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■明快 四間飛車戦法

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明快四間飛車戦法
zoom
将棋必勝シリーズ
明快
四間飛車戦法
急戦・持久戦もらくらくさばける
[総合評価] B

難易度:★★★

図面:見開き4枚

内容:(質)B(量)B
レイアウト:A
解説:B
読みやすさ:A
初級〜上級向き

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【著 者】 鈴木大介
【出版社】 創元社
発行:2001年2月 ISBN:4-422-75076-3
定価:1,200円 222ページ/19cm


【本の内容】
第1章 急戦の戦い方 (1)対△6四銀型(左)
  A.△7二飛(突き捨てなし) B.△7五歩(準急戦)
(2)対△7三銀型(棒銀)
  A.▲4六歩(旧定跡) B.▲6八金(最有力手)
(3)対△6四歩型(早仕掛け)
  A.▲8六同歩 B.▲8六同角
・復習問題=10問
104p
第2章 持久戦の戦い方 (1)対玉頭位取り
  A.▲7八飛(石田流に) B.▲6五歩(▲6六銀型を作る)
(2)対左美濃
  A.▲6七銀(旧定跡) B.▲3六歩(4五の位を取りにいく)
(3)対居飛車穴熊
  A.△4二金右(確実に咎める) B.△4三金
・復習問題=10問
114p

◆内容紹介
振り飛車戦法の中でも攻守のバランスがとれ、応用の効くのが四間飛車である。相手の攻撃のしかたによって、いろいろな受け方のできる四間飛車の強みをフルに生かし、本書では、相手が急戦できた場合、持久戦できた場合とに分け、多くの反撃手を詳細に解説した。第1章急戦では、相手からの6四銀型、7三銀型、6四歩型に対する戦い方を解説。第2章持久戦では、玉頭位取り戦法、左美濃戦法、居飛車穴熊戦法に対してどう反撃していくかをまとめた。四間飛車を知りつくした著者が教授する四間飛車戦法の決定版!


【レビュー】
四間飛車の総合定跡書。

本書では基本的に▲四間飛車を扱う。各戦法に対して、従来の代表的な変化(A)を先に示し、次に著者オススメの比較的新しい変化(B)を解説する、という構成を採っている。藤井システムや立石流のような変則的な四間飛車は扱わず、「美濃囲いで必ず▲2八玉まで入城する」のは共通。また、「なるべく分かり易い変化」を選んで解説されている。

第1章は対急戦。早くに▲6七銀を決めるのをオススメとしているので、居飛車の作戦は左△6四銀、△棒銀、△6五歩早仕掛けに限定。▲7八銀と▲6七銀の特徴の違いや、▲4六歩の是非、▲9八香の意味合いについてあまり書かれていないのは残念だが、一通りの雰囲気は十分つかめるようになっている。

第2章は対持久戦。特に対左美濃と対居飛穴では、昔のように美濃囲いを作ってから駒組みを進めるのではなく、▲3九玉型のときにすこし玉頭でポイントを稼いでから▲2八玉まで入城するのが共通。藤井システムよりは断然分かりやすい進行なのがいい。また、対玉頭位取りの「▲5六金」という手は知らなかったので、個人的にとても勉強になった。これじゃ玉頭位取りはやりたくなくなるわ(笑)

本書は「四間飛車入門」的な位置づけ。読む前は「ちょっと内容が薄そうだな」と思っていた。実際に読んでみると、やはり内容は濃いわけではないが、それよりも明快さの方が光っていて、「看板(タイトル)に偽りなし」の印象だった。ただ、後発の『ホントに勝てる四間飛車』(先崎学,2002)の方がさらに明快なので、Bにとどめておく。(2006Aug11)



【関連書籍】

[ジャンル] 
四間飛車総合
[シリーズ] 
将棋必勝シリーズ
[著者] 
鈴木大介
[発行年] 
2001年

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