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■実戦集(自戦記)1990-1999  
トップページ > 棋書ミシュラン! > カテゴリー > 実戦集(自戦記)1990-1999


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書名 著者 発行 備考
自然流 中原誠の実践名勝負 中原誠 '99.11  
谷川浩司全集 平成九年度版 谷川浩司 '99.9  
康光流四間飛車破り 居飛車穴熊VS藤井システム 佐藤康光 '99.2  
谷川浩司全集 平成八年度版 谷川浩司 '98.11  
自然流 会心の一局 中原誠 '98.11  
谷川浩司全集 平成七年度版 谷川浩司 '98.7  
谷川浩司全集 平成六年度版 谷川浩司 '97.12  
将棋記者 血涙二十番勝負 福井逸治 '97.8  
実戦!スーパー四間飛車 小林健二 '97.2  
谷川浩司全集 平成五年度版 谷川浩司 '96.12  
森下の四間飛車破り 森下卓 '96.8  
谷川浩司全集 平成四年度版 谷川浩司 '96.4  
自然流勝負の一手 中原誠 '96.3  
谷川浩司全集 平成三年度版 谷川浩司 '95.9  
森下の矢倉 森下卓 '95.5  
書名 著者 発行 備考
自然流この一手 中原誠 '94.12  
谷川浩司全集 平成二年度版 谷川浩司 '94.10  
谷川浩司全集 平成元年度版 谷川浩司 '94.2  
泥沼流振り飛車破り 米長邦雄 '94.1  
名局コレクション[2] 角換わり オムニバス '93.10  
名局コレクション[1] 現代矢倉 オムニバス '93.10  
屋敷伸之の将棋 茫洋 屋敷伸之 '93.6  
小林健二の将棋 鍛錬千日・勝負一瞬 小林健二 '92.8  
塚田泰明の将棋 遊心 塚田泰明 '92.8  
大山康晴全集 大山康晴 '91.5  



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自然流
中原誠の実践名勝負
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中原誠
東京書店
ISBN:4-88574-427-X
1999年11月
\1,500
191p/19cm

[総合評価]
D

難易度:★★★☆
図面:見開き4枚
内容:(質)B(量)C
レイアウト:B
解説:B
読みやすさ:C
中級〜有段向き
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第1章 奨励会のころ ・中原初段vs山口英夫二段、関東奨励会Bクラス(1961)
・中原三段vs桐山清澄三段、奨励会東西決戦(1965)
38p
第2章 思い出の棋聖戦 ・中原四段vs米長邦雄五段、第7期棋聖戦予選(1966)
・中原六段vs山田道美棋聖、第12期棋聖戦第4局(1968)
32p
第3章 勝利の女神が
ほほえむ
・中原七段vs芹澤博文八段、B級1組順位戦(1970)
・中原八段vs大山康晴十段、第9期十段戦第1局(1970)
36p
第4章 名人への道 ・中原八段vs升田幸三九段、第26期A級順位戦(1971)
・中原八段vs大山康晴名人、第31期名人戦第7局(1972)
44p
第5章 円熟の自然流 ・中原永世十段vs羽生善治四冠、第56期A級順位戦(1998)
・中原王将vs谷川浩司名人、第43期名人戦第6局(1985)
37p
中原誠永世十段の自戦記。奨励会の修行時代から現代に至るまで、思い出の対局を10局ピックアップ。

正直、中途半端な印象が強い。“中原誠全集”というほどでもなく、名局集や中原流勝局集というわけでもない。第9局の対羽生戦は双方とも挑戦も降級も無関係で、“どうしても羽生戦を入れておきたかっただけ?”という感じ(ちなみに、意外にも中原と羽生はタイトル戦で対局したことがない)。解説も初級者向けと有段者向けが混在していて、対象棋力がハッキリしない。さらに盤面図・本文のフォントも見づらい。

ちなみに出版社は横書き・二色刷り棋書の多い東京書店だが、本書は縦書き・モノクロ。

中原の実戦集はいくつもあるが、本書はちょっと残念な一冊。(2003Aug09)


谷川浩司全集 平成九年度版
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谷川浩司全集
平成九年度版
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谷川浩司
毎日コミュニケーションズ
ISBN:4-8399-0082-5
1999年9月
\3,000
285p/22cm/H.C.
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第一部 自戦記編 ・自戦記=17局 220p
第二部 棋譜解説編 ・棋譜解説=26局 58p

・グラビア=8p
・棋戦別 谷川浩司全記録(1)〜(9)=9p
・平成9年度・谷川浩司全記録=3p
・戦型別索引、対戦棋士別索引=1p/写真一覧=1p

◆平成9年(1997年)度 谷川の主な成績
44局 31勝13敗(1不戦勝) 勝率.705
・名人戦 羽生名人を4-2で破り
名人奪取
・竜王戦 真田六段を4-0で退け
竜王防衛
・全日プロ 決勝で森下八段を3-2で破り全日プロ優勝
JT日本シリーズ優勝

◆内容紹介(まえがきより抜粋)
結局この年は、名人獲得、竜王防衛、全日プロ優勝、日本シリーズ優勝、と四つの棋戦で優勝できた。31勝13敗で勝率も久しぶりに7割を超え、充実した一年だったのだが、対局数は44局と少なかった。チャンスをすべてものにできたという意味では勝負強かったのだが、活躍できる棋戦が限られてきたのが反省材料である。とにかく、名人と竜王の二枚看板を保持して年度を終えた。

 


康光流四間飛車破り
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パーフェクトシリーズ
康光流四間飛車破り
居飛車穴熊VS藤井システム
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佐藤康光
日本将棋連盟
ISBN:4-8197-0348-X
1999年2月
\1,200
222p/19cm

