ色■に白抜きのゴシック文字です。


阿部隆の大局観 良い手悪い手普通の手
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阿部隆の大局観
良い手悪い手普通の手
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阿部隆
毎日コミュニケーションズ
ISBN:4-8399-1823-6
2005年10月
\1,365(5%税込)
240p/19cm

[総合評価]
B

難易度:★★★★
図面:見開き4枚
内容:(質)A(量)B
レイアウト:A
解説:A
読みやすさ:B
上級〜有段向き
第1章 急戦棒銀対四間飛車 基礎編/応用編 32p
第2章 急戦棒銀対三間飛車 基礎編/応用編 32p
第3章 矢倉3七銀戦法 基礎編(1)(2)/応用編 42p
第4章 矢倉脇システム 基礎編/応用編 30p
第5章 銀冠対振り飛車穴熊 基礎編/応用編 32p
第6章 居飛車穴熊対四間飛車 基礎編/応用編 32p
第7章 横歩取り中座飛車 基礎編/応用編 28p

◆内容紹介(MYCOMホームページより抜粋)
本書は各章各テーマ図ごとに三択で候補手を掲げ、それぞれについて考えてもらいます。なぜそれが良い手、悪い手、普通の手であるのかを解説し、大局観を鍛えていく本になります。
将棋は良い手を指すことと以上に悪い手を指さないことが高勝率に結びつきます。良い手だけでなく、悪い手についてもなぜ悪いのかを詳しく書いた本書を読んで、棋力アップを目指してください。

大局観を解説した本。NHK講座の「良い手悪い手普通の手」を加筆編集したもの。このタイトルは、20年以上前のTV番組「欽ドン!良い子悪い子普通の子」(WikiPedia)のパロディと思われる。(筆者が子どものころに観てたんだろうね…)

居飛車党がよく指しそうな人気7戦法がテーマ。基礎編では定跡局面(または定跡に近いもの)を採り上げ、理想形の描き方や形勢判断を解説していく。応用編は阿部の実戦がテーマになっている。

各局面で局面や考え方を説明したあと、選択肢を3つ提示。それぞれについて、「悪い手・普通の手・良い手」の順に解説していく。なお、「悪い手」でも「第一感ダメ」というものは少なく、パッと見ではどれも有力そうな手だ。「しっかり読みを入れた上で、プロ的な視点で善悪判断」をしていくので、やや難度は高い。しかし解説は丁寧で詳しいので、何度も読み込んでいけばきっとタメになるだろう。

ただ、本書はレイアウトにやや難あり。解説はできるだけ見開き完結になるようにしているし、図面もずれていないが、解説量の割に図面が少ない。図面の上下にはかなりスペースがあるので、必要に応じて途中図などを入れてほしいところ。また、テレビ講座での解説をそのまま書いたような文章なので、前後のつながりが急に見えなくなることがあった。さらに「良い手・悪い手・普通の手」の解説部分が特に強調されていないため、どの手の解説してるのかが分かりにくい。この辺は創元社の「アマの将棋 ここが悪い!」シリーズを見習ってほしい。

内容は優秀ながら、本の作りこみでかなり損をした感じのする一冊。(2006Jan18)

※ちなみにわたしが選んだ手はほとんど「普通の手」でした…( ノ´Д`)丿



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最強将棋塾
谷川浩司の戦いの絶対感覚
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谷川浩司
河出書房新社
ISBN:4-309-73134-1
2003年4月
\1,400
256p/19cm

[総合評価]
A

難易度:★★★★☆
図面:見開き4枚
内容:(質)S(量)S
レイアウト:B
解説:A
読みやすさ:B
有段〜高段向け
第1章 序盤の絶対感覚 テーマ数=7 32p
第2章 中盤の絶対感覚 テーマ数=28 122p
第3章 終盤の絶対感覚 テーマ数=15 62p
付録 参考棋譜 棋譜数=50 32p

◆内容紹介(河出書房新社HPより)
序盤のスピード感覚。一手の重要性。序盤から終盤へと進む流れの速さ。中終盤をより直線的に考える感覚。結論を出してしまいたいというプロ意識。現代将棋の質的変化をトップレベルで語る「絶対感覚」シリーズ、谷川版、ついに刊行!

