最強将棋21 四間飛車破り【居飛車穴熊編】 |
[総合評価] S 難易度:★★★★☆ 図面:見開き4〜5枚 内容:(質)S(量)S レイアウト:A 解説:S 読みやすさ:A 有段〜高段者向き |
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【著 者】 渡辺明 | ||||
【出版社】 浅川書房 | ||||
発行:2005年6月 | ISBN:4-86137-010-8 | |||
定価:1,470円(5%税込) | 248ページ/19cm |
【本の内容】 | ||||||||||||||||||||
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【レビュー】 |
△四間飛車vs▲居飛車穴熊の定跡書。 居飛車穴熊が流行し始めてからおよそ25年。その間に、四間飛車側もさまざまな対策を打ち出し、「正しい居飛穴の組み方」は徐々に変わっていった。 手順だけでなく、囲いの形も変化。大雑把にいうと、下図のような感じで変化している。特に右図は「松尾流穴熊」と呼ばれ、ここ数年で現れた囲い方である。 本書では、第1章・第2章で「居飛穴の理想形」の変遷をたどり、第3章〜第5章で最新の居飛穴戦を解説。特に第3章以降は「松尾流穴熊」をめぐって、組みたい、組ませたくないの攻防が展開される。 姉妹書の『四間飛車破り【急戦編】』と同様、基本的に解説は1頁単位で区切られる(場合によっては2〜3頁)。頁の内容により、難度が[基本][上級][プロ級]と3段階で表示されている。 [基本]:数多くの定跡書にも書かれている変化で、まさに“基本”。とはいえ、[基本]を全てマスターできているならアマ四段は確実。 [上級]:古い定跡書には載っていないものの、ここ10年くらいで出てきた変化で、すでにプロ的には常識化しているもの。 [プロ級]:最新の実戦で現れたものや、難解な変化を含んでいて研究課題となっているもの。 本書では[上級][プロ級]は少なめ。代わりに(?)各章末に「復習問題」が用意されている。基本的には本文中で一度解説した局面なので、答も本文を見直す形式を採っている。 わたしはあまり居飛穴を指さないので、居飛穴特有の細かい中盤の動きは難しく感じた。しかし渡辺の文章は確かに明快で分かりやすく、読んでるときは非常に頼もしく思えた。 対△四間飛車なら同一の局面になる可能性はかなり高いと思われるので、居飛車穴熊をメインの武器にしている人にはまさに“基本の一冊”だろう。(2007Jan04) ※誤字・誤植等: p22, 26 △「ビック4」 ○「ビッグ4」 書籍内ではあらかた「ビッグ4」と記述されているが、2箇所だけ「ビック4」になっている。(第5刷,パルテノンさんご指摘thx!) |
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