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■将棋指す獣

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将棋指す獣(1)
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          けだもの
将棋指す獣
(1)〜
[総合評価] B+
(1巻時点)

絵:B+
ストーリー:A
構成:A
キャラ:B+

【著 者】 市丸いろは/原作 左藤真通/作画 瀬川晶司/監修
【出版社】 新潮社
発行:2018年11月〜 ISBN:978-4-10-772127-3
定価:670円(8%税込) 208ページ/cm
将棋指す獣(1)
≪1巻≫
2018年11月


【本の内容】
〔1巻〕
(1)弾塚光 (2)可能性0% (3)アマ天竜戦、開始 (4)家族の絆 (5)アマ天竜・決勝戦(前編)

◆内容紹介
〔1巻〕
弾塚光、女性。元奨励会三段。プロ棋士を目指す。将棋の世界は厳しく、アマチュアからプロに上り詰めた人間はごく僅か。まして女性でプロになった者は皆無……であったが。――将棋ブームの到達点はここにあり!女性初のプロ棋士誕生ストーリー、満を持して始動!! “ケダモノ”と呼ばれた女性の、清廉なる一手が盤上にいま花開く。


【レビュー】
元奨の女性がアマからプロ棋士を目指す将棋マンガ。


〔あらすじ〕
アマ将棋大会の東京都予選に突如現れた地味メの女性が、圧倒的な強さで元奨三段を倒した。彼女は、「アマ全国大会で優勝して三段リーグ編入を目指す」と言う。


〔主な登場人物〕
[弾塚光(だんづか・ひかり)]
22歳、♀。メガネ、三つ編みおさげ、トレーナー、ジーンズ、スニーカー装備の地味メ系女子。広島弁(?)を話す。(愛媛出身だった)

狭い四畳半(?)のアパートで独りで暮らし、将棋漬けの生活を送っているようだ。デブ猫を飼っている。生活費はゲームのデバッガーのバイトで凌いでいる。

相手の手を殺し続ける棋風を、峰田は「ケモノなどではなく、ケダモノだ」と評した。

将棋に没入すると周りは見えなくなり、5種類のアラーム音が鳴っていても全く気付かない。逆に将棋以外ではいろいろ抜けている。

元奨・三段だが、三段リーグには参加せずに退会している。

[峰田省三(みねた・しょうぞう)]
プロ棋士、♂、九段。ゴリラのようなイカツイ顔で、しかも顔がでかい。

[加賀見廉(かがみ・れん)]
37歳、♂、元奨。アマからのプロ編入を目指す。「女は将棋に向いていない」という偏見がある。

[赤烏真(せきう・まこと)]
プロ棋士、♂。「天竜」位を9連覇中で、「天才」「現代将棋の申し子」と称される。どちらかといえばイケメンポジション。

光とは知り合いのようだが…?

[大月京介(おおつき・きょうすけ)]
23歳、♂。新人の将棋記者。記者として光を追っかけている。


〔寸評〕
・最初がいきなり主人公のタイトル戦のシーンから始まったので、「これ出落ちか?(早期に連載終了の)まずいパターンか?」と心配になった。どうやら、主人公はプロになるし、めちゃめちゃ強くなるようです。(夢オチでなければ)
・実質的には、アマ大会の東京都予選からスタートする。
・最初のシーンを敢えて読者に見せて…ならいいんですが。

・絵にクセがあるが、迫力もある。主人公・光や、赤烏、大月あたりは好感度のある造形になっているが、やや汚めに描かれているキャラもいて、好き嫌いが分かれそう。市丸さんは『ミリオンジョー』のころからクセは強かった。
・原作の佐藤さんも『アイアンバディ』を描いており、個人的にはこちらの絵の方が好感度が高いと思いますが、本作では原作のみです。

・将棋の盤面はしっかり描かれており、将棋ファンは当然楽しめます。
・一方、形勢や読みなどの細かい部分は少なく、雰囲気で読めるので、将棋が分からなくても大丈夫。
・アマからプロになるルートについては、ちゃんと理解したほうが良いでしょう。作中にちゃんと解説があります。


〔総評〕
1巻を読んだ時点での感想です。

「元奨三段がアマで再起してプロを目指す」という設定が、男女の違いはあれ、たまたま(?)同時期に連載している『リボーンの棋士』と重なります。が、両者はかなり違う点があります。

リボーンの棋士』では、主人公が三段リーグを実力で突破できず、年齢制限で退会しており、「将棋の実力の壁」にぶつかってからの再起となっていますが、本作では主人公が三段リーグを経験せずに「何らかの事情で」退会しており、現時点で実力の底が見えていません。タイトル経験者と同レベルの棋力を示唆している描写もあります。

最初は、里見香奈(現・女流棋士)を想定しているのかと思いましたが、違うようです。主人公の謎(闇?)が非常に多く、どうなっていくのか分かりません。

オビ裏の推薦文の一つに「『月下の棋士』+『3月のライオン』÷2」という表現がありますが、主人公が無双を続けそうな感じが『月下の棋士』、一応主人公を精神面でサポートしそうなキャラがいる点が『3月のライオン』ライクなのかな。ただ、雰囲気は両者とはまるで違っています。謎の多さから、どちらかと言えば『しおんの王』の空気を感じました。

いまのところ、好きなのは『リボーンの棋士』、気になるのは本作『将棋指す獣』というイメージです。(2018Nov11)



【関連書籍】

[ジャンル] 
将棋コミック
[シリーズ] 
[著者] 市丸いろは 左藤真通 
瀬川晶司
[発行年] 
2018年

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