[総合評価]
B

難易度:★★★★☆
図面:見開き4枚
内容:(質)A(量)B
解説:A
読みやすさ:A
上級〜有段向け
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全15局
▲居飛車穴熊vs△四間飛車藤井システム=10局
▲居飛車穴熊vs△四間飛車穴熊=2局
▲四間飛車藤井システムvs△居飛車穴熊=3局

◆内容紹介
本書は居飛車穴熊にこだわり、いろいろな四間飛車対策、戦いの急所を解説した。現在は、以前と違い簡単に駒組みを進められる時代ではない。序盤から激しい変化を秘めている場合も多く、細心の注意が必要だ。
佐藤康光名人(当時)の自戦記集。『康光流現代矢倉』シリーズなどと同様に、佐藤の実戦を題材に、居飛穴vs四間飛車の戦いを解説している。

解説は、自戦記というより
検討や変化の研究に重点が置かれていて、これまでの「康光流」シリーズと同様、中終盤の入口で優劣の結論を出して解説を打ち切ってある。四間側が居玉で攻める展開は載っていない。逆に言えば、居飛穴が居玉藤井システムをやらせていないといえる。どちらかといえば、居飛穴党必見の内容だ。先に巻末の棋譜を並べてから解説を読むといいだろう。(2002Mar30)


谷川浩司全集 平成八年度版
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谷川浩司全集
平成八年度版
個別ページへ
谷川浩司
毎日コミュニケーションズ
ISBN:4-8399-0079-5
1998年11月
\3,000
311p/22cm/H.C.
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第一部 自戦記編 ・自戦記=16局 202p
第二部 棋譜解説編 ・棋譜解説=49局 100p

・グラビア=8p
・棋戦別 谷川浩司全記録(1)〜(8)=8p
・平成9年度・谷川浩司全記録=3p
・戦型別索引、対戦棋士別索引=1p/写真一覧=1p

◆平成8年(1996年)度 谷川の主な成績
63局 43勝20敗(2千日手) 勝率.683
・A級順位戦 8-1で名人挑戦者に
・竜王戦 羽生竜王名人を4-1で破り
竜王奪取
・王座戦 挑決で島八段に破れる
・王将戦 羽生王将名人に挑戦、0-4で破れる
・全日プロ 決勝五番勝負に進出
JT日本シリーズ優勝

◆内容紹介(まえがきより抜粋)
平成5年以降、私はなかなか気持ちが前向きになれなかった。不調の原因も最初は単純なものであっても、その期間が長くなればなるほど自分でその糸をもつれさせてしまい、解けなくしてしまう。調子を落として約3年。ギリギリのところで、将棋というのは本来楽しんで指すものなのだ、という原点に還ることができた。(中略)竜王獲得、日本シリーズ優勝。そして年度末に名人挑戦者と全日本プロ決勝進出。43勝20敗と、7割近い勝率を挙げることができた。

 


自然流会心の一局
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PERFECT SERIES
自然流 会心の一局
最新自戦記を徹底解説!!
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中原誠
日本将棋連盟
ISBN:4-8197-0347-1
1998年11月
\1,200
223p/19cm
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第1章 実戦次の一手編
第2章 実戦解説編(四間飛車vs位取り|相矢倉森下システム|中原流相掛かり|ほか)

◆内容紹介
羽生善治、谷川浩司、高橋道雄など七人のプロ棋士との対戦八局を解説した実戦集。最近の自戦譜から好局十局を選んだ参考棋譜や、実戦から選んだ「次の一手」二十題も収録する。
 


谷川浩司全集 平成七年度版
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谷川浩司全集
平成七年度版
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谷川浩司
毎日コミュニケーションズ
ISBN:4-8399-0004-3
1998年7月
\3,000
317p/22cm/H.C.
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第一部 自戦記編 ・自戦記=15局 204p
第二部 棋譜解説編 ・棋譜解説=34局 70p

・グラビア=8p
・【特別巻末付録】谷川浩司・公式戦全記録 デビューから永世名人までの道のり=33p
・棋戦別 谷川浩司全記録(1)〜(8)=8p
・平成6年度・谷川浩司全記録=2p
・戦型別索引、対戦棋士別索引=1p/写真一覧=1p

◆平成七年(1995年)度 谷川の主な成績
49局 26勝23敗 勝率.531
・A級順位戦 5-4
・王位戦 挑決進出(郷田に破れる)
・王将戦 羽生六冠に0-4で破れ王将を失う(羽生は七冠達成)

◆内容紹介(まえがきより抜粋)
26勝23敗、勝率.531は棋士になって最悪で、正直言って自戦記15局を選ぶのにも苦労した。全く、思い出したくない一年だったが、それでも、この年に無冠になったからこそ復活もできた。無駄な一年ではなかったはずである。それについては八年度版で詳しく述べたい。

 


谷川浩司全集 平成六年度版
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谷川浩司全集
平成六年度版
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谷川浩司
毎日コミュニケーションズ
ISBN:4-89563-677-1
1997年12月
\3,000
315p/22cm/H.C.
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第一部 自戦記編 ・自戦記=16局 200p
第二部 棋譜解説編 ・棋譜解説=52局 105p

・グラビア=8p
・棋戦別 谷川浩司全記録(1)〜(8)=8p
・平成6年度・谷川浩司全記録=2p
・戦型別索引、対戦棋士別索引=1p/写真一覧=1p

◆平成六年(1994年)度 谷川の主な成績
67局 47勝20敗1千日手 勝率.702
・A級順位戦 6-3
・棋聖戦 (前期)羽生棋聖に挑戦、1-3で破れる
・王座戦 羽生王座に挑戦、0-3で破れる
・王将戦 羽生名人を4-3(1千日手)で退け
王将防衛(羽生の七冠阻止)
朝日オープン優勝
・早指し戦 準優勝

