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(秘)初公開! アマ将棋日本一になる法 |
[総合評価] A 難易度:★★★ 内容:(質)A(量)B レイアウト:A 読みやすさ:A 上級〜有段向き |
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【著 者】 宮崎国夫 アマ将棋日本一各氏 | ||||
【出版社】 木本書店 | ||||
発行:1986年12月 | ISBN:4-905689-08-2 | |||
定価:780円 | 224ページ/18cm |
【本の内容】 | |||||||||||||||||||||
・[番外編]平畑善介さんの場合(アマ名人)〔著・宮崎国夫〕=10p |
【レビュー】 |
アマタイトル経験者が語る、上達法の本。 プロ棋士が語る上達法の本は、『将棋(秘)上達法』(奥山紅樹,竢o版社,1979)『とっておきの上達法』(奥山紅樹,晩聲社,1982)などがある。プロにはプロなりの含蓄があるのだが、どうも内容が「三〜四段を上限とする愛棋家向け」だった。しかし県代表を目指す、果てはアマ日本一になるという目標を掲げている人もいるはず。もっと高みに上るためにはどうすればいいのか…。 本書は、実際にアマ日本一になった8人の「上達法」をまとめたものである。各人とも、自分の経験に基づいた話をしているので、人によって言うことが違っているが、自分の考え方に合う人を参考にすればよい。 裏表紙見返しに「ここがポイント」として、各氏の話のダイジェストが載っているので転載しておく。ただし、これらはホントに「ダイジェスト」。どうしても精神論が多くなってしまうが、本文中には具体的な話も多い。 ・谷川俊昭:素直に何でも吸収する心。将棋を大事にする愛情が一番 ・田中保:日常の想念を将棋に向けること、意識のほとんどを将棋に集中させる ・野山知敬:壁にぶち当たったとき、これは強くなる機会と信じて、その壁を乗り越える ・沖元二:アマ名人を採るぞという気持ちが一番大事。決して諦めないこと ・湯川恵子:いつも“将棋が大好き”という状態で過ごすこと ・小林庸俊:指した将棋はすべて棋譜を残す。特に負けた将棋を並べ返す ・大田学:一番の近道は自分より少しでも上の人と指すこと ・平畑善介:天野宗歩の棋譜を百局ぐらい全部第一手から覚える 最後の平畑の上達法は具体的で特に参考になると思う。高レベルの棋譜をたくさん並べると目に見えてレベルアップするのはわたしも経験済みなので、説得力があった。実は、これを読んでからというものの、「『棋聖 天野宗歩手合集』買っちゃおうかな…」なんて欲求が日に日に高まっているのである(笑) 大田学の上達法も、基本的ながら効果的。現代では、24などで手軽に上級者と対局できる環境が整っているので大いに活用すべし。(2005Feb13) |