プロの読みと大局観を解説した本。著者の実戦から、ある局面での判断を集中的に解説。「絶対感覚シリーズ」の第4弾で、初めて“島研”以外の棋士が著した。

谷川のイメージといえば「光速の寄せ」。切れ味の鋭い終盤ばかりを思い浮かべてしまうが、それは谷川の強さの一端にすぎない。本書では意外にも渋い構想や受けの手も多く解説されている。ただし、いつも「まずは相手の玉に迫る手はないか」というところから考えてる感じがした。また、終盤はさすがに鬼。これまでの3冊を読んだときよりわたしの棋力は上がっているのだが、本書の終盤編では「こんなの読めないよ〜(ノ_;)」というテーマがいくつもあって大変だった。

棋譜は1999年3月から2002年8月まで。すでに刊行されている「谷川浩司全集」の平成11年度版・12年度版(『新谷川浩司全集1』)と重なっているところもあり、全集との違いを比較してみるのも面白いだろう。ところで、ほとんどの棋譜は谷川の勝局だが、対羽生だけは敗局もかなり紹介されている。ほんとに羽生のことだけは特別なんだなぁ…

なお、本書では各テーマの最後に、テーマのまとめとして「谷川流アドバイス」がある。(「佐藤流分析」「森内流分析」とほぼ同じ。ちなみに「羽生流分析」はない。)(2003Aug07)



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これで簡単 形勢判断
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野秀行
毎日コミュニケーションズ
ISBN:4-8399-0595-9
2001年9月
\1,200
207p/19cm

[総合評価]
B

難易度:★★★
図面:見開き3〜4枚
内容:(質)A(量)B
レイアウト:B
解説:A
読みやすさ:A
中級〜上級向き
第1章 定跡から学ぶ形勢判断 棒銀の基礎知識/桂損して飛車をさばく/ほか 74p
第2章 自戦における局面分析 大局観の誤りが致命傷に/終盤はスピード重視/ほか 64p
第3章 タイトル戦にみる形勢判断 勝敗を分けた5五銀の活躍/厚みVS駒得の戦い/ほか 36p
第4章 形勢判断をしてみよう 問題=10問 22p

◆内容紹介
棋士は実戦でどう形勢判断をするのか。定跡、自戦における局面分析、タイトル戦にみる形勢判断の三部構成で、駒の損得、玉形、駒の働きを使って局面を解説する。『週刊将棋』連載の講座をまとめる。

形勢判断を解説した本。

前著『これにて良し?』が好評だったのを受けた続編。本書ではさまざまな戦型について、前著と同じ方式で形勢判断を行っている。定跡の解説は控えめにしてあり、実戦が多くテーマ図として取り入れられた。難易度は前著とほぼ同じだが、本書は応用編という感じだ。

形勢判断方法は、駒の損得・駒の働き・玉の堅さというように前著と基本的に同じだが、プラスアルファの部分が少し充実したようだ。

実戦図が多いので、同一局面にはなかなか出会わないのが難点。その反面、未知の局面を的確に判断できる力を鍛えるのには向いている。

熱心に勉強しているのになぜか伸び悩んでいる方に薦めたい。(初出2002,2007Jan13一部書き直し)

  


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(日本語版)

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(改訂増補版)
上達するヒント
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HABU'S WORDS
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Yoshiharu Habu/著
Yamato Takahashi/訳
Tony Hosking/訳
THE SHOGI FOUNDATION
ISBN:0953108929
2000年12月
\2,000
128p/ハードカバー
   
(1)Fundamental strategy (2)Make a plan (3)Advancing a piece behind a pawn (4)The moment to engage an enemy piece (5)A vanguard pawn (6)The main battleground (7)King safety (8)Developing attack through exchanges (9)Thickness (10)Speed (11)How to continue the attack (12)Progress

◆内容紹介(楽天市場より)
「The Art of Shogi」などの著者で知られるTony Hoskingと高橋和女流二段が英訳した、将棋初級の上〜中級者向の解説書です。竜王羽生善治が実戦譜を用いて、将棋の基本的な考え方や構想・戦略の組み立てなどを解説し、それを先の二人が英訳した書籍です。外国人に対して、将棋を教える、またはこれから本格的に将棋を学びたい、という外国人の方にとって待望の一冊!

<問い合わせ>将棋を世界に広める会事務局
〒247-0063 神奈川県鎌倉市梶原2-9-15 tel fax 0467-44-6295
羽生の奥義12
HABU'S WORDS
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羽生善治
将棋を世界に広める会
ISBN:
2002年8月
\1,000
149p/21cm
   
最強将棋レクチャーブックス(3)
上達するヒント
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羽生善治
浅川書房
ISBN:4-86137-008-6
2005年1月
\1,365(5%税込)
206p/19cm

