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棒銀一直線 将棋がもっと楽しくなる! |
[総合評価] A 難易度:★★★★ 図面:見開き4枚 内容:(質)A(量)A レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:A 上級〜有段向き |
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【編 者】 週刊将棋 | ||||
【出版社】 毎日コミュニケーションズ | ||||
発行:1994年9月 | ISBN:4-89563-606-2 | |||
定価:1,165円 | 223ページ/19cm |
【本の内容】 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
◆内容紹介 |
【レビュー】 |
急戦・奇襲・変則の棒銀戦法の定跡書。ナナメ棒銀も含む。 本書は「外伝シリーズ」の一つで、読みやすさには定評がある。図面はすべて棒銀側が手前になっている。後手限定の戦法もあるので、そのときは「便宜上先後逆」。ただ、本書の対象棋力は有段者だと思うので、先後はそのままの方が良かったと思う。 ひとくちに棒銀といっても、いろいろなものがある。代表的なものは相掛かり原始棒銀・角換わり棒銀・対振飛車棒銀などだが、本書で扱っているものはちょっと変わったものが多い。逆にオーソドックスな棒銀は扱っていない。 第1章・第3章・第5章・第7章はプロでも使う有力な棒銀。これらは相手がちょっと対応を誤れば一気に優勢に立てるし、本格的な対策を講じてきても互角に戦える優れものばかり。もちろん研究が必要だが、得意戦法とするのにオススメの棒銀たちだ。 一方、第2章・第4章・第6章は奇襲、ハメ手色が非常に濃い。序中盤で相手に疑問手を指させてあり、それを根拠に攻めが成功していることが多い。本書を読んでいて、途中でその疑問手に気づけば立派な有段者だ。一発勝負として用いるならなかなか面白いが、正確な対応をされると苦しくなることも多いので、得意戦法とするのはやや疑問。むしろ、一発もらわないように知っておくのは良い。 第8章・第9章は展開に応じて用いる感じで、結構有力。バリエーションの一つとするのが良い。 「持ってなくてもなんとかなるかな…」という印象だったが、他書に載っていない戦法が多いので、少々甘めのAとしました。(2004Oct03) |