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■コマコマ

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コマコマ(1)
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少年マガジンコミックス
コマコマ
全3巻
[総合評価] C

絵:A-
ストーリー:B
構成:B
キャラ:B

≪コミックセット≫
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【著 者】 米林昇輝
【出版社】 講談社
発行:2005年11月〜2006年3月 ISBN:
定価:410円(5%税込) 17cm
コマコマ(1)
≪1巻≫
2005年11月
コマコマ(2)
≪2巻≫
2006年1月
コマコマ(3)
≪3巻≫
2006年3月


【本の内容】
◆内容紹介
(第1巻) 
一話目を読む(要FLASH)(講談社HP)
授業は聞かない、制服着ない、ドぎついイタズラはお手のもの!荻斗中の超問題児・樹が、棋士を志す青年・聖一に才能を買われて賞金欲しさに名人を目指すことに。早速、張り切る聖一に猛特訓を受けるが……?古いようで新しい! 将棋漫画が遂に登場!!

(第2巻)
再び奨励会へ戻るという聖一に付いて、将棋会館へと来た樹。そこで同じくらいの年頃の少年と対局をすることに! しかし、奨励会の俊英である伊堂郁麿に全く歯が立たず、樹は初めて完膚なきまでに叩きのめされる……。敗戦の悔しさを知った樹は、将棋の修業についに本気で臨むことに!!

(第3巻)
郁磨という天才を知り、真摯な気持ちで将棋に向き合い始めた樹。しかしその矢先、樹は突然引っ越してしまう。それから2年。聖一との約束を果たすため、樹が再び街に戻ってきた! 新しい戦術を身につけ、進化した樹の将棋。しかし、先に棋士になっていた聖一の表情はなぜか沈んでいた……。


【レビュー】
男子中学生が名人を目指す将棋漫画。

【登場人物紹介】
綾部樹(あやべ・たちき):主人公。学校一の問題児(笑)だが、頭脳は天才的らしい。つまらない日常に飽き飽きしている。川原で寝ていたところ、突然空から駒(+四寸盤・脚付き)が降ってきた!聖一と出会い、金のために名人を目指すことになる。1巻表紙の右下、2巻表紙の左、3巻表紙の右の人。
針生聖一(はりう・せいいち):25歳、奨励会三段。樹に「童顔・童貞・駄目男の3D」と揶揄される。奨励会で二歩を打ち、絶望に暮れて捨てた駒(&盤)が樹に当たった。それをきっかけに樹の師匠になる。1巻表紙の左、2巻表紙の左の人。

簡単に言っちゃうと、『ヒカルの碁』のダウングレード版。ストーリーは一応「天才努力型」なのだが、樹が努力しているのかどうかは不明。

物語序盤で、樹がいかに「ダイヤモンドの原石」かを描くエピソードがあるのだが、なんだか設定が微妙。勉強しなくても全国模試で満点を取るとか、将棋を知らないのに棋譜を一瞬で覚えるとか、将棋を覚えてすぐ目隠し将棋ができるようになったとかなのだが、一方で400局も指してまだ六枚落ちだとかはどうなのよ…。

他には、伊堂(2巻表紙右側。偽・塔矢アキラ?)がわくわくしながら樹と指す将棋が横歩取り△4五角だとか、奨励会三段二人がそろって簡単な七手詰を見落としてるだとか、将棋ファンとしてはなんか細かいところが気になっちゃうのよね…。(-_-;)

おそらく、作者はもっと多くのエピソードを用意していたと思うが、十分に披露できないまま打ち切りになってしまった。終盤は駆け足のストーリーで、樹よりも聖一の方が主人公のようになっており、やや消化不良のままエンディングを迎える。なお、3巻の巻末には7pの書き下ろしで真のエンディングが追加されている。

キャラを全員美形にしたのは悪くないが、主人公も含めてほとんどが「性格ブス」ではさすがに共感できない。しかし絵は細い線で丁寧に掛かれ(ときどき手抜きもあるが)、十分及第点レベルだし、伸びシロもありそう。もう少し練りこんでからスタートすれば、かなりいい将棋漫画になっただろうに、と思った。今度はほったゆみ(ヒカ碁の原作者)の原作付きで将棋漫画を描いてほしいな。無理か…orz (2008Mar22)



【関連書籍】

[ジャンル] 
将棋コミック
[シリーズ] 
[著者] 米林昇輝
[発行年] 
2005年 2006年

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