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■駒落ち実戦集の本  
トップページ > 棋書ミシュラン! > カテゴリー > 駒落ち実戦集


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書名 著者 発行









備考
続 血涙十番勝負 山口瞳 '17.11                   1974年の文庫版(再)
血涙十番勝負 山口瞳 '17.10                   1972年の文庫版(三)
つるの将棋 女流七番勝負 つるの剛士 '14.7                   平手もあり
つるの将棋七番勝負 つるの剛士 '13.10                  
書名 著者 発行
備考
血涙十番勝負 山口瞳 '02.9                   1972年の文庫版(再)
鬼六の将棋十八番勝負 団鬼六 '02.9                   1999年の文庫版
書名 著者 発行
備考
鬼六の将棋十八番勝負 団鬼六 '99.3                   『鬼六将棋鑑定団』('96)の改訂版
鬼六将棋鑑定団 団鬼六 '96.1                    
プロに勝った! 湯川博士
湯川恵子
'94.8              
突撃将棋十二番 安部譲二 '92.7                    
書名 著者 発行
備考
第三回 朝日アマ・プロ角落戦 紅・酔象・玉虫 '82.10                    
米長邦雄の将棋指南道場 第2集 米長邦雄 '83.6              
米長邦雄九段の全国縦断
アマチュア将棋指南道場30講
米長邦雄 '82.9              
第二回 朝日アマ・プロ角落戦 紅・酔象・玉虫 '81.9                    
新版 角落必勝法 中原誠・監修 '81.9                    
続 血涙十番勝負 山口瞳 '80.8                   文庫版
血涙十番勝負 山口瞳 '80.7                   文庫版
第一回 朝日アマ・プロ角落戦 紅・酔象・玉虫・若島 '80.6                    
書名 著者 発行
備考
日本将棋大系 第一巻 勝浦修 '79               平手メイン,⇒実戦集(-1989)
巨泉流飛車落定跡 大橋巨泉 '77.9                    
将棋プロアマ角落十番勝負 今福栄 '77                    
花村流実戦将棋 花村元司 '76             平手もあり
石垣流二枚落ち大血戦 石垣純二 '75.2                    
続 血涙十番勝負 山口瞳 '74                    
血涙十番勝負 山口瞳 '72                    


つるの将棋 女流七番勝負
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つるの将棋 女流七番勝負
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つるの剛士
幻冬舎
ISBN:978-4-344-97784-6
2014年7月
\1,512
160p/cm

[総合評価]
B

難易度:★★★☆
図面:見開き2枚
内容:(質)A(量)C
レイアウト:A
解説:A
読みやすさ:A]
中級〜有段向き
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第一番 鈴木環那女流二段
第二番 甲斐智美女流二冠
第三番 中村桃子女流初段
第四番 上田初美女流三段
第五番 矢内理絵子女流五段
第六番 室谷由紀女流初段
第七番 香川愛生女流王将

◆内容紹介
アマチュア三段のつるの剛士がいまをときめく女流棋士に挑む!美しくも熱き戦い全七局

芸能界一の将棋通との呼び声も高いタレント・つるの剛士と、現代を代表する最強棋士との七番勝負をまとめた『
つるの将棋七番勝負』(2013.10)の第2弾!

今回挑んだのは、近年かつてないほどの盛り上がりを見せる女流棋界より、才色兼備の人気女流棋士7名。美しくも熱き対局の様子を、本人たちが棋譜をたどりながら丁寧に解説します。また、将棋への思いからプライベートまで、女流棋士の素顔に迫った対談も収録。女流ファンはもとより、将棋の入門書としても役立つ一冊です。

第一番 鈴木環那女流二段 (平手)
第二番 甲斐智美女流二冠 (角落ち)
第三番 中村桃子女流初段 (平手)
第四番 上田初美女流三段 (角落ち)
第五番 矢内理絵子女流五段 (ごろごろどうぶつしょうぎ)
第六番 室谷由紀女流初段 (平手)
第七番 香川愛生女流王将 (角落ち)

はたして、女流七番勝負の結果はいかに! ! ??

対局・対談中の写真も満載! ! 女流棋士のグラビアカラーページもあり、読み応え、見応えたっぷりです! !
タレント・つるの剛士がプロに駒落ちで挑んだ「七番勝負」を記録した本の、第二弾。

今回の相手は全員が女流棋士で、手合は平手、角落ち、ごろごろどうぶつしょうぎ(?!)とバラエティに富んでいる。

平手はつるの先手で、戦法指定ができる。どこまで「指定」されているかは不明だが、序盤は下手の好きなようにやらせている感じだった。また、1回だけサポートの戸辺誠六段に相談できるルールになっている。

対局相手が人気女流棋士ということで(?)、本書の冒頭には各女流棋士のバストアップ写真(カラー)が、各章の冒頭と章末には白黒写真が多数掲載されている。カラーの方はプロカメラマンが気合を入れて(?)撮影したもの、モノクロの方はつるのとの対局風景を交えたスナップショットのようなイメージだ。

各章では、対局の棋譜を追いながら、対局者同士の対談(感想戦風)が進んでいく。対談は棋譜の途中からになっているが、あとで総譜は掲載されているので大丈夫。その後、別途対談(トーク)が行われるが、こちらは対局内容とは直接関係はない。章末に、女流棋士直筆のアンケートが1p掲載されており、この内容はトークの話題に取り入れられている。


各章について、将棋の内容とトークを簡単に紹介していこう。……レビューの続きを読む(2018Oct07)


つるの将棋七番勝負
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つるの将棋七番勝負
アマチュア三段が挑む夢の血涙対局!
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つるの剛士
幻冬舎エデュケーション
ISBN:978-4-344-97756-3
2013年10月
\1,470(5%税込)
160p/21cm

