(ポケット版) zoom |
王将ブックス ポケット版 ─実戦振飛車シリーズU 攻める振飛車の急所 |
[総合評価] B 難易度:★★★★ 図面:見開き2枚 内容:(質)B(量)B レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:A 中級〜上級向き |
Not
found at Amazon.co.jp |
|
【著 者】 北村昌男 | ||||
【出版社】 北辰堂 | ||||
発行:1974年2月 | ISBN:4-89287-077-3 | |||
定価:380円 | 158ページ/15cm |
(DELUXE版) zoom |
王将ブックス DELUXE版 F 実戦振飛車シリーズ(2) 攻める振飛車の急所 |
[総合評価] B 難易度:★★★★ 図面:見開き2枚 内容:(質)B(量)B レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:A 中級〜上級向き |
||
【著 者】 北村昌男 | ||||
【出版社】 北辰堂 | ||||
発行:1986年11月 | ISBN:4-89287-081-1 | |||
定価:800円 | 158ページ/19cm |
【本の内容】 | ||||||||||||||||
◆内容紹介 |
【レビュー】 |
表題のとおり、「攻める振飛車」の定跡書。 第1章の位取り向飛車は、いわゆる「メリケン向飛車」の原型。基本型から飛車をぶつけ、角交換を迫るあたりまではまったく同じ。『メリケン向飛車戦法』は読みづらくてたまらない、『島ノート』では分量が少ないとお嘆きの方は、本書で先に基本を押さえておくといいだろう。 第2章の角交換中飛車は、先手番なら初手▲5八飛〜▲5六歩とするもので、いわゆる原始中飛車や新ゴキゲン中飛車に似ている。8筋逆襲や9筋突破など、狙いも似た部分があるので、先手新ゴキゲン中飛車を指す人は見ておくと良い。 また、後手番では▲7六歩△3四歩▲2六歩△5四歩▲2五歩△5五歩となり、先手が横歩をとって乱戦となる形(本文中では解説がないが、横歩を取らなければ後手番で位取り中飛車ができて満足)。戦前からよく指された形で、塚田八段vs木村名人の一局が有名。本書では、京須七段の研究手である「△4四桂」の進行例を解説している。 第3章の角換わり向飛車は、序盤の角道を止めずに向飛車に振り、棒銀のような形で飛車先突破を狙う戦法。成立する条件は後手が矢倉を志向してきたときに限られるが、本書の4戦法の中ではもっとも攻めっ気が強く、勝ちやすそうな戦法だ。 第4章はおなじみの石田流。ただし後手番での場合だ。近年では「石田流は先手番で指すもの」という傾向が強いが、先の大和証券杯では久保八段が深浦八段に△石田流で快勝しているし、案外有力な戦法である。本書では△石田流特有の変化と、先手が突っ張って角交換から角を打ち合った場合の進行例を示している。 ここ数年、さまざまな形の変則振飛車が大流行しているが、本書にあるようにほとんどのものは30年以上も前にすでに原型となる戦法がある。微妙な点が現代とは違っているが、我々アマが指す場合はどれも面白く戦えると思う。特に本書の4戦法は奇襲色は強いが本格的に戦えるものばかりなので、力戦振飛車が得意な人は参考にしてほしい。(2007May18) |