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康光流詰将棋の極意
初段・二段・三段 5手詰から13手詰まで緻密でダイナミックな150題 |
[総合評価] B 難易度:★★★ 〜★★★★ 見開き1問 内容:(質)A(量)B+ レイアウト:A 解答の裏透け:B 解説:B 中級〜有段向き |
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【著 者】 佐藤康光 | ||||
【出版社】 成美堂出版 | ||||
発行:2008年11月 | ISBN:978-4-415-30220-1 | |||
定価:777円(5%税込) | 317ページ/16cm |
【本の内容】 |
・詰将棋=150問 第1章 5手詰問題―終局の極意=5手詰×40問 第2章 7手詰問題―読みの極意=7手詰×68問 第3章 9手詰問題―妙手の極意=9手詰×30問 第4章 11・13手詰問題―緻密の極意=11手詰×9問/13手詰×3問 ◆内容紹介 5手詰から13手詰まで。緻密でダイナミックな150題。 |
【レビュー】 | |
詰将棋問題集。「週刊ゴルフダイジェスト」に出題した問題をまとめたもの。 同じ「週ゴル」からの『5級からの詰将棋81』(日本将棋連盟,2007.04)と違い、本書はストイックに問題と解説のみ。図面上部の問題タイトルと、図面下部の「康光のヒント」(1行)がある程度のヒントになっている。全体的な作風としては比較的オーソドックスながら、あえていえば大駒の連続捨てを好む傾向あり。 問題は手数順に並んでいるが、難易度はランダムで、やはり5手詰でも見えづらいものもあれば、9手詰でもひと目というものもある。難易度の目安は「段位+時間」で表示され、「初段・5分」「初段・10分」「二段・10分」「三段・10分」「三段・20分」「三段以上・20分」の6段階。もちろん単なる目安ではあるが、わたしは「表示時間以上考えても分からなかった場合は答えを見る」という活用をしました。 解説はシンプルであまり詳しいとはいえないが、必要最低限は書いてある。また、面白いと思ったのは、変化同手数の正解手順にはたいてい「○○も正解です」と言及していること。ほとんどの詰将棋本では変化同手数には触れておらず、自分の選んだ手順が正解かどうか不安になるので、これは結構好感度アップだった。 ただ、裏を返せば変化同手数がかなり多いということでもある。詰め上がり4手前からの分岐は相当多く、中には6手以上前からの分岐もあった。ちゃんと解説で触れている以上、わたしはさほど気にはならなかったが、詰将棋としてはキズなんですよね。 以下、実際に解いてみた感想を列記。○は解けたもの、×は解けなかったもの。(現在のわたしの詰め棋力:『5手詰ハンドブック』(浦野真彦,日本将棋連盟,2004)はほぼ解けます/7手詰以上には苦手意識があります)
『5級からの詰将棋81』と比べ、問題数はほぼ2倍で価格が3/4なので、コストパフォーマンスは2.5倍以上となる。5手〜9手詰をたくさん解きたい人にオススメ。(2008Dec07) |
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【他の方のレビュー】(外部リンク) ・将棋の棋書レビュー |