◆内容紹介(まえがきより抜粋)
47勝20敗、勝率も久しぶりに7割を超えたのだが、それにしては平成六年度の活躍は今ひとつだった。二度のタイトル挑戦は失敗し、順位戦も最終局に負けてプレーオフに残れず。早指し戦も準優勝だった。だが、最後の最後に何とか意地を見せることができた。これで、羽生さんに対する意識もなくなって、これからは伸び伸びと戦えると思ったのだが──。

 


将棋記者血涙二十番勝負
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将棋記者
血涙二十番勝負
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福井逸治
三一書房
ISBN:4-380-97274-7
1997年8月
\2,300
287p/19cm

[総合評価]
E

難易度:★★★
図面:見開き2〜3枚
内容:(質)C(量)B
レイアウト:B
解説:B
中級〜有段向き
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第1章 相矢倉編 5局 70p
第2章 その他の居飛車編 4局 44p
第3章 4間飛車編 7局 86p
第4章 その他の振り飛車編 4局 52p
第5章 将棋道場巡り 4局 18p
毎日新聞の観戦記者・福井逸治の自戦記集。96年4月から97年3月まで毎日新聞夕刊に週一で連載された「福井逸治の『将棋教えて』」を撰集したもの。西川慶二六段の解説を織り交ぜながら、福井氏の自戦記が綴られている。『将棋教えて』は、免状三段の福井氏が初段〜四段くらいのアマチュアファンと一局指すという企画である。手合いは全て平手。持ち時間各1時間(切れたら一手30秒)は、アマとしてはかなり長めである。

アマの自戦記集は、意外と少なくない。しかしそのほとんどは、全国クラスで特殊戦法を操るアマ高段者のものか、文人が駒落ちでプロ高段者に挑戦するというものだ。アマ三段クラスの自戦記は非常に珍しいと思う。それは逆にいえば、三段クラスの将棋では金は取れないということだ。残念ながら本書の棋譜も質が非常に低く、変わった戦法を指しているわけでもないので、お金を出してまで(しかも2,300円!)見るものではないと思う。

また、「雁木は…攻撃力はあまり強くない」(121p)〔実際は破壊力抜群〕とか「(四間飛車の)7八銀型には△6四銀」(141p)〔あまり上手くいかないのが定説〕など、本文中の内容が怪しいものがあるので、有段者や上級者が読むとかえって弱くなりそうな気がする。

読み物としてはまずまず面白かった。C以上だと思う。新聞の夕刊に連載されたり、ウェブでの個人自戦記としてなら十分楽しめると思うので、読むときは割り切って読むべし。(2003Apr25)



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実戦!スーパー四間飛車
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小林健二
毎日コミュニケーションズ
ISBN:4-89563-669-0
1997年2月
\1,400
246p/19cm

[総合評価]
B

難易度:★★★★
図面:見開き4枚
内容:(質)A(量)B
レイアウト:A
解説:A
読みやすさ:A
上級〜有段者向き
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・自戦記21局
第1章 スーパー四間飛車
の序盤戦術
7局
(vs居飛穴/vs5筋位取り/居飛穴阻止/vs銀冠/立石流*3)
80p
第2章 スーパー四間飛車
の中盤戦術
7局
(vs右4六銀/vs▲5五角/vs鷺宮定跡/vs左美濃*2/立石流/vs銀冠)
76p
第3章 スーパー四間飛車
の終盤戦術
7局
(vs左美濃*2/vs居飛穴*2/角交換型/vs棒銀/vs鷺宮定跡)
83p

【コラム】駒組みに融通の利く立石流/中終盤は駒の位置が価値となる

小林健二八段(当時)の自戦記集。小林の自戦記本は『鍛錬一日・勝負一瞬』(1992)以来、5年ぶり。

小林は1994年の早指し選手権で優勝しており、そのときの勝局を中心に21局の自戦記が収められている。このときのメイン戦法が立石流四間飛車。本書にも4局ある。早指し向きの戦法なので、我々アマにはかなり参考になると思う。また、その他の四間飛車は玉をちゃんと美濃に入城させるものが多く、藤井システムよりも分かりやすいだろう。

全21局を並べて、棋譜の内容や解説も十分楽しめたが、一番参考になったのはにさりげなく書かれているページタイトル(の一部)。「熊金はがす手に悪手なし」(207p)「受けの基本は駒を打つこと」(230p)などは、日常なんとなく感じていたことを言葉にしてもらった感じで、歩二枚ほど強くなった気がした。探せば他にもあるだろう。実際、先日の職団戦ではこの格言を思い出して3連勝できた(笑)。(2004Jun26)


谷川浩司全集 平成五年度版
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谷川浩司全集
平成五年度版
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谷川浩司
毎日コミュニケーションズ
ISBN:4-89563-662-3
1996年12月
\3,000
327p/22cm/H.C.
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第一部 自戦記編 ・自戦記=15局 214p
第二部 棋譜解説編 ・棋譜解説=51局 104p

・グラビア=8p
・棋戦別 谷川浩司全記録(1)〜(5)=5p
・平成5年度・谷川浩司全記録=3p
・戦型別索引、対戦棋士別索引=1p/写真一覧=1p

◆平成五年(1993年)度 谷川の主な成績
64局 38勝26敗 勝率.594
・A級順位戦 7-2でプレーオフ進出
・棋聖戦 (前期)羽生竜王に1-3で破れ棋聖を失う、(後期)羽生棋聖に挑戦、2-3で破れる
・王座戦 羽生王座に挑戦、1-3で破れる
・王将戦 中原前名人を4-2で退け
王将防衛

◆内容紹介
前進流谷川試練の時を回顧。平成五年度、羽生善治、中原誠とのタイトル戦全局を自戦記と解説で収録。

 



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森下の四間飛車破り
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森下卓
毎日コミュニケーションズ
ISBN:4-89563-657-7
1996年8月
\1,942
270p/21cm/H.C.

