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サクサク解ける 詰将棋練習帳 風の巻 |
[総合評価] A 難易度:★★☆ 〜★★★☆ 見開き1問 内容:(質)A(量)A レイアウト:A 解答の裏透け:A 解説:B 中級〜向き |
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【著 者】 詰将棋パラダイス/編 | ||||
【出版社】 マイナビ出版 | ||||
発行:2017年6月 | ISBN:978-4-8399-6334-7 | |||
定価:1,339円(8%税込) | 416ページ/15cm |
【本の内容】 |
・詰将棋=200問+α 第1章 3手詰 001〜040 第2章 5手詰 041〜100 第3章 5手詰 101〜160 第4章 7手詰 161〜200 ・【コラム】自己紹介/詰将棋のきっかけ/自慢の一作/目標は一万作 ◆内容紹介 将棋上達の最短ルートは短手数の詰将棋を数多く解くことだと言われます。 詰将棋を解くことはどんな戦法を得意にしているかに関係なく、将棋を指す方全員の棋力アップに役立つもので、やって無駄になることがありません。詰将棋を頭のなかで考え、玉を詰ますのを繰り返すことで将棋の基礎体力となる「読む」力が磨かれますし、詰みテクニックを学ぶこともできます。 本書は詰将棋専門誌「詰将棋パラダイス」編集による詰将棋問題集です。形がキレイで解きやすく、棋力アップにつながる3〜7手詰200問を収録しています。 サクサク解いて、ドンドン将棋の力を磨いてください。 |
【レビュー】 |
3〜7手の超短手数詰将棋の問題集。 本書は「詰将棋パラダイス/編」となっているが、問題の製作者はすべて須藤大輔氏である。須藤氏は、詰パラのスタッフを1996年からやっている。えっ、ピンとこない?では、「詰パラのWEBサイトの“Try everyday!”の出題者である」といえば、多くの人が「あっ、そうなんだ!」となると思う。 “Try everyday!”では、1999年からすでに18年間、3〜7手詰を毎日1題ずつ出題。サイトの下の方にある様に、まれに出題されない期間があるものの、すでにその数は六千を超えている。最新の5題以外は基本的に見られなくなる仕様なので、頻繁に訪れている人も多いだろう。 本書は、その“Try everyday!”から、200題を撰集したものである。初出の出題日は記載がないが、詰パラのメモによれば「初期発表作品、幻(?)の200作」とのこと。当時からサイトに通っている人も、すっかりお忘れだろう(笑)。 詰パラだからと身構える必要はなく、難易度は標準的で、Lv.3〜Lv.7くらい。配置も比較的コンパクトなものが多く、実力をつけるにはちょうど良い。 ただし、詰パラなので、形式的な部分にはちょいちょいこだわりがある。下記に、形式的に名前の突く問題をリストアップしておく。 030 初形曲詰「X」 041 小駒図式 042 初形「小さなY」 045 小駒図式 094 詰め上がり「3」 098 盤面七色図式 コラム(3) 双方順列着手 106 小駒図式 127 盤面七色図式 144 盤面七色図式 170 飛角図式 177 初形曲詰「P」 193 双玉問題(+合駒) 本書の問題図ページでは、ヒントが1行、難易度表示が3段階、手数表示あり(章ごとに明記)。解答の裏透けは網掛けで対策バッチリ。 解き方のコツを少々。本書の3手詰では、初手での「退路に捨て駒」と「焦点に捨て駒」を意識しておくとよい。5手詰では、先の2つに加えて、「邪魔駒消去」と「守り駒を誘導して質駒にしておく」(変化を詰ますため)があるかも、と気を付けておこう。7手詰では、実際に駒を取る順も想定しておこう。 難易度的には、後半に歯ごたえの強い問題がちょいちょいあるが、全体的には難易度☆3でもそこまで難しいと感じるものは少なかった。5手詰専門の本で自信を付けた人には、ピタッとくる一冊だと思う。(2017Oct08) |