[総合評価]
B

難易度:★★★☆
図面:見開き7〜8枚
内容:(質)A(量)C
レイアウト:A
解説:A
読みやすさ:A
中級〜有段向き
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第一番 先崎学八段 ・対局 手合割=飛車落ち
・対談 「多才」について
 余技が“将棋”に深みを与える
22p
第二番 矢内理絵子女流四段 ・対局 手合割=角落ち
・対談 「女流」について
 女流棋士の飛躍が、将棋界の裾野を広げる
22p
第三番 加藤一二三九段 ・対局 手合割=角落ち
・対談 「継続」について
 勝ちを重ねたからこそ、語れる“負け”がある
20p
第四番 北尾まどか女流二段 ・対局 どうぶつしょうぎ
・対談 「普及」について
 将棋を通じて、日本文化を伝えていく
20p
第五番 羽生善治三冠 ・対局 手合割=飛車落ち
・対談 「頭脳」について
 柔軟に変化し続ける思考
20p
第六番 森内俊之名人 ・対局 手合割=飛車落ち
・対談 「同志」について
 “永世名人”へと導いたライバルたち
22p
第七番 渡辺明竜王 ・対局 手合割=飛車落ち
・対談 「世代」について
 次世代将棋−変わること、変わらないこと−
21p

◆内容紹介
つるの剛士が挑む! 最強棋士との夢の七番対局・対談集!
現代を代表する最強棋士と、アマチュア三段のつるの剛士氏の将棋七番勝負をまとめた対局・対談集。

迫力ある対局の様子を、棋譜をたどりながら、写真、本人たちの感想をまじえて紹介。
こどもに大人気の「どうぶつしょうぎ」対局も。
つるの剛士氏と棋士による丁寧な解説で将棋ファンはもとより、これから将棋をはじめたい人にも必読の書。
また、普段は表れない棋士の素顔も垣間見えるテーマ別の対談も収録。魅力的なエピソードも満載。
つるの剛士氏を通して、読者自身がプロ棋士と対局するような気持ちで読み進めていくことができます。

タレント・つるの剛士がプロに駒落ちで挑んだ「七番勝負」を記録した本。

つるの剛士は、さまざまな分野で活躍するマルチタレントだ。小学低学年時から芸能界入りを志し、22歳の時に「ウルトラマンダイナ」の主人公役を演じ、32歳で「ヘキサゴンU」にて“おバカタレント”としてブレイクした。(なお、高校受験時に偏差値を36から63まで上げたことが書かれており、決して“バカ”ではない)

一方、多芸としても知られ、育児番組ではまじめなイクメンとしての顔を持ち、「関ジャニの仕分け∞」では“歌うまタレント”として本職歌手の挑戦を受ける側である。その他、サーフィン・釣り・野菜作りの造詣も深く、それぞれ芸能界での仕事に役立っている。

もちろん、将棋の実力もある。25歳から将棋にのめりこみ、新宿将棋センターに通って強くなったとのこと。(同じ時期にわたしも新宿将棋センターに行ったことがあるので、ひょっとしたら本人がいたことがあるかも…?)「将棋フォーカス」の司会もこなし、現在の実力は三段だそうだ。

本書は、つるのが有名棋士7人と駒落ちで対局し、その感想戦の模様と対談を記した本である。……レビューの続きを読む(2013Oct21)


鬼六の将棋十八番勝負
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(文庫版)
鬼六の将棋十八番勝負
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鬼六の将棋十八番勝負
昭和・平成の強者たちに王手
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団鬼六
KSS出版
ISBN:4-87709-333-8
1999年3月
\1,500
268p/19cm
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小学館文庫
鬼六の将棋十八番勝負
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団鬼六
小学館
ISBN:4-09-403016-6
2002年9月
\657
337p/16cm
※本書は『鬼六将棋鑑定団』(1996)に一部追加して再構成したものです。青字はオリジナル版にないもの。
第1部 若手、恐るるに足らず!? (01)○vs羽生善治四冠,飛落(天才・羽生に勝つ!)
(02)●vs郷田真隆棋王,飛落(あなにやし、えおとこを)
(03)○vs森下卓八段,飛落(名人を弟子にした若手)
(04)●vs先崎学六段,飛落(先崎流モラトリアム文化)
(05)●vs真田圭一六段,飛落(後の負け惜しみ)
70p
第2部 盤上の舞いにキリキリ舞い (06)●vs高群佐知子女流二段,平手(愛する女神たち)
(07)●vs山田久美女流二段,平手(雑念に悩む)
(08)●vs谷川治恵女流三段,平手(女流棋士の四行)
(09)●vs長沢千和子女流三段(おかめ型妖精棋士)
(10)○vs高橋和女流初段(野菊のごとし女流棋士)
(11)●vs林葉直子女流王将,平手(駒を使う妖精)
86p
第3部 つわもの相手の駒落戦 (12)○vs内藤國雄九段,飛落(関西の大御所参上)
(13)●vs中原誠永世十段,飛落(富士の似合う名棋士)
(14)○vs勝浦修九段,飛落(醍醐味は終盤にあり)
(15)○vs森けい二九段,飛落(ダンディな陽性棋士)
(16)●vs二上達也九段,飛落(棋士の一期は夢なりけり)
(17)○vs大山康晴十五世名人,飛落(棋界の帝王)
(18)●vs升田幸三実力制第四代名人,飛落(憂国の老志士)
97p
番外編 小池重明の魔力   8p

◆内容紹介
将棋アマ六段の実力を誇る作家の団鬼六氏が、羽生善治永世棋聖や郷田真隆第六九期棋聖など実力棋士、故大山康晴十五世名人や故升田幸三名人など伝説の棋士たちに、駒落ち将棋を挑んだ。そして、谷川治恵、高橋和などの人気女流棋士との平手戦。勝敗の帰趨は如何に…と自戦記エッセイは迫力満点。さらに、洞察力と含蓄に富む鬼六節の人物論に、将棋のわからぬ読者も爆笑、苦笑、微笑の連続。―羽生さん、優勝で大金が入ったときうろたえない?―郷田さん、裏ビデオって見たことありますか?こんなこと訊けるのは、鬼六センセイだけにちがいない。

 