[総合評価]
S

難易度:★★★★
図面:見開き5〜6枚
内容:(質)A(量)S
解説:A
読みやすさ:A
上級〜有段向き
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・自戦記編=124p(12局)
・棋譜解説編=137p(68局)

screenshot 1(自戦記編)  screenshot 2(棋譜解説編)

◆内容紹介
「森下システム」は矢倉だけではなかった。穴熊に対する自信の戦法「銀冠森下システム」ほか、四間飛車破りの手厚い勝ち方を伝授。デビュー以来平成7年度まで、対四間飛車全80局を一挙掲載。
森下のデビューからH7年末までの、対四間飛車棋譜の自戦記。

全80局というたっぷりのボリュームと、しっかりした解説がグッド。自戦記編では、1棋譜あたり10ページを使って、対局時の心情やその戦法を選んだ理由などが書かれている。もちろん解説も申し分ない。棋譜解説編は、1棋譜あたり2ページと簡潔にまとめてある以外は、自戦記編と遜色ない。

戦績は森下の69勝11敗とかなりの高勝率(.863)。居飛車先手番は63局。舟囲い急戦・5筋位取り・玉頭位取り・左美濃・居飛車穴熊までほとんどの戦型を網羅している。特に注目は対四間穴熊の銀冠森下システムで、13勝1敗と驚異的だ。なお、右四間飛車は好みに合わないのか、全くなし。対藤井システムもない(時代的にも当然)。

筋が良く、手厚い勝ち方を好む人にはオススメ。無理気味の攻めや一手争いを目指す人にはあまり向いてないかも。(2002July24)


谷川浩司全集 平成四年度版
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谷川浩司全集
平成四年度版
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谷川浩司
毎日コミュニケーションズ
ISBN:4-89563-654-2
1996年4月
\2,913
333p/22cm/H.C.
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◆内容紹介
若手を迎え撃つ谷川の激闘六十二番。羽生善治、村山聖、郷田真隆とのタイトル戦全局を自戦記と解説で収録。
 


自然流勝負の一手
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自然流勝負の一手
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中原誠
毎日新聞社
ISBN:4-620-31099-9
1996年3月
\1,359
221p/19cm
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珍しい一直線の戦い/会心の荒技が決まる/失着で痛い逆転負け/飛車切りのタイミングが悪かった/端にこだわりすぎて失敗/二転三転の終盤戦/寄せの構想が崩れる/詰めろ逃れの詰めろ/詰将棋のような寄せ/安全策が裏目に出る/〔ほか〕

◆内容紹介
名人在位十五期の他、数々の永世資格をもつ将棋界の巨星・中原誠が、一局の勝負の決め手をわかりやすく解説する。一撃必殺の実戦教室。
 


谷川浩司全集 平成三年度版
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谷川浩司全集
平成三年度版
個別ページへ
谷川浩司
毎日コミュニケーションズ
ISBN:4-89563-638-0
1995年9月
\3,000
365p/22cm/H.C.
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第一部 自戦記編 ・自戦記=15局 230p
第二部 棋譜解説編 ・棋譜解説=62局 125p

・グラビア=8p
・棋戦別 谷川浩司全記録(1)〜(7)=7p
・戦型別索引、対戦棋士別索引=1p/写真一覧=1p

◆平成三年(1991年)度 谷川の主な成績
76局 53勝22敗1持将棋 勝率.707
・A級順位戦 6-3でプレーオフ進出
・竜王戦 森下六段を4-2(1持将棋)で退け
竜王防衛
・棋聖戦 南棋聖に挑戦、3-0で
棋聖奪取
・王位戦 中田宏樹五段を4-2で退け王位防衛
・王座戦 福崎八段に2-3(1千日手)で破れ王座を失う
・王将戦 南王将に挑戦、4-1で
王将奪取
天王戦優勝

◆内容紹介
四冠達成!谷川将棋の神髄を披露。竜王・棋聖・王位・王将の四冠に輝いた充実の平成三年度版。

 



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森下の矢倉
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森下卓/著
米長邦雄/推薦
毎日コミュニケーションズ
ISBN:4-89563-633-X
1995年5月
\1,942
241p/21cm/H.C.

[総合評価]
A

難易度:★★★★
図面:見開き5〜6枚
内容:(質)A(量)A
レイアウト:A
解説:A
読みやすさ:A
上級〜有段向き
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・自戦記編=138p(12局)
・棋譜解説編=97p(38局)
・【資料】全成績

◆内容紹介(オビより…米長邦雄推薦の言葉)
自戦記の随所に現れる森下八段のエピソードが、実に彼らしくて面白い。現代矢倉の歴史が序盤研究の牽引車である森下八段の解説で分かりやすい。地道で自然。これが森下将棋の特性である。
森下のデビューから平成6年ごろまでの、相矢倉の自戦記。1992年〜1994年の棋譜が最も多い。B2→B1→A級と連続昇級、そのまま名人挑戦まで行った「森下最盛期」である。

自戦記編では、1棋譜あたり10ページを使って、対局時の心情やその戦型に対する見解、そしてたまに恋の話(笑)なども書かれている。もちろん解説は申し分ない。棋譜解説編は、1棋譜あたり2ページ(濃い棋譜のときは4ページ)と簡潔にまとめてある以外は、自戦記編と遜色ない。自戦記編はもちろんのこと、棋譜解説編もちゃんとしている。

森下の四間飛車破り』(1996)とは違って、残念ながら“全棋譜”ではない。それでも50局とボリュームたっぷり。当時は“森下システム”が矢倉の主流だった時代であり、本書の矢倉もほとんど森下システムor加藤流▲3七銀である。急戦矢倉はあまりない。なお、全棋譜ではないのに、負け将棋もいくつか収録されているところはいかにも森下らしい(笑)。

