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初段に挑戦するシリーズ(16) とっておきの詰将棋 1 |
[総合評価] B 難易度:★★★☆ 見開き2問 内容:(質)A(量)A レイアウト:A 解答の裏透け:B 解説:B 中級〜有段向き |
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【著 者】 内藤國雄 | ||||
【出版社】 創元社 | ||||
発行:1987年1月 | ISBN:4-422-75066-6 | |||
定価:850円(初版680円) | 206ージ/18cm |
【本の内容】 |
・詰将棋 計180問 (3手=10問/5手=40問/7手=80問/9手=19問/11手=19問/13手=9問/15・17・19手=各1問) ・【コラム「遊び駒」】師匠の本心/詰将棋今昔/消えた田舎流/将棋技術は進歩したか ◆内容紹介(表紙より) 【5手・7手詰中心】とっておきの問題で楽しみながら詰めの手筋を覚えよう。 |
【レビュー】 |
5手・7手詰中心の詰将棋問題集。 手数・難易度はランダム。5手・3手・5手・3手と来ていきなり5問目が11手詰なのでびっくりするが、本全体の難易度はほぼ均一になっている。やや歯ごたえのある問題の後にサクッと解ける問題があったりするので、メリハリがあるのが良い。山を登る感じではなく(だんだん勾配(難度)がきつくなっていく)、高低差のあるクロスカントリーを楽しんでいるようだった。 解後感の良い問題が多く、難問奇問はあまりない。ちょっと長いものでも「あっ、解けた!」という感じが嬉しい。最後の2問だけ難解作が載っているが、これは詰将棋作家としての意地のようなもの? ヒントは右側に3行程度、手数表示は上側。両方隠したい人はちょっと困るかも(笑)。ヒントは的確なので、わたしのようなヘタレにはとても助かりました。 実は、内藤はヒントも手数表示も無くしたかったらしい。「(手数表示は)読者へのサービスなんだろうが、あれは詰将棋の価値を減じる役しか果たさない。(中略)本書では編集者の要望により、何手詰というヒントを入れたが、私としては必要ないものと思っている。」(81〜82p) しかし、本書のコンセプト(初段を目指す人向け)ならこれで良かったと思う。 本書を立ち読みできる書店があれば、パラパラとめくって数問チャレンジしてみよう。1問でも解ければ、がんばって取り組む価値があると思う。わたしは本書で手数アレルギーが治った気がします。(2005Apr02) |