鬼六将棋鑑定団
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鬼六将棋鑑定団
個別ページへ
団鬼六
毎日コミュニケーションズ
ISBN:4-89563-648-8
1996年1月
\1,165
255p/19cm
    この本をAmazonで見る
※本書は『鬼六の将棋十八番勝負』(1999)で追加・再構成されて再販されています。青字はオリジナル版のみのもの。
  対談 「六冠王とは一種のつらい人生」 vs羽生善治六冠王 18p
第1部 若手なんて怖くない (01)○vs羽生善治三冠,飛落(天才・羽生に勝っちゃった)
(02)●vs郷田真隆王位,飛落(あなにやし、えおとこを)
(03)○vs森下卓七段,飛落(名人を弟子にした若手)
(04)●vs先崎学五段,飛落(先崎流モラトリアム文化)
(05)●vs真田圭一四段,飛落(最後の負け惜しみ)
74p
第2部 盤上の女闘美 (06)●vs高群佐知子女流初段,平手(愛する女神たち)
(07)●vs山田久美女流二段,平手(雑念に悩む)
(08)●vs谷川治恵女流三段,平手(女流棋士の四行)
(09)●vs長沢千和子女流三段(おかめ型妖精棋士)
(10)○vs高橋和女流1級(野菊の如き女流棋士)
78p
第3部 駒落紳士録 (11)○vs内藤國雄九段,飛落(関西の大御所参上)
(12)●vs中原誠永世十段,飛落(富士の似合う名棋士)
(13)○vs勝浦修九段,飛落(醍醐味は終盤にあり)
(14)○vs森けい二九段,飛落(ダンディな陽性棋士)
(15)●vs二上達也九段,飛落(棋士の一期は夢なりけり)
76p

◆内容紹介
よいかな棋士の情、好むべきかな棋士の心。棋士の素顔に鋭く迫る、涙と笑いの15番勝負。「将棋世界」「将棋マガジン」の連載を単行本化。

 



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駒落ち将棋必勝法
プロに勝った!
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湯川博士/著
湯川恵子
/著
森けい二/監修
小学館
ISBN:4-09-379011-6
1994年8月
\971
220p/21cm

[総合評価]
A

難易度:★★★☆
図面:見開き4〜5枚
内容:(質)A(量)A
レイアウト:A
解説:A
上級〜有段向き
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第1章 二枚落ち 5局、研究コーナー=6 54p
第2章 飛香落ち 3局、研究コーナー=3 36p
第3章 飛落ち 5局、研究コーナー=9 60p
第4章 角落ち 6局、研究コーナー=6 65p

◆内容紹介
駒落ちの魅力は、自分より強い人とも対等に盤を囲めること。『週刊ポスト』に掲載された200局から選び抜かれた下手勝局集。定跡を暗記しただけでは実戦で勝ち切れない。駒落ち必勝の手引き書。

アマの駒落ち勝局集。「週刊ポスト」誌の企画『トップ棋士が指導する将棋三番勝負』から厳選された19局を詳解。

ちなみにこの企画では、アマの勝率は2割弱と低い。多数の観衆にアマが緊張するのか、それともプロがかなり本気を出しているのか?いずれにしても、本書に掲載された将棋はどれも下手勝ちの好局ばかりである。欲を言えば、棋譜だけでも良いから他の下手勝局も載せてほしかった。

副題の「駒落ち将棋必勝法」とか、前書きの「…駒落ち必勝法を導き出したものである…」というのは少し大げさだが、定跡と実戦の違いを感じられる貴重な一冊だ。研究コーナーも、本文中では現れなかった変化や、他の将棋の紹介など充実している。これ一冊で済まそうとするのはさすがに無謀だが、詳しい定跡書とのセットで有効活用すると良いだろう。(2003Feb09)



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突撃将棋十二番
トップ棋士との二枚落ち奮戦記
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安部譲二
日本将棋連盟
ISBN:4-8197-0060-X
1992年7月
\1,942
237p/20cm/H.C.

[総合評価]
D

難易度:★★★
図面:見開き2〜3枚
内容:(質)B(量)C
レイアウト:B
解説:B
中級〜有段向き
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第1番 ●vs米長邦雄九段 20p
第2番 ●vs谷川浩司名人 18p
第3番 ●vs大内延介九段 18p
第4番 ●vs田中寅彦八段 16p
第5番 ●vs塚田泰明八段 18p
第6番 ○vs大山康晴十五世名人 16p
第7番 ●vs青野照市八段 18p
第8番 ○vs二上達也九段 16p
第9番 △vs真部一男八段 16p
第10番 ●vs森 奚隹二九段 16p
第11番 ●vs中原誠名人 16p
第12番 △vs羽生善治竜王 19p
二枚落ち定跡「二歩突っ切り」のポイント(田丸昇) 12p
【あとがき】将棋、将棋、そして将棋(安部譲二) 12p
二枚落ちの個人実戦集。「将棋マガジン」に連載された「負けても懲りない12番」をまとめたもの。本文・対局は安部譲二氏、解説は田丸昇八段。安部氏はベストセラー『塀の中の懲りない面々』で知られる。

石垣流二枚落大血戦』の石垣氏はアマ四段(三段半?)の棋力で「銀多伝」を連採した。一方、安部氏は初段半くらいの棋力ながら、ややマギレの多い「二歩突っ切り」で通した(第7番の青野戦は「上手△5五歩止め」)。2勝8敗2分の成績は仕方ないところ…なのだが、いかんせん棋譜の見どころが少ない。山口瞳氏のような"暴発"ではなく、ハッキリ棋力不足だろう(第12番終了後に三段の免状をもらっているが…)。あまり筋も良ろしくない。

一局ごとに少しずつ成長する姿と、極度に「上手△5五歩止め」を恐れる心理はなかなか面白かった。二枚落ちに苦しむ下手が本書を反面教師とするか、上手が下手の心理を研究するといった場合には、それなりに役立つと思う。(2003Apr12)


第3回朝日アマ・プロ角落戦
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将棋タウンさんthx!
第三回
朝日アマ・プロ角落戦
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東公平(紅)
関則可(酔象)
柿沼昭治(玉虫)

