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最強将棋21 四間飛車の急所(2) 急戦大全【上】 |
[総合評価] A 難易度:★★★★ 図面:見開き4枚 内容:(質)A(量)A レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:A 上級〜有段向き |
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【著 者】 藤井猛 | ||||
【出版社】 浅川書房 | ||||
発行:2004年8月 | ISBN:4-86137-004-3 | |||
定価:1,575円(5%税込) | 264ページ/19cm |
【本の内容】 | ||||||||||||||||||||
◆内容紹介(まえがきより) ⇒浅川書房HPでの紹介 |
【レビュー】 |
△四間飛車vs▲5七銀左急戦の定跡書。その中でも△3二銀型に対する山田定跡(▲3五歩、▲9七角)と鷺宮定跡、△4三銀型に対する▲6八金上型の斜め棒銀を詳しく解説。 前著『四間飛車の急所(1) 進化の謎を解く』では、四間飛車を統括して解説した。それにより全体像が見えるようになったので、本書からいよいよ細かい部分まで解説していく…というもの。本書では主に△3二銀型に対する▲5七銀左急戦を採り上げる。 各章の冒頭で、戦型のまとめをやってしまうのが斬新。この型の構成は、たとえば「羽生の頭脳」シリーズで“羽生の結論”として従来からあるものだが、図面の下に数行の解説というものがほとんどだった。本書の「藤井ファイル」では、1テーマ図ごとに1ページを使ってしっかりとまとめ上げている。時間のないときや全体を見たいときは「藤井ファイル」を読んでいき、分からないところだけ本文を読むという使い方もできる。 全体的に、藤井の言葉でしっかりと書かれていて、完成度も高い。▲5七銀左系の定跡書では一押しだ。 ただ、この分野の定跡書はすでに良書がたくさんあり、本書の内容もほとんど既出である。たとえば『新・鷺宮定跡』(青野照市,日本将棋連盟,1997)はテーマもほとんど同じ。定跡は進歩してはいるが、幹はあまり変わっていないし、細かい部分の変化なら「東大将棋ブックスシリーズ」に一歩譲る。 ▲5七銀左急戦の本を初めて買う人、全体像を見たい人には、従来の『羽生の頭脳(1)(2)』に代えてオススメしたい。逆に、定跡通の人には少し物足りないかも…?(2007Jun30) |
【関連書籍】 |
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