森下の棋風は、「自陣は厚く」「できる限り全ての駒を使う、特に右桂は必ず使う」という感じ。面白いのが「自陣桂が好き」なこと。「自陣桂が打てれば必勝」らしい(笑)。また、理想は「一本の筋を引いたように完璧に勝つこと」。この理想はσ(^-^)には真似できないが、棋風は参考になるところが多かった。

『森下の四間飛車破り』のときもそうだったが、わたしは森下の棋譜を並べると調子が上がる。手厚く、余して勝つのが好みの人には超オススメだ。(2005Jan26)


自然流この一手
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自然流この一手
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中原誠
毎日新聞社
ISBN:4-620-31029-8
1994年12月
\1,165
220p/19cm
  難易度:★★★★
図面:見開き2枚
内容:(質)A(量)B
レイアウト:B
解説:A
読みやすさ:B
上級〜有段向き
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・局面解説=70局
(強手で反撃/穴熊崩し/端攻めが厳しい/元気よく行く/自陣龍の受け/席上対局/過激だった/一瞬の逆転/意表の一手/渋さに驚く/終盤の寄せ合い/一瞬ヒヤリ/〔ほか〕)

◆内容紹介/本書は平成四年八月から、『サンデー毎日』誌上に連載中の「自然流この一手」をまとめたもの。名人在位十五期の他、数々の永世資格をもつ棋界の巨峰・中原誠が、実戦譜の中から選び出した「この一手」70局を収録。すべて実戦に現われた局面で、急所の面白そうな場面を選んで解説してある。
 


谷川浩司全集 平成二年度版
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谷川浩司全集
平成二年度版
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谷川浩司
毎日コミュニケーションズ
ISBN:4-89563-608-9
1994年10月
\2,913
357p/22cm/H.C.
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第一部 自戦記編 ・自戦記=15局 214p
第二部 棋譜解説編 ・棋譜解説=56局 82p

・グラビア=8p
・棋戦別 谷川浩司全記録=6p
・戦型別索引、対戦棋士別索引=1p/写真一覧=1p

◆平成二年(1990年)度 谷川の主な成績
70局 45勝25敗 勝率.643
・名人戦 中原棋聖に2-4で破れ名人を失う
・王位戦 佐藤康五段を3-4で退け
王位防衛
・王座戦 中原王座に挑戦、3-1で
王座奪取
・竜王戦 羽生竜王に挑戦、4-1で
竜王奪取
JT日本シリーズ優勝

◆内容紹介
棋界初。現役トップ棋士の年度版個人全集第二弾。冴える光速、二度目の三冠。名人失冠の失意から立ち直り、王位を防衛、王座・竜王を連続奪取した平成二年度版。

 


谷川浩司全集 平成元年度版
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谷川浩司全集
平成元年度版
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谷川浩司
毎日コミュニケーションズ
ISBN:4-89563-593-7
1994年2月
\2,913
317p/22cm/H.C.
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第一部 自戦記編 ・自戦記=15局 214p
第二部 棋譜解説編 ・棋譜解説=47局(千日手を含む) 82p
  12年度全成績 ・成績表
・対戦相手別索引
3p

・グラビア=8p
・棋戦別 谷川浩司全記録=5p
・戦型別索引、対戦棋士別索引=1p/写真一覧=1p

◆平成元年(1989年)度 谷川の主な成績
60局 44勝16敗 勝率.733
・名人戦 米長九段を4-0で退け
名人防衛
・王位戦 森王位に挑戦、4-1で
王位奪取
JT日本シリーズ優勝
天王戦優勝
・王将戦 王将戦リーグで4-2、挑決で米長に敗れる
・全日プロ 決勝進出、決勝で1-2で羽生に敗れる

◆内容紹介
現役トップ棋士の年度版個人全集。名人を防衛し、王位を奪還、ほか優勝2回を飾った平成元年度。

 



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泥沼流振り飛車破り
さわやか自戦記書きおろし
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米長邦雄
日本将棋連盟
ISBN:4-8197-0206-8
1994年1月
\1,942
247p/22cm/H.C.

[総合評価]
B

難易度:★★★☆
図面:見開き4枚
内容:(質)A(量)B
レイアウト:A
解説:A
読みやすさ:A
中級〜有段向き
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自戦記=21局

◆内容紹介(「MARC」データベースより)
著者の実戦の中から、対振り飛車の方針として"玉頭位取り"に焦点を絞って選ぶ。局面を難しく、選択肢の多い方へと持って行く。難しくなればなる程、力の差が出て、最後は自分が勝つ。自信の泥沼流。
米長邦雄永世棋聖の自戦記集。名人になったのを機に出版されたもの。対振飛車の玉頭位取り(6局)を筆頭に、さまざまな振飛車破りを自戦記で綴っている。

個人的な注目は第13局の対森安戦。戦型は“△四間飛車vs▲4五歩早仕掛け米長流”で、本局が米長流▲4六銀の第一号局である。現在では△7四歩より先に△6三金と上がる手が主流となったため、実戦で使える機会は少ないだろうが、知っておいて損のない一局だと思う。

“泥沼流”とは米長の棋風の愛称。泥沼流の特徴は「局面を難しく、選択肢の多い方へと持っていく。難しくなればなるほど、力の差が出て、最後は自分が勝つ」(102p)自信家の米長らしい棋風である。ちなみに“さわやか流”というのも米長。

