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3度将棋が強くなるシリーズ 矢倉戦 〔3度〕将棋が強くなる |
[総合評価] C 難易度:★★☆ 図面:見開き2枚 内容:(質)B(量)C レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:A 初級〜中級向き |
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【著 者】 中原誠 | ||||
【出版社】 大泉書店 | ||||
発行:1985年4月 | ISBN:4-278-08117-0 | |||
定価:650円 | 216ページ/18cm |
【本の内容】 | ||||||||||||
・矢倉で勝つ攻撃法
・矢倉戦の『次の一手』=22問 |
【レビュー】 |
矢倉の解説書。 メインは第2章のスズメ刺しで、▲3七銀型と▲3七桂型の2種類。先に上手くいった例を掲げ、次に後手が対策を採ってきた場合の戦い方を解説。スズメ刺しの基本的な狙い筋が分かるようになっているので、すぐに実戦で試してみると面白い。 第1章の急戦矢倉は、先手の二枚銀型。▲4六銀と出たあと、左銀も▲6六銀と出ていく。最近の矢倉は序盤で▲6六歩とする人が多く、この形を見かけることはあまりなくなったが、レパートリーの一つとして知っておくといい。ただ、本書では実戦例1つの解説にとどまっている。押したり引いたりと難しい指し口なので、あくまでも参考程度。 第3章は、飛先不突き矢倉で、スズメ刺しと歩越し棒銀をミックスしたような形。これも第1章と同様、実戦例1つの解説。 このシリーズの特徴である、下段の「次の一手問題」は、全10巻の中ではちょっと難しめだった。といっても、初段クラスなら全問解ききれるくらいのレベル。珍しく、本編と関連した問題がちょっとだけあった(第88問など)。 本書は「3度将棋が強くなる」シリーズ全10巻の5冊目になる。このころからだんだん実戦解説中心になり、定跡書としてはあまり使えなくなってきた。解説は丁寧で分かりやすいし、いろんなエッセンスが含まれているのは良いが、「何度も読む本じゃないかな」と思う。(2005Feb14) |