木本書店
ISBN:4-905689-23-6
1982年10月
\680
187p/19cm

[総合評価]
C

難易度:★★★★
図面:見開き2枚
内容:(質)A(量)C
レイアウト:A
解説:B
読みやすさ:A
上級〜有段向き
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  上手 下手 観戦記  
第三回
朝日アマ・プロ角落戦
(1)○勝浦修八段 ●内田昭吉 酔象 182p
(2)○米長邦雄棋王 ●中村千尋 玉虫
(3)○中原誠名人 ●小林純夫
(4)●内藤国雄九段 ○河原林秀典 玉虫
(5)●森安秀光八段 ○穂積秀雄
(6)○桐山清澄八段 ●西森紘四郎 酔象
(7)●加藤一二三十段 ○桜井亮治 玉虫
(8)●大山康晴王将 ○小林重明 酔象
(9)●石田和雄八段 ○都橋政司
 


米長邦雄の将棋指南道場 第2集
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別冊週刊ポスト
米長邦雄
の将棋指南道場 第2集
個別ページへ
米長邦雄
河口俊彦/解説
小学館
ISBN
1983年6月
\500

306p/21cm
    Not found at Amazon.co.jp
※週刊ポストに連載された指導将棋からの31局
・二枚落ち8局
・飛香落ち5局
・飛車落ち8局
・角落ち10局
・王将・棋王二冠就位記念特別対談(ゲスト・阿佐田哲也)
 


米長邦雄九段の全国縦断アマチュア将棋指南道場30講
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ご有志thx!
別冊・週刊ポスト
米長邦雄九段の全国縦断
アマチュア将棋指南道場 30講
青野照市七段解説つき
個別ページへ
米長邦雄
青野照市
/解説
小学館
雑誌 20058-9
1982年9月
\450
306p/21cm

[総合評価]
A

難易度:★★★
   〜★★★★

図面:見開き4〜6枚
内容:(質)A(量)A
レイアウト:A
解説:A
読みやすさ:A
中級〜有段向き
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※週刊ポストに連載された指導将棋からの30局
・二枚落ち編=5局
・飛香落ち編=7局
・飛車落ち編=7局
・角落ち編=11局
【特別対談】米長邦雄棋王vs萩本欽一 「遊びに強けりゃ仕事も強い」
アマvs米長邦雄プロの駒落ち実戦集。

本書は「週刊ポスト」誌で連載されていたアマvsプロの駒落ち対決を一冊にまとめたもの。「対決」なので、上手・下手ともに一定の持時間が設定されており、駒落ちとはいえガチンコ勝負である。

週刊誌に掲載されたもの全部が収録されている訳ではなく、抜粋となるが、下手の勝局も敗局もバランスよく載っている。これにより、「下手が勝ちやすいパターン」だけでなく、「下手が負けるパターン」「下手がやってはいけない流れ」なども分かるようになっている。

各局のページ数は約10p。観戦記形式で、数手ごとに分割されており、ところどころ対局者のコメントやプロ(第三者)の解説が入っている。「○○の状況は上手がつらい」「○○されるのがイヤ」など、上手の実戦心理などもときどき書いてある。観戦記は誰が書いているのか不明だが(クレジットなし)、文章の感じが統一されているので一人で書いているのだろう。ユーモアや洒落をちょいちょい効かせてあって、楽しく読める。

また、各局に一つ、「上手殺し直伝」という囲み記事で青野七段の解説がある。これは、青野があとから棋譜を見て解説を加えたもの。下手がどういう方針で指せばよいか、本譜よりいい手があったかなど、駒落ちで勝つためのエッセンスが詰まっている。生きた実戦に対し、定跡書には載っていないようなアドバイスが的確なので、この囲み記事は必ず読んでおきたい。

手合割ごとに各局の内容を紹介していこう。……レビューの続きを読む(2011Sep06)



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これを知らないと勝てない!
新版 角落必勝法
個別ページへ
中原誠/監修
竅iえい)出版社
1076-1116-0651
1981年9月
\1,200
255p/19cm

[総合評価]
B

難易度:★★★★☆
図面:見開き1〜3枚
内容:(質)A(量)B
レイアウト:B
解説:A
読みやすさ:A
有段者向き
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第1章 プロ対プロの角落ち戦
(下手3勝−上手4勝)
(第1局)▲島朗三段 △石田和雄八段(観戦記・金井厚)
(第2局)▲瀬戸博晴三段 △加藤一二三九段(東公平)
(第3局)▲三谷正範三段 △内藤国雄九段(中平邦彦)
(第4局)▲野田敬三三段 △灘蓮照九段(山口義明)
(第5局)▲神谷広志三段 △花村元司九段(田辺忠幸)
(第6局)▲高橋道雄三段 △大内延介八段(木屋太二)
(第7局)▲堀口弘治三段 △中原誠名人(奥山紅樹)
191p
第2章 角落ち序盤の20手「考」 中原名人とのQ&A(聞き手・奥山紅樹) 29p
第3章 「角落ち」
実戦対策のための
必須五項目
若島正
まえがき
(1)序盤を研究しよう
(2)流れの主導権をつかめ
(3)金銀の交換を狙え
(4)大駒を捨てられるか
(5)乱戦のさなかにも冷静に
22p
付録 アマ・プロ角落ち戦
・実戦譜
(解説なし)
7局
▲長谷興アマ △丸田祐三八段
▲大木和博アマ △米長邦雄棋聖
▲高橋治雄アマ △中原誠名人
▲若島正アマ △桐山清澄王座
▲杉本好一アマ △大内延介棋王
▲中島務アマ △大山康晴十五世名人
▲谷沢正三アマ △青野照市新人王
13p
角落ちの実戦集。

1980年ごろは、角落ち定跡が最も進歩した時期である。朝日アマプロ角落ち戦を中心に、トップアマvsトッププロの角落ち、奨励会有段者vsトッププロの角落ちが雑誌などで企画され、ハイレベルな角落ち戦が数多く指された。その中で「将棋讃歌」誌で企画されたプロ・プロ角落ち戦が本書のメインとなっている。観戦記は読み物としてもなかなか面白い。

メインは実戦譜だが、第2章・第3章の角落ち考が興味深い。プロから見た「上手の考えていること」(第2章)、トップアマから見た「角落ちの心構え」(第3章)…など。タイトルの「必勝法」というのはちょっと大げさだが、「これを知らないと勝てない!」は言えるかも。角落ちを指す機会がある人は第2章・第3章だけでも読む価値がある。

