zoom |
バンブー・コミックス 指して刺す 最後の裏棋師伝 |
[総合評価] D 絵:B ストーリー:C 構成:B キャラ:B |
||
【著者】 神田たけ志 【原作】 来賀友志 【協力】 先崎学 | ||||
【出版社】 竹書房 | ||||
発行:1996年3月 | ISBN:4-8124-5039-X | |||
定価:563円 | 260ページ/19cm |
【本の内容】 | ||||||||||||||||||||||||||||||
◆内容紹介 スナック「一歩」に突如現れた黒坂昇は、あの真剣師・黒坂信男の息子だった。昇はプロ棋士や奨励会三段らを次々と連破し、プロ側は「黒坂信男の再来」を恐れ始めた。そこに竜王・仲田が立ちはだかる。昇が戦う理由は…。 ◆登場人物紹介:
|
【レビュー】 |
真剣師の青年を描いた将棋劇画。 (以下ネタバレの内容を含みます。反転してご覧ください。) 絵はそこそこ上手い。が、よく見ると使い回しがかなり多い。 青年真剣師がプロを倒していくという設定はそんなに悪くないと思うが、肝心のキャラやエピソードがペラペラでかなり安っぽく感じる。主人公の性格が不定だったり、一山ありそうな対決が一瞬で決着したり…。読者を悪い意味で裏切っている。 中途半端に将棋の内容に踏み込んでいるのもマイナス。故・花村元司の棋譜が使われているなど、内容そのものは本格的だが、途中図から棋譜を羅列するだけなので、一般人にも将棋ファンにも満足できなくなっている。解説をもっとディープにするか、思い切って心理描写のみにとどめたほうが良かった。 それでも前半の仲田竜王との対決あたりまでは、次の展開を楽しみに読めたのだが、途中から人気が落ちたのか(最初からイマイチ?)ストーリーが駆け足に。最後は仲田との再対決ができないまま、打ち切りになっている。 本書は通算3回読んだのだが、実はいつも仲田戦の後あたりでとまってしまい、しばらく経ってまた最初から読み直すというパターン。どうやらその辺に「萎えポイント」があったかも?(2006Aug06) ○一般人にとって……こんなに強いのになんでプロじゃないの? ○将棋ファンにとって……チープ版「月下の棋士」? |