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■1手・3手必至問題

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1手・3手必至問題集
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パワーアップシリーズ
1手・3手必至問題
[総合評価] AB

難易度:★★★

見開き2問
内容:(質)A(量)A
レイアウト:A
解答の裏透け:A
解説:A
中級〜向き

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【著 者】 沼春雄
【出版社】 創元社
発行:2007年4月 ISBN:978-4-422-75119-1
定価:1,050円(5%税込) 208ページ/19cm


【本の内容】
・必至とは/必至のルール=計3p
・1手必至=100問
・3手必至=100問

◆内容紹介
ムダな王手は、相手玉を安全地帯に追ってしまい逆効果。王手をかけるのを一手待ち、玉の逃げ道を封じて受けなしに追い込む、これが必至だ。詰めろをどう掛けるかの練習が終盤力をつける重要課題。一手ガマンして必至を掛けるのが、勝率をぐんと上げる秘訣である。本書は
1手と3手の必至問題を各100題ずつ用意した。問題を解いた後、終盤力が驚くほどアップしているのがわかるはず。楽しみながら上達できる精選必至問題集である。


【レビュー】
必至問題集。

ここ2〜3年で易しい必至問題集はずいぶん充実した。特に1手必至は『詰めと必至ハンドブック』(150問)『森信雄の勝ちにいく!詰将棋ドリル(2) 一手詰め・一手必至』(99問)の2冊で、計249問が提供されている。

ところで1手必至と3手必至は何が違うのか。一手必至は「初手が詰めろ(王手をかけない)」という条件がある。もちろん、次に玉方がどう受けても詰むことを読む必要があるので、1手必至といえども5手詰め程度の読みは必要だ。

一方、3手必至は「王手〜(王手逃れ)〜詰めろ」と「詰めろ〜(受け)〜詰めろ」の2パターンがある。そのため、初手の選択肢が格段に増える。「1手詰め→3手詰め」も複雑さは大幅アップするが、「1手必至→3手必至」はそれ以上に難しくなるといえるだろう。ただ、3手より長い必至は、「王手か詰めろ」という基本は同じ。つまり、極言すると「1手必至は基礎、3手必至からがホントの必至問題」と言える。

本書は1手必至100問と3手必至100問を収録。難易度は標準的で、5手詰くらいをこなせる人なら大丈夫だと思う(もちろん必至独特の感覚に慣れる必要はある)。ときどき筋が見えづらくて小難しい問題があるが、驚愕系はあまりないので安心(?)。また、両王手を狙っていく問題は割と多い。

解説量は金子本には及ばないが、まずまず満足できるレベル。また、本書はもともと裏透けの少ない紙が使われているが、問題番号をベタ塗りにしてあるので、解答の裏透けを完璧に防いでいるのは○。『5手詰ハンドブック』の「4問1組」も裏透け対策としては面白かったが、本書の方がシンプルで良い。惜しむらくは、見開き2問なので、上段の解答を見たときに下段も見えてしまうこと。いわゆる「指しこな形式」の天地逆スタイルなら完璧だったかな。(←結構好き嫌いが分かれるらしいですが)

王手!王手!ではなく、フワッと決める3手必至は、慣れればヤミツキになること間違いなし。本書でぜひ必至ファンが増えてほしい。(2007Jun22)

いくつか出題ミスあり。(必至問題は検討が難しく、ときどきある)
※(2007Aug30追記)上の指摘以外に、問題のミスがたくさんあるようです。解いてるときは気づきませんでした(汗)。評価を
Bに格下げします。

※(2009Apr26追記)2ちゃんねるの
『1手・3手必至問題』検証スレッドの内容をまとめました。(スレ主さん了承済み)
 『1手・3手必至問題』の出題ミス・別解等まとめ



【関連書籍】

[ジャンル] 
必至問題集
[シリーズ] 
パワーアップシリーズ(創元社)
[著者] 
沼春雄
[発行年] 
2007年

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