Rocky-and-Hopperの

新・将棋格言集

 
将棋上達の道しるべとなる、数々の「格言」。
このコーナーでは、数多く知られる将棋の格言から
Rocky-and-Hopperがピックアップして紹介していきます。
ただし、プロ棋士などによって書かれているコメントとは異なる、
Rocky-and-Hopperオリジナルの解釈も織り交ぜていきます。

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中級向

上級向

駒の使い方 

駒の使い方|序盤中盤終盤大局観その他


龍は敵陣に残せ 龍を自陣に引いても、飛車と同じくらいの価値しかない。龍はなんとしても敵陣に残して、いつでも暴れられるようにしよう。
簡単に龍を作れるような局面でも、その後に追い返されないように工夫しよう。
 


馬は自陣に引け 馬は敵陣にいるよりも、自陣に引いた方が良い。自陣を強力に守りながら、敵玉をにらむことができるからだ。
振飛車の常套手段△12香(▲98香)は、香をエサに馬を好位置に引かせないと言う意味。
 


銀は千鳥に使え 「千鳥」とは千鳥足(酔っぱらいの足取り)のこと。銀は真後ろには下がれないので、いつでも戻れるように斜めに出たり引いたりする使い方がよい。
でも、棒銀(vs居飛車)のときはまっすぐ進もうね。(*^-^*)
 


一歩千金 歩が一枚あるかないかで、局面は大きく変わることがあるものだ、だから歩は大切にしよう。
てやんでぇ!無い袖は振れぬ、無い歩は打てぬわ。「一歩あったらなぁ」などと思っても仕方ねぇ。意外と役に立たない格言だのう(^◇^;)。
類義語:「歩のない将棋は負け将棋」


歩のない将棋は負け将棋 中終盤、歩切れのために受けに窮することが多い。実際、歩切れの方が不利になることはかなり多い。無駄に歩を消費しないようにしよう。
具体的に言えば、歩が不足気味の時は、タタキの歩の代わりに垂れ歩を使うとか。
類義語:「一歩千金」
 

 

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序盤

駒の使い方|序盤|中盤終盤大局観その他

居玉は避けよ 居玉(開始時の玉の位置)は、王手飛車を喰らいやすい。また、両側から攻められやすいので、戦型をある程度決めたら、玉は動かしておくのがよい。
カニカニ銀や藤井システムは例外。

玉飛接近すべからず 将棋は玉を取りに行くゲームだが、攻めの主力である飛車も狙われやすい(敵の戦力を奪うと同時に味方が戦力アップできるから)。同時に狙われないように、玉と飛車は離しておこう。
角で王手飛車を喰らわないように気を付けてね。
 

飛車先交換三つの得あり 飛車先の歩の交換をしておくと3つの得があるので、チャンスがあればやっておくと良い。
ちなみに、「飛車先交換」というのは居飛車の時のみ。他の筋での歩の交換は「飛車先交換」とは言わない。

大山康晴十五世名人(故人)
1回目のチャンスは見送る
あまり早く仕掛けると、難しい変化になってしまったり、思わぬ落とし穴があるかもしれない。序盤は腰を落ち着けて考えよう。
チャンスは一度きりかもしれないぞ?たった一手の違いで攻めが成立しなくなることもある。「ラストチャンスだ」と思ったら、迷わず仕掛けよう。「もう一度チャンスがある」と思ったら、見送るべし!
 

島朗八段
端歩は心の余裕
端歩を突くことはもちろん何らかの意味がある(玉の懐を広げる、将来の端攻めの準備など)。戦いが別のところで起これば端歩が無駄になることもあるが、端歩を突くくらいの心の余裕は欲しいものだ。
プロや高段者の対局では、端歩が突いてあるかどうかで全く違う展開になることも多い。しかし我々は、端歩を突き合うくらいの余裕があっても良いかもしれないね。(*^-^*)
 

 

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中盤

駒の使い方序盤|中盤|終盤大局観その他

自作
格言

振飛車は△86歩には同歩 居飛車から△86歩(▲24歩)と突かれたときは、まず同歩と取る手から考えよう。
同角とした場合、この角が居なくなったときに△87飛成(▲23飛成)と一手で龍を作られてしまうからだ。また、飛角交換の権利は居飛車側にある。

自作
格言

矢倉は△86歩には同銀 相矢倉で△86歩(▲24歩)と突かれたときは、まず同銀と取る手から考えよう。
同歩とした場合、継ぎ歩が厳しくなる場合が多いからだ。


まさあきくん作
玉と逆の桂馬を使え
玉と反対の側の桂馬を使えれば、攻めは切れることは無いと思います。
居飛車側は特にそうですね。
 

 

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終盤

駒の使い方序盤中盤|終盤|大局観その他

玉は包むように寄せよ 初心のうちは、どうしても王手王手で相手玉を追ってしまうが、一方向から追いかけるだけではなかなか捕まらない。挟み撃ちにするようにしよう。
超初心者同士や縁台将棋では、挟み撃ちを卑怯呼ばわりする人がいるが、上達に欠かせないテクニックである。
類義語:王手は追う手、王手するよりしばりと必至
 


?

