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羽生の頭脳 5 最強矢倉・後手急戦と▲3七銀戦法 |
[総合評価] B 難易度:★★★★ 図面:見開き4枚 内容:(質)A(量)B レイアウト:A 読みやすさ:A 上級〜有段向き |
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【著 者】 羽生善治 | ||||
【出版社】 日本将棋連盟 | ||||
発行:1993年1月 | ISBN:4-8197-0314-5 | |||
定価:971円 | 222ページ/19cm |
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羽生の頭脳 6 最強矢倉・森下システム |
[総合評価] B 難易度:★★★★ 図面:見開き4枚 内容:(質)A(量)B レイアウト:A 読みやすさ:A 上級〜有段向き |
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【著 者】 羽生善治 | ||||
【出版社】 日本将棋連盟 | ||||
発行:1993年4月 | ISBN:4-8197-0315-3 | |||
定価:971円 | 222ページ/19cm |
【本の内容】 | |||||||||||||||
◆5:最強矢倉・後手急戦と▲3七銀戦法
※第1章:初手から▲7六歩△8四歩▲6八銀△3四歩に、本書では▲7七銀。現在の主流は▲6六歩。 |
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◆6:最強矢倉・森下システム
※第1章は5巻の続き。 |
【レビュー】 |
▲3七銀戦法と▲森下システムがメインの矢倉定跡本。膨大な変化を本定跡だけに絞って、がんばって詰め込んだ感じ。そのせいか、羽生の頭脳シリーズの中で、矢倉の5・6巻だけ実戦編がない。 出版時期の近い『現代矢倉の基礎知識』と比べて、こちらは変化の広さよりも解説に重点が置かれている。他のA級定跡本と比較すると、かなり本筋に絞って書かれているので理解しやすい。 このころの▲3七銀戦法では、「4六銀-3七桂の形を作らせては後手が面白くない」という考え方が主流で、特に5巻では後手が▲4六銀型を拒否する指し方をメインに解説している。プロでは「▲4六銀型を拒否するのは難しい」という結論に落ち着いているようだが、本当に微差なので、アマの将棋にはまだまだ頻繁に登場するだろう。▲3七銀戦法を指す人と後手矢倉を受ける人には必修課題である。 また、森下システムは後手スズメ刺しが優秀で(というか、「先手番なのに受身になるので面白くない」という理由で)一時期すたれたが(『現代矢倉の思想』等を参照)、時代が一回りして(?)再び見直されつつある。すなわち、森下システムは古くて新しい戦型だといえるだろう。最近では竜王戦(2002)で▲森下システムvs△スズメ刺しが2局も登場し、大いに話題を呼んだ。復習のつもりで読んでおきたい。(2003Jun19) 〔2011Feb25追記〕 分岐チャートを作成したので参考にしてください。 |