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最強将棋21 #02 四間飛車の急所(1) 進化の謎を解く |
[総合評価] S 難易度:★★★★ 図面:見開き4枚 内容:(質)A(量)A レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:A 上級〜高段者向き |
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【著 者】 藤井猛 | ||||
【出版社】 浅川書房 | ||||
発行:2003年12月 | ISBN:4-86137-001-9 | |||
定価:1,400円 | 240ページ/19cm |
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最強将棋21 #02 四間飛車の急所(1) 進化の謎を解く |
[総合評価] S 難易度:★★★★ 図面:見開き4枚 内容:(質)A(量)A レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:A 上級〜高段者向き |
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【著 者】 藤井猛 | ||||
【出版社】 浅川書房 | ||||
発行:2003年12月 | ISBN:4-86137-001-9 | |||
定価:1,400円 | 240ページ/19cm |
【本の内容】 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
◆内容紹介(浅川書房HPより) |
【レビュー】 |
四間飛車の最新定跡にいたるまでの変遷と、藤井の見解を解説した本。 もともとの題名は『四間飛車の二十年』になる予定だったらしい。題名から察するに、居飛車穴熊登場後の四間飛車の移り変わりを書くつもりだったのだろう。本書は歴史の変遷を上手く使いながら、「この変化があるからここではこう指すのだ」というところにスポットライトが当てられている。“『現代矢倉の思想』の四間飛車版”といった感じか。 各戦型ごとに、キモとなる変化について詳細に解説され、読み物としても非常に面白い。図面の下に書かれている“藤井ノート”は本文を上手く補足しており、見逃せない。一回読んだだけでは理解しきれないが、時間を置いて何度も読んだり、他書と見比べたりすると面白い。「定跡書はたくさん読んでいるけれど、頭の中で整理ができていない方」にはウッテツケの一冊だ。 個人的に興味深かったのは、現在ではあまり見かけない“玉頭位取り”が、5七銀左戦法よりも多くのページを割かれていること。ここ20年ではあまり書籍化されていない戦型であるが、だからこそ力を入れて解説したのか、それとも居飛車側の工夫次第で復活する可能性を見込んでいるのだろうか。そう考えてみると、ページ数がそのまま藤井の関心度を示しているのかも…なんてことを考えながら読んでみるのもいい。 もっとも、本書を読んだ感想は人によってかなり違うと思う。内容は盛りだくさんである一方、“急所”以外の変化はかなり省略されているので、定跡の知識をある程度持っていないとついていけない。逆に、定跡にすごく精通していて、頭の中での整理整頓もできている人には物足りないだろう。 なお、完成度の高さで知られる“浅川編集”であるにもかかわらず、誤字脱字が目立つ。納期が短すぎたのか?出版時点で藤井のA級残留が危うかったのも関係あるのか?第二版以降に期待。 素晴らしい本であることは間違いないのだ。だが、現時点では「四間飛車本で史上五指に入る一冊」といえるかどうか、よく分からない。本書はシリーズ化されるようなので、シリーズ完結後にもう一度振り返って評価してみたい。(2004Jan18) |
【関連書籍】 |
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