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第十五期竜王決定七番勝負 激闘譜 羽生善治 VS 阿部隆 |
[総合評価] C 難易度:★★★☆ 図面:見開き2〜3枚 内容:(質)B(量)C レイアウト:A 解説:B 中級以上向き |
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【編 者】 読売新聞社 | ||||
【出版社】 読売新聞社 | ||||
発行:2003年3月 | ISBN:4-643-03005-4 | |||
定価:1,700円 | 269ページ/19cm |
【本の内容】 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【竜王】羽生善治 (防衛) 【挑戦者】阿部隆七段
・「思い出に残るシリーズ」(竜王 羽生善治)=3p |
【レビュー】 |
竜王戦の観戦記。読売新聞に掲載された観戦記から主要なものをピックアップ。 格調高き「本筋」を好む、挑戦者・阿部(この話は観戦記中で何度か登場する)。第1局(千日手)を除くと、相矢倉と横歩取りで占められた本シリーズだが、いずれも奇襲・速攻めいたものはなく、どれも本格将棋だった。 いきなりの二連続千日手から始まり、全9局の大熱戦。序盤こそ2連勝とリードした羽生竜王だったが、あとの5局は星の上でも盤上でも押されまくりだった。特に最終局は終盤まで勝ちが阿部の手中にあり、大ピンチだった。あとがき(西条耕一)の「防衛の感想を聞かれた羽生。扇子を持つ手は震え、唇が曲がっていた。これほど取り乱した羽生を見たことがなかった」という言葉が全てを物語っている。結果としてなんとか三冠を維持、第一人者としての面目を保った羽生だが、恒例の3pコラムでも反省しきりだった。 第34期名人戦(中原vs大内)を彷彿とさせる展開だった、今回の第15期竜王戦。大内は再び名人戦の舞台に上がることはなかったが、阿部にリベンジのチャンスはあるのだろうか。順位戦A級にも手が届くところまで来ているし、可能性は十分あるだろう。期待したい。 なお、前期から表紙を大幅刷新した本シリーズだが、今期もいくつかの変更点がある。 (1)デザインがすこし変更。(「第1局」「第3譜」などが囲まれて目立つようになった) (2)コラム→エピソード。(基本的に同じ?) (3)ページ数大幅アップ、いままでで最厚。(今期のみの変更点?) (4)定価も密かにアップ…。(たぶん来期下がることはないでしょう(T_T)) (5)千日手局も掲載あり。(第14期のレビューでσ(^-^)が文句言ったからか?←時期的にも違うぞ)(2003Aug23) |