三桂あって詰まぬことなし 桂馬が3枚もあれば必ず詰むということ。
いやぁ、詰まないでしょう。ほとんどの場合。
関連:四桂あって邪魔になる
 

長い詰みより短い必至 実戦では、手順の長い即詰みを狙うと間違いやすいので、手数の短い必至で迫った方がよい。
詰みがあるのなら詰めた方がいいと思うよ。詰みがないときや分からないときは、必至を狙っていこう。
 

負けても一手違いに指せ 終盤で自陣にすべての持駒を投入して籠城しているようでは、勝てる見込みは全く無くなる。たとえ攻め合い負けが分かっていても、相手が緩めば勝てるように、頓死などを狙っておこう。
いわゆる「形作り」には、このような意味もある。こちらの詰めろを敵が見落として必至を掛けてきたりすれば、逆転勝ちできるのだ。また、敵を焦らせ読みを狂わせる効果も期待できる。
関連:攻めるは守るなり
 


上?

打歩に詰みあり 打歩詰めになってしまいそうな局面では、工夫をすれば打歩詰めを回避して詰めることができる。
倶楽部24で500戦指して、打歩詰めの形になったのは2〜3度だけ。あまり実感する機会のない格言。でも詰め将棋では忘れたころに見かける。

 

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大局観

駒の使い方序盤中盤終盤|大局観|その他

不利なときは戦線拡大 中盤で不利になりそうなときは、他のところでも戦火を挙げて局面をできるだけ紛れさせるのがいい。
ちなみに、完全に不利になってからでは遅い。
 

攻めるは守るなり 自陣を攻められているからと言って、直接守る手ばかり考えてはいけない。相手以上に厳しい攻めを見せて、相手の持駒を受けに使わせてしまったり、攻め駒を素抜いてしまったりする手も考えてみよう。
守ってばかりではジリ貧になる。
関連:負けても一手違いに指せ
 

森下卓八段
駒得は裏切らない
駒得していればそう簡単に負けることはない。
ただし、角金/金桂/角桂/角香など性質の異なる駒の交換は、安易に駒得と思わない方がよい。特に頭の丸い駒(角桂)は注意。
 

まさあきくん作?
遊び駒は相手にするな
たとえタダで取れそうな駒でも、全く機能していない駒を取りに行くのは方向違いである。
特に空振りに終わった棒銀など。

 

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その他

駒の使い方序盤中盤終盤大局観|その他

kemeさん作
切れ負け将棋より指し切り将棋
時間切れで負けるよりも、指し切って負けた方が気持ちがよい。
時間切れで負けると悔しいですね。
 


四桂あって邪魔になる 桂が4枚もあっても使いどころがない。
持駒が邪魔になることなどあるのだろうか?
関連:三桂あって詰まぬことなし
 

中?

木村義徳八段
スランプも三年続けば実力
負けが込んでいるときに、「スランプだから」と言っていられるのはせいぜい3年までである。3年たっても負け続けているのなら、自分が弱くなっただけなのだ。
年間対局数が数十局のプロ棋士が「3年」なら、1年に数百局指す我々24戦士は、「スランプも三ヶ月続けば実力」といったところか。
 

上?

塚田正夫名誉十段(故人)
勝つことは偉いことだ!
実力が同じでも、勝てなければ何にもならない。勝った方が偉いのだ。
勝負の世界は厳しい。しかし勝負とは常に微差。「いつも一手違いで・・・」というのは、弱いからなのだ。
 

平手将棋に必勝法なし ←読んだ通り。
世界中で一手交替で指すゲームは、先手必勝だったり(ハンデなしなら囲碁は先手必勝だそうな)後手必勝だったり(オセロ)。「将棋は先手必勝か?」プロでは1999年にはじめて後手の勝率が先手を上回った。まだまだこの結論は出そうにない。
 

坂田三吉、端歩も突いた 歌詞の一部。昭和37年2月、▲木村義雄八段vs△坂田三吉(京都南禅寺)で、▲76歩(18分)△94歩(12分)と突いたこと。木村八段は、56分考えて▲56歩と指した。
先手番で初手に端歩はたまに見られる。わざと後手になったと思えばいい。後手番で初手に端歩は、あまり良くないようだ。「月下の棋士」の氷室は、後手で端歩突いて作戦負けにならないのかな?
 

木村義徳八段
居飛車で急戦、強気で攻める
弱いのが強いのに勝つ方法。将棋は長引けば長引くほど実力のある方が間違いにくい。下手は激しい攻め合いに出て短期決着を目指す方が勝つ確率は高い。
57銀左戦法、鷺宮定跡、横歩取り(取らせ)空中戦、相腰掛け銀が有効か?級位者どうしなら、原始棒銀も有効かもね。他にも急戦はたくさんあるけど、居飛車の方が急戦にしやすいのかな。