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第五十期将棋名人戦 全記録 |
[総合評価] D 難易度:★★★☆ 図面:見開き1枚 内容:(質)A(量)C レイアウト:A 解説:B 読みやすさ:B 中級以上向き |
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【編 者】 毎日新聞社 | ||||
【出版社】 毎日新聞社 | ||||
発行:1992年10月 | ISBN:4-620-50470-X | |||
定価:2,718円 | 189ページ/22cm/H.C. |
【本の内容】 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【名人】中原誠 (防衛) 【挑戦者】高橋道雄
・名人戦半世紀の歩み(加古明光)=7p |
【レビュー】 |
名人戦の観戦記。 高橋はA級3期目での初挑戦。とはいえ、これまでに王位3期、棋王・十段各1期を務め、すでに九段に昇段していて、貫禄十分。満を持しての名人戦である。 高橋は当時、中原をかなりの苦手としていたが、フタを開けてみれば得意の矢倉で3勝1敗と圧倒的優位に立った。中原の調子が悪く、暴発が目立った前半戦だった。過去の名人戦では、1勝3敗からの逆転はなく、「高橋新名人誕生か」の空気が漂う。 カド番に追い込まれた中原は、「矢倉では勝てない」と思ったのか、矢倉を回避して相掛かりと横歩取りに誘導。これが奏効し、伸び伸びとした中原らしい指し回しで追い上げる。一方の高橋は堅さが目立ち、ついに逆転防衛されてしまった。しかし相手の得意を受けて立てなかった中原は、これが最後のタイトルとなった。 今期は第7局までもつれたので、例によって七番勝負以外の棋譜は掲載なし。観戦記3局を担当したK記者が割とまともな記事だったのは意外だった。(2005Mar30) |