最強将棋21 四間飛車の急所(4) 最強の4一金型 |
[総合評価] A 難易度:★★★★ 図面:見開き4枚 内容:(質)A(量)B レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:A 上級〜有段向き |
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【著 者】 藤井猛 | ||||
【出版社】 浅川書房 | ||||
発行:2005年3月 | ISBN:4-86137-007-8 | |||
定価:1,470円(5%税込) | 232ページ/19cm |
【本の内容】 | ||||||||
⇒浅川書房HPでの紹介 |
【レビュー】 |
△四間飛車4一金型の定跡書。 「これまでの定跡知識をベースに、より有利な戦い方を選び取るのが4一金型の考え方だ。」(64p) 4一金型とは、簡単に言えば「△3二金と上がる含みをギリギリまで残す」というのが基本思想。△3二金とすれば、玉は薄くなるが、ほとんどの急戦を封じることができるのだ。定型に戻すこともできるので、選択肢を広げて待つことができる。 その代わり、4一金の動きを保留するために、なにか別の一手を先に指さなければならない。そのため、通常型とは似て非なる戦型であり、4一金型独特の変化も数多く出てくる。 本書では、その独特の変化を中心に解説されている。これだけでは車の片輪で、通常型をしっかり理解してこそ、4一金型のメリットを享受できるのだ。これまでの3冊は、この「4一金型」を解説するための準備だった、といえる。 本書を読んだとき、「左金の動きを保留するだけでこんなにも四間飛車の幅が広がるのか」と驚いた。同時に、実戦で使ってみたところ、非常に面白く戦えた。 通常、わたしは「定跡解説半分・あとは実戦解説」という本には評価を辛くし、B以下をつけることが多い。しかし本書の場合は、類似の本がほとんどないこと、定跡解説部の内容が濃いこと、実戦解説が定跡部と密接に関係していることを高く評価した。ただしこれはシリーズ4冊を総合しての評価分が加味してある。本書一冊を理解しているだけでは4一金型の効果も半減なので注意。 ※実戦例のうち(11)〜(13)の3局は▲四間飛車だが、(12)(13)は▲6九金型の戦いではなく、早くに左金をあがっている。本書のテーマからやや外れてはいるが、「先後の一手の違いを考える」ということで収録したようだ。 さて、「四間飛車の急所」シリーズは、このあと居飛穴編などになるのかと思っていたら、この4巻でいったん完結だそうだ(続編はまったく未定)。というわけで、シリーズ全体を総括しておく。 |
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