2.6KB

<< 直前のページへ戻る
 

■初段に勝つ矢倉戦法

< | No.0587 | >

トップページ > 棋書ミシュラン! > 初段に勝つ矢倉戦法
初段に勝つ矢倉戦法
zoom
将棋必勝シリーズ
初段に勝つ矢倉戦法
[総合評価] A

難易度:★★★

図面:見開き4枚
内容:(質)A(量)B
レイアウト:A
解説:A
読みやすさ:A
中級〜上級向き

この本をAmazonで見る

【著 者】 森下卓
【出版社】 創元社
発行:2003年2月 ISBN:4-422-75086-0
定価:1,200円 222ページ/19cm


【本の内容】
第1章 矢倉基本編 ・棒銀端攻め(スズメ刺し棒銀)
・▲3七桂型(スズメ刺し戦法)
・▲3七桂型対△6四角(▲4六歩〜▲4七銀)
・復習問題=8問
58p
第2章 ▲3七銀戦法編
(加藤流)
・基本形(▲4六角-3六銀-3七桂型/▲2六角-3六銀-3七桂型
  /正着△4五歩)
・先手棒銀
・▲4六銀戦法(△6三銀型/桂を跳ねられる前に△2四銀)
・▲4六銀型対△6四角(△7三銀の攻め合い/△5三銀の総矢倉
・復習問題=8問
110p
第3章 急戦矢倉編 ・急戦矢倉二枚銀中飛車
・▲3七桂型(米長流)
・米長矢倉(後手番)
・復習問題=8問
49p

◆内容紹介
本書は、矢倉の基本定跡と攻防のセオリーを理解しやすいようにまとめたもの。2〜3級から初段ぐらいまでの人を対象としているが、もちろん初級者や高段者にもおおいに参考になる。


【レビュー】
級位者を対象にした矢倉の解説書。

「プロの将棋では▲2六歩と突かない『飛車先不突き矢倉』が主流だが、狙いが難しいので、まずは飛車先を突く基本形を解説する。」(9p)とある。「まずは」と書いてあるが、本書は全編にわたって飛先を突くタイプの矢倉を扱っている。

基本的には、「相手の陣形に合わせた理想形の作り方」「理想形からの攻め方」を中心に解説。なるべく明快な展開と考え方重視の解説なので非常に分かりやすい。

先手勝ちになる展開がほとんどで、ほぼ互角になる変化はさらっと流してあるが、タイトルの「初段に勝つ」というテーマにはこれくらいがピッタリで、むしろすがすがしい。級位者で矢倉を覚えたい人は、『なんでも矢倉』よりも本書の方を強く推したい。

※「▲4六銀戦法は、故灘蓮照九段が昭和40年代から指していた「灘流矢倉」が源流である」(113p)というのは知りませんでした。「▲4六銀と上がる形は斬新で、当時のプロでもその優秀さが理解されなかったようだ。」(同)

※有段者の将棋ではほとんど実現しないような「2六角-3六銀-3七桂型」などもあるが、実は道場初段クラスでは一方が漫然と駒組みしていることも多く、意外と出現する。

※誤字・誤植:
(2013Sep21追記、名無しさん、みつなりさんthx!)
・p136〜p137で、再掲第16図から第25図の間で後手の右桂がいつの間にか跳ねている。(△8一桂→△7三桂)
この後p138で、後手は跳ねた△7三桂を生かして仕掛けているので、解説の整合性が取れない。

少なくとも第1版第6刷では、この問題は修正されている
(第1版第4刷では既に修正されているそうです。(/さんthx!))。p137第25図は後手の右桂がまだ跳ねていない図になっており、同じp137の指し手に「△7三桂▲1八香」が追加され、次ページp138第26図は正しい図になっている。解説本文は変更なし。



【関連書籍】

[ジャンル] 
矢倉
[シリーズ] 
将棋必勝シリーズ
[著者] 
森下卓
[発行年] 
2003年

< | >

トップページ > 棋書ミシュラン! > 初段に勝つ矢倉戦法


Copyright(C) 1999-2024 【将棋 棋書ミシュラン!】 All Right Reserved