最近は角落ち戦の企画が影をひそめ、アマvsプロは平手が当たり前となっているが、新進四段棋士との対戦がほとんど。以前のように、アマvsトッププロの角落ち企画がもっとあってもいいのになぁ。

なお、付録の7局は赤旗誌主催の赤旗名人vsトッププロの角落ち戦から、下手の勝局を収録。解説なし。(2004Jun18)


第2回朝日アマ・プロ角落戦
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第二回
朝日アマ・プロ角落戦
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東公平(紅)
関則可(酔象)
柿沼昭治(玉虫)

木本書店
ISBN:4-905689-17-1
1981年9月
\864
251p/19cm

[総合評価]
B

難易度:★★★★
図面:見開き2枚
内容:(質)A(量)C
レイアウト:A
解説:B
読みやすさ:A
上級〜有段向き
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  上手 下手 観戦記  
第二回
朝日アマ・プロ角落戦
(1)○中原誠名人 ●中村千尋 酔象 180p
(2)○大山康晴王将 ●安島正敏
(3)●勝浦修八段 ○白井康彦 玉虫
(4)●板谷進八段 ○田中浩
(5)●桐山清澄八段 ○三崎巌 玉虫
(6)○内藤国雄九段 ●青山好宏
(7)○米長邦雄王位 ●野藤光史 酔象
(8)●石田和雄八段 ○滝源太 玉虫
(9)●加藤一二三九段 ○柳浦正明

・巻頭モノクロ写真=6p
・アマ・プロ角落戦を前に(アマ選手アンケート)=9p
 (1)プロとの角落経験は? (2)A級プロに勝つ条件は? (3)アマが負けるパターンは? (4)信じる角落必勝法は? (5)角落についてなんでもどうぞ。 (6)九番勝負の予想
・出場選手にひとことアドバイス=5p

 


第1回朝日アマ・プロ角落戦
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第一回
朝日アマ・プロ角落戦
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東公平(紅)
関則可(酔象)
柿沼昭治(玉虫)
若島正(若島)

木本書店
2076-0004-1535
1980年6月
\864
251p/19cm

[総合評価]
B

難易度:★★★★
図面:見開き2枚
内容:(質)A(量)B
レイアウト:A
解説:B
読みやすさ:A
上級〜有段向き
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  上手 下手 観戦記  
第一回
朝日アマ・プロ角落戦
(1)○勝浦修八段 ●関半治 182p
(2)●板谷進八段 ○沖元二 玉虫
(3)○桐山清澄八段 ●宮征雄
(4)○加藤一二三王将 ●中村泰男 酔象
(5)●二上達也九段 ○中島務
(6)○大山康晴十五世名人 ●若島正 若島
(7)○森けい二八段 ●西沢章 玉虫
(8)○米長邦雄棋王 ●大田学 酔象
(9)○中原誠名人 ●中村千尋
加藤・アマ四強角落戦 (1)○加藤一二三棋王 ●西沢章 玉虫 62p
(2)●加藤一二三棋王 ○萱谷祐司郎 酔象
(3)○加藤一二三棋王 ●成島栄 (棋譜解説のみ)
(4)○加藤一二三棋王 ●大田学 (棋譜解説のみ)
(5)△加藤一二三棋王 △萱谷祐司郎 (棋譜解説のみ)
角落の実戦集。

本書の「第1回アマプロ角落戦」は、1979/4/15に東京・渋谷の東急百貨店屋上で行われた企画物である。朝日アマ名人戦で上位に入ったアマ強豪と、プロA級棋士(+名人)が角落で対戦。しかも9局同時の公開対局だった。

全局同時進行のため、「前局の展開を踏まえた改良案」というのはない。それぞれ個別の戦いであり、研究披露よりも実戦的な意味合いが強く、ややプロに有利だったと思う。

当時のアマ側は、「本気で、慎重にさえ指せば負けないだろう」(72p)という見解が大勢を占めていた。しかしさにあらず。角落というのは不思議な、難しい手合いで、互角の棋力でも容易ではない。このアマ側の油断に加え、公開対局という不慣れなアマに不利な条件も加わり、「七対二。今回の催しは、一流棋士が鍛え上げた技術を遺憾なく発揮し、『角落容易ならず』をアマ強豪に認識させた。これで良かった、と思う。」(187p、紅)そしてアマ側は認識を改め、角落対策に本気で取り組むようになり、次回以降はほぼ互角の戦いが繰り広げられていく。

なお、本企画では以下のような特別ルールが設定されていた。
 ・「千日手はアマ側が責任を持って打開する」(上手に有利なルール)
 ・「双方入玉の場合は、1点でも多い方の勝ちとする」(下手に有利なルール)

本書では、9局の観戦記を4人の強豪アマで分担して担当している。出場アマとライバル関係にある4人の書く観戦記は、非常にリアルな描写で面白い。ただ、9局は同時進行で、しかも公開対局で観戦者が群がっていたため、どうしても見逃してしまった部分もある。

さらに本書ではボーナストラック(?)として、「アマプロ角落戦」に先だって行われた「加藤vsアマ四強戦」も収録。第2回第3回に比べて、少しだけボリュームが大きい。

プロと角落の手合いの方は、他の角落実戦集と併せて一度は並べておきたい。(2004Sep23)


巨泉流飛車落定跡
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プロを攻略する
巨泉流飛車落定跡
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大橋巨泉/著
大内延介/監修
講談社
0076-480093-2253
1977年9月
\850
188p/20cm

[総合評価]
B

難易度:★★★★
図面:見開き4枚
内容:(質)A(量)B
レイアウト:B
解説:A
読みやすさ:A
上級〜有段者向き
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序論 この戦法を考えるまで   8p
第T部 巨泉流飛車落定跡 (1)なぜ巨泉流をとるか
(2)序盤〜基本型まで
  <a>△3三角 <b>△5二金 <c>△6二銀
(3)6六歩の突き出しから
(4)上手△6三銀型攻略法
42p
第U部 激闘七番勝負 (1)vs森けい二八段
(2)vs丸田祐三九段
(3)vs塚田正夫九段
(4)vs大内延介八段
(5)vs青野照市五段
(6)vs米長邦雄八段
(7)vs中原誠名人
131p

