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■寄せの手筋200

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寄せの手筋200
zoom
最強将棋レクチャーブックス(5)
寄せの手筋200
[総合評価] S

難易度:★★☆
〜★★★★

見開き2問
内容:(質)A(量)A
レイアウト:A
解答の裏透け:B
解説:S
初級〜有段向け

【著 者】 金子タカシ
【出版社】 浅川書房
発行:2010年4月 ISBN:978-4-86137-027-4
定価:1,470円(5%税込) ページ/19cm


【本の内容】
第1章 上から押さえる=16問
第2章 挟撃の寄せ=16問
第3章 馬と角の活用=20問
第4章 龍と飛車の活用=30問
第5章 退路封鎖=14問
第6章 頭金までのプロセス=12問
第7章 端玉には端歩=12問
第8章 腹銀を使いこなす=18問
第9章 必殺の両王手=14問
第10章 さまざまな寄せ=40問
第11章 手筋の組み合わせ=8問

◆内容紹介
本書は必死問題を中心にした「寄せの問題集」です。将棋の終盤に頻出する必修の寄せ手筋を集め、パターンごとに分類し、さらにそれをレベル別に配列しました。やさしい問題から高度な問題へと徐々にステップアップしていきますので、基本問題の答えが次の応用問題へのヒントとなって、最終的にはかなり高度な問題も自力で解けるようにプログラムされています。
本書は『
寄せの手筋168』を全面的に改訂、決定版・完全版として改めて世に問うものです。


【レビュー】
実戦に頻出する形に絞った、必死問題を中心とした寄せの問題集

「『寄せの手筋168』をベースに他の二著から基本問題を加える、という形で成り立っている。」(まえがきより)とのこと。『寄せの手筋168』(金子タカシ,塚田泰明監修,高橋書店,1988)は寄せの本の名著。流通量がさほど多くないためにオークションなどで高値で取引されていた。「他の二著」とは、『ザ・必死』(金子タカシ,MYCOM,1994/2003)、『詰みより必死』(金子タカシ,MYCOM,1996/2003)で、どちらも必至本の良書で、必至の決まり手を5つに分類しているのが秀逸だった。2冊ともMYCOM将棋文庫で文庫化されたことがある。そして3冊とも、わたしが絶対に手放したくない本である。

というわけで、本書は『寄せの手筋168』+αの本であり、新作問題はゼロ。3冊とも持っている人は基本的に買う必要はないと思うが、完全な上位互換ではないので、変化があったところを挙げてみよう。

 ●『寄せの手筋200』 問題対応表(Excelファイル)
 2010/04/26現在6問出どころ不明
 ↑私の検索能力ではこの辺が限界でした…(x_x;) 出どころが分かる方は、ぜひ棋書掲示板へご一報ください。)

〔アップグレードな点〕
・問題数が増量。『ザ・必死』『詰みより必死』から数十問追加。

〔ダウングレードな点〕
・『ザ・必死』『詰みより必死』から追加された問題では、オリジナルにあった決まり手表示(必至の5類型のいずれに当てはまるか)やヒントは削除。
・『寄せの手筋168』にあった、各章末の塚田泰明八段(当時)の実戦問題(計10問)と実戦譜は削除。個人的には割りと好きだったのだが、1980年代の棋譜ではさすがに時代の要請にマッチしないかも。
・『寄せの手筋168』から数問削除。
・難易度表示のイラストは削除。

〔変わらない点、内容に影響のない変化〕
精緻な解説と問題のクオリティは変わらない。←この2点が本書の最大のポイント
・[基本問題][必修問題]→どちらも[基本]に統一、[応用問題][発展問題]→どちらも[応用]に統一。
・語尾やカギカッコ、接続語など、文章が一部変わっている。内容には大差なし。

〔他の必至本などとの違い〕
・本書では玉方の持ち駒をよーく見ること。普通の必至問題集は「玉方の持ち駒は残り全部」だが、本書の場合は「持ち駒なし」「金がない」から受からないというパターンもあり、より実戦的になっている。
・たまに即詰みがある。本書はあくまでも「最善の寄せ」を要求しているので、「詰み>必至」なのだ。簡単に必至を掛けて良しと思っていると、作者の罠にハマる。これはこの問題集を面白くしている仕掛けの一つでもある。

総合的に言えることは、「やはり寄せ手筋の本としては名著」ということである。わたしが『寄せの手筋168』に出会ったのはまだ初段にも届かない頃だったが、自分で実感できるくらい棋力が上がったのを覚えている。そして現在、本書を購入して数年ぶりに通しでチャレンジしてみたが、驚くほどスムーズに手が見えるようになっていた。ただし、今でも結構悩む問題もある。オビ裏に一流棋士5人(羽生、渡辺、谷川、森内、佐藤康)の推薦文が載っているが、その中で渡辺が「私でも数秒考える問題がいくつかあった」とあって、少しホッとした(笑)。私の場合は「数分」でしたが(汗)。

寄せの本は良書がいくつも出てはいるが、やはり本書は外せない。私はベースの3冊とも本棚にあるので、本書は将棋部のロッカーに置いておいて、部員にも読んでもらおうと思う。(2010Apr26)

※〔2011May08追記〕2ちゃんねるの「▲【将棋本】 棋書購入検討・感想スレ69冊目▽」941(2011/04/27)にて、第91問(『寄せの手筋168』では第73問)の解説のミスが指摘されています。わたしは気づいていませんでしたm(_ _)m
 ×「なお、本問は手順を逆にして▲3三銀〜▲2三銀でもよい。」
 ○「問題図から▲3三銀△同桂▲2三銀は手順前後で、△2一玉で必死は掛からない。」(941氏の問い合わせに対する、浅川書房の修正案)



【関連書籍】
 『
寄せの手筋168
 『
ザ・必死
 『
詰みより必死
[ジャンル] 
必至問題集
[シリーズ] 
最強将棋レクチャーブックス
[著者] 
金子タカシ
[発行年] 
2010年

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