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■王狩

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王狩(1)
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王狩(おうがり) [総合評価] B?
[1巻まで]

絵:B
ストーリー:A
構成:A
キャラ:B

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【著 者】 青木幸子
【出版社】 講談社
発行:2010年10月〜 ISBN:
定価:560円 192ページ/19cm
王狩(1)
≪1巻≫
2010年10月
王狩(2)
≪2巻≫
2011年3月
王狩(3)
≪3巻≫
2011年11月


【本の内容】
【第1巻】
(1)夏休みの草原 (2)奨励会 (3)罠 (4)ライバル (5)将棋ガールズ (6)杏vs毬乃 (7)覚醒 (8)伝言
・おまけマンガ「盤外戦術」=1p

◆内容紹介(1巻オビ裏より)
「ZOOKEEPER」に続き、青木幸子が描くのは、奥深き“将棋”の世界!
“絶対記憶”という特殊能力を持つ少女・久世 杏は、同世代の天才達と共に、将棋界を統べる王を狩る旅に出る──。


【レビュー】
少年少女の奨励会での戦いを描いた将棋漫画。『イブニング』(第2火曜・第4火曜)に連載。

奨励会モノというと、結構使い古されたようなイメージがあったが、ノンフィクションものを除けば、将棋マンガ史上では意外と多くない。『5五の龍』と『月下の棋士』の印象が強すぎるのかもしれない。

【登場人物紹介】
久世 杏 くぜ・あん 主人公。12歳♀(オープニングでは6歳)。愛称は特になし。1巻表紙。小柄。
記憶力が抜群で、あるシーンを「映画みたいに」覚えている。2歳のとき、交通事故で父親を亡くした。
奨励会の女子の昇級記録(年齢)を更新中。
日佐 英司 おさ・えいじ 杏より2歳年上♂、愛称「オッサー」。
杏の第一印象は「着物でゲーム」。
いつも笑顔で軽い性格だが、ニヒルな一面もある。
園川 圭一 そのかわ・けいいち 杏より3歳年上♂、愛称「ソノ」。
杏の第一印象は「リーダー」。関西奨励会に在籍。
優等生タイプのようだが、1巻では小学生時代のみの登場となる。
高辻 図南 たかつじ・となん 杏より2歳年上♂、愛称「タカ」。
喘息持ちで、「ケガした猛獣」のような性格。
いつもしかめっ面。
綿貫 毬乃 わたぬき・まりの 杏と同い年♀、愛称「マリノン」。
帰国子女で、ネットで将棋を覚えた。
おっとりした様子だが、実はかなり「黒い」。
稲盛 恒三 いなもり・こうぞう 日本将棋連盟会長。白髪の長髪を後ろで束ねている。
将棋界の現状を憂い、スターを誕生させようと目論む。
弓削 光晴 ゆげ・みつはる 四冠王。「双天」の一人。1巻では出番なし。
白木 一 しらき・はじめ 三冠王。「双天」の一人。あらゆる分野の書籍・雑誌を読むため、ときどき週刊誌にネタにされている。


主人公の杏は「記憶力」という特殊能力を持つが(これは青木幸子の前作『ZOOKEEPER』と似た設定である)、「記憶力だけで勝てる世界ではない」ということがかなり強調されている。ニックネームも特になくてキャラも薄めだが、芯の強さと触角(髪の毛−巻末のおまけマンガでネタになっている)に特徴がある。

第1巻で良かったのは、「あのためらいと思い切りを忘れない」 個人的にはこれに尽きる。本作にはときどきゾクッとさせるようなエピソードやフレーズが現れる。

現在の段階では、準主役級の「ソノ」がほとんど出てきていない、まだ強い棋士が出てきていないなど、盛り上がるのはまだまだこれからのようだ。今後の展開に期待する。(2010Nov19)



【関連書籍】

[ジャンル] 
将棋コミック
[シリーズ] 
[著者] 青木幸子
[発行年] 
2010年

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