◆内容紹介(序論・本文より抜粋)
この巨泉流飛車落定跡を完成するまでには、相当の試行錯誤があった。それを見ていただくためにも、「日刊ゲンダイ」誌上に連載したプロとの十番勝負の中から、大きなポカがあって棋譜としてあまり意味のない物を除いた七局を第二部として載せた。この戦法は「何かを学ぶための」ものではなく、「プロに勝つための」戦法なのである。

巨泉流 理想図飛車落ちの定跡&個人実戦集。著者はTV番組「クイズダービー」などでおなじみの大橋巨泉。

飛落ちでもっともメジャーな定跡は右四間である。かなり完成度の高い定跡であるが、細かい変化が多くマスターするのは大変。また、攻め始めたら一気に攻め切る必要があり、少しでも間違えると反撃されてしまうという、線の細さがある。

そこで、「もっと下手が勝ちやすく、力を出せる指し方はないか」と多くの人が試みた。文人でいえば、山口瞳やつのだじろうなど。この“巨泉流”もその中の一つである。

右図が巨泉流の理想形で、ポイントは以下のようになる。
 (1)序盤は右四間に構える。
 (2)▲4八飛に△3三桂以外ならただちに▲4五歩と仕掛ける。
 (3)△3三桂なら、▲6六歩〜▲6五歩と位を取り、さらに▲7八銀〜▲6七銀上と位を補強する。
 (4)△1四歩には▲3八金と上がる。また△1三角には▲4七金と上がる。
 (5)▲7八飛と振り直し、石田流に構える。
 (6)囲いは▲2八玉-▲3八金-▲4八金型が基本。
 (7)玉頭の位は取らせる。
 (8)△5三銀-△3一角型を見てから▲9七角と上がる。ただし△4五歩のないときは上がってよい。
 (9)端は1筋は受けない。9筋は受ける。
 (10)態勢が整ったら、▲7五銀〜▲6六飛から総攻撃開始。

ずいぶん覚えることが多いように見えるが、実際には下手の指し方にさほど紛れはない。本書の実戦譜を並べれば、比較的簡単にマスターできる。“玉は堅く、攻めは厚く”が基本。二枚落ちの二歩突っ切りと似た攻撃型であり、飛角の打ち込みにも強い。唯一、玉頭からの継ぎ歩攻めがあるが、それだけ。上手の一番堅いところを攻める右四間定跡との違いは明らかだ。

本文の解説は、前半が定跡。42pと多くはないが、ツボはしっかり押さえられており、十分役立つレベル。後半は自戦解説で、大内延介八段(当時)や東公平氏のコメント入り。山口瞳と違い、あまり盤外の余計なことは書かず、その将棋のことについてのみ真摯に語っている。洒脱さはないが、個人的に好感度は高い。惜しいのは量が少ないこと。大内プロとは百番以上指したとのことなので、それらの棋譜もピックアップしてくれたらAだったのだが…。

著者が語るとおり、「この戦法は何かを学ぶためのものではなく、プロに勝つための戦法なのである」(14p)。二枚落ちでいえば銀多伝に相当する戦法といえよう。この辺は好みや棋風の問題であって、どちらが良い悪いということはない。わたしは二枚落ちは銀多伝で通したので、飛落ちはしばらく巨泉流でやってみようと思う。(2005May18)


将棋プロアマ角落十番勝負
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オビなし
将棋プロアマ角落十番勝負
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今福栄
原田泰夫

講談社
0076-305024-2253
1977年8月
\790
216p/20cm/H.C.
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はしがき(米長邦雄) 5p
プロアマ角落十番勝負 (1)● 柿沼昭治東都名人vs中原誠名人
(2)○ 関則可アマ名人vs桐山清澄八段
(3)○ 野口俊二都名人vs大内延介八段
(4)○ 高野明富アマ名人vs森けい二八段
(5)● 沖元二アマ名人vs加藤一二三九段
(6)○ 高橋治雄赤旗名人vs勝浦修八段
(7)● 柳浦正明西日本名人vs米長邦雄九段
(8)○ 加賀敬治アマ名人vs内藤国雄九段
(9)● 内田昭吉都名人vs二上達也九段
(10)● 西沢章アマ名人vs大山康晴十五世名人
144p
原田角落指導対局 (1)● 位下浩一朗アマ五段vs原田泰夫八段
(2)○ 原明太郎アマ五段vs原田泰夫八段
32p
角落必勝講座 天野定跡を学ぶ/古典名局鑑賞(伊藤印寿vs大橋宗桂)/
矢倉・理想形の争い/矢倉・分かりやすい攻め
24p
あとがき(原田泰夫、今福栄) 6p
 


花村流実戦将棋
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花村流実戦将棋
─鬼手・妙手入門─
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花村元司
土屋書店
0276-000057-4808
1976年
\680
219p/18cm

[総合評価]
B

難易度:★★★☆
図面:見開き4枚
内容:(質)B(量)B
レイアウト:A
解説:B
読みやすさ:A
上級〜有段向き
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・自戦記=16局
第1局 遊び駒は敗北の原因 二枚落,vs中学一年生(アマ初段) 12p
第2局 将棋の面白さ、難しさ 二枚落,vs上野道場常連(アマ二段) 14p
第3局 勝ってかぶとの緒を締めよ 二枚落,vs奨励会員(四級) 14p
第4局 苦戦の中に光る▲8二歩 飛香落,vs連盟支部(アマ初段) 12p
第5局 さすが「プロの卵」 飛香落,vs奨励会員(一級) 12p
第6局 中盤の駒まとめは、お見事 飛落,vs道場常連(アマ四段) 14p
第7局 上手一流の駒捌き 飛落,vs奨励会員(二段) 12p
第8局 素人と専門家の違い 角落,vsH氏(アマ六段) 14p
第9局 鮮やかな下手の寄せ 角落,vs奨励会員(三段) 12p
第10局 鬼手成功で勝星 vs中原誠名人 12p
第11局 穴熊攻めの妙技 vs塚田正夫九段 12p
第12局 素晴らしい仕掛け▲4五歩 vs米長邦雄八段 12p
第13局 角打ちの秘手 vs熊谷達人八段 12p
第14局 古い指し方にも妙手あり vs北村昌男八段 12p
第15局 乱れ駒をまとめるのが専門家 vs田丸昇五段 12p
第16局 寄せ間違いを注意せよ vs加藤一二三九段 12p

