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SUN-MAGAZINE MOOK 名人直伝 これぞ実力UPの近道 羽生の三手詰 三手の読みで集中力・持続力・判断力を鍛えよう! |
[総合評価] B 難易度:★★ 見開き1問 内容:(質)B(量)C レイアウト:A 解答の裏透け:C 解説:A 読みやすさ:A 初級〜中級向き |
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【監 修】 羽生善治 | ||||
【出版社】 マガジン・マガジン | ||||
発行:2011年5月 | ISBN:978-4-89644-764-4 | |||
定価:800円(5%税込) | 196ページ/18cm |
【本の内容】 |
【構成】相崎修司 ・将棋の禁じ手 ・詰将棋のルール 第1章 集中力を高める三手詰=27問 第2章 持続力を伸ばす三手詰=27問 第3章 判断力を研ぎすます三手詰=27問 ・実戦詰将棋にチャレンジ!=3問 ・【インタビュー】名人直伝 実力UPの近道 (1)羽生名人と詰将棋 (2)普通の手を指す事が大事 (3)包むように寄せる (4)とん死と詰み逃し (5)実戦での詰むや詰まざるや ・【コラム】羽生名人が挙げる終盤の名手順 (1)30手を超えた長手数の詰み (2)奇跡的に実現した角の“不成” (3)惜しくも詰まなかった名局 ◆内容紹介 『羽生の一手詰』に続く、大好評シリーズ第2弾。将棋の基本「三手の読み」を徹底的に鍛える三手詰ドリル。駒字を使った見やすくきれいな盤面図。バトルロイヤル風間氏による4コマ漫画・イラスト等、ビジュアル的にも楽しい一冊です。 問題のほかに、インタビュー<名人直伝 実力UPの近道>や、羽生名人と将棋界にまつわる<将棋クイズ>、羽生名人が実際の対局で指した次の一手を考える<実戦詰将棋にチャレンジ!>や、羽生名人が選ぶ<将棋史上に残る名詰め手順>など企画ページも盛り沢山。将棋ファンにもたいへん読み応えのある内容です。 |
【レビュー】 |
3手詰オンリーの詰将棋問題集。 ちょうど一年前に発売された『羽生の一手詰』(羽生善治監修,マガジン・マガジン,2010.05)はコンビニなどでも売られ、普段は将棋に縁遠い読者層に一定のアピールをした。 その続編となるのが本書で、今度は3手詰だけを集めて作られている。 本書の内容を紹介していこう。 3手詰問題は全部で81問。通常の詰将棋本と比べれば少なめ。初心者向けの詰め手筋問題として有名なものもちょくちょく出てくる。前作と同様、図面は大きく、駒は駒型の絵で書かれているが、持駒は活字のみ。図面の右上に10字程度の短いヒントがある。第1章〜第3章と3つに分かれているが、難易度や傾向に大差はない。強いて言えば、第3章は両王手の問題がやや多めに出てくる。 なお、最後の「実戦詰将棋にチャレンジ!」は3手詰ではない。有段者にとってはいずれも易しいが、手数は7手〜15手とやや長いので、3手詰がちょうど良いと感じている人は、最初の1手でも当たればよいだろう。 解説は、正解図1枚+失敗図1枚+解説文100字程度。矢印を使って駒の移動を示しているので、初心者にも分かりやすい。失敗手順や変化手順の解説がしっかりしているし、もちろん変化同手数の場合は両方正解になることが書かれていて、オーソドックスながら丁寧な感じ。ただし、今回も解答の裏透けは改善されていない。 問題図の最下段には、前作では「羽生ペディア」だったが、本書では「将棋クイズ」が載っている。将棋のトリビアを三択で出題し、次ページ(裏)に解答と解説がある。羽生と関係ないものも多い。今回はマニアでも全問正解は難しいかもしれない。「ガラスの仮面」が阪田三吉をモデルにしていたとは知りませんでした。 前作同様、問題十数問ごとの合間に、2pずつの「羽生インタビュー」や、羽生が印象に残っている実戦の詰みの紹介、バトルロイヤル風間の漫画などが挿入されて、息抜きになっている。羽生インタビューは、今回は実戦での実力アップに関する話が多い。ちなみにカバーを外すとバトルロイヤルのイラストが描いてある。 将棋の本としてはかなりライトな作りで、マニアには物足りないだろうが、初心者にはちょうど良いだろう。個人的には、さすがに今回は誤答しなかったので少しホッとしています(笑)。 ただし、1手詰から3手詰への移行は初心者にとってはかなりのハードルで、本書も挫折する人が多いかもしれない。ちなみに1手詰と3手詰と架け橋は、『将棋3手詰入門ドリル』(椎名龍一,池田書店,2008)がかなり良い。逆に本書をある程度クリアできた人は、将棋の素質が十分あるので、ぜひ指し将棋にもトライしてみてほしい。(2011May25) ※誤植・誤字等(初版第1刷で確認): p86 ×「失敗図 △2三桂成まで」 ○「失敗図 △同玉まで」 p170 第74問解説の失敗図がまったく違う図面で、第75問の失敗図が使われている。 |