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■逆転の7手詰(将棋連盟文庫)

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逆転の7手詰(将棋連盟文庫)
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将棋連盟文庫
逆転の7手詰
[総合評価] A

難易度:★★★☆
  〜★★★★☆

見開き1問
内容:(質)A(量)A
レイアウト:A
解答の裏透け:B-
解説:A
上級〜有段向き

【著 者】 中田章道
【出版社】 日本将棋連盟/発行 マイナビ/販売
発行:2013年4月 ISBN:978-4-8399-4664-7
定価:1,155円(5%税込) 416ページ/16cm


【本の内容】
・7手詰=200問
第1章 2005年3月号〜2005年12月号
第2章 2006年1月号〜2006年10月号
第3章 2006年11月号〜2007年8月号
第4章 2007年9月号〜2008年6月号

◆内容紹介
逆転の詰将棋シリーズ第3弾は中田章道七段による7手詰。将棋世界の人気連載「実戦に役立つ5手7手詰」から7手詰を200問厳選しました。また、今回の出版に当たり、変化、紛れ手順の妙を詳述しています。
詰将棋ファンにも終盤力を身に付けたい人にもお薦めの一冊です。


【レビュー】
7手詰め専門の詰将棋問題集。「将棋世界」誌の「実戦に役立つ5手7手詰」から、2005年3月号〜2008年6月号までに掲載された7手詰に、解説を追加して文庫化したもの。

  ★『解いて役立つ5手詰200問』のレビューと半分くらい同じ内容があります。★
  ★予めご了承のうえ、違いをお楽しみくださいm(_ _)m★


5手詰の問題集はこの十数年で結構な数が出版されたが、7手詰の問題集は少ない。代表的なものには、次のようなものがある。

 『じっくり解こう詰将棋 ちょっと手強い7手詰200題』(森信雄,実業之日本社,2012)
 『7手詰ハンドブック』(浦野真彦,浅川書房,2011)
 『7手詰将棋』(高橋道雄,創元社,2010)
 『脳トレ7手詰』(北浜健介,日本将棋連盟発行,MYCOM販売,2009)
 『のびのびしみじみ7手詰』(内藤國雄,日本将棋連盟,2008)

…少ないと思ってたけど、案外ありますね(笑)


さて、この時点では、森と内藤のはまだ解いていないので、他の3冊(浦野、高橋、北浜)と比較してみよう。

 ・浦野真彦
  
代表作=『5手詰ハンドブック』(2004)など、「X手詰ハンドブック」シリーズ
  盤上の駒は10枚以内で、右上5x5にコンパクトにまとめるように意識。
  「思わず解いてみたくなるような好形」を意識。
  詰め上がりは安定感のある形が多い。

 ・高橋道雄
  
代表作=『5手詰将棋』(2009)など。
  矢倉や美濃囲いなど、囲いの原型をとどめたものや、囲いが崩れたと思わせる形にこだわりあり。
  攻め方の駒が多めで、実戦的な詰み上がりが多い。

 ・北浜健介
  
代表作=『脳トレ9手詰』(2012)など。
  玉の位置は三段目以内。囲いも少し意識。
  前半はかなり簡単。というか、全体的に簡単。

それに対して、本書の特徴は、以下のようになる。基本的には、5手詰集である『解いて役立つ5手詰200問』(2015)と傾向は同じだ。

 (1) 入玉形がかなり多い。
  六段目〜九段目に玉がいる問題数を数えると、200問中48問(24%)が入玉形。(『解いて役立つ5手詰200問』よりは少ない)

 (2) 盤上に大駒が多い。
  盤上に大駒が3枚いる問題数は63問(31.5%)、4枚いる問題数は17問(8.5%)で、併せて80問(52.5%)。(入玉形との重複あり)(これも『解いて役立つ5手詰200問』よりは少ない)

 (3) 打歩詰め打開はほどほど。
  打歩詰め打開が絡む問題は18問(9%)。(これは『解いて役立つ5手詰200問』より多い)


各章での問題数をカウントしてみたので、参考にしてください。難易度も添えてみました。(入玉形・盤上大駒数・打歩詰めが複合している場合は各々カウントしています)
  第1章
(50問)
第2章
(50問)
第3章
(50問)
第4章
(50問)
入玉形 13 15 11 9
盤上大駒3枚 12 16 20 15
盤上大駒4枚 7 1 5 4
打歩詰め関係 5 3 5 5
難易度☆1 11 6 6 6
 〃 ☆2 16 10 10 10
 〃 ☆3 8 18 18 18
 〃 ☆4 12 10 10 10
 〃 ☆5 3 6 6 6

難易度バランス的にはどの章も大差ないが、あえて言えば第1章が少し易しいか。

とはいっても、詰将棋に不慣れな人や、しばらく詰将棋を解いていない人には、かなり難しく感じるかもしれない。少なくとも、7手詰の上記3冊(浦野、高橋、北浜)を解いて「俺、7手詰なら解けるぜー」と思っている人にはキツイだろう。

あらかじめ、中田の5手詰本(他には『逆転の5手詰』(2013))を解いておくと、中田イズムに慣れてくるので、比較的にスムーズにやれるかと思う。

また、内藤(『のびのびしみじみ7手詰』)がちょうど良かった人なら大丈夫だろう。(まだ途中までしか解いていないが、結構難しく感じた記憶がある)



レイアウトは、最近の将棋連盟文庫の問題集系と共通の仕様。

見開き一問一答で、左ページ中央にドーンと問題図、下段に一行ヒントと難易度表示(5段階)がある。解答は図面2枚で、解答図と、途中図・参考図など。正解の解説と、変化、紛れが細かく網羅されている。裏透け対策はやはり施されていないので、問題図の左上は極力見ないようにしよう。



なかなかの修行になるだろうが、本書を解けるようになってくると、詰将棋コンプレックスも解消してくるかと思う。ただ、逆に、力不足の人が挑戦してしまうと、詰将棋コンプレックスがひどくなってしまうかもしれないので、準備運動は適切に行ってください。


※誤字・誤植等(初版第1刷で確認):
p154下段 ×「3手目△2六玉は…」 ○「4手目△2六玉は…」
p328下段 ×「▲1五角と打てば」 ○「▲1六角と打てば」
(みつなりさんご指摘thx!)
p346下段 ×「▲2一角成で玉を下段に落としてから」 ○「▲2一角で玉を下段に落としてから」 (みつなりさんご指摘thx!)
p372下段 ×「【変化】3手目△1三同香は」 ○「【変化】4手目△1三同香は」 (みつなりさんご指摘thx!)



【関連書籍】
 『
逆転の5手詰

[ジャンル] 
詰将棋
[シリーズ] 
将棋連盟文庫
[著者] 
中田章道
[発行年] 
2013年

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