[総合評価]
A

難易度:★★★
図面:見開き4枚
内容:(質)A(量)B
レイアウト:B
解説:A
読みやすさ:B
初級〜有段者向き
    サンプルゲーム  
第1章 基本方針と形勢判断 15級 vs 15級 12p
第2章 構想について 8級 vs 8級 18p
第3章 歩の下に駒を進める 三段 vs 四段 14p
第4章 駒がぶつかったとき 1級 vs 2級 16p
第5章 位取りについて 初段 vs 1級 14p
第6章 主戦場について 三段 vs 三段 12p
第7章 王の安全度について 4級 vs 4級 16p
第8章 さばきについて 四段 vs 三段 14p
第9章 厚みについて 五段 vs 五段 18p
第10章 スピードについて 四段 vs 三段 22p
第11章 攻めの継続 三段 vs 四段 14p
第12章 進展性について 二段 vs 初段 14p
第13章 陣形について 不明 14p

青字は『上達するヒント』で追加された章

(『上達するヒント』を読んでのレビューです)
アマチュアの実戦棋譜を題材にしながら、将棋の考え方や大局観を解説した本。

各章の構成はこんな感じ。まず、最初の約1ページで考え方を解説し、次にアマの実戦譜(サンプルゲーム)を初手から投了まで解説。そして最後の約1ページで章の総括をする。棋譜解説はもちろん章のテーマに沿ったもので、あまりにも細かい解説はなく、「構想の考え方・局面の捉え方」を最重視している。“『羽生善治の戦いの絶対感覚』(河出書房新社,2001)のアマ向け版”、と思えばいいだろう。

サンプルゲームはすべて外国人の棋譜。定跡があまり広まっていないらしく、有段者でもかなりの手将棋になっている。逆に、知識よりも力を問われる将棋が多いので、本書の題材としてはピッタリ。棋力は15級から五段までさまざま。15級はホントに初級者という感じだったが、五段の方はちょっと甘い段に感じた。24なら初段クラスだと思う。

もともと、本書は外国人向けの技術書(『HABU'S WORDS』)として作られたもので、それを逆輸入(?)する形で『羽生の奥義12』が出版されていた。『羽生の奥義12』は一般の書店では売っていなかったらしい(ISBNもついていない。東京将棋会館の1F販売部では見たことがある)。「知る人ぞ知る名著」だったわけだ。それが今回、『上達するヒント』として、第13章を追加してメジャーデビューしたのである。

棋力上達には多くの知識や実戦経験が必要。しかし、本書の考え方を知っているのと知らないのとでは、上達のカーブが大きく変わってくるだろう。24で5級〜13級くらいの人は必ず読んでおいてほしい一冊である。(2005Mar14)

  


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最強将棋塾
羽生善治の戦いの絶対感覚
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羽生善治
河出書房新社
ISBN:4-309-73132-5
2001年11月
\1,400
253p/19cm

[総合評価]
A

難易度:★★★★☆
図面:見開き3〜4枚
内容:(質)S(量)S
レイアウト:B
構成:A
読みやすさ:A
有段〜高段向け


第1章 序盤の絶対感覚(形を崩す/主導権を取る/手を稼ぐ/ほか)
第2章 中盤の絶対感覚(遊び駒を作らない/味のよい一手/制空権を握る/ほか)
第3章 終盤の絶対感覚(攻防の位置/美濃囲いの急所/中住まいの急所/ほか)

※テーマ数=43、参考棋譜数=38

◆内容紹介
定跡や手筋を覚えれば覚えるほど、自由に考えることが出来なくなる。だが、「制約の中にある自由」こそ将棋の魅力ではないのか。どう指すべきか解らなくなってしまった人へ贈る、将棋の「コモン・プレイス」。

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最強将棋塾
森内俊之の戦いの絶対感覚
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森内俊之
河出書房新社
ISBN:4-309-72185-0
2000年2月
\1,300
222p/19cm

[総合評価]
A

難易度:★★★★
図面:見開き3〜4枚
内容:(質)S(量)S
レイアウト:B
構成:A
読みやすさ:A
上級〜高段向け
第1章 序盤の絶対感覚(読み以前の感覚/とがめる意識/隙あらば急戦/ほか)
第2章 中盤の絶対感覚(定跡の裏表/新型と既成手順/圧殺の戦略/ほか)
第3章 終盤の絶対感覚(逆算方式/一手争いの基本/組み合わせの妙/ほか)

※テーマ数=42、コラム=1、参考棋譜数=36

◆内容紹介
森内俊之八段が経験した実戦の中から特に印象に残っている局面を選び出し、序盤・中盤・終盤に分けてそれぞれ解説。初手の時点から終盤の寄せ合いを見越すようなトッププロ棋士の「読み」と「感覚」をつかむ。

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最強将棋塾
佐藤康光の戦いの絶対感覚
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佐藤康光
河出書房新社
ISBN:4-309-72184-2
2000年1月
\1,400
246p/19cm