・【エッセイ】わが放浪記=13p

◆内容紹介(まえがきより抜粋)
花村流の将棋は面白いといわれます。花村流の鬼手・妙手が全ての局面に躍動しているからです。(中略)本書では、私の実戦局面をご披露しながら、初歩の方でも十分に妙手が学べるように解説してあります。(中略)駒落ち編では、私が指導する目的を浮き彫りにしながら、勝因・敗因を読者の皆さんといっしょに勉強できるようにしました。平手編では、私の指し手順・心構えなどをよく読み取ってください。(後略)

花村元司九段の自戦解説。駒落ちが9局、プロ相手の平手が7局。駒落ちは、アマチュア相手の指導将棋と、奨励会員相手のガチンコ勝負。駒落ちの棋譜で、上手が感想を述べたり、プロが解説を添えるのは割とよくあるが、上手自身の自戦記というのは割と珍しい。

花村は“駒落ち名人”として知られ、上手で勝つ極意が分かる。大駒落ち・二枚落ちの上手は厳密には最善手ばかり指すわけではないので、棋譜の質としては微妙だが、「上手の呼吸」という感じが伝わってきて面白かった。


 ・「(二枚落ちで)プロの先生は相手が強いと見れば△5三金型を多く指します」(34p) そうだったのか…
 ・「“二枚落ちは終盤が勝負だからね”といわぬばかりに悠々とした態度でいないと、下手を安心させてしまうのです。」(41p)
 ・「この辺は私の腕の見せ所で、(定跡では)先に指すべき手を後に、後に指すべき手を先にといった調子です」(62p)
 ・「必要以上に上手が読むと、自分の実力で相手の指し手を進めてしまうので、どう指しても上手がよくならない。(中略)相手の実力に応じた指し手を決めて読んでいくことが必要です。」(77p)


平手の方は、妙手・鬼手も多いが悪手・緩手も多いという出入りの激しい将棋で、非常に花村らしい。第10局の対中原戦は、ちょっと前に読んだ『棒銀戦 3度将棋が強くなる』(中原誠,大泉書店,1985)に載っていたものと同じ将棋。見比べてみると両者の見解の違いが面白い。

自戦記集としてはちょっとボリューム不足だが、「上手の駒落ち自戦記」を高めに評価してB。(2005Feb05)



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石垣流二枚落大血戦
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石垣純二
原田泰夫

講談社
0095-302647-2253
1975年2月
\780
195p/20cm/H.C.

[総合評価]
B

難易度:★★★☆
図面:見開き2枚(解説部)
内容:(質)B(量)C
レイアウト:B
解説:A
中級〜有段向き
Not found at Amazon.co.jp
第1局 ○vs大山康晴九段 14p
第2局 ●vs加藤一二三九段 13p
第3局 ○vs二上達也九段 14p
第4局 ○vs塚田正夫九段 14p
第5局 ●vs米長邦雄八段 16p
第6局 ○vs中原誠名人 16p
第7局 ○vs佐藤大五郎八段 14p
第8局 ○vs有吉道夫八段 14p
第9局 ●vs丸田祐三九段 14p
第10局 ●vs灘蓮照八段 13p
第11局 ○vs関根茂八段 15p
第12局 ○vs内藤國雄九段 16p
番外 ○vs西村一義七段

9p

二枚落ちの個人実戦集。「月刊現代」に掲載された「素玄二枚落大勝負」をまとめたもの。本文と対局は石垣ドクター、解説は原田九段が担当している。丁寧な解説で、非常に読みやすい。

石垣氏の本業は医師だが、将棋界とも交流が深い。わたしは詳しく知らないが、さまざまな世界で有名人だったそうだ。(検索でもしてみてください)

本書での石垣氏の戦法は、乱戦になった2局を除けばかたくなに銀多伝。しかも端歩は必ず受け、△2四歩には▲2六歩と突き返す、正調銀多伝である。銀多伝は優秀な二枚落ち定跡で、マギレが少なめで下手が勝ちやすい。二枚落ち指導で銀多伝を採用している方には、かなり参考になるだろう。

中でも「石垣流」と呼ばれる攻め手筋は必見。右図から、「▲5五歩△同歩▲同飛△5四歩▲5六飛△7五金▲7七桂△6五桂▲6六歩△7七桂成▲同金△6五歩▲6七桂△6六金▲同金△同歩▲同飛」と、金をいじめて捌くのが妙手順で、現在では定跡になっている。ただしこの仕掛けが成立するのは「△7六金△8五歩型」に限定されるので注意が必要。第3局ではこの手順で快勝し、第5局では必勝局面に持ち込んでいる(結果は最終盤の見損じで負け)。

文章は山口瞳の方が面白いが、わたしは本書の方が好きである。(2003Mar15)



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(文庫版)
続・血涙十番勝負(講談社文庫)

(小学館版)

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続 血涙十番勝負
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山口瞳
講談社
0093-127051-2253
1974年
\880
292p/20cm/H.C.

[総合評価]
C

難易度:★★★☆
図面:見開き0〜2枚
内容:(質)B(量)C
レイアウト:B
解説:B
上級〜有段向き
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講談社文庫
続 血涙十番勝負
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山口瞳
講談社
ISBN:4-06-131637-0
1980年8月
\380
274p/15cm
P+D BOOKS
続 血涙十番勝負
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山口瞳
小学館
ISBN:978-4-09-352320-2
2017年11月
\648(8%税込)
365p/18cm
第1番 ●vs白面紅顔、有吉道夫八段 26p
第2番 ●vs神武以来の天才、加藤一二三九段 26p
第3番 ●vs東海の若旦那、板谷進八段 28p
第4番 ●vs疾風迅雷、内藤國雄棋聖 32p
第5番 ●vs江戸で振るのは大内延介八段 28p
第6番 ●vs泣くなおっ母さん、真部一男四段 30p
第7番 ●vs屈伸する名匠、塚田正夫九段 22p
第8番 ●vs岡崎の豆戦車、石田和雄六段 30p
第9番 ●vs振飛車日本一、大野源一九段 26p
第10番 ○vs天下無敵、木村義雄十四世名人 26p
解説 大内延介 12p

