zoom |
詰めと必至ハンドブック | [総合評価] A 難易度: (第1章)★☆ (第3・4章)★★★ 見開き2問 (第4章は1問) 内容:(質)A(量)A レイアウト:A 解答の裏透け:B 解説:B 初級〜上級向き |
||
【著 者】 内藤國雄 | ||||
【出版社】 日本将棋連盟 | ||||
発行:2006年3月 | ISBN:4-8197-0170-3 | |||
定価:1,155円(5%税込) | 246ページ/18cm |
【本の内容】 | ||||||||||||||||
◆内容紹介(日本将棋連盟HPより) |
【レビュー】 |
やさしい1手詰め・3手詰めと1手必至の問題集。 第1章は超やさしい詰将棋。ただし、ただ詰ませてくださいというものではなく、「どの駒を持てば詰みますか」という、“持駒を選択させる形式”。これは最近では『谷川流寄せの法則 基礎編』(2004)でも採用された形式で、一つの局面に対していくつもの持駒パターンを考えるので問題の密度が濃い。本書では、その形式を極限まで易しくてあり、「選ぶ駒は一つだけ」「詰む駒も一つだけ」「1手詰、3手詰限定」となっている。“詰みとは何か”さえ分かっていれば、初級者から無理なく取り組める。 一方、第3章・第4章は1手必至。かなり易しい問題からスタートして、多くの必至問題集で取り上げられている習作もいくつかあるが、大部分はオリジナルっぽい。第3章の後半あたりからはちょっと骨のある問題もあり、パッと見で正解できたのは6割くらいだった。また、「打歩詰め打開必至問題」というちょっと珍しい問題も合計10問あり。 第4章は「ちょっとむずかしい」とあるが、1手必至のため“王手をかけない手が正解”なので、本筋さえ見えればそんなに難しくない。ただ、詰み筋がちょっと詰将棋っぽい妙手を含んでいたり、有力な手がいくつかあったり、受け側に受けの妙手があったりするので、検討すべき内容は第3章よりも多い。 第1章と第3/4章の関連があまりなく、難易度の差も大きい。第1章がちょうど良かった人は第3/4章はかなりつらいだろうし、逆に第3/4章がちょうどいい人には第1章は全然物足りない。AかBかで迷った末、必至問題はもう一度やりたくなる問題がたくさんなので、Aにした。第1章の内容だけで一冊、第3/4章の内容だけで一冊にしてくれればもっと良かったのになぁ。(2006Aug03) ※必至問題No.11は出題ミスと思われる。 ※『詰めと必至ハンドブック』の出題ミス・別解等まとめ |