超自信家の米長発言はいつもユニーク。
 「升田先生とは六局指して六局しか勝てなかった」(8p)
 「…あなたは私がどのくらい強い将棋かということがよくわかるはずだ」(25p)
 「やっぱり、俺は強い。」(38p)
 「ともに色男ナンバーワンを自負しており…」(39p)
 「6五の位があまりにも大きすぎる。これは真部のチンポコよりも大きい。」(67p)
 「ここは私の卓越した大局観をほめるべきだろう。」(72p)「…の局面で堂々と▲7五歩と突けるのは、まず私以外ではいるまい。」(123p)
 「…私の才能の一端を示した一着で、どうしてこういう手が浮かぶのか、自分でも空恐ろしくなる。」(198p)

etc...こんな自戦記を書けるのはおそらく米長だけだろう。好き嫌いの分かれるところである。わたしは好きだが…

ちなみに、どの棋譜もなぜか序盤の10〜20手くらいが省略されている(第14局・第15局だけは初手から掲載されている)。定跡に少し明るい方ならそこまでの手順はだいたい予想がつくが、わざわざ省略するほどのこともない。謎。(2003Oct30)


名局コレクション[2] 角換わり
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名局コレクション[2]
角換わり
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中原誠ほか/著
週刊将棋/編
毎日コミュニケーションズ
ISBN:4-89563-585-6
1993年10月
\1,456
213p/19cm

[総合評価]
C

難易度:★★★★
図面:見開き6枚
内容:(質)B(量)C
レイアウト:A
解説:B
上級〜有段向き
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自戦記編=188p(13局)
対局者:中原(vs青野)|谷川(vs郷田、vs村山)|加藤(vs升田)|高橋(vs青野)|南(vs福崎)|田中寅(vs泉、vs高橋)|森下(vs青野2局)|森内(vs中川)|郷田(vs塚田、vs藤原)
戦型:相腰掛銀4局、▲棒銀4局、△棒銀4局、▲早繰り銀1局
[付録]角換わり進化論=20p
オムニバス形式の自戦記集。幅広い年代からスター棋士を選んだ感じだ。羽生、佐藤康光、丸山、米長あたりがいないのは不満だが…。面白いのが加藤。なんと敗局を選んでいる。さすが加藤(笑)。また、青野がかなりの割を食っていて、自戦記は載っていないのに、4局も敗局を載せられている(汗)。棋士によって解説や語り口が異なるので、注意して読んでみるとなかなか面白い。

しかし一流棋士ぞろいとはいえ、ちょっと13局では少なすぎる。自戦記13局だけなら、かなり低評価にするところだが、付録の角換わり進化論がなかなか良い。下手な定跡書よりも読ませてくれる。

ただ、どうせならその進化に沿った実戦をたくさん収録し、その中で秀逸なものを自戦記にしてくれるのが良かった。角換わりは横歩取り急戦と同様、類似の戦型になりやすい。似て非なる将棋をたくさん並べる方が感覚をつかみやすく、名局が光をより放つと思う。それなら相当な良書となったことだろう。(2002Dec05)


名局コレクション[1] 現代矢倉
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名局コレクション[1]
現代矢倉
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中原誠ほか/著
(オムニバス)
週刊将棋/編
毎日コミュニケーションズ
ISBN:4-89563-584-8
1993年10月
\1,456
216p/19cm

[総合評価]
C

難易度:★★★★
図面:見開き6枚
内容:(質)A(量)C
レイアウト:A
解説:B
読みやすさ:B
上級〜有段向き
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自戦記=全15局
中原誠 ・vs森内俊之、1991.09.27 第41期王将リーグ、相矢倉▲3七銀 20p
谷川浩司 ・vs羽生善治、1992.11.10 第5期竜王戦第2局、相矢倉▲森下システム
・vs村山聖、1993.01.13 第42期王将戦第1局、相矢倉△スズメ刺し
18p
加藤一二三 ・vs丸山忠久、1992.08.07 第18期棋王戦、相矢倉▲3七銀 20p
高橋道雄 ・vs中原誠名人、1992.04.23 第50期名人戦第2局、相矢倉▲3七銀 20p
南芳一 ・vs加藤一二三、1992.09.30 第18期棋王戦、相矢倉▲3七銀 20p
田中寅彦 ・vs塚田泰明、1992.09.02 JT日本シリーズ、相矢倉▲棒銀
・vs谷川浩司、1992.09.17 第18期棋王戦、△無理矢理矢倉+棒銀
22p
森下卓 ・vs淡路仁茂、1990.10.16 第6回天王戦、相矢倉▲森下システム風
・vs南芳一、1993.01.28 第6期竜王戦R1組、相矢倉▲森下システム△5三銀型
22p
森内俊之 ・vs東和男、1993.03.12 第51期B級2組順位戦、相矢倉▲3七銀 20p
佐藤康光 ・vs井上慶太、1992.11.10 第51期C級1組順位戦、相矢倉▲3七銀
・vs高橋道雄、1992.08.11 第5期竜王戦本戦、相矢倉▲森下システム
24p
郷田真隆 ・vs森下卓、1992.10.27 第11回全日プロ、相矢倉▲3七銀
・vs中原誠、1991.05.16 第58期棋聖戦、相矢倉▲森下システム
22p

◆内容紹介(まえがきより抜粋)
「矢倉を知らないということは、将棋の面白さを半分しか知らないということだ」と言い切った棋士がいる。(中略)プロを魅了してやまない戦法が矢倉である。(中略)この戦型別実戦集は、プロ棋戦において頻繁に登場する戦型を採り上げ、その魅力と見所を伝えることを企図して編まれた。棋書としては比較的珍しいアンソロジー形式を採っている。