[総合評価]
A

難易度:★★★★☆
図面:見開き3〜4枚
内容:(質)S(量)S
レイアウト:B
構成:A
読みやすさ:A
有段〜高段向け
第1章 序盤の絶対感覚(ポイントを稼ぐ攻め/完成までの我慢/誘いの隙を見破る/攻めを残す受け/ほか)
第2章 中盤の絶対感覚(堅さを生かすさばき/中盤は駒の損得より速度/穴熊流の攻め/駒の効率/ほか)
第3章 終盤の絶対感覚(攻防の香/詰めろ逃れのテクニック/玉対玉の戦い/玉頭の勢力争い/ほか)

※テーマ数=52、コラム=4、参考棋譜数=32

◆内容紹介
1手とは言わない、「4分の3手」ほど得せよ。攻めの権利を握り、仕掛けの最前形を考えろ。時間が経つと解消する作戦勝ちと時間が経っても解消しない作戦勝ちで、戦い方の方針を変えろ。安全とジリ貧は隣り合わせである。攻めの目的地を決めろ。敵の遊び駒は遊ばせたまま戦え。急所の枡目を支配せよ…読みと感覚を鍛える究極の将棋練習帳。
個人版『読みの技法』。ただしテーマ局面は著者の実戦から出題されている。

『読みの技法』とは違って、棋譜が掲載されているので、部分的に詳しく解説された実戦集として使うこともできる。棋譜を並べ、テーマ局面で考えてから解説を読むも良し。解説を読んでから棋譜を並べるのも効果がある。

どの著者を選ぶかは好みの分かれるところだが(全部読むのが理想だが)、佐藤は激しい攻め、森内は受け、羽生は中庸の傾向がある。個人的にはもっとも共感できたのは森内だったが、「羽生の手渡し」といわれる羽生独特の感覚がとても印象的だった。『読みの技法』と同様、有段者向けである。



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これにて良し?
四間飛車VS急戦定跡再点検
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野秀行
毎日コミュニケーションズ
ISBN:4-8399-0233-X
1999年9月
\1,200
223p/19cm

[総合評価]
S

難易度:★★★
図面:見開き3〜4枚
内容:(質)A(量)A
レイアウト:A
構成:A
読みやすさ:S
中級〜上級向き
・形勢判断回数=41回
第1章 真一文字の 棒銀戦法 40p
第2章 桂の活用 ▲4五歩早仕掛け 20p
第3章 けさ切り一瞬 斜め棒銀(左4六銀) 24p
第4章 金銀のまとまり良い 鷺宮定跡 24p
第5章 歴史の積み重ね 山田定跡 76p
第6章 攻め筋はっきり 右四間飛車 34p

◆内容紹介
将棋の形勢判断にはいろいろな言葉が使われます。良し、有利、優勢、勝勢。これにややが付いたり、指せるといった抽象的なものまであります。定跡書のなかにもこれらの言葉が多く出てきます。しかし、実戦で「これにて良し」と書いてある局面から勝ちきるのは、容易ではありません。当然「どうして良しなのか」という疑問が湧くことでしょう。本書ではその疑問を少しでも解決すべく、駒の損得、駒の働き、玉の堅さ、手番の四要素を用いて四間飛車VS急戦を解説しました。

四間飛車vs居飛車急戦の定跡を題材に、形勢判断法を解説した本。

多くの定跡書は、ある基本型からのさまざまな変化を記した上で『先手良し』『振飛車が指せる』など、形勢判断をして終わっている。中には詰みまで研究されている定跡もあるが、たいていは『これにて良し』からの勝ち方は書いていない。

本書は、対四間飛車急戦の基本変化を題材に、『これにて良し』はなぜ良いのか、このあとはどのように指すのかが詳しく解説されている。「形勢判断」を、駒の損得・駒の働き・玉の堅さ・手番のパラメータに分割して、非常に分かりやすくしたところが秀逸である。四間飛車急戦定跡の本というよりは、形勢判断力を身に付けるための本だ。

また、最近の定跡書には意外と載っていない山田定跡に多くのページが割かれている点も評価したい。



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最強将棋塾
読みの技法
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島朗/編著
佐藤康光
羽生善治・森内俊之/講師
河出書房新社
ISBN:4-309-72181-8
1999年3月
\1,300
220p/19cm

[総合評価]
S

難易度:★★★★☆
図面:見開き1〜3枚
内容:(質)S(量)A
レイアウト:B
構成:A
読みやすさ:A
有段〜高段向け
・テーマ数=25
(1)紛れを生み出す (2)堅さと進展性 (3)寄せの事前工作 (4)見えている狙いとその迎撃 (5)決め手を与えない指し方 (6)形の違いから展開を読む (7)速度計算と状況 (8)戦機と駒組み (9)勝負形につなぐ (10)単純ながらうるさい攻め 〔ほか〕

