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三一将棋シリーズ 公望流 メリケン向飛車戦法 |
[総合評価] B(D?) 難易度:★★★☆ 図面:見開き2枚 内容:(質)B(量)B レイアウト:A 解説:B 読みやすさ:B 上級〜有段向き |
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【著 者】 横山公望 | ||||
【出版社】 三一書房 | ||||
発行:1995年8月 | ISBN:4-380-95260-6 | |||
定価:1,748円 | 234ページ/19cm |
【本の内容】 | ||||||||||||
◆内容紹介 |
【レビュー】 |
メリケン向飛車戦法の解説書。 名著『島ノート』(2002)で紹介されたことで、一躍メジャーデビューを果たした“メリケン向飛車戦法”。「積極性・攻撃性・マイペース・強い人はめったにやらない」(13p)という、アマチュア向きの要素を兼備し、かつ先手番では非常に有力な戦法だ。 そのメリ向の原典が本書である。講座部分は少なく、ほとんどが実戦解説であるが、しっかり盤に並べれば十分理解できる。『島ノート』では量が足りなくてよく分からなかったという方も、本書を読み通せば、立派なメリ向の使い手となるだろう。……ただし、「読みこなせれば」の話だが。 「読みこなせれば」とは意味深だが、どういうことか。実は、本書の最大の特徴は、なんといっても“強烈なダジャレ・オヤジギャグの多さ”である。「チャンスをまつだ聖子」(38p)「先手“石川さ有利”。」(95p)←こんなのが随所にある。ついてこれるアナタ、横山氏と波長が合います。なんの違和感もなく、本書を読みこなせるでしょう。 ついていけない読者にとっては、まず「読む気になるまで」が一勝負。私が本書を購入したのは、たしか2000年12月、連盟の書籍コーナーにて。完読できたのは現在、2004年1月。実に3年の月日が流れた。何度も読もうとしたが、毎回最初の数ページで挫折していた。いざ覚悟を決めて読み始めてしまえばダジャレはさほど気にならないが、自分の感覚が麻痺してしまったんじゃないか、自分はオヤジになっちゃったんじゃないかと後で思った(笑)。 ギャグがなければ、おそらく150pくらいの内容。それで『島ノート』とほぼ同じ価格とは、ちょっとコストパフォーマンスが悪いが、とにかく“読みこなせれば”かなり役に立つ本である。(2004Jan16) |