オムニバス形式の自戦記集。A級や若手新鋭から矢倉の得意な棋士を選抜し、それぞれが自戦記を1〜2局書いている。

15局はちょっと少なめ。一つ一つの自戦記のレベルは高いが、各々がバラバラに書いているため、やや散漫な感じがする。たとえば、▲加藤vs△丸山(担当:加藤)で加藤が快勝した戦型に対し、▲加藤vs△南(担当:南)では南が修正案を出して勝ってしまっている。比較してみると面白いのだが、名局を集めているはずなのに、A<Bの構図はちょっと不可思議。一方、森下システムの発想の原点となった▲淡路vs△森下と、森下システムの最前線(当時)である▲森下vs南の関係は、同一棋士(森下)による記述で統一感があって良いと思う。

なお、『名局コレクション[2] 角換わり』(1993)には「角換わり進化論」という戦法変遷の解説があったが、本書にはない。代わりに、各局末に「○○(棋士の名前)と矢倉」というコラムがあり、各棋士の別の棋譜をプチ解説している。悪くはないけど、「矢倉進化論」にしてくれた方が面白かったかな…?(2004Sep07)



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屋敷伸之の将棋 茫洋
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屋敷伸之
毎日コミュニケーションズ
ISBN:4-89563-580-5
1993年6月
\1,748
247p/20cm/H.C.

[総合評価]
C

難易度:★★★★
図面:見開き6枚
内容:(質)A(量)B
レイアウト:A
解説:B
読みやすさ:A
上級〜有段向き
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自戦記=22局
【エッセー】将棋はなんて難しいんだろう/僕の奨励会時代/僕の棋聖体験(1)/僕は結構飲むほうなんだ/僕の棋聖体験(2)/ギャンブラーがいっぱい/将棋には気分転換が必要だ/犬に噛まれたことがある/将棋界・噂の真相/茫洋
【参考資料】年度別成績(1988年度〜1992年度)

◆内容紹介(表紙より)
「もう一度、あの酔い痴れたときを取り戻したい」デビュー戦から棋聖獲得のころ、そして四間飛車を駆使する現在まで、みずみずしい感性で綴るユニークな自戦記。めまいとひらめき、青年棋士・屋敷の脈動。
屋敷伸之六段(当時)の自戦記集。揮毫タイトル・自戦記シリーズの第三弾。タイトルが著者の一番好きな揮毫(扇子に書き入れる文字)になっている。「茫洋」とは「広々としていてとらえどころがない」という意味で、「ぼんやりしている」というニュアンスもあるようだ。屋敷は本書の自戦記でたびたび「ぼんやりとした手が好き」と述べていて、結構お気に入りの様子(現在はどうか知らないけど)。本書の指し手も、鋭い決め手やいかにも次の一手っぽいものは少なく、“茫洋”とした手が随所に見られる。

屋敷は史上最年少でのタイトル獲得で知られる(18歳6ヶ月)。いろいろな戦型を指しこなしていて、その中でもやや目立つのは横歩取り△3三桂と四間飛車。表紙に書かれている「酔い痴れたとき」というのは、屋敷が得意にしていた横歩取り△3三桂戦法のことらしい。「▲4八玉から囲ってくる構想をとがめにいく△4四歩。そしてさらに調子に乗るような感のある△4五歩。この手を指すときはあまりの気持ち良さに自分に酔い痴れていた。」(68p)「今は振飛車ばかり使っているが、また復活するときがあるかもしれない。もう一度、あの酔い痴れたときを取り戻したいと思うからである。」(74p)四間飛車の方はそれほど上手い感じはなく、終盤勝負の印象を受けた。

塚田版や小林版に比べると、投了図や指し手の解説があまりされていない。また快勝譜よりも「屋敷自身が印象に残っている将棋」を優先させているため、敗局や出来の良くない将棋も含まれているのが少し気になった。

なお、本シリーズはこの屋敷版で打ち止めとなった。結構いいシリーズになりそうだっただけに、ちょっと残念。余談だが、本書の担当者は、最近“浅川書房”を立ち上げた浅川浩氏である(当時は週刊将棋の編集者)。(2003Oct02)



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小林健二の将棋
鍛錬千日・勝負一瞬
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小林健二
毎日コミュニケーションズ
ISBN:4-89563-572-4
1992年8月
\1,748
252p/20cm/H.C.

[総合評価]
B

難易度:★★★★
図面:見開き6枚
内容:(質)A(量)B
レイアウト:A
解説:A
読みやすさ:A
上級〜有段向き
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自戦記=28局
【エッセー】四間飛車党に捧げる/旅はたのし/私のスケジュール表/東京・名古屋・大阪/鍛錬一日・勝負一瞬
【参考資料】思い出の星取り表(第49期B級1組順位戦,1990年度)/通算成績(1992年3月末現在)

◆内容紹介(表紙より)
居飛車本格派、それも矢倉党だった小林は突如四間飛車等に転向したのは、プロとしての芸域を広げるほかに台頭する居飛穴への反発にあった。振り飛車党の夢を担う小林健二が明かすスーパー四間飛車、その勝ち切るまでのテクニック。
小林健二八段(当時)の自戦記集。揮毫タイトル・自戦記シリーズの第二弾。タイトルが著者の一番好きな揮毫(扇子に書き入れる文字)になっている。「鍛錬千日・勝負一瞬」は、高校野球の名監督として知られる蔦文也氏の色紙の言葉から、小林が抜粋・アレンジしたもの。将棋界では小林オリジナルの揮毫である。「意味は読んで字のごとくで構わない。その都度、そのときの自分に置き換えて考えてもらえればいい」(253pより抜粋)

本書の将棋はほとんどが「四間飛車+美濃囲い」である(最初の方には小林式阪田流の棋譜もあった)。特に目を引いたのは、対居飛穴の端角戦法や、対4五歩早仕掛けの△2四同角型など。棋譜を並べてみて、「筋が良く“巧い”序中盤と、手厚い中終盤で、非常にバランスが良くて安定した印象」を受けた。藤井システムのような薄くて不安定な将棋は苦手で、「玉は美濃囲いにしっかり収まっている方が振飛車らしくていい」という方にオススメしたい。(2003Sep28)



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塚田泰明の将棋 遊心
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塚田泰明
毎日コミュニケーションズ
ISBN:4-89563-571-6
1992年8月
\1,748
250p/20cm/H.C.