◆内容紹介(2017年 小学館版)
今回は「角落ち」で挑む将棋真剣勝負の続編。

文壇きっての将棋数寄であった山口瞳が、今回は「角落ち」で内藤国雄、大内延介、木村義雄永世名人ら第一線棋士と真剣対局“十番勝負”に挑む。

将棋をこよなく愛する人、勝負の世界に惹かれる人、男の人生を考える人に贈る、笑えて胸にしみる自戦記の続編。

「神武以来の天才」といわれ、現在も人気の“ひふみん”こと加藤一二三(対戦当時は八段)との激戦も収録。果たして、その結末やいかに?! 雑誌連載当時の担当編集者・宮田昭宏氏があとがきを特別寄稿。

角落ちの個人実戦集。前著「血涙十番勝負」で飛車落ち卒業を認められ、今度は角落ちに。

前著では、ユニークな「対飛車落 瞳流▲6五位取り戦法」を採用し、その新戦法が大いに有効であることを証明したが、今回の角落ち対策はかたくなにオーソドックスな矢倉定跡を採用している。表の通り、怒涛の9連敗で、ちょっとプロに角落ちは早い(棋力不足)のではないか?前著の飛車落ち卒業も、一般的なレベルよりは大甘だったと思う。ただ、プロは「アマに角落ちでは負けられない」という事情もある(負けたら次は香落ちで、平手に近い)。もっとも、一矢報いた最終戦は見事な展開で快勝している。山口氏は、ちゃんとやれば(断酒して、精神的なブレがなければ)かなり強いと思う。

前著に比べ、棋譜情報(日時・場所・持時間など)が添えられるようになった。また、指し手が○(好手や注目手)や×(悪手)と強調され、解説も少し増えた。一方、棋譜の質は少々ダウン気味。一手違いにもならず完敗した対局も多い。対局前夜に酒を飲むのは減ったようだ。

それにしても、これだけ敗局率の高い自戦記集も珍しい。まさに「血涙」の名にふさわしい内容である。

角落ちは他にアマの勝局集も出ているので、本書の価値はいまひとつ。読み物としてはまずまず面白いし、道場で角落ち上手を持つ立場の人には役に立つかもしれない。(2003Mar15)



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(文庫版)
血涙十番勝負(講談社文庫)

(再文庫版)
血涙十番勝負
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(小学館版)
血涙十番勝負
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血涙十番勝負
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山口瞳
講談社
0093-125770-2253
1972年
\580
290p/20cm/H.C.

[総合評価]
C

難易度:★★★☆
図面:見開き0〜2枚
内容:(質)B(量)C
レイアウト:B
解説:C
上級〜有段向き
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講談社文庫
血涙十番勝負
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山口瞳
講談社
ISBN:4-06-131636-2
1980年7月
\380
272p/15cm
中央公論文庫
血涙十番勝負
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山口瞳
中央公論新社
ISBN:4-12-204087-6
2002年9月
\686
311p/16cm
P+D BOOKS
血涙十番勝負
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山口瞳
小学館
ISBN:978-4-09-352318-9
2017年10月
\648(8%税込)
311p/16cm
第1番 ●vs八段 二上達也 26p
第2番 △vs九段 山田道美 28p
第3番 ●vs二段 蛸島彰子(平手) 24p
第4番 ○vs八段 米長邦雄 24p
第5番 ●vs十段・棋聖 中原誠 20p
第6番 ●vs八段 芹沢博文 32p
第7番 ●vs六段 桐山清澄 28p
第8番 ●vs名人・王将・王位 大山康晴 26p
第9番 ○vs八段 原田泰夫 36p
第10番 ○vs五段 山口英夫 29p
解説 米長邦雄 11p

◆内容紹介
「もし僕が飛落ちで二上八段に勝つならば、幸田露伴、菊池寛以来の快挙ではないか?」文壇きっての将棋数寄であった著者が、当代の名だたるプロ棋士相手に挑んだ真剣十番勝負。巨匠・大山康晴から、中原・米長ら“若武者”たちまで。江分利満氏の奮闘を、軽妙洒脱な文章で綴ったユニークな自戦記。

◆内容紹介(2017年 小学館版)
将棋ファン必読の書、伝説の真剣勝負が甦る。

文壇きっての愛棋家であった山口瞳が、斯界の巨星・大山康晴から中原誠、米長邦雄ら第一線棋士との真剣対局“十番勝負”に挑んだ、1972年のユニークな自戦記。

軽妙洒脱な文章で綴られながらも、将棋の世に観る棋士の魅力と、男の哀歓を描いて将棋を知らずとも読み応え充分。「血涙」は大げさではなく、総ては勝つためと、ステーキは食うは、マッサージ師を呼ぶは、酒は飲むは、挙げ句、胃腸薬を飲んで下痢止めを飲んで、身体は七転八倒……、まさに涙ぐましいほどの“真剣勝負”であった。
担当編集・宮田昭宏氏のあとがきも今回、新たに収録。
(注:「…は、…は」の部分は原文ママ)

飛車落ちの個人実戦集。「小説現代」誌に掲載されていたのを単行本化したもの。タイトルを見ただけでは、なんの十番勝負なのか分からない(笑)ので、書店では将棋コーナー以外に並べられていることがある。

実はわたし、著者の山口瞳という人をよく知らない。サラリーマン小説家として名を馳せた人らしいが、なにせこの本でさえ初版は30年前。わたしはまだ生まれていないので、知らないのも無理はない?ネット書店で検索したら、150件以上もヒットしたのでびっくりした。

飛車落ちでは下手の戦法は右四間飛車、というのが一般的。ただ、右四間飛車は仕掛けたら一気に攻め切らなければならないので、ポイントを稼いでいく棋風の人にはつらいところ。引き角定跡もあるが、これもなかなか大変だ。本書での山口氏の飛車落ち対策は、「瞳流▲6五歩位取り戦法」(右図)である。…レビューの続きを読む(2003Mar05)


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