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突撃将棋十二番 | [総合評価] D 難易度:★★★ 図面:見開き2〜3枚 内容:(質)B(量)C レイアウト:B 解説:B 中級〜有段向き |
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【著 者】 安部譲二 | ||||
【出版社】 日本将棋連盟 | ||||
発行:1992年7月 | ISBN:4-8197-0060-X | |||
定価:1,942円 | 237ページ/20cm/H.C. |
【本の内容】 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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【レビュー】 |
二枚落ちの個人実戦集。「将棋マガジン」に連載された「負けても懲りない12番」をまとめたもの。本文・対局は安部譲二氏、解説は田丸昇八段。安部氏はベストセラー『塀の中の懲りない面々』で知られる。 『石垣流二枚落大血戦』の石垣氏はアマ四段(三段半?)の棋力で「銀多伝」を連採した。一方、安部氏は初段半くらいの棋力ながら、ややマギレの多い「二歩突っ切り」で通した(第7番の青野戦は「上手△5五歩止め」)。2勝8敗2分の成績は仕方ないところ…なのだが、いかんせん棋譜の見どころが少ない。山口瞳氏のような"暴発"ではなく、ハッキリ棋力不足だろう(第12番終了後に三段の免状をもらっているが…)。あまり筋も良ろしくない。 一局ごとに少しずつ成長する姿と、極度に「上手△5五歩止め」を恐れる心理はなかなか面白かった。二枚落ちに苦しむ下手が本書を反面教師とするか、上手が下手の心理を研究するといった場合には、それなりに役立つと思う。(2003Apr12) |