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週将ブックス 三段の力 |
[総合評価] C 難易度:★★★★ 見開き1問 内容:(質)A(量)B レイアウト:A 解答の裏透け:B 解説:C 有段向き |
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【編】 週刊将棋 | ||||
【出版社】 毎日コミュニケーションズ | ||||
発行:2008年3月 | ISBN:978-4-8399-2806-3 | |||
定価:1,449円(5%税込) | 224ページ/19cm |
【本の内容】 |
第1章 寄せの手筋 第1問〜第57問 第2章 しのぎの手筋 第58問〜第107問 ◆内容紹介 本書は週刊将棋の「段・級位認定次の一手問題」三段クラスの問題を、「寄せ」「しのぎ」のテーマに分けて収録したものです。問題図は一見ピンチに見えるかもしれませんが、ヒントを参考に急所を見抜き、正解手順を発見してください。 解説のページでは変化手順を理解しやすいように、成功例や失敗例を3図使って解説しました。三段以上の実力を目指すのに適した問題集といえるでしょう。 |
【レビュー】 |
次の一手問題集。「週刊将棋」紙に掲載された三段クラスの問題をまとめたもの。 出題形式は掲載時とほぼ同等。選択肢はなし。短いヒントが添えられており、少し増量されているように見えるが、「後手が○○とした局面。」という一言が追加されているだけなので、実質的には連載時と同じ。 他には掲載時の正解率が添えられている。正解率をヒストグラムにしてみた。 正解率50%以下の難問もあるが、全体的には正解率80±10%くらいの問題が多い。 第1章「寄せの手筋」は、敵玉に的確な詰めろをかける問題がメイン。たまに即詰みの問題もある。 まず自玉の状態を確認すると、たいていの問題では「自玉はZ(ゼット)だが、受けにくい2手スキ」がかかっていることが多い。場合によって「Xゼット」(Xを渡すと詰みが生じる)の場合もある。渡してもよい駒、渡してはいけない駒を確認して、敵玉を追い詰めよう。ちなみに本章では「詰めろ逃れの詰めろ」はゼロ。 やや裏技的な解き方をご紹介。自玉がXゼットのとき、本来はXを渡せないのだが、あえてXを打つ手を考えてみよう。ここで、「Xをもし取れば即詰み」という形にすることがポイント。結構このパターンが正解になることは多い。 第2章「しのぎの手筋」は、実質的にほとんどが「詰めろ逃れの詰めろ」である。自玉の詰めろを1手遅らせる、という問題も数問ある。以前に紹介した『将棋・ひと目の攻防』(週刊将棋編,MYCOM,2011.01)と違い、自玉の詰み筋が解説にほとんど書かれていないので、何を防いだ効果で「詰めろ逃れの詰めろ」になっているのか、やや分かりにくい面がある。 基本的には「いつものMYCOM系問題集」である。(2011Feb08) |