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第二十期竜王決定七番勝負 激闘譜 渡辺明 VS 佐藤康光 |
[総合評価] C 難易度:★★★☆ 図面:見開き1枚 内容:(質)B(量)C レイアウト:A 解説:B 読みやすさ:A 中級以上向き |
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【編 者】 読売新聞社 | ||||
【出版社】 読売新聞東京本社出版局 | ||||
発行:2008年3月 | ISBN:978-4-643-08003-2 | |||
定価:1,890円(5%税込) | 254ページ/19cm |
【本の内容】 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【竜王】渡辺明 (防衛) 【挑戦者】佐藤康光棋聖
・「初の4連覇達成、1勝の重みを痛感」(竜王・渡辺明)=4p |
【レビュー】 |
竜王戦の観戦記。読売新聞に掲載された観戦記から主要なものをピックアップ。 竜王三連覇中の渡辺に、前年に引き続き佐藤康が再び挑む。ただし、佐藤は昨年の「6連続タイトル戦登場(挑戦5回)」という勢いはまったくなく、七番勝負開幕前は当年勝率5割、しかもA級順位戦は5連敗中という中での挑戦だった。一方の渡辺も勝率は5割カツカツ、B級1組順位戦では1勝5敗と本調子には程遠く、「不調同士」の七番勝負となった。 調子の良し悪しは将棋の内容にも現れる。近年のトッププロ同士の戦いでは、互いに手を殺し合う地味な展開が多く、またいったん形成が傾いてしまうと逆転するのが難しい傾向があるのだが、今期七番勝負では派手な手が多く出現し、また何度も逆転があった。ただしこれは観ている方にとってはスリリングで感情移入しやすく、面白い勝負だったと思う。 個人的には、第6局の佐藤の△3三金と渡辺の▲9八飛(棋史に残る手とされている)が見られただけで満足である。 なお、今期からは観戦記以外の部分に細かい変更がいくつかあった。 (1)「シリーズ展望」(読売新聞に掲載されたもの)が追加 (2)ランキング戦の紹介で、決勝トーナメント進出者の抱負コメントを追加 (3)竜王獲得者のコラムが4pに増量(従来比33%up) で、お約束どおり、また値上げしています(涙)。(2008Jun18) |