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小林健二の将棋 鍛錬千日・勝負一瞬 | [総合評価] B 難易度:★★★★ 図面:見開き6枚 内容:(質)A(量)B レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:A 上級〜有段向き |
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【著 者】 小林健二 | ||||
【出版社】 毎日コミュニケーションズ | ||||
発行:1992年8月 | ISBN:4-89563-572-4 | |||
定価:1,748円 | 252ページ/20cm/H.C. |
【本の内容】 |
自戦記=28局 【エッセー】四間飛車党に捧げる/旅はたのし/私のスケジュール表/東京・名古屋・大阪/鍛錬一日・勝負一瞬 【参考資料】思い出の星取り表(第49期B級1組順位戦,1990年度)/通算成績(1992年3月末現在) ◆内容紹介(表紙より) 居飛車本格派、それも矢倉党だった小林は突如四間飛車等に転向したのは、プロとしての芸域を広げるほかに台頭する居飛穴への反発にあった。振り飛車党の夢を担う小林健二が明かすスーパー四間飛車、その勝ち切るまでのテクニック。 |
【レビュー】 |
小林健二八段(当時)の自戦記集。揮毫タイトル・自戦記シリーズの第二弾。タイトルが著者の一番好きな揮毫(扇子に書き入れる文字)になっている。「鍛錬千日・勝負一瞬」は、高校野球の名監督として知られる蔦文也氏の色紙の言葉から、小林が抜粋・アレンジしたもの。将棋界では小林オリジナルの揮毫である。「意味は読んで字のごとくで構わない。その都度、そのときの自分に置き換えて考えてもらえればいい」(253pより抜粋) 本書の将棋はほとんどが「四間飛車+美濃囲い」である(最初の方には小林式阪田流の棋譜もあった)。特に目を引いたのは、対居飛穴の端角戦法や、対4五歩早仕掛けの△2四同角型など。棋譜を並べてみて、「筋が良く“巧い”序中盤と、手厚い中終盤で、非常にバランスが良くて安定した印象」を受けた。藤井システムのような薄くて不安定な将棋は苦手で、「玉は美濃囲いにしっかり収まっている方が振飛車らしくていい」という方にオススメしたい。(2003Sep28) |