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■裏定跡の決め手

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裏定跡の決め手
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週将ブックス
裏定跡の決め手
[総合評価] B

難易度:★★★★

図面:見開き4枚
内容:(質)B(量)A
レイアウト:A
解説:B
読みやすさ:A
上級〜有段向き

【編】 週刊将棋
【出版社】 毎日コミュニケーションズ
発行:2007年8月 ISBN:978-4-8399-2552-9
定価:1,449円(5%税込) 224ページ/19cm


【本の内容】
第1章 7〜9筋の
新手筋
7筋におけるナビ ・7一香に力あり(手筋)
・7八銀型の新戦法
(矢倉,戦法)
・巧打△7四角
(△四間飛車vs▲5筋位取り,裏定跡)
・受けの手筋▲7五歩
(相矢倉△8四角型への受け手筋)
・居飛穴狙う初手▲7八金
(変則戦法)
・3手目▲7七角戦法
(変則戦法)
・二枚銀型玉頭位取り
(玉頭位取り,駒組みの工夫)
・△7四飛で揺さぶれ
(石田流の手筋)
・けん制球の△7二飛
(袖飛車)
36p
8筋におけるナビ ・8四歩型の利点(駒組み,桂を跳ねる余地)
・穴熊退治の△8四角
(駒組み,対居飛穴)
・二枚銀型銀冠
(駒組み,対振り穴)
・8筋逆襲・右四間
(変則戦法)
・逆ミレニアム
(振飛車の囲い)
・8筋の空間を埋めろ
(居飛車の囲い、終盤の手筋)
・8三を銀で攻めろ
(相振飛車,攻め手筋)
・美濃囲いの8四歩
(美濃囲い,終盤の手筋)
・大変身の向かい飛車
(変則戦法)
36p
9筋におけるナビ ・歩を駆使した端攻め(△四間飛車vs▲棒銀,裏定跡)
・終盤の定跡▲9七玉
(終盤の手筋)
・意表を突く端攻め
(端攻めの手筋)
・△9三角の妙手
(端角の手筋)
・振り飛車の端攻め
(玉頭銀など)
・角殺しの▲9五歩
(対振飛車で▲9五歩から一歩入手)
・相居飛車の▲9八香
(奇襲)
・急戦と端歩の関係
・9筋からのB面攻撃
36p
第2章 囲いと堅さの
裏知識
5筋不突き美濃囲いの堅さ/美濃を固める▲5八銀
/美濃を強化する攻防の香/桂馬を跳ねない美濃囲い
/美濃崩しへの対処/銀冠の変形型/振り飛車の米長玉
/立石流の外堀作り/三段目に上がらない金
/攻めの銀を守りに使う穴熊/穴熊の一段金/穴熊金底の歩
/右玉雲隠れの玉/自陣龍の守備力/居飛車急戦舟囲いの強化
/舟囲い6七玉/角成りを玉で取れ/8六玉型で粘る
/玉頭位取りの組み替え/相振り飛車3七金型
/相振り飛車金無双組み替え/矢倉から穴熊への組み替え
/5八銀型矢倉/成駒で矢倉の強化/馬は4六に引け
/ひねり飛車銀冠/対ひねり飛車の穴熊
108p

◆内容紹介(MYCOMホームページより)
今年4月に発売され好評だった「手筋の裏ワザ」の続編が登場いたしました。前半は週刊将棋に連載された講座、「筋を通せ! 1筋〜9筋の抜け道的裏ワザ」の7〜9筋部分を再構成したもので、後半は
囲いと堅さに関する裏知識を書き下ろしでまとめました。
前半の講座では、省略していた結果図や参考図を載せることができたので、よりわかりやすくなっています。また後半の講座では玉の堅さに注目し、現代的な勝ちやすい戦い方を紹介しました。アマチュアの将棋を題材にしているので局面が親しみやすく、参考にしやすい内容になっています。
本書を読めば、きっと勝率がアップすると思います。

※2006〜2007年に週刊将棋に連載された「筋を通せ!1〜9筋の抜け道的裏ワザ」を単行本化したもの。『手筋の裏ワザ』の続編。


【レビュー】
さまざまな手筋・戦法と、囲いについて解説した本。

第1章は、7筋〜9筋に着目した手筋や戦法。1筋〜6筋について書かれた『手筋の裏ワザ』の続編部。格言と絡めた手筋・秘手っぽい手筋と、奇襲・B級戦法的なもの(現在「週刊将棋」に連載中の“ワンダー戦法”に似た感じ)がごった煮になっている。6筋〜9筋は盤面を左右反転してしまえば4筋〜1筋と同じなので、本書では主に「先後の関係で、盤面の左側で発生するものが多い手筋・戦法」を中心に解説してある。

第2章は、囲いに関する解説で、書き下ろし。ノリは第1章と同じで、1テーマにつき3例4ページが基本。

囲いを紹介する本や、囲い崩しを解説した本はたくさん出ているが、「ここが違うと堅さが変わってくる」「こういう組み替えを意識していく」という視点で書かれたものはあまりない。むしろ、第2章だけで一冊出してしまったほうがよかったんじゃないだろうか?“裏定跡本の一部”として埋没させるには惜しい。

第1章・第2章とも、お役立ち度は玉石混交で、「これは知っ得!」から「相手がミスらなきゃダメじゃん…」というものまでさまざま。しかし、どれも一度は読んでおきたい内容だ。要は、書いてあることを妄信せずに、自分で取捨選択をすればよいのである。

「アマ四段同士の実戦から取材」というものが多く、ターゲットは二段〜四段くらい。内容的には非常に面白く、読み応えのある一冊だ。

ただ、個人的にはタイトルに不満がある。本書は一応『手筋の裏ワザ』の続編ということになっているが、この「裏定跡の決め手」というタイトルはおかしい。続編であることが全く分からないし、本筋から少し外れた裏定跡や決め手について書かれたところは少ない。むしろ「あまり知られていないが、知っておくと得をする(かもしれない)知識」について書かれた本だ。確かに本棚にあれば手を伸ばしてしまいそうなタイトルではあるが、読者を混乱させるような書名はやめてほしい。内容が面白く、読みやすさも少しがんばった(※1)だけに、余計そう思う。(2007Nov22)

※1:元の連載では、1講座につき3つの局面を解説していることが多かった。これを4pに編集する際、どうしても2つめの話がページをまたいでしまう。同じような講座を書籍化した『すぐに使える将棋の手筋』はこのまたがった部分が異常に読みづらかったが、本書ではなるべく棋譜部分がページをまたがないようにしているため、読みやすさは格段に向上している。
ただし、第1章の後半はあまり工夫がなく、読みづらかった。担当者が違うのだろうか?



【関連書籍】

[ジャンル] 
その他の手筋
[シリーズ] 週将ブックス
[著者] 
週刊将棋
[発行年] 
2007年

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