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将棋連盟文庫 羽生の頭脳(5) 横歩取り |
[総合評価] A 難易度:★★★★ 図面:見開き4枚 内容:(質)A(量)A レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:A 上級〜有段向き |
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【著 者】 羽生善治 | ||||
【出版社】 毎日コミュニケーションズ | ||||
発行:2010年8月 | ISBN:978-4-8399-3638-9 | |||
定価:1,155円(5%税込) | 448ページ/16cm |
【本の内容】 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
◆内容紹介 |
【レビュー】 |
横歩取りの定跡書。 ==(以下、しばらく『羽生の頭脳(1) 四間飛車破り(文庫版)』とほぼ同じです== 「羽生の頭脳」全10巻(1992〜1994)は、トップ棋士が書いた定跡書シリーズの金字塔である。代表的な戦型を網羅し、都合の良い変化を排除して公平に検討した。そのため、定跡が進化しても「基本は『羽生の頭脳』で覚えられる」とされ、異例のロングセラーを記録している。 本書は、シリーズの第9巻「激戦!横歩取り」と第10巻「最新の横歩取り」を合本し、文庫化したものである。 基本的に内容はオリジナル版とまったく同じ。右図のように前半がオリジナル9巻、後半がオリジナル10巻の内容になっている。2冊をそのまま貼り合せたような構成になっていて、10巻部分の目次は本体の真ん中にある。 変化した点はわずかで、以下の2つくらい。 (1)文庫化に合わせてフォントサイズ、盤面図が小さくなっている (2)文庫化用のまえがきの追加 ==(ここまで)== 現在プロの公式戦で指されている横歩取りは、大半が△8五飛戦法で、△8四飛型がポツポツ指されていて、△2三歩型・相横歩取り・△3三桂型がたまに指されている。 本書に載っている戦型は、△2三歩型以外は「東大将棋ブックス 横歩取り道場」シリーズでより詳しく、新しい情報が載っている。 ・△2三歩 → 2010年9月現在でも『羽生の頭脳(9) 激戦!横歩取り』(本書に収録)が最新。 ・相横歩取り → 『横歩取り道場 第二巻 相横歩取り』 ・△4五角 → 『横歩取り道場 第三巻 4五角戦法』 ・△3三桂 → 『横歩取り道場 第六巻 3三桂戦法』 ・△3三角 → 『横歩取り道場 第七巻 3三角戦法』 ただし、現在でも横歩取りの急戦型が指されると「『羽生の頭脳』には○○のように書いてあり、△△は新手。」などと記事に書かれることがある。文庫版の本書は、△8五飛以外の横歩取りを一望するには最適の一冊となっており、横歩取りを指す人には必携だろう。序盤から激しい展開になりやすいので、本に載っている局面が実戦に現れることも多いはず。 「羽生の頭脳シリーズ(文庫版)」の中では、第1巻の「四間飛車破り」と並んで、「実戦に現れやすく、応用の利きやすい基本」を学ぶことができる一冊となっているので、定跡書が読めるようになってきた中級クラスの方にもオススメ。(2010Sep03) |