(ポケット版) zoom |
王将ブックス ポケット版 ─実戦振飛車シリーズV 相振飛車戦法の基本 |
[総合評価] C 難易度:★★★☆ 図面:見開き2枚 内容:(質)B(量)B レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:A 中級〜上級向き |
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【著 者】 北村昌男 | ||||
【出版社】 北辰堂 | ||||
発行:1975年10月 | 0376-72027-7731 | |||
定価:380円 | 158ページ/16cm |
(DELUXE版) |
王将ブックス・DELUXE版 実戦振飛車シリーズ(3) 相振飛車戦法の基本 |
[総合評価] C 難易度:★★★☆ 図面:見開き2枚 内容:(質)B(量)B レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:A 中級〜上級向き |
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【著 者】 北村昌男 | ||||
【出版社】 北辰堂 | ||||
発行:1988年8月 | ISBN:4-89287-082-X | |||
定価:800円 | 158ページ/19cm |
【本の内容】 | ||||||||||||||||
◆内容紹介(はしがきより抜粋) |
【レビュー】 |
相振飛車の定跡書。 第1章の相石田流は、初手から▲7六歩 △3四歩 ▲7五歩 △3五歩 ▲7八飛 △3二飛 ▲3八金 △7二金と進む展開。▲3八金は角交換から△6五角などの筋を避けた手。ここから▲7四歩と歩交換を狙うとどうなるか…を詳しく解説している。この形は意外と他書に載っていない。美濃は放棄することになるが、金美濃から手に乗じて矢倉を目指す戦い方もありそうだ。なお、▲3八金で▲2八銀ならよくある相金無双に進む形で、▲5八金左なら『相振り革命(3)』にあるような最新型だ。 第2章以降は代表的な相振飛車の解説で、ここからが本当の基本。金無双をベースに、美濃ならどうなるか、矢倉なら…と解説していく。 いくつか役に立ちそうなメッセージがあるので、例によってメモ。 ・「(相振りでは)金無双>美濃」(p41) ※現代ではチャンスがあれば美濃に組むのが半ば常識化しているが、相振りの基本陣形はやはり金無双だと思う。囲いとしては最低ランクだが、スキのなさや進展性は意外と評価できる。 ・「(金無双で)△4四角がある局面では▲1七銀はない」(p51) ・「相手が美濃囲いに組んだ場合は、つねに飛車のぶっつけに注意を払うことが大切」(p54) ・「先手なら▲7五銀、後手なら△3五銀の形を得ることが一つの目安」(p58) ・「(金無双で)角交換を挑むには▲2八銀と上がるか▲5六銀と出てから」(p113) ・「後手が(三間飛車から)3筋の歩交換にきた場合、先手の最善の応接は逆矢倉に組むこと」(p121) 本書の基本スタンスは、「矢倉>金無双>美濃」。穴熊は解説なし。現代では「矢倉>美濃>金無双」が一般常識化しているので、第2章・第3章の序盤は違和感があるかもしれない。隙あらば矢倉を狙う…というのは現代も同じなので、第4章はかなり参考になると思う。 端歩にもやや甘い点があり、さすがに現代感覚ではちょっと古いなぁ…と感じたのでCとしたが、相振りをある程度指している人ならむしろ読んでみると良い。現代との違いに注意しながら読んでいけば、何か気づきがあると思う。(2007May24) |