・座談会=10p

◆内容紹介
伝説の「島研」が甦った!初の公開講座、夢の指導対局が始まる!ついにヴェールを脱いだトッププロの秘法。
序・中・終盤、プロの実戦例、若手の練習将棋、流行の将棋の変化図、創作などで構成した全25図で棋力向上をはかる指導対局書。佐藤名人、羽生四冠王、森内八段の個性あふれる読みを味わえる。
トッププロ3人の読み・大局観を詳細に解説した本。

島八段が用意したテーマ局面について、羽生・森内・佐藤の3人が第一感や読みを解説。3人同時ではなく、一人一人個別に回答する。各テーマ局面は、実戦で話題になったものや島の創作などであるが、どれも形勢判断が非常に難しい局面である。その難しい図に対して、超A級棋士3人が互いの読みを公開するという、前代未聞の棋書である。あとにも先にもこれほどの顔ぶれはないかもしれない。

どのように読み進めるか難しい本だが、正解の無い次の一手問題として、テーマ図をめくる前に読者も10分ほど読んでみるのが一般的のようだ。3人がそれぞれ本命の読み筋、枝葉の読み筋などを書いているので、自分の直感力や形勢判断力と比較してみるといいだろう。

棋書史上もっとも評価の高いものの一つであるが、かなり難しい内容なので有段者以上にだけオススメする。わたしは24三級の時には半分以上意味が分からなかったが、初段になってから読み直したら八割方は理解できた。(2002,2005Aug20改訂)


先ちゃんの将棋ABC
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めちゃカンタン
先ちゃんの将棋ABC
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先崎学
毎日コミュニケーションズ
ISBN:4-89563-646-1
1996年1月
\1,165
223p/19cm

[総合評価]
A

難易度:★★
図面:見開き4枚
内容:(質)A(量)B
レイアウト:A
解説:A
読みやすさ:A
初級〜中級向き
序章 名監督への道 12p
第1章 駒の価値 32p
第2章 序盤の原則 24p
第3章 序盤の構想 50p
第4章 中盤の原則 18p
第5章 中盤の構想 46p
第6章 定跡書に学ぶ 30p

・【エッセイ】将棋を指す場所/一流棋士の好きな駒/プロ棋士と詰将棋/プロは何手先まで読む?/序盤の進歩と長考
・【4コママンガ】=7p(イラスト・マンガ=花摘香里)
・将棋基本用語集=7p

◆内容紹介
将棋で大切なのは、「こうした方が有利に戦いを進められそうだ」という中間目標を知ること。何を目標に駒を進めるのか、をしっかり覚えるための入門書。定跡を学ぶための基本動作をやさしく解説する。

入門の次に読む本。

「将棋ABC」というタイトルからは、まったくの入門書を連想する。しかし本書の対象棋力は、入門者より一段上の“初級者〜中級者”。「駒の動きと基本ルールは知っている、でも指し方はまったくの我流」という方にピッタリ。

本書では、“駒の能力を最大に生かす”ことを最重要視。駒の位置によって働きが変わることから始まり、駒の効率や連携について、初級者にも分かるようにやさしく丁寧に解説している。これは『将棋新理論』(谷川浩司,1999)の内容に似ているが、本書の方が3年半早いし、とても分かりやすい。

本書を読めば、「ああ、初級者にはこうやって教えればいいのかぁ」ということに気づく。上級者や有段者も機会があれば読んでみるといい。

入門書と間違えてしまうので(わたしも実際に読むまでは入門書だと思ってました)、ちょっとタイトルで損をしてる気がする。サブタイトルで内容が分かるようにしておけば、さらに良かったのになぁ。

なお、イラスト・マンガ担当の花摘香里は、麻雀入門書やつるかめ算の本など、広い分野で活躍中。あまり上手いとはいえないけれど、それなりに味のある絵です。⇒ 花摘香里(はなつみかおり)HP 44pの四コママンガは、ちょっとツボに入りました(笑) (2004.Oct05)



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新コンパクト・シリーズ
NHK将棋講座
大局観が勝負を決める
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谷川浩司
日本放送協会出版
ISBN:4-14-018014-5
1988年7月
\680
222p/18cm
   
