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5級からの詰将棋81 | [総合評価] C 難易度:★★★☆ 見開き1問 内容:(質)B(量)B レイアウト:A 解答の裏透け: 解説:C 中級〜向き |
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【著 者】 佐藤康光 | ||||
【出版社】 日本将棋連盟 | ||||
発行:2007年4月 | ISBN:978-4-8197-0172-3 | |||
定価:1,050円(5%税込) | 199ページ/17cm |
【本の内容】 | ||||||||||||||||||||
・【棋の心】(佐藤康光の揮毫について)気概/流麗/道在邇/意自如/研鑽/天衣無縫 |
【レビュー】 |
詰将棋問題集。 「週刊ゴルフダイジェスト」に出題した問題をまとめたもの。5手詰〜9手詰の詰将棋が計81問。その他、佐藤康光のエッセイや写真、揮毫の解説などのページがある。 詰将棋の難易度や感触は結構バラバラに感じた。1秒で解けた9手詰もあれば、5手詰でもかなり見えにくい問題も。スッキリと手筋で詰ます問題があるかと思えば、重たい重ね打ちもあったり…。意外と、最近の佐藤の棋風を反映しているのかも(笑)。まえがきで「創るのは苦手」と言っているが、問題の質自体はまずまずだと思う。 ただ、解説の方はあまり良くない。1問につき図面2枚と100文字程度の解説が付いているが、「○○が好手であとは手筋の詰め上がりです」的な解説が多く、失敗手順や変化手順の解説がほとんどない。わたしの場合は、正解手順は詰ませても変化手順で苦戦したものがいくつかあった。(今でもモヤッとしたまま放置してしまっている) また、ボリュームがかなり物足りない。このタイプの詰将棋問題集は100問以上が普通だが、本書は「佐藤康光は今が旬」ということで、問題数が足りないのをエッセイでページを埋めて、無理やり出版した感じがある。エッセイはファンなら面白いのであってもいいが、1000円取るなら最低100問はそろえていただきたい。 タイトルが「5級からの〜」となっているが、一般的な5級では少しつらいと思う(解説も少ないし)。「道場初段からの〜」または「24で5級からの〜」が妥当だろう。(2007Aug25) ※p198の「解き方のコツ」に「駒はなるべく取らない」と書いているのに、駒取り問題も何問かあった。康光先生、少しイジワルですね(笑)。 |