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週将ブックスオレンジシリーズ(8) 振り飛車の逆襲 居飛穴なんかコワくない |
[総合評価] A 難易度:★★★☆ 図面:見開き4枚 内容:(質)A(量)B レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:A 上級〜有段向き |
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【著 者】 神谷広志 【監 修】 中原誠 | ||||
【出版社】 毎日コミュニケーションズ | ||||
発行:1987年3月 | ISBN:4-89563-510-4 | |||
定価:780円 | 214ページ/18cm |
【本の内容】 | ||||||||||||||||||||
◆内容紹介(表紙見返しより抜粋) |
【レビュー】 |
居飛車穴熊対策の定跡書。週刊将棋に連載された「居飛穴いびり」を収録したもの。 プロの公式戦で居飛穴が指されるようになってから約10年。あっという間に猛威を振るい始め、一時は振飛車党が駆逐されるほどだった。その間に出版されたのは、ほとんどが居飛穴を指しこなすための本。居飛穴対策本はほとんど無かった。本書が居飛穴対策のパイオニアとなる。 本書で解説される戦法は次の5つ。 (1)三間飛車…4六銀型を目指す形(真部流?)。『コーヤン流三間飛車の極意 持久戦編』でほぼ同じ形が詳しい。 (2)向飛車…三間飛車から転戦した急戦向飛車。△8五歩を決めさせるために三間飛車に振る。『小倉流向飛車の極意』に同様の戦法あり。 (3)四間飛車…▲3九玉型で居飛穴を上から狙う。△4四歩と止めたら▲4八飛と回る。 (4)中飛車…△1二香のタイミングで角交換を要求する。 (5)石田流…三間飛車から本組にし、▲6六銀or▲5六銀と出て攻撃をかける。 基本的にできるかぎり速攻にこだわった戦法を収録。プロ的な作戦をとてもやさしく噛み砕いて解説してあるので、非常に分かりやすい。読んでいるだけでも面白かった。いずれも先手番の作戦なので、後手番ではまったく同じようには使えないが、応用は利くと思う。もちろん、部分的に古くなっている箇所はあるがアマトップクラス以外には十分通用するだろう。 結構濃い内容をうまくコンパクトにまとめてあると思う。藤井システムに疲れた人は、一度使ってみては?(2005Jun30) |