第1章 大局観とは何か 【将棋の感覚を磨く】
 常識とは/常識は絶対ではない/最善手は存在しない/
 形勢判断の重要性
29p
第2章 正しい形勢判断とは 【大切な形勢判断】
 駒の損得の重要性/駒の損得と働き/玉を狙え/簡単な形勢判断法
26p
第3章 勝ちに導く考え方 【序盤の考え方】
 矢倉の序盤から/▲2四歩はなぜ無理か/横歩取りの将棋/
 飛先交換三つの得/タテ歩取りの変化
【中盤の考え方】
 角換わり棒銀から/早繰り銀戦法/角換わり腰掛銀
【終盤の考え方】
 1手勝ちについて/必至について/田中寅彦八段との実戦/錯覚
72p
第4章 人気戦法での考え方 【居飛車対振飛車(急戦)】
 居飛車の駒組み/攻めと守りの分離/▲5七銀左戦法
【居飛車対振飛車(持久戦)】
 戦型/玉頭位取りの考え方/左美濃の考え方/居飛車穴熊の考え方
【相居飛車の考え方(相矢倉)】
 相矢倉の特徴/相矢倉の攻め筋/相矢倉の実戦(1)(2)
【相居飛車の考え方(ヒネリ飛車・腰掛銀)】
 振飛車との違い/ヒネリ飛車の実戦/飛先交換腰掛銀
82p
  大局観と実戦心理 第46期名人戦第6局から 12p

◆内容紹介
本書はNHK将棋講座で放送された「谷川流勝ち方教室・大局観が勝負を決める」のなかから、実戦に役に立つエッセンスを集めたものです。初心者の方でも、将棋の基本的な考え方がしっかり理解できるはずです。

 


寅ちゃん流上達法
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寅ちゃん流上達法
なかなか強くなれないと悩んでいる人へ
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田中寅彦
日本将棋連盟
ISBN:4-8197-0113-4
1984年11月
\680
222p/18cm

[総合評価]
B

難易度:★★
図面:見開き4枚
内容:(質)A(量)B
レイアウト:B
解説:A
読みやすさ:A
初級〜中級向き
第1章 駒組みの定則 28p
第2章 数量の原理 28p
第3章 駒得の種類と活用 24p
第4章 方向の三原則 30p
第5章 二枚落ちの相談将棋 80p
第6章 総まとめ 26p
初級者向けに大局観を解説した本。タイトルには「上達法」とあるが、むしろ「上達の手引書」といった感じ。

第1章〜第4章では、初級者がレベルアップするために必要な将棋の原則を分かりやすく、かつ、しっかりと解説。特に第4章の「方向の三原則」は、初段を目指している人には必修課題だ。この4章分を読むだけで、「駒取り将棋」クラスからの脱却が可能。

また、図面の名前の付け方が非常にユニーク。他書では「第5図」「変化1図」などとなっているのが普通だ。本書では本線の図は「第1図」「第2図」と普通だが、変化図のほうは「守りを忘れた図」「定則にかなった図」「駒得に目がくらんだ図」「こっちがいいんじゃないかの図」など、その図の特徴をひとことで言い表している。この工夫がヒットで、図面慣れしていない人もスムーズに読むことができそうだ。

ただ、第5章・第6章はイマイチ。第5章は田中vs級位者3人の二枚落ち相談将棋だが、うまく定跡通りに誘導して下手を完勝させた「ツクリモノの棋譜」である。第6章は田中の実戦譜1局の紹介。これらの代わりに、形勢判断の重要要素である「玉の堅さ」について解説してくれるとよかった。その方が「居飛穴党総統・田中寅彦」らしかったと思う。

4章までなら完全にAだが、後半コケた感じなので惜しくもBとなった。(2005Jan08)



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谷川浩司の将棋新研究(3)
谷川流勝つ手の発見
形勢逆転の仮定法
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谷川浩司
池田書店
ISBN:4-262-10303-X
1983年12月
\750
248p/18cm

[総合評価]
A

難易度:★★★★
図面:見開き3〜4枚
内容:(質)A(量)A
レイアウト:B
解説:A
読みやすさ:A
上級〜有段向き
基本的な考え方 (1)形勢判断
(2)大局観の相違
(3)簡単な形勢判断法
18p
実戦から学ぶ ・序盤(実戦解説=7局)
・中盤(実戦解説=8局)
・終盤(実戦解説=8局)
175p
[付録]本書解説に使った実戦全棋譜集(25局) 43p
実戦を題材に、形勢判断と大局観を解説した本。

シリーズ1,2冊目と使ってきた“谷川流形勢判断法”に基づいて、実戦を詳しく解説している。参考棋譜もばっちり収録されており、簡単な解説もついている。ちょうど『谷川浩司の戦いの絶対感覚』と似たような構成。プロの読みと大局観を披露しているのでなかなか難しいが、各テーマの冒頭で形勢判断をしている分、本書の方が分かりやすい。ちなみに、題材の全てが谷川の実戦だというわけではない。

