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■精選必至200問

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精選必至200問
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パワーアップシリーズ
精選必至200問
実戦的な傑作問題集
[総合評価] A

難易度:★★
〜★★★★

見開き2問
内容:(質)A(量)A
レイアウト:A
解答の裏透け:A
解説:B+
中級〜有段向き

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【著 者】 青野照市
【出版社】 創元社
発行:2010年2月 ISBN:978-4-422-75124-5
定価:1,050円(5%税込) 208ページ/18cm


【本の内容】
・必至とは/必至のルール=3p
・1手必至(第1問〜第100問)
・3手必至(第101問〜第200問)

◆内容紹介
必至とは相手玉を受けなしで詰む状態に追いこむこと。とはいえ、将棋の終盤戦でいきなり相手玉が詰んでしまうことはない。詰みに至る前にまず「詰めろ」を掛けなければならず、その「詰めろ」が受かるか受からないかを正確に読めなければ失敗する。必至問題は、その解答で本当に玉方に受けがないかを読む必要があるため、詰将棋より読む量ははるかに多い。終盤を強くする最高のエキスを得るために必携の一冊。


【レビュー】
体感的な難易度1手と3手の必至問題集。

本書は前半の100問が1手必至、後半の100問が3手必至になっており、構成やコンセプトは同シリーズの『
1手・3手必至問題』(沼春雄,創元社,2007)とまったく同じ。

1手必至の最初の方と3手必至の最初の方は、よく知られている習作的な問題で、比較的易しい。

こういう問題集は前から順番に解いていきたくなるが、1手必至の後半は詰み筋がかなり難しいものもあった。第56、60、78、96問は個人的に難しいと思う。また第81問は易しく感じたので、必ずしも難易度順ではない。

私の体感的な難易度は右図の通り。1手必至で難しい問題が続いたら、さっさと諦めて3手必至にチャレンジしていくのも一つの手だろう。なお、第98問〜第100問だけは玉方の持駒が限定されており、難易度もかなり易しめである。

サブタイトルには「実戦的な〜」とあるが、実戦に現れそうな筋とまず現れそうにない筋とが混在している。どちらかといえば、3手必至の方が実戦で使えそうな筋が多かった。

問題数と質については、十分満足できるレベル。また、裏透け対策は完璧に施されていて、答えの裏に当たる部分が黒ベたで塗りつぶされている。ヒントは問題図下側に1行だけだが、必至慣れした人には大きなヒントになることがあるので、気になる場合は隠そう。

解説は、ある程度必至問題に慣れた人なら十分といえる解説量である。ただし、(スペースの都合で?)詰み筋などが省略されている場合もあり、『
寄せの手筋200』(金子タカシ,浅川書房,2010)や『寄せが見える本【基礎編】』(森けい二,浅川書房,2004)などと比べるとやや足りない。また、必至の決まり型についてはサラッと書いてあるだけなので、必至問題に不慣れな人は「なぜこれで必至?」と思うかもしれない。

級位者から有段者まで対応した本ではあるが、基本的には『
寄せの手筋200』『寄せが見える本【基礎編】』の2冊をクリアした人にとってちょうど良い本だと思う。(2010May14)

『精選必至200問』の出題ミス・別解等まとめ



【関連書籍】

[ジャンル] 
必至問題集
[シリーズ] 
パワーアップシリーズ
[著者] 
青野照市
[発行年] 
2010年

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