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一手決断☆将棋戦法(8) 森安流 力戦四間飛車 |
[総合評価] C 難易度:★★★ 図面:見開き4枚 内容:(質)B(量)C レイアウト:A 解説:B 読みやすさ:B 中級〜上級向き |
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【著 者】 森安秀光 | ||||
【出版社】 筑摩書房 | ||||
発行:1986年7月 | ISBN:4-480-67008-4 | |||
定価:780円 | 206ページ/18cm |
【本の内容】 | ||||||||||||
◆内容紹介(表紙より) |
【レビュー】 |
▲四間飛車の解説書。実戦譜をベースに解説。 タイトルに「力戦四間飛車」とあるが、内容は居飛穴対策3つと対左6四銀急戦。特に「力戦」ぽい戦型ではない。ただし、森安は中盤の指し方(特に左金の扱い方)に特徴があるので、その意味では立派に「森安流」である。 第1章は居飛穴対策。メインは▲7五銀型(左図)。この形は駒組みが分かりやすいし、現代でも先手が望めばこの形が出現する確率は高い。ただし一気に攻め潰せるというものではなく、居飛穴の動きを抑えながらじりじりと優位を拡大していく、という指し方なので、意外に指しこなすのは難しそう。本章では、他にオーソドックスな▲6六銀型(中央図)、石田流への組み替え(右図)なども解説している。 また第2章では△左6四銀戦法(左図)に絞って急戦対策を解説。▲4六歩型や▲5六歩型など、どの形でも互角以上に戦えるとのこと。変化が少し古くなっている感じがするが、先手四間飛車vs急戦を扱った棋書はあまり多くないので、古いことを承知で参考にすると良い。 同時期に発売された『だるま流森安の振り飛車のススメ』(MYCOM,1986.7)と比べて、こちらの方が全体的に対象棋力が安定した解説が良い。戦型が絞り込まれていて量が少ないのでCにしたが、級位者向けの戦法解説書としてはまずまずだと思う。シリーズ全10冊の中でも良い方。(2005Aug28) |