サブタイトルに「形勢逆転の仮定法」と書いてあるので、逆転術の本のように思えるのだが。実際には中盤編と終盤編のいくつかに、形勢が悪いときの考え方を解説してあるくらいで、逆転術メインの本ではないのでご注意を。

なお、本書では“第2の形勢判断法”として「働いている駒の数を数える」というのも提案されているが、実戦解説では採用されていない。まだ提案段階だったか?(2003Dec23)



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谷川浩司の将棋新研究(1)
将棋に勝つ考え方
異次元の大局観
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谷川浩司
池田書店
ISBN:4-262-10301-3
1982年1月
\757
241p/18cm

[総合評価]
A

難易度:★★★☆
図面:見開き2〜4枚
内容:(質)A(量)A
レイアウト:B
構成:A
読みやすさ:A
中級〜上級向き
大局観=41p
定跡の検討=44p(横歩取り、タテ歩取り、矢倉)
実戦=72p(9局)
次の一手=55p(15問)
形勢判断に関する本。

本書の特徴は、駒を点数化し、これに駒の働きなどを考慮してプラスマイナスを判断しているところ。飛15点(龍17点)・角13点(馬15点)・金9点・銀8点(成銀9点)・桂6点(成桂10点)・香5点(成香10点)・歩1点(と12点)で、働きが少ないと銀の8点が2点になる、という具合だ。

定跡の検討や実戦解説でも、上記の形勢判断法を用いているので一貫性がある。野本がシンプルな形勢判断をしていたのに対し、こちらはやや緻密な感じである。

なお、本書は著者の初出版ということで、兄の谷川俊昭氏のお祝いメッセージが6pある。(2002Jun27)


次の一手最強の手筋
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初段に挑戦するシリーズ(5)
次の一手最強の手筋
勝つ手は常に一つだ
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加藤一二三
創元社
ISBN:4-422-75055-0
1981年11月
\850(初版\680)
238p/18cm

[総合評価]
B

難易度:★★★☆
図面:見開き3〜7枚
内容:(質)A(量)A
レイアウト:A
解説:A
読みやすさ:A
中級〜上級向き
第1章 矢倉の戦いから ・コラム「矢倉を使いこなすには経験を積むことが第一だ」/23テーマ 50p
第2章 中飛車の戦いから ・コラム「振飛車には居飛車から攻めを図れ」/17テーマ 38p
第3章 三間飛車の戦いから ・コラム「攻めの準備が大切な三間飛車戦法」/14テーマ 32p
第4章 四間飛車の戦いから ・コラム「四間飛車にも有力な攻め手がある」/13テーマ 30p
第5章 向飛車の戦いから ・コラム「先手後手で指し方が違う向飛車」/15テーマ 34p
第6章 平手一般の戦いから ・コラム「知っておきたい平手一般の戦い方」/7テーマ 18p
第7章 駒落ちの戦いから ・コラム「駒落ち戦では定跡を用いよ」/13テーマ 30p

◆内容紹介(表紙より)
将棋はここぞというときに決め手の手筋や好手を放たないと勝てないものだ。いろいろと手のある中から次の一手というべき好手を見つけていくところにまた将棋の面白さがあるといえる。

タイトルで「次の一手最強の手筋」といっているが、次の一手本でも、手筋本でもない。あえていえば、「中盤での手の流れや大局観を解説した本」「易しめの、加藤一二三の戦いの絶対感覚」といったところ。

中盤はいくつも手があり、最善手がよく分からない局面も多い。そこをあえて、「これが最強の手筋だ!」と断言することで、茫洋とした中盤を上手く解説していると思う。加藤本で特徴的な「私は○○とした。」という表現もたくさん出てくるが、これは好き嫌いが分かれるかもしれない。

解説は見開き完結型で、テーマ図に対して以後の展開を解説していく。4テーマくらいが一つながりになっているものもある。題材は、定跡の変化、加藤の実戦、アマの実戦などから幅広く取材している。

全体的に難度も統一されているのもよい。出版から25年近く経っているので、さすがに現代ではお目にかからない局面もあるし、研究が進んで本書の解説が使えない場合もあるので少し評価を下げたが、読んでおいて損のない本かと思う。(2005Mar25)


初段最短コース
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(新訂版)
初段最短コース
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日将ブックス
初段最短コース
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内藤国雄
日本将棋連盟
2276-0106-5892
1973年4月
\370
222p/18cm

