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■島ノート 振り飛車編

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島ノート 振り飛車編
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島ノート 振り飛車編 [総合評価] S

難易度:★★★★
 〜★★★★☆

図面:見開き4枚
内容:(質)S(量)S
レイアウト:A
解説:A
読みやすさ:A
上級〜有段向き

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【著 者】 島朗
【出版社】 講談社
発行:2002年12月 ISBN:4-06-211633-2
定価:1,800円 478ページ/19cm


【本の内容】
※(質問x.x)は、読者の質問に著者が答えた「島八段が答える『次の一手』」へのリンクです。
向飛車の章 鬼殺し向飛車(桂捨て作戦(質問1.1)/筋違い角鬼殺し向飛車(質問2.1)(質問5.1))(質問3.1
新・升田流向飛車(鈴木スペシャル/やまびこ飛車(質問1.2))
△3二金型向飛車(小倉流△2三飛/三浦流一手得作戦/△5二金左型vs穴熊)
△3二銀型向飛車質問4.1
メリケン向飛車質問2.2)(質問6.1
86p
三間飛車の章 新・早石田(▲早石田vs△4二玉(質問7.1)/▲早石田vs△5四歩(質問2.3)/先崎流△早石田破り/3・4・3戦法(質問1.3)(質問3.2))
新・石田流(久保流棒金破り/森内流引き角棒金/穴熊破りダイヤモンド美濃)
中田功XP質問3.3)(質問4.2
70p
中飛車の章 ゴキゲン中飛車(丸山ワクチン(質問7.2)/田村流/青野新手(質問8.1)/飛先即交換型(質問4.3)(質問5.2)(質問8.2)/森下流ゴキゲン破り(質問6.2)/▲5筋位取り型)
カメレオン戦法
80p
四間飛車の章 藤井システムvs穴熊(△3二銀型/△4三銀型vs▲8八玉/△4三銀型vs▲5五歩/△4三銀型vs▲8六角/△3二飛型/▲5五角戦法/2002年型早囲いvs△7四歩/▲藤井システム最前線)
藤井システムvsカマボコ(穴熊組み替え作戦/陽動カマボコ)
藤井システムvs急戦(羽生流▲右4六銀(質問7.3)/対△右6四銀終盤一気作戦)
鈴木システム(対▲6八角型穴熊/対▲5九角型穴熊/飛車殺し作戦)
相穴熊(銀冠穴熊▲2四歩作戦/2002年型9筋逆襲作戦(質問6.3)/ガッチャン銀)
右四間(穴熊破り右四間返し(質問5.3)/穴熊破り石田流(質問8.3)/矢倉はずし▲5七銀/三浦流早仕掛け)
居飛車定跡外戦法(新・鳥刺し/新・かまいたち/地下鉄飛車/高田流逆棒銀)
254p

◆内容紹介
序盤でリードする新戦法を初公開―鬼殺し向かい飛車、3・4・3戦法、中田功XP、カメレオン戦法、森下流ゴキゲン破り、相穴熊2002年型9筋逆襲作戦、右四間返し、ほか居飛車党も必見の「主導権を奪える戦法」を一挙に。
四間飛車持久戦を初めて体系化―藤井システムvs穴熊、藤井システムvsカマボコ、鈴木システムの原理と最新傾向を豊富な実戦例をもとに示し、指しこなすコツを伝授。
級位者にもわかりやすい二部構成―基本で戦法の狙いを明快に解説、応用で対策や参考手順を研究する二部構成で級位者から高段者まで棋力に応じた活用が可能。


【レビュー】
変則的な振飛車の解説書。

島八段といえば、本格居飛車党…だと思っていた。ところが、その島八段が本格的な振飛車の本を出してきた。しかもオーソドックスな振飛車ではなく、かなり変則的な振飛車ばかりを集めた本である。変則とはいっても「一回は通用する」というものではなく、「これは面白い!」「これは使える!」というものがてんこ盛りである。

本書の大きな特徴は、解説を[基本]と[応用]に分けたこと。[基本]は、「基本的な狙い筋」と「自然に指したらこう進むだろう」という進行を解説したもの。[応用]は、「[基本]の内容を知った上で、対策を研究したらこうなる」というもの。もちろん、本書に載っている戦法は、[応用]で潰されているわけではなく、ほぼ互角の戦いになる。[応用]が難しければ[基本]だけ読んでいけばいいし、探究心豊かな人は[応用]もじっくり読めばよいだろう。一応、[基本]でも『羽生の頭脳』レベルの難度があるので、級位者には厳しいかもしれない。

個人的にツボだったのは、「3・4・3戦法」。石田流の一バージョンで、戦法というより序盤の手筋のようなものであるが、これのおかげで△石田流の制限がかなり緩和された。また、「中田功XP」は“藤井システムの三間飛車版”のようなもので、当時かなり話題になった(のちに本家・中田功七段が『コーヤン流三間飛車の極意 持久戦編』で解説している)。他にもゴキゲン中飛車や藤井システムの最先端の変化、他の定跡書にはあまり載っていない戦法が満載である。

本書の戦法は、5年経った現在でもあまり古さを感じない(高段者的には古いのだろうけど)。実戦で相手が変な振飛車をやってきたとき、それはひょっとしたら本書に載っているかもしれない。必ず目を通しておいてほしい一冊である。

この質・量・読みやすさを一冊に凝縮し、しかも定価1800円というのは現在でも奇跡的に感じる。総合評価「S」以上の「EX」を新設しようかと思ったくらいだ。


ところで、本書では(おそらく)初めて「棋書とWEBとのコラボレート」が行われた。挟まれているアンケートはがきに質問を書いて送ると、著者がWEB上で答えてくれるというもの(※募集は終わっています)。質問の内容もなかなかハイレベルで、本書の内容を補足するもの、また覆したりするものもあった。上の【本の内容】に質問と回答へのリンクを貼っておいたので、参照してほしい。なお、このリンク先はいつ消滅するかわからないので、できれば印刷して挟んでおくとよい。(棋書ファンRocky-and-Hopperからのお願い:棋書に書き込みはしないでくださいね)

このコラボ企画は大好評だったはずだが、後の棋書で引き継がれることはなかった……残念。(2007Nov17)

※ちょっと言い訳しておきます。本書を発売後すぐに購入して、「こりゃ凄い本だ!」と夢中で読みました。ただ、当時のわたしには藤井システムや鈴木システムのあたりがよく分からず、そこだけ飛ばしてました。一応、「全部読んでからレビュー」を基本スタンスとしてますので、後回しになってしまい、レビューがこんなに遅くなりました。すみません。
また、完読したのは半年ほど前なのですが、なかなかレビューを書けませんでした。実は、すごい本ほどわたしの筆が止まってしまうことがよくあります。書きたいことが多すぎてまとまらないからだと思います。ご了承ください。
※『島ノート 居飛車編』は、出す予定はないそうです。残念。



【他の方のレビュー】(外部リンク)
桐蔭学園高校将棋部
遠山雄亮のブックスペース
遠山雄亮のブックスペース@wiki
竜淵庵
棋書解説&評価委員会
白砂青松の将棋研究室
9x9=81
将棋本オールタイムベストテン結果発表−14へ行け(第3位)
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Amazon.co.jp: カスタマーレビュー
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【関連書籍】

[ジャンル] 
振飛車定跡書
[シリーズ] 
[著者] 
島朗
[発行年] 
2002年

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