zoom |
初段に挑戦する将棋シリーズ(20) 戦法別・ライバルを負かす法 どんな相手でもこの1冊でKO!! |
[総合評価] C 難易度:★★★ 図面:見開き4枚 内容:(質)B(量)B レイアウト:B 解説:A 読みやすさ:B 中級〜上級向け |
||
【著 者】 小林健二 | ||||
【出版社】 創元社 | ||||
発行:1988年4月 | ISBN:4-422-75070-4 | |||
定価:850円 | 190ページ/18cm |
【本の内容】 | ||||||||||||||||
・【コラム】「千日手」とは/「持将棋」とは/「石田流」のおまけページ/「封じ手」とは/ある一週間と対局日 |
【レビュー】 |
一応、総合定跡書。 第1章〜第3章では、特にアマの初段前後でよく使われている戦法の破り方を中心に解説。原始棒銀や角換わり棒銀を受ける立場で解説しているのが珍しい。また、アマではかなり多い“ウソ矢倉”(▲7六歩△3四歩〜から後手が矢倉にする)を急戦で破る方法もあまり他書では見かけない。その他、各種振飛車破りや振飛車穴熊の破り方など、種類は盛りだくさんだ。 第4章では、小林が開発しなおした“阪田流向飛車”や、居飛車党時代に星を稼いだという“相掛かり3七桂戦法”を解説。こちらはやや上級向き。 個人的には、初級者に非常に多い“原始中飛車”の対応法がほしかった。本シリーズ全23巻の中にはなかったはず。また、早石田の解説はシリーズ8巻の『奇襲戦法』(森けい二)とかなりカブっていた。 戦法の種類は多く、解説も分かりやすいものの、あまり変化は詳しくない。サブタイトルの「どんな相手でもこの1冊でKO!!」というにはちょっと苦しいだろう。本書で得意戦法にできそうなものを見つけたら、もっと解説の詳しい他書を探してみるといい。(2005May25) |