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最強将棋塾 これが最前線だ! 【最新定跡完全ガイド】 |
[総合評価] S 難易度:★★★★☆ 図面:見開き4枚 内容:(質)S(量)S レイアウト:B 解説:A 読みやすさ:B 有段〜高段向け |
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【著 者】 深浦康市 | ||||
【出版社】 河出書房新社 | ||||
発行:1999年4月 | ISBN:4-309-72182-6 | |||
定価:1,400円 | 238ページ/19cm |
【本の内容】 | ||||||||||||
◆内容紹介(まえがきより抜粋) |
【レビュー】 |
総合定跡書。「最前線シリーズ」の第1冊目で、完全書き下ろし。 「この戦型がタイトル戦に出る!」が本シリーズの基本コンセプト。プロで注目されているテーマ図ばかりを取り上げている。現時点(2006年9月)で3冊目が出版されている。本書は1冊目ということで、過去10年間くらいでテーマとなってきた局面を幅広く見ているため、あとの本より“浅く広くの総合定跡書”の色が強い。 各テーマの冒頭1ページで、テーマ図の説明、背景、考え方、思想、現在の傾向と対策などをひとまとめにしてある。ただし、テーマ図までの指し手は書いてない場合が多いため、ある程度いろいろな定跡の基本形を知っていることが求められている。その後の解説ページでは基本変化と実戦例、考え方や今後の展望など。樹形図的に変化を埋め尽くすようなことはせず、主要変化とそのポイント、思想重視の記述になっている。また、テーマ末に筆者自身の見解が示されていることもあるが、内容が“最前線”なので基本的に先後どちら側にも肩入れしていない。 かなり幅広い内容を詰め込んであるため、ページレイアウトが独特。国語の教科書のような散文形式であり、変化によっては指し手がズラズラーッと二十数手も羅列されるため、普通の定跡書(「羽生の頭脳シリーズ」など)のレイアウトに慣れた人にとってはやや読みづらく、戸惑うかも。 出版から7年半が経過しているので、すでに“最前線”でない局面もあるが、あとに出版されるシリーズは本書をベースにしている。また、他の戦型が流行したために研究が進まず、本書がいまだに最前線なテーマ図もある。 いずれにしても、本書は定跡書として、タイトル戦ガイドとして、読み物として、戦法史として、いろんな見方で面白い。ある程度の棋力は必要になるが、「“有段者を目指す”以上」の将棋ファンなら必携中の必携の一冊だと思う。(2006Oct07全面的に書き直し) |