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■第59回NHK杯テレビ将棋トーナメント 勝敗を分けた次の一手

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第59回NHK杯テレビ将棋トーナメント 勝敗を分けた次の一手
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NHK将棋シリーズ
第59回NHK杯テレビ将棋トーナメント
勝敗を分けた次の一手
[総合評価] D

難易度:★★★

見開き1問
内容:(質)B(量)C
レイアウト:A
解答の裏透け:B
解説:B
読みやすさ:B
中級〜有段向き

【監 修】 羽生善治 【編】 NHK出版
【出版社】 日本放送出版協会
発行:2010年6月 ISBN:978-4-14-016181-4
定価:945円(5%税込) 160ページ/19cm


【本の内容】
【執筆協力】 鈴木宏彦 【デザイン】 knoma
・次の一手=51問
・全対局詳細=49局

◆内容紹介
優勝した羽生善治NHK杯が出題し、解説!
2009年4月から2010年3月まで毎週放送されたNHK杯のなかから、優勝者が次の一手を出題し、解説する。1回戦から決勝戦まで、次々と繰り出されるプロの絶妙手を、あなたは何問正解できるか? 巻末には、全対局の総譜も掲載しており、大好きな棋士の棋譜を並べて鑑賞にもおすすめ。


【レビュー】
第59回NHK杯(2009年度)から次の一手問題を出題した本。

NHK杯は、毎週日曜の午前にNHK教育テレビで放送されている早指し棋戦。50名参加のトーナメントで、年間49局放送される。タイトル保持者・A級棋士・B1棋士などは予選が免除されている。持時間は各15分、それを使い切ると1手30秒の秒読み、ただし持時間とは別に1分単位で10回の考慮時間が与えられているという、比較的複雑な持時間システムを採用している。

本書は、2009年度NHK杯本戦の全棋譜を掲載し、その中から厳選された局面を次の一手問題として出題した本である。

ページを開いた瞬間、ものすごい違和感が。「ん?! なんかすごく読みづらいような・・・。レイアウトは別に変じゃないし……」 数秒経って気づいた。なぜか「漢字が明朝体、ひらがな(+カタカナ・数字・アルファベット)がゴシック体」なのである。

 本書のフォント: 59NHKテレビ将棋トーナメント 勝敗けた一手
 普通の明朝体: 第59回NHK杯テレビ将棋トーナメント 勝敗を分けた次の一手
 アンチック体: 59NHKテレビ将棋トーナメント 勝敗けた一手

棋書のフォントは明朝体が多い。というか、一般書籍のフォントはほとんど明朝体である。中にはゴシック体で書かれたものもあるし、漫画で主流のアンチック体(漢字がゴシック体、かなが明朝体)もある。しかし、800冊強の棋書を読んできたが、本書のようなフォントはまったく記憶にない。(妻にも訊いてみたが、「こんなフォント見たことない」とのことだった。見たことがあることがおられましたら、掲示板までお知らせください。)

さて、本編の内容について。

前半は次の一手編で、計51問。出題順は1回戦から順番に放送日順だが、各局から出題されているのかと思ったらピックアップされたものだった。優勝者の羽生が対局者の将棋は各3問ずつ、計15問出題されている。

問題図は下段に3行程度のヒントと局面解説。決め手の一手だけでなく、「ペースを握った一手」くらいのものもあるので、ヒントを読まないと何を答えたらいいか分からない場合もある。ただし「即詰めにしてください」と書いてある場合もあり、なるべくヒントを見たくない人にとっては難しいところ。なお、次の一手問題なのに、後手番の問題でも盤面は全てそのままである(「便宜上先後逆」ではない)。

解答は、(1)対局者の簡単な紹介、(2)正解手の解説、(3)実戦の進行、(4)羽生の感想、の順番。羽生が対局者の場合は(4)の順番が変わる。基本的に出題と解説は鈴木宏彦によるものだと思われる。

後半は棋譜編で、対戦カード(○○vs△△)、放送日、放送時解説(解説者名)、棋譜、投了図が掲載されている。棋譜には考慮時間の消費が「▲7六歩@」などと書かれている。

残念なことに、棋譜の解説はまったくなし!49局の棋譜が羅列されているだけである。NHK杯は「NHK将棋講座」誌で自戦記や観戦記付きで掲載されているので、同様の解説かダイジェスト版を期待していた。悪くとも「将棋年鑑」くらいの解説はあるだろうと…。しかし実際には解説は皆無。NHK杯は早指しなので、派手な好手が出ることも多く、逆にうっかりのポカが出ることもあるので、説明くらいは欲しかった。次の一手編で出題がある局はともかく、それすらない局はただ棋譜が掲載されているだけというのは寂しい。

想定している読者層が「NHK将棋講座を定期購読している人」または「NHK将棋の時間を欠かさず観ている人」なのだろうか。わたしはそのどちらでもなく、単行本としてはかなり中途半端だと思った。『イメージと読みの大局観』などの好著で知られる鈴木宏彦が執筆していながら、なぜこんなに残念な出来なんだろう……(´・ω・`)ショボーン (2010Jul01)



【関連書籍】

[ジャンル] 
その他の棋戦
[シリーズ] 
NHK将棋シリーズ
[著者] 
羽生善治 NHK出版
[発行年] 
2010年

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