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羽生の法則
Volume 5 玉の囲い方 |
[総合評価] C 難易度:★★ 図面:見開き4枚 内容:(質)B(量)B レイアウト:A 解説:B 読みやすさ:A 初級〜中級向き |
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【著 者】 羽生善治 【協 力】 木屋太二 | ||||
【出版社】 日本将棋連盟 | ||||
発行:2006年6月 | ISBN:4-8197-0383-8 | |||
定価:1,365円(5%税込) | 223ページ/19cm |
【本の内容】 | ||||||||||||||||
◆内容紹介 |
【レビュー】 |
序盤の定跡書、のようなもの。 たいていの入門書には、代表的な囲いの形がいくつか紹介されている。しかし載っている戦法は少なく(たとえば棒銀と四間飛車、など)、その囲いがどのような戦型で使えるのか、実際にどのように組んでいくのか、ということを詳しく書いた本はあまりなかった。定跡書を読めば分かることだが、入門書の次に読むような本は見当たらない。 本書では、序盤の「戦型の決め方〜玉の囲い方〜開戦」までを順を追って解説。手順は駒がぶつかるまでで(一部はもう少し先の分かれまで)、中盤以降の戦い方は書かれていない。 単に手順を進めていくだけの解説にはやや不満。たまに「○○では△△もある」と変化の紹介や、手順の意味の解説もあるが、「○○は定跡の仕掛け」「△△は受けの形」など、初級者には十分でない。「意味は分からなくていいから暗記しなさい」ということだろうか? できれば、「矢倉はなぜ▲6八銀と上がるの?▲7八銀ではいけないの?」とか、「角換わりの▲8八銀で▲6八銀でも同じでは?」とか、「居飛車の右銀を上がるとき、▲4八銀のときと▲3八銀のときがあるのはなぜ?」など、初級者が持つ駒組みの疑問をとことんスッキリさせてほしかった。 初級の頃は、プロと同じように囲いを組めるだけですごく楽しかった。あとは余韻のようなものだった(笑)。当時のワクワク感を期待して読んだのだが、個人的にはやや期待はずれ。テーマ的には面白いと思うので、あとは作りこみ次第だと思う。(2006Nov28) ※「羽生の法則シリーズ」は4巻で終わったはずだったが……、まだ続くのだろうか? ※これまでの4巻とはレイアウトが変更になり、「羽生の頭脳」と同じレイアウト。 |