[総合評価]
A

難易度:★★★
図面:見開き4枚
内容:(質)A(量)A
レイアウト:B
解説:A
読みやすさ:B
中級〜上級向き
日将ブックス
初段最短コース
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内藤国雄
日本将棋連盟
ISBN:4-8197-0006-5
1983年
\650
222p/18cm
第一部 手の感覚 /手の性格/先手の価値は?/価値ある先手
/利かし/逆先/手順のアヤ/“先”の見極め
/実戦解説/“手”にハンディなし/手は貯められるか
/手の二面性/速度としての手/手の計算法
/守り手の効果/実戦詳解
・手筋の感覚
68p
第二部 駒の感覚 ・素朴な感覚
・駒の損得
/後で取り返す/駒を死なせるな/二枚換えを狙え
/王手飛車を狙え/実戦解説(1)/実戦解説(2)
30p
第三部 王将の感覚 /駒落ちのすすめ/穴熊と居玉/寄せのあり方
/王将はすべてに優先/逃げるが勝ち
26p
第四部 駒の展開 ・効率
/玉に向かえ(1)/玉に向かえ(2)/中央へ向かえ
/好位置に据えよ/効率の諸問題/壁駒に触るな
/陣形を乱せ/無理な開戦/駒に自由を
/駒得か効率か/駒の取り方/手詰まり
・弱点を突け
/・さばき
大駒の交換(1)/大捌きの根本原則/振飛車の常識
/大駒の交換(2)/軽い捌き/大駒を切る条件/実戦解説
62p
第五部 投了図の研究 /投了は重要なヒント/A級順位戦より/王将戦より
/王位戦より/A級順位戦より/王将戦より
30p

◆内容紹介(まえがきから抜粋)
本書は定跡書でも戦法書でも、また手筋の集録書でもありません。強いていえば、将棋の基本的な問題や根本的な考え方といった点に触れたものです。読者の将棋感覚を養成して、その方面から棋力上達を図るものです。

感覚や効率について述べた本。大雑把な分類では「大局観」に属する。

「手得で先手良し」。級位者時代、わたしはこの感覚がさっぱり分からなかった。今でもこの表現を見かけたときは、ややマユツバで読むようにしている。また、「駒の効率」や「遊び駒があって悪い」というのもなかなか理解ができなかった。

本書では、そのような級位者が理解しづらい部分である「手の感覚」「駒の感覚・効率」「玉捌き」について詳解。級位者が持つ素朴な感想と正しい感覚とのズレを埋めていってくれる。また、特に第1章での「手」については、他書ではなかなか見かけることのない話なので、有段者でも一度は読んでおくとよい。

本書は、「定跡、詰将棋、問題集もいろいろやったけど、なかなか初段になれない…」という方に特にオススメ。逆にあまり基礎トレーニングを積んでない人が「初段最短」という言葉に惹かれて読んでも、イマイチ理解しづらいだろう。(2004Oct26)

 

(オリジナル版)
中盤必勝この一手
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(改題版)
芹澤の実戦将棋
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別表紙
芹沢将棋教室(4)
中盤必勝この一手
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芹沢博文
高橋書店
ISBN:
1966年9月
\350
224p/19cm/H.C.
   
芹澤の実戦将棋
個別ページへ
芹沢博文
高橋書店
ISBN:
1977年5月
\550
224p/18cm
(1)戦いを起こすチャンス (2)先手の指し方が難しい局面 (3)棒銀退治の定跡 (4)振飛車には急戦 (5)駒組みと攻め方 (6)後手の反撃手に注意 (7)玉頭銀の撃退 (8)▲5六銀の進退 (9)構想の立て方 (10)△1三角の応手 (11)目前の大さばき (12)どうかきまわすか (13)駒組みの不備を逃がすな (14)大駒の活用 (15)四間飛車の反撃手段 (16)駒組みにおける急所 (17)戦いを起こすタイミング (18)不用意な玉の囲い (19)先手に妙手順がある (20)核の運用 (21)捲き返しの手筋 (22)腰掛銀の攻防戦 (23)悪手に導く手段 (24)攻勢の採り方 (25)振飛車破りの新趣向 (26)位とさばき (27)位を取りあった局面 (28)四間飛車の早仕掛け (29)歩交換によって打開 (30)歩を切った有利がどうあらわれるか

◆内容紹介(はしがきより抜粋)
中盤をうまく指すコツは、なるだけ数多くの「形」を知ることです。そこから、着手の正しい方向というものが導き出されるからです。「この形にはこう指す」ということは、大体きまっているものだからです。よく、専門棋士がひと目で百手も二百手も読み切ってしまうのは、それだけ多くの「形」とそれにともなう決まった指し方を知っているからなのです。本書では、もっとも実戦に現れそうな「形」を選んで、その指し方を示してみました。
 


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