[総合評価]
B

難易度:★★★★
図面:見開き6枚
内容:(質)A(量)B
レイアウト:A
解説:A
読みやすさ:A
上級〜有段向き
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自戦記=27局
【エッセー】奨励会時代/将棋との出逢い/遊心/王座のころ/これからの塚田将棋
【参考資料】破竹の22連勝/通算成績(1992年3月末現在)

◆内容紹介(表紙より)
「真剣勝負の中にも何処かで遊びの心を持っていたい」持って生まれた攻めの棋風とプロ意識。強く、しかも面白い将棋を指す最後の順位戦ブランド・塚田泰明の将棋と勝負、そして遊心。
塚田泰明八段(当時)の自戦記集。揮毫タイトル・自戦記シリーズの第一弾。タイトルが著者の一番好きな揮毫(扇子に書き入れる文字)になっている。「遊心」は、「勝つことは大切だが、それが全てじゃない。将棋は楽しく指していい。そして自分がプロである以上、面白い将棋をファンの方に見せるのは当然のこと。どんな戦法でも、真剣勝負の中に遊びの心を持っていきたい」(120pより抜粋)という、塚田の思いの表れである。

まえがきより…「本書は、私自身としては初めての実戦集である。」って、もしもし、塚田さん?(汗)『攻めッ気100l 塚田の攻め将棋』(1989年、池田書店)って出てますけど?忘れちゃったんですか?それともゴース(以下略)

それはともかく、本書は塚田の五段時代から八段時代まで(途中で王座獲得を含む)の勝局のうち、「攻める塚田」の特色がよく現れた27局を撰集している。そのうち相掛かりは17局(63%)で、それも派手で激しい将棋ばかりだ。ほとんどは塚田スペシャルとその変化形となっている。塚田スペシャルはプロでは破られた戦法だが、激しい攻め合いは並べてみて面白いものばかりだと思う。

その他の10局も、急戦だらけ。「とにかく先に攻めたい」という塚田と波長が合う人は、一度並べてみてください。(2003Sep25)


(箱)


(中身)
大山康晴全集
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大山康晴
毎日コミュニケーションズ
ISBN:4-89563-546-5
1991年5月
\38,835
829p+533p+653p/27cm/H.C./3巻箱入り
  難易度:★★★★☆
図面:見開き7〜8枚
内容:(質)S(量)EX
レイアウト:A
解説:A
読みやすさ:B
上級〜高段者向き
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第1巻 五冠王まで 昭和11年−37年
  写真(モノクロ)   8p
第1章 自戦記 23局 156p
第2章 観戦記 5局 52p
第3章 随筆・評論・対談 「大山四段と私」(木見金治郎)
「同門の仲間たち」(升田幸三)
「高野山の挑戦者争い」(大山康晴)
「関西棋士の面目にかけて」(藤沢桓夫)
「初めての名人戦」(大山康晴)
「名人大山康晴」(木村義雄)
「天下の名人、最好敵手に散る」(徳川夢声)
「勝負の世界」(高川格)
「“動”と“静”の勝負師」(金子金五郎)
47p
第4章 全棋譜・資料 ・全成績(昭和11年〜昭和37年)=9p
・全棋譜=735局(解説なし、自戦記と一部重複)
・大山康晴著書目録(昭和25年〜昭和63年)=1p
379p

第2巻 無敵時代 昭和38年−46年

  写真(モノクロ)   8p
第1章 自戦記 27局 198p
第2章 観戦記 3局 36p
第3章 随筆・評論・対談 「週間日記」(大山康晴)
「吹いても飛ばない大山将棋の極意」(大宅壮一)
「第八番名人・王将・王位大山康晴」(山口瞳)
「大山将棋の強さと弱さ」(山田道美)
「勝負に勝つとき、負けるとき」(近藤日出造)
「大山将棋は意地っぱり」(二上達也)
47p
第4章 全棋譜・資料 ・全成績(昭和38年〜昭和46年)
・全棋譜=396局(解説なし、自戦記と一部重複)
・大山康晴十五世名人 年譜
・タイトル戦の軌跡
233p

第3巻 記録への挑戦 昭和47年−平成3年

  写真(モノクロ)   8p
第1章 自戦記 26局 168p
第2章 観戦記 4局 36p
第3章 随筆・評論・対談 「中原名人を倒すのはやっぱり私だ」(大山康晴)
「数学と将棋」(矢野健太郎)
「棋道─日本の文化として」(呉清源)
「対局2000日皆勤です」(長谷川一夫)
「小百合さん名人に挑戦」(日色恵)
「勝負と人生」(大山康晴)
「しのぎの一手でがんに勝った」(大山康晴)
47p
第4章 全棋譜・資料 ・全成績(昭和47年〜平成3年3月)
・全棋譜=1039局(解説なし、自戦記と一部重複)
・祝賀詰将棋「大山」(奥薗幸雄作=1、北原碧春作=2(「大」と「山」))
・棋士系統図(平成3年3月15日現在)=1p
・棋士の記録・実力制名人の足跡=1p
537p

◆内容紹介
故・大山康晴十五世名人の珠玉の2,000局をここに。
昭和11年、巨人大山康晴がまだ奨励会の3級の頃から平成3年の晩年の頃までの棋譜を掲載し、自戦記、観戦記を含めて詳解に解説。また、他有名人などの随筆も掲載してあります。その内容の充実度は藤井猛九段が愛読書として挙げたほどです。絶対的な強さとは何か、という事を棋譜を通じて味わうことができるでしょう。

 


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