zoom |
消えた戦法の謎 あの流行形はどこに!? |
[総合評価] S 難易度:★★★★☆ 図面:見開き4〜5枚 内容:(質)A(量)A レイアウト:B 解説:A 読みやすさ:B 有段者向き |
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【著 者】 勝又清和 【編 者】週刊将棋 | ||||
【出版社】 毎日コミュニケーションズ | ||||
発行:1995年12月 | ISBN:4-89563-645-3 | |||
定価:1,165円 | 223ページ/19cm |
(文庫版) zoom |
MYCOM将棋文庫(10) 消えた戦法の謎 あの流行形はどこに!? |
[総合評価] S 難易度:★★★★☆ 図面:見開き4〜5枚 内容:(質)A(量)A レイアウト:B 解説:A 読みやすさ:B 有段者向き |
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【著 者】 勝又清和 | ||||
【出版社】 毎日コミュニケーションズ | ||||
発行:2003年5月 | ISBN:4-8399-1091-X | |||
定価:700円 | 243ページ/18cm |
【本の内容】 | ||||||||||||||||||||
◆内容紹介(MYCOMホームページより。青字部分は文庫版特有) |
【レビュー】 |
プロでかなり流行したのに、次第に指されなくなる戦法。または、ある日突然指されなくなる戦法。本書は、そんな“消えた戦法”にスポットライトを当て、戦法が消えた理由を流行の歴史を追いながら説明した本である。文庫版が出るまでは、中古市場でもっとも欲しがられた本の一つだ。 各節の流れはだいたい次のようになっている。 (1)戦法の基本的な考え方、 (2)一号局(または代表局)から隆盛までの流れを実戦例を追いながら解説、 (3)ターニングポイントとなった一局、 (4)戦法の権威者へのミニインタビュー(←これは他書にはなかなかない!) 興味のある戦法から読んでも十分楽しめるが、各節でつながりのある場合が多いので、できるだけ章の始めから読むことをオススメする。 戦法が消える理由はいくつかあるが、 (1)対策決定版が出た、 (2)優秀すぎて避けられるようになった、 (3)他にもっと面白い指し方が出てきた、 の3つくらいに分けられるようだ。 “消えた戦法なんて使えないじゃん”と思うなかれ。戦法によってはアマ三〜四段くらいではいまだに猛威を振るっているものもあるし、もし指されたときの対策のために知っておきたいものばかりである。どの戦法も最低一冊は定跡書が出ているが、多くは戦法流行時に書かれているし、流行が衰えてくると誰も本を出さない。そのため、実際の対策はアマにはほとんど知られていないことが多い。本書はそのような“大事な隙間”を十分に補完してくれる、貴重な存在である。 また、読み物としても十分面白い。棋譜部分を脳内で追うのは少々つらい(20手くらいは一気に進む)という人は、文章部分だけを読んでいっても楽しめる。ただし、ある程度の定跡の知識は必要だし、プロの実戦例の解説が中心なので、はっきり有